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住宅購入や建設を行う人は30代が最も多く、奨学金を返済中の人も中にはいます。 奨学金を返済中の人が住宅ローン審査を申し込むにあたり、奨学金の借り入れが住宅ローン審査に悪影響を及ぼすのか心配になる人も多いはずです。
結論から言うと、奨学金をきちんと返済しているのであれば、住宅ローン審査に影響を及ぼすことはほとんどありません。
一方で、奨学金を滞納している場合、住宅ローン審査に通らない恐れがあるのでご注意ください。 奨学金を滞納すると、信用情報に事故情報が登録されてしまうからです。
本記事では、奨学金返済が住宅ローン審査に与える影響を解説します。
奨学金の返済にお悩みの人は、下記の記事もご参考にしてください。
目次 ▼
1章 奨学金返済中でも住宅ローンを借りられる
奨学金を返済中の人でも、住宅ローンの審査に通る可能性は十分あります。
住宅ローン借入時の審査項目は、他の借金の借入状況よりもきちんと返済できるかや申込み者の収入状況が重視されるからです。
そのため、奨学金の借入や返済があっても、きちんと返済を続けている分には審査に悪影響を及ぼす心配はないでしょう。
次の章で詳しく見ていきましょう。
2章 奨学金が住宅ローン審査に与える影響
奨学金を期日までに返済していない場合や住宅ローンの希望借入額によっては、奨学金が住宅ローンの審査に影響を与える可能性があります。
- 返済負担率の計算時には奨学金の債務残高も含める
- 奨学金の延滞履歴があると審査に落ちる可能性がある
- 奨学金の返済は隠していても審査時にバレる
それぞれ詳しく解説していきます。
2-1 返済負担率の計算時には奨学金の債務残高も含める
住宅ローン借入時に返済負担率を計算する際には、借入を希望している住宅ローンの金額だけでなく、奨学金の残高も含めて計算します。
返済負担率とは年収に対する年間返済額の割合であり、30~35%を上限としている金融機関が多いです。
例えば、年収500万円の人が年間100万円の借金を返済するときの返済負担率は「100万円÷500万円×100=20%」と計算できます。
返済負担率を計算する際の年間返済額の合計は住宅ローンの返済額だけでなく、奨学金や自動車ローンなどすべての借金の返済が含まれます。
金融機関が設定している返済負担率の上限ギリギリまで住宅ローンを借りたいと考えている場合は、注意が必要です。
2-2 奨学金の延滞履歴があると審査に落ちる可能性がある
奨学金の返済をきちんとしている場合は住宅ローン審査に影響がありませんが、過去に奨学金を延滞していた場合は住宅ローンの審査に落ちる恐れがあります。
奨学金を3ヶ月延滞すると、信用情報機関に事故情報が登録されてしまうからです。
信用情報機関とは、個人の借入や返済状況を記録、管理している機関です。
信用情報機関に事故情報が登録されてしまうと、その間は新たな借入やクレジットカードの利用ができなくなってしまいます。
奨学金の利用者が多い日本学生支援機構は、信用情報機関のひとつである全国銀行協会(KSC)に登録しています。
KSCは同じく信用情報機関のひとつであるCICと情報提携していますので、奨学金を3ヶ月以上延滞すると住宅ローン審査に通らない可能性が高いです。
一方で、大学が独自で提供している奨学金を利用したケースでは、奨学金を延滞しても事故情報に登録されず、住宅ローン審査に影響しない可能性があります。
2-3 奨学金の返済は隠していても審査時にバレる
本記事の2章で解説したように、日本学生支援機構による奨学金の借入や返済状況は信用情報機関であるKSCやCICに登録されています。
そのため、住宅ローン審査時に奨学金の返済を隠していたとしても、借入先の金融機関にはバレてしまう可能性が高いです。
奨学金の返済がきちんと行われていたとしても、金融機関に隠していると不信感を持たれる恐れがあるので利用を隠すのはやめましょう。
借金返済ノウハウでは、当記事だけでなく他の記事でも住宅ローンに関する様々な知識を提供していますので、ぜひご参照ください。
3章 住宅ローン審査時に奨学金による影響を減らす方法
希望の住宅を購入したい、人生設計に影響が出るのは避けたいと考え、絶対に住宅ローン審査を通したいと考える人もいるでしょう。
少しでも不安要素を減らしたいのであれば、奨学金の完済や住宅ローンの借入額を減らすことも考えましょう。
それぞれ詳しく紹介していきます。
3-1 奨学金を完済してから住宅ローン審査を申し込む
奨学金返済が住宅ローン審査に与える影響を完全に排除したいのであれば、奨学金の完済後に住宅ローンの審査に申し込みましょう。
奨学金を完済してしまえば返済負担率に残債を含める必要もありません。
奨学金の残高は返済予定表や定期的に届く振替案内に記載されています。
- 希望の住宅が見つかったので、今回の住宅ローン審査を絶対に通したい
- 住宅購入用の頭金を多めに用意している
上記のケースでは、奨学金の完済を検討しても良いでしょう。
3-2 住宅ローンの借入金額を抑える
住宅ローン審査前に奨学金の完済が難しいときは、住宅ローンの借入金額を抑えることも検討しましょう。
本記事の2章で解説したように、返済負担率は住宅ローンの返済額だけでなく、奨学金をはじめとする他の借金の返済額も加えて計算するからです。
返済負担率が高いと住宅ローン審査に落ちる恐れがありますし、審査に通ったとしても返済が家計を圧迫してしまいます。
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まとめ
これまで期日までに奨学金を返済してきたケースでは、住宅ローン審査に奨学金の借入が影響する可能性はほとんどありません。
ただし、住宅ローン審査時に計算する返済負担率には奨学金の返済額も含めますので、奨学金の残高や住宅ローンの借入希望額によっては審査に影響を及ぼす恐れもあるでしょう。
また、奨学金を3ヶ月以上延滞していると信用情報機関に事故情報が登録されるので、住宅ローンの審査に通らなくなってしまいます。
現在、奨学金を延滞してしまっている人は将来の住宅ローン審査に悪影響もあるので、早めの解決を目指しましょう。
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よくあるご質問
- 奨学金を滞納していると住宅ローンは組めない?
- 奨学金の返済をきちんとしている場合は住宅ローン審査に影響がありませんが、過去に奨学金を延滞していた場合は住宅ローンの審査に落ちる恐れがあります。
奨学金を3ヶ月延滞すると、信用情報機関に事故情報が登録されてしまうからです。
- 奨学金を借りていても住宅ローンを組める?
- 奨学金を返済中の人でも、住宅ローンの審査に通る可能性は十分あります。
住宅ローン借入時の審査項目は、他の借金の借入状況よりもきちんと返済できるかや申込み者の収入状況が重視されるからです。
- 奨学金を何ヶ月滞納したらやばいですか?
- 奨学金を2ヶ月以上滞納すると、信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。
▶奨学金を滞納したときに起きることについて詳しくはコチラ