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- 消費者金融を利用するデメリット
- 消費者金融を利用するときの注意点
- 消費者金融を利用する代わりになる方法
消費者金融には最短で即日借入れ可能なのをアピールしている会社が多く、銀行やその他のローンよりも借入れしやすそうな点に魅力を感じている人は多いのではないでしょうか。
確かに消費者金融は借入れがしやすい点が大きなメリットなのですが、便利だからといって無計画に利用すると、高い金利が大きな負担になります。
特に、消費者金融ですぐに借りられるからといって、他の借金のために借りて返済に充てるのはその場しのぎにしかならないのでやめましょう。かえって払わなければならない利息が増え、借金の負担が増大します。
この記事では、消費者金融を利用するデメリットとメリットを紹介するとともに、利用する際に注意すべき点について解説します。
目次 ▼
1章 消費者金融とは
消費者金融とは、個人に対して10万から100万円ほどまでの少額融資を行う貸金事業者を指します。昔はサラ金(サラリーマン金融)と呼ばれており、今でも利用するのは危険だというイメージを持つ人がいるかもしれません。
しかし消費者金融は都道府県知事または内閣総理大臣から貸金業の登録を受けた正式な事業者であり、貸金業法に遵守する義務があります。そのため、法外な取り立てや金利の設定はできません。特に、貸金業法では他社の借入れと合わせて収入の3分の1以上の貸付は禁止されています(総量規制)。
消費者金融は貸付額が少額であることから、金利は他のローンよりも高めに設定されているのも特徴です。
1−1 銀行との違い
銀行でも消費者金融と同様、融資やカードローンを行っています。しかし、銀行では主に企業や個人に対する大口融資を行っている点に違いがあります。
銀行では審査に時間がかかるため、急ぎで融資を受けたい場合には不向きです。しかし、金利は消費者金融よりも低く借りられる傾向にあります。住宅ローンや事業のための資金など、多額の融資を受けたい場合は銀行が適しているといえるでしょう。
また、銀行の業務は融資だけではありません。銀行の主な業務には為替、預貯金も含まれます。
1−2 闇金との違い
よく消費者金融と闇金を混同している人がいますが、両者は全く異なります。
闇金は貸金業者の登録をしていない違法業者であり、貸金業で定められている金利を逸脱した高金利を課していたり、法律に反する取り立て方法をとったりします。
「審査がない」「ブラックでも融資できる」などの甘い言葉で勧誘しますが、返済できなければ厳しい取り立てや犯罪行為に巻き込まれる可能性があるため、絶対に利用してはいけません。
一方で消費者金融は健全な事業者であり、必ず申込者へ審査を行い、返済能力以上の貸付は行いません。ただし、やはり返済を延滞すれば督促や裁判所へ申し立てて財産差し押さえなどの措置を取られるため、返済はきちんと毎月行う必要があります。
2章 消費者金融のデメリット6つ
消費者金融は危険なものではなく、計画的に利用すれば便利なサービスです。しかし便利さゆえに依存しすぎてしまうと、多重債務に陥ってしまうなどの大きなデメリットもあるのです。
この章では、消費者金融のデメリットについて解説します。
1.金利が高い
消費者金融の最も大きなデメリットは、金利が高いことです。
貸金業は、お金を貸して返してもらうときに元金に対して発生する金利(手数料)を利益としています。しかし消費者金融は少額融資を中心に行っているため、利益を確保する理由で金利を高めに設定しているのです。
利息は、返済期間が長くなるほど高くなります。消費者金融では手軽に借りられるからといって、借りすぎてしまうと返済総額が元金に対して倍近くなってしまうこともあるので注意しなければなりません。
消費者金融で借入れをすると、少額でも高い利息がつきます。また、返済期間が長くなればなるほど、払い続けてもなかなか払い終えられないということもよくあるケースです。例えば、50万円を年利18%で借り入れて月15,000円ずつ支払いする場合、利息総額は約22万円もの金額になります。
2.借りる本人に収入が必要である
消費者金融で借りるには、申込者に安定した継続収入が必要です。専業主婦や無職の場合は借入を断られることもあります。
継続した収入さえあれば、アルバイトやパートなど雇用形態は問わないことが多いため、最低でも6か月は勤めてから申し込みましょう。
3.借金へのハードルが下がる
消費者金融のカードローンでは、利用限度額内なら自由にお金の借入れと返済ができます。ATMですぐにお金が借りられるため、自分のお金を扱っているように感じてしまったり、予定した以上に借りすぎてしまったりするのがデメリットです。
消費者金融で借りるときは、必ず返済する必要があるお金だと意識しておくことが大切です。
4.総量規制を超える借入はできない
消費者金融は貸金業法によって、総量規制を超えての貸付けはできません。
例えば年収が400万円の場合、他社での借入れと合わせて133万円以上は借りられないのです。消費者金融以外に借金がある場合は、ここからさらに少なくなります。
5.他のローンを利用するときに審査へ影響が出る
消費者金融を利用しているからといって住宅ローンや車のローンが借りられないわけではありません。しかし、審査では他の借入状況も必ずチェックされています。
