自己破産の免責決定後はギャンブルをしてもOK?おすすめできない理由

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

自己破産
自己破産の免責決定後はギャンブルをしてもOK?おすすめできない理由

この記事は約 8 分で読めます。

 この記事を読んでわかること
  • 自己破産の免責決定後のギャンブルは問題がない理由
  • 借金の原因がギャンブルなら免責決定後もしてはいけない理由
  • 免責決定後のギャンブルはおすすめできない理由
  • 免責決定後もギャンブルを辞められない理由
  • ギャンブル依存症を治療・克服する方法

自己破産の免責決定後は、法律上、ギャンブルをしても問題はありません。

ただし、自己破産の原因がギャンブルによる借金の場合は、自己破産手続中にギャンブルをすると反省の意思を疑われることになり、免責許可に影響が及びます。

そのため、自己破産の免責決定までの期間だけでなく、免責決定後もギャンブルを含む生活を改善する姿勢を疑われる行為は避けましょう。

この記事では、自己破産の免責決定後のギャンブルについて、おすすめできない理由を解説します。

1章 自己破産の免責決定後は法律上はギャンブルをしても問題はない

自己破産の免責決定後は、法律上、ギャンブルをしても問題はありません

免責が決定した後の行動が、過去の免責に影響を与えることもないため、ギャンブルをしても問題はないといえます。

なお、借金の理由がギャンブルの場合、破産法の「免責不許可事由」に該当するため、裁量免責が認められる可能性はあるものの、本来は借金の支払い義務が免除されません。

裁量免責とは
裁量免責とは、免責不許可事由に該当する場合でも、借金をした事情などの背景を鑑みて裁判所が免責を認めること。

自己破産は、借金が返せない状況に陥り、八方塞がりになった方を再起させるための制度です。

たとえギャンブルで作った借金でも、その額や事情、本人の態度などを考慮して、裁量免責を認めるケースも少なくないといえます。

そのため、免責決定後のギャンブルは、法律上、問題はありませんが、借金の原因がギャンブルの場合は注意が必要です。

その理由を、次の章で詳しく説明します。

2章 借金の原因がギャンブルの場合は免責決定後もギャンブルをしてはいけない

ギャンブルを原因とする借金で自己破産する場合は、免責決定後もギャンブルはしてはいけません

まず、ギャンブルが原因の自己破産では、以下の流れで反省文を書くことが必要です。

  1. 自己破産の申立て時に陳述書(報告書)へ、借金をした理由・事情・自己破産に至った経緯などを詳しく記載する
  2. 陳述書の免責不許可事由に該当する事柄を記入する欄へ、ギャンブルによる自己破産であることを記載する
  3. 度を越したギャンブルで借金を繰り返し、返済不能になった事実を反省する内容や、立ち直る意志を示す

ギャンブルによる借金で自己破産する場合は、反省文の提出だけでなく、複数回に渡り裁判所に出頭を求められる場合もあります。

これは、裁判所が裁量免責を認める上で、債務者本人がどれほど過去の行動を悔い改める意志が強いのか、その姿勢を確認する必要があるからです。

そのため、免責決定後にすぐギャンブルをすれば、もともと反省はしておらず、約束したことを破ったと判断されても文句はいえません。

ギャンブルによる自己破産は、ギャンブルも今後はしないと約束した上で、免責を認めてもらいます。

免責後のギャンブルは、自己破産そのものを無駄にすることになるため、絶対にしてはいけないと理解しておきましょう。

3章 自己破産の免責決定後にギャンブルをするのがおすすめできない4つの理由

自己破産の免責決定後のギャンブルはおすすめできない理由として、以下の4つが挙げられます。

  1. 自己破産の免責決定後7年間はクレジットカードの作成や借入を行えない
  2. 一度自己破産をすると7年間は自己破産が認められない
  3. 二回目以降の自己破産は借金の理由を厳しく追及される
  4. 自己破産は借金の返済義務をなくし人生を再スタートするための制度である

