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- クレジットカードをすぐに解約するとブラックリスト入りする可能性がある
- クレジットカードの解約は1年後が目安
- クレジットカードを解約できるのは本人のみ
- 支払いが残っている場合はクレジットカードを解約したあとも返済する必要がある
「クレジットカードを作成してからすぐに解約ってできるのかな?」
入会特典や優待券目的の契約や、思った以上にカードを作りすぎてしまい解約したいと考えている方は、登録直後に解約ができるか気になるかと思います。
結論から言うと、クレジットカードは登録直後に解約できますが、すぐ解約するのはおすすめしません。契約後にすぐ解約をしてしまうと、入会特典が受け取れなかったり、信用情報に悪影響を与えたりとデメリットが生じる可能性があるからです。
この記事では、クレジットカードをすぐ解約したときのリスクと注意点を解説します。解約のタイミングに悩んでいる方は参考にしてください。
目次 ▼
1章 クレジットカードをすぐ解約する場合のリスク3つ
クレジットカードは、契約後すぐに解約することで、さまざまなリスクが生じます。そのため、急いで解約するのはおすすめしません。
まずは、クレジットカードをすぐ解約することによるリスクを見ていきましょう。
1-1 入会特典が受けられない可能性がある
近年「ポイ活」という言葉が流行したのをきっかけに、クレジットカードの契約を使った特典が取り上げられています。
入会特典や優待券などの特典を受け取ったあとに、解約を考えている方もいるかと思いますが、クレジットカードを一度も使わずに解約してしまうと、入会特典が受けられない可能性があるので注意しましょう。
クレジットカード会社は、カードを利用してもらうために特典を設けているため、一定額のカードの利用や継続年数の条件を設定しているケースが多いです。
入会特典目当てで入会した場合は、条件を確認してから解約するようにしましょう。
1-2 ブラックリスト入りする可能性がある
クレジットカードをすぐ解約すると、ブラックリスト入りする可能性があります。ブラックリストとは、信用情報機関に登録されるリストのことです。クレジットカードの滞納履歴や返済履歴など、顧客の金銭的な信用情報を記録しています。
信用情報機関には、クレジットカードの契約日や契約終了日も記録されているため、審査の段階でカードを解約した期間も調べることが可能です。
そのため、短期解約を繰り返すことで、カード会社からの信用がなくなり審査に影響してしまいます。特に、半年以内に申込と解約を繰り返している方は注意が必要です。
1-3 解約したカード会社では再契約ができない可能性がある
信用情報機関で、解約履歴や過去の取引履歴を確認できることから、解約したカード会社では再契約が難しい可能性があります。
短期間で解約したことにより、カード会社はリスクを避けて審査落ちさせるケースも少なくありません。特に、他社でも短期間で解約している場合はカード会社全体で信用が低くなっているため、クレジットカードの作成自体ができなくなるおそれもあるでしょう。
特典目当てで契約を考えている場合は、リスクを考えた上で慎重に判断するのをおすすめします。
2章 クレジットカードを解約するのは1年後が目安
作成したクレジットカードのなかには、一度も利用していないカードや枚数が増えて整理したいカードを持っている方も少なくないでしょう。
このようなクレジットカードを解約したい場合は、契約から1年以上経ったあとの解約をおすすめします。目安が1年である理由は、初年度無料の年会費が2年目以降から発生するからです。
年会費が発生するカードは、初年度無料の場合のものが多いため、無料期間に解約をすると入会特典目当てと見なされるリスクがあります。年会費がかからないカードでも、すぐ解約すると同様のリスクが考えられるため、1年ほどの期間を空けるのが無難です。
2-1 複数のクレジットカードを一気に解約するのは危険
注意点として、1年以上経ったからと複数のクレジットカードを一気に解約するのは危険です。なぜなら、多重申込から一気に解約したことにより、短期契約の常習犯と見なされる可能性があります。
具体的に、何枚以上のカードの解約からブラックリストに登録されるかは決まっていませんが、カード会社によっては一気に解約したことが原因で審査落ちとなるおそれもあるでしょう。
ブラックリスト入りしないためには、最初から必要以上のカードをむやみに作成しないのが安全です。
3章 クレジットカードを解約するときの注意点
リスクを回避した上で、クレジットカードを解約する場合はカード会社に連絡をして手続きを取る必要があります。カード会社によってネットや電話でも気軽にできるので、時間があるときに手続きしましょう。
また、解約後のクレジットカードは、ハサミやシュレッダーなどで必ず裁断をしなくてはいけません。カード番号や名義人、セキュリティコードの記載や磁気テープ、ICチップがついているため悪用につながります。トラブルにならないためにも、できるだけ細かく裁断しましょう。
3-1 クレジットカードを解約できるのは原則として本人のみ
クレジットカードを解約できるのは、基本的にカードの契約者本人のみです。
家族やパートナーであっても、勝手にカード会社に連絡をして解約できません。そのため、カードの使いすぎで解約させたいと考えても、本人が手続きをする必要があるので注意しましょう。
ただし、カードの名義人が病気や認知症などで手続きが難しい場合や、契約者が死亡した場合は名義人の家族が代理で解約できるのでご安心ください。
3-2 カード会社の営業時間外は解約できない可能性がある
電話や契約した店舗でクレジットカードを解約する場合は、営業時間内に契約手続きをしなくてはいけません。そのため、カードを解約する場合は事前に受付時間を調べておきましょう。
特に、電話で解約する場合、回線が混み合っていて長時間待たされるケースが多いです。終了間際に手続きするのではなく、時間に余裕を持って電話をかけるようにしましょう。
4章 クレジットカードの解約前に確認すべきこと
利用履歴があるクレジットカードを解約する場合は、そのまま手続きをしてしまうとその後の生活に支障をきたしたり、損をしたりする可能性があります。
焦って解約をして後悔しないためにも、クレジットカードの解約前に確認すべきことを見ていきましょう。