消費者金融での借入れが多ければ、ローンの返済能力は低いと判断される可能性があります。消費者金融で借入れしていても、支払いが順調だったり完済経験が多かったりすれば影響は出にくいでしょう。
6.家族や勤務先にバレることもある
借入時の審査で、在籍確認として職場や自宅に電話確認があることで家族や周囲にバレてしまう可能性があります。
とはいえ大手の消費者金融の場合は、原則的に電話確認を実施しないところがほとんどです。また、給与明細など職場に在籍していることを証明できる書類の提出などで在籍確認とする会社もあります。
しかし、小規模な消費者金融の場合は在籍確認が電話で必要なところもあるため、もしも電話でしかできないならば個人名で掛けてもらうなどの配慮が必要になるでしょう。
なお、返済が延滞した場合には督促の電話連絡が自宅や職場にもかかることがあります。もしも家族や勤務先に借入れがバレたくなければ、返済を遅らせないようにするのも心がけましょう。
3章 消費者金融のメリット3つ
消費者金融は国に認められた貸金事業者であり、危険な会社ではありません。節度をもって利用すれば、お金に困った時に活用できる利便性があるのも事実です。ここでは、消費者金融のメリットについて紹介します。
1.スピーディに借りられる
消費者金融では、最短で申し込んだその日に借入れすることが可能です。今はWebで申し込みできる会社も多いため、手続きにも時間がかかりません。
あらかじめカードローンに申し込みしてキャッシング専用のカードを作っておけば、借りる都度審査する必要がなくすぐにATMからキャッシングできるため、さらに待たされることなく現金を借りられます。
2.借りたお金の使途は自由である
ショッピングローンやカーローンなどの場合、借りたお金の使い道は限定されます。しかし、消費者金融で借りたお金は使い道が自由なので、給料日前に生活費が間に合わない時の補填など、急に現金が必要になった時に便利です。
3.借入・返済の方法が豊富にある
最近の消費者金融では、アプリから借入の申し込みをしてオンライン銀行の口座へ振り込んでもらう、カードローンでもカード無しで借りれられるなど、借入方法が多様です。
また、返済の期日も複数用意している会社がほとんどです。お金が入った時に多めに入金して繰り上げ返済できるといった、様々なライフスタイルに合わせた返済方法ができるのもメリットになります。
4章 消費者金融を利用するときに注意したいポイント4つ
消費者金融は闇金のように違法なものではなく、貸金業法内で営業する健全な事業者です。お金が急に必要になったときにはすぐに借入れできるので便利な面もありますが、便利さゆえに依存してしまうと返済がルーズになってしまって多重債務に陥る危険もあります。
この章では、消費者金融を利用するときに必ず心に留めておくべき注意点を解説します。
ポイント1 利用条件を満たしているか確認する
消費者金融は審査が甘い、誰でも借りられるという印象を持たれていることが多いのですが、そもそも利用条件が満たされていなければ審査が通りません。
例えば、利用条件の一つとして年齢制限を設けている場合があります。2022年の民法改正で18歳から成人と認められましたが、利用を20歳以上からに設定している消費者金融は多いです。また、上限も69歳までといったように決められている場合も多くみられます。
利用の際には、まず自分が利用条件を満たしているか確認してからにしましょう。
ポイント2 返済計画を立ててから借入する
借入方法や返済方法が多いため、気軽に借りて返せるのが消費者金融の魅力的なところです。特にカードローンでは、銀行口座から自分のお金を下ろすような気分で借入れしてしまうかもしれません。
気がついたら相当な金額を借りていたり、返済期間に猶予があると思っていたら予想より高額の利息を払うことになっていたりすることもあります。
消費者金融で借入れするならば、「今月5万借りたら来月までに完済する」といった返済計画をきちんと立ててから借入れするよう心がけなければなりません。
ポイント3 消費者金融に頼りすぎない
消費者金融で簡単にお金を借りられるからといって、何かと頼りすぎるのはよくありません。買い物や生活費でお金が足りない時にすぐ消費者金融で借入れをしていると、借金をしているという意識が薄れて借入れと返済を繰り返すことに何も感じなくなってしまいます。
「お金がなくても借りたらなんとかなる」という意識を持ってしまうと、気付いたときには毎月の返済が苦しくなるほどの多額の借金を抱えていることになりかねません。
そのお金はどうしても借りなければいけないのか、節約してお金のやり繰りはできないかなどよく考えて利用すべきです。
ポイント4 利息が高くても消費者金融で借りるべきかよく考える
消費者金融で借入れすると、利息はどうしても他のローンよりも高い傾向にあります。利用してすぐは無利子期間などが設けられている場合もありますが、完済までの時間がかかればかかるほど利息は増えていくため、少し借りただけだからという軽い気持ちで利用すると、後で思わぬ負担になってきます。
そのお金は本当に借りなければならないのか、借りなければならないならば消費者金融以外に相談できるところはないのかよく考えてから利用するのをおすすめします。
5章 消費者金融でお金を借りる代わりの方法3つ
消費者金融は危険な借入先ではありませんが、借入れのしやすさと金利の高さから、きちんと返済計画を立ててから利用しなければ返済困難になりやすいものでもあります。