それぞれ説明します。

3-1 自己破産の免責決定後7年間はクレジットカードの作成や借入を行えない

自己破産の免責決定後は、7年間、クレジットカードの作成や借入れはできません。

信用情報機関に、自己破産を原因とする事故情報が登録されるからです。

ギャンブルで手元のお金がなく、クレジットカードを利用して買い物をしたくても、7年間は利用できません。

現金決済以外で買い物はできないため、ギャンブルで手元のお金を枯渇させないようにしましょう。

3-2 一度自己破産をすると7年間は自己破産が認められない

自己破産の免責決定後のギャンブルで借金苦に陥ったとしても、7年間は自己破産が認められません。

そもそも自己破産をすれば、ブラックリスト扱いとなるため、銀行や貸金業者からお金を借りることはできないといえます。

しかし、それ以外からお金を借りて借金が膨らんだとしても、7年間は自己破産ができず、返済に追われる日々を送ることになります。

3-3 二回目以降の自己破産は借金の理由を厳しく追及される

自己破産の免責決定後、再び自己破産する場合は、その理由に注意が必要です。

二回目の自己破産の理由が一回目と同じ場合、免責が認められないケースもあります。

特にギャンブルや浪費を原因とする借金での自己破産は、免責不許可事由に該当する上、反省していることも示しにくいため、手続が難航しやすくなるでしょう。

3-4 自己破産は借金の返済義務をなくし人生を再スタートするための制度である

自己破産は、借金で苦しむ人に再起する機会を与え、人生を再スタートしてもらうための制度です。

手続で免責が許可されれば、どれほど多額の借金があっても、支払い義務は免除されます。

しかし、借金のリセットはギャンブルをしてもらうためではありません

借金を返す必要がなくなったことに甘えず、これまでの生活を見直して、二度と同じ状況に陥らないための努力をしましょう。

4章 自己破産の免責決定後もギャンブルを辞められないなら依存症の可能性がある

自己破産の免責決定後もギャンブルをやめられない場合は、ギャンブル依存症の可能性もあります。

ギャンブル依存症は、1970年代後半にWHOで「病的賭博」の名称により、正式に認められた病気です。

主に、以下の症状がある場合、ギャンブル依存症の恐れが高いといえます。

  • ギャンブルにのめり込んでしまう
  • 刺激や興奮を求めて費やすお金が増える
  • 回数を減らしたくてもやめられない
  • ギャンブルをしなければ落ちつかない
  • 負けたお金をギャンブルで取り返そうとしてしまう
  • ギャンブルのことで嘘をついてお金を借りてしまう

パチンコやスロットなどの電子ゲーム機の画像や音響には、負けているのに勝っている錯覚を起こさせる効果があります。

あと一歩で当たる場面を見たとき、脳の部位が活発に動き、高揚感を得てギャンブルを続けたいと思わせます。

依存が形成されてしまうと、やめたくてもやめられなくなるため、早期の段階で抜け出すことが重要といえます。

ストレスへの対処がうまくいかず、身近にあるギャンブルに依存してしまう方もいるため、十分に注意してください。

5章 ギャンブル依存症を治療・克服する方法

ギャンブル依存症は、ギャンブル等にのめり込み、自身ではコントロールができなくなる精神疾患の1つです。

短期的な興奮や勝利を求めるため、日常生活や社会生活に支障をきたし、放置すれば症状が悪化して借金問題を深刻化させます

適切な治療と支援で十分に回復は期待できるため、まずは本人がギャンブル依存症であることを認めることが大切です。

現状を正しく認知することと、専門機関に相談して専門的な治療やサポートを受け、依存行動を減らすことが必要といえます。

すでに借金が増えすぎてしまい、どのように解決すればよいかわからないときには、債務整理なども検討できます。

ただし、債務整理には種類があるため、専門家に相談して最適な方法を選ぶことが解決の近道になります

まとめ

ギャンブルによる借金で自己破産をするのでなければ、免責決定後にギャンブルをしても、特に問題にはなりません。

しかし、ギャンブルを原因とする借金で自己破産では、過去の行動に関する反省文を記載します。

反省文では、今後、ギャンブルをしないことを約束するため、免責後にギャンブルをするとその内容が嘘だったと判断される恐れがあります。

免責が取り消される恐れもあるため、ギャンブルを原因とした借金での自己破産では、免責後のギャンブルは避けてください。

なお、ギャンブルによる借金で返済が厳しく悩んでいる方は、一度グリーン司法書士法人へご相談ください。

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