4-1 支払い方法の変更をする
解約予定のクレジットカードを使って支払いしていたサービスがある方は、別のクレジットカードに変更しておきましょう。
支払い設定していたサービスで多いケースは、以下のものが挙げられます。
- 電気、ガス、水道などの公共料金
- 携帯料金
- インターネット通信料金
- 年金や保険料などの税金
- サブスクリプションサービス
- ネット通販の支払い設定
- 家賃や管理費、住宅ローンなどの住宅関連
- 学校・保育園、習い事などの定期的な支払い
特に、公共料金や税金、住宅ローンなど引き落とし期日に払えないと遅延損害金や利息が発生してしまう可能性があるものは、必ず変更しておきましょう。
4-2 ポイントをできるだけ使い切る
クレジットカードは、利用金額に応じてポイントが貰える場合があります。ポイントが残っているまま解約をするとポイントが失効する可能性があるので、できるだけ使い切ってから解約しましょう。
ポイントによっては、別のポイントやマイルに交換できるものもあるので、使い道がない場合はよく使うポイントに換金するのもおすすめです。損をしないためにもポイントを確認しておきましょう。
4-3 未払い額がないか確認する
クレジットカードを解約する前に、未払い額がないか確認しましょう。未払い額がある場合、解約できないケースもあるので注意が必要です。
また、クレジットカードを解約できても、未払い額がある場合は引き続き指定口座から引き落としが続きます。当然ですが、解約したからといって支払いがチャラになるわけではないので覚えておきましょう。
4-4 家族カードやETCカードがないか確認する
クレジットカードにETCカードや家族カードを付随させていた場合は、ETCカードや家族カードも利用できなくなるので注意しましょう。カードを使用していなくても、ETCカードや家族カードを利用している場合は解約しない方がよいでしょう。
特に、家族カードを利用している場合は、家族にも迷惑がかかってしまうので、必ず家族の許可を得てから解約するのをおすすめします。逆に、家族がカードを使いすぎて困っている場合は解約が有効といえるでしょう。
4-5 生活に支障がでないか確認する
クレジットカードを解約することで、生活に支障がでないか確認するのも大切です。特に、分割払いの最中の場合は、解約時に一括払いを求められるおそれがあります。一括払いが難しい場合は、徐々に切り替えていくのがおすすめです。
また、クレジットカードがなくなることで、生活が不便になる可能性も考えられます。「解約しなければよかった……」ということがないように、解約後の準備を済ませておきましょう。
5章 分割払い・リボ払いの途中ですぐに解約はできる?
分割払い・リボ払いの途中でも、解約自体は可能です。ただし、どのカード会社にしても解約後も続けて支払う必要があります。
また、カード会社特有のルールを設定している場合もあるので、解約手続きを進める前に確認しておきましょう。返済が不安な場合は、コールセンターに問い合わせるのをおすすめします。
5-1 解約後も続けて支払いをしなければいけない
解約時点で支払いが残っている場合は、解約後も支払いが続きます。三井住友カードやJCBカード、セゾンカードやイオンカードなど、多くのカード会社で解約後も分割払いで対応してくれます。
もし、分割払いやリボ払いを一括返済したいなど、希望がある場合は解約前に完済させておくかコールセンターに相談しましょう。
5-2 カード会社によっては一括請求するケースもある
カード会社によっては、解約時に一括請求するケースもあるので注意が必要です。もし、知らずに解約してしまうと、解約後に高額な請求が届いて困ってしまうおそれがあります。
一括請求されたときに払えない場合は、解約をしないで分割払いで返済を続けるとよいでしょう。
また、利用残高が残っていると解約できないクレジットカードもあります。完済後の解約になるため、解約を急いでいる方は支払いを早める必要があります。
6章 クレジットカードの支払いが厳しい場合は債務整理を検討しよう
クレジットカードの解約後に一括請求をされたり、カードの総額が膨らんでしまったりと、支払いが厳しい場合は債務整理を検討しましょう。返済ができないまま滞納を続けると、差押えとなり給料や口座から強制的に支払われることになります。
債務整理では、カードの支払いを減額したり、返済義務を免除してもらったりすることができるため、返済負担を軽減できるのがメリットです。
債務整理の方法としては、主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つがあります。
債務整理の種類 | 手続きの方法 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
任意整理 | 利息や手数料など元金以外の支払いをカットする手続き | カードの分割払いが長期化して利息が膨らんでしまった人 借金を選んで整理したい人 |
個人再生 | 借金の元金を大幅にカットして完済を目指す手続き | 浪費目的でカードを利用していた人 失いたくない財産がある人 |
自己破産 | 借金自体を免除して支払い義務をなくす手続き | 完済の目処が立たず返済不能に陥った人 分割払いでも返済ができない人 |
どの債務整理が有効かは、専門家に相談をして適切なアドバイスをもらうようにしましょう。
6-1 債務整理をしたら強制解約になるので注意
債務整理をした場合は、クレジットカードを解約していなくても強制解約となります。また、債務整理後は一定期間ブラックリストに登録され、新規でカードが作成できなくなるので注意しましょう。
債務整理後にクレジットカードを作成できる目安は、債務整理で減額した借金を完済してから5年後です。また、自己破産の場合は破産手続き開始決定から7年後になります。
7章 クレジットカードをすぐ解約するのはリスクあり!慎重に判断しよう
クレジットカードをすぐ解約すると、入会特典やポイントを受けられなかったり信用情報に影響したりとさまざまなリスクがあります。解約をする場合は、カードの利用状況や契約条件を確認して、メリットとデメリットを理解した上で慎重に判断しましょう。
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