しかしどうしてもお金が急に必要になったり、生活に困ったりして頼らなければならない状況もあるでしょう。この章では、消費者金融に頼ってしまう前に検討したい方法について解説します。
5−1 親類・友人に借りる
お金にどうしても困っているならば、まずは親しい人に相談してみましょう。消費者金融を利用すれば、確かに誰にも気を使うことなくお金を借りられます。しかし、高い利息がついた元金を支払い続けなければならないのです。親類や友人に頼み込めば、無金利で貸してくれる可能性もあります。
その代わり、少しでも返済が遅れたり相手に不信感を抱かせてしまえば人間関係が崩壊してしまいます。約束する際は誠意を持ってきちんと契約書を交わし、誠実に返済するようにしましょう。
5−2 家計を見直す/副業で収入を増やす
毎月の生活費が足りなくなる、ショッピングに使うお金がないなどの場合は、消費者金融で足りない分を借りる前に家計を見直してみることも大切です。
毎月の生活費でかかっている金額を書き出して、無駄遣いしている項目やかけすぎている費用を少し削減するだけで余裕が出ます。
それでも思ったほど余裕が生まれないというならば、隙間時間で副業するなどして収入を増やすことを考えても良いでしょう。
5−3 生活福祉資金貸付制度を利用する
毎月の収入が少ないために生活が困窮しているならば、消費者金融に頼るのではなく公的な融資制度を利用できないか検討してみましょう。
生活福祉資金貸付制度は、生活が苦しい人に対して国から融資が受けられる制度で、低金利で借入できます。社会福祉協議会などで申し込みを受け付けているため、まずは相談してみることが大切です。
6章 消費者金融などへの借金返済が難しくなったときの対処方法
消費者金融では手軽に借入れできるため、毎月きちんと返済していると思っても気づいたら返済期間が大幅に伸びていたり、返済のために生活が苦しくなっているという事態になってしまうこともあります。
また、いくら返済を遅らせたくないからといってA社で借りたお金の返済のためにB社で新たに借入れして返す、ということを繰り返すのはやめましょう。このようなことを繰り返していると返済が自転車操業になってしまい、多重債務に陥ります。
この章では消費者金融によらず、借金の返済が難しい状況になったときにどうすればよいかについて解説します。
6−1 借入先へ早い段階で相談する
返済が遅れそうなことに気づいたら、その時点ですぐ借入先へ相談しましょう。
たとえ遅れても支払う意思はあることを伝えられれば、返済を待ってもらえることがあります。また、月々の返済金額が多くて負担になっている場合も相談すれば応じてもらえるでしょう。
しかし、収入が途絶えてまったく払いきれないなど、返済期間や月々の支払額を変更してもどうにもならない場合は、別の方法を考える必要があります。
6−2 おまとめローンに申し込む
複数の消費者金融から借入れをしているなど、返済先の管理に困っている場合はおまとめローンを利用すると良いでしょう。
おまとめローンとは、複数の金融機関や貸金事業者で借入れした借金を一つにまとめて返済できるローンです。
借金を一社にまとめることで、それぞれの借入れにかかっていた金利よりも低い金利で返済できるようになる他、返済期日や返済額の管理の負担が減ります。
ただし、おまとめローンにすることで月々の返済額の負担が増えることもあるので、事前にシミュレーションして検討しましょう。
もしも借入先が一社のみで、利息の負担を軽減したい場合は借り換えするのも一つの方法です。借り換えについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
6−3 債務整理
どうしても借金返済が難しく、らちが明かないという場合には、債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、消費者金融との交渉や裁判所への手続きを通して借金の減額・免除を申し込む手続きです。債務整理には次の3種類があります。
債務整理は個人で行うのは難しいため、債務整理を得意とする司法書士や弁護士に相談しましょう。
グリーン司法書士法人事務所では、債務整理の経験豊富なスタッフがご相談を承っております。相談料・着手金は不要ですので、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
消費者金融は銀行よりも早くお金を借りられるので利便性が高いようですが、以下のようなデメリットがあります。
- 金利が高い
- 借りる本人に収入が必要である
- 借金へのハードルが下がる
- 総量規制を超える借入はできない
- 他のローンを利用するときに審査へ影響が出る
- 家族や勤務先にバレることもある
もちろん借入れのスピーディさ以外にも、返済方法が豊富などのメリットはあります。しかし消費者金融に依存すると、返済するために別の消費者金融からお金を借りて利息分がどんどん増えていってしまう事態になりかねません。
消費者金融でお金を借りる前に、他の方法をとれないか検討してみることも大切です。もしも借金返済で苦しくても、消費者金融で借りて返済に充てるのは絶対にやめましょう。
借金の返済で生活が苦しいならば、消費者金融に頼る前に債務整理を検討することをおすすめします。
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