二度目の個人再生は認められる?二度目の条件と注意点

   山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
所属東京司法書士会登録番号東京第8849号東京都行政書士会所属会員番号第14026号
保有資格司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート
関連書籍「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

個人再生
二度目の個人再生は認められる?二度目の条件と注意点

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過去に一度個人再生をしたことがあるが、また借金がかさんでしまったとき「二度目の個人再生は認められるのだろうか?」と考える方もいらっしゃるでしょう。

結論としては、二度目であっても、個人再生をすることは不可能ではありません。

ただし、ケースによっては個人再生が申し立てられないこともあります。また、申立てができたとしても二度目の個人再生では認可が下りるハードルが高い傾向があるので注意が必要です。

この記事では、二度目の個人再生について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

1章 二度目の個人再生を申し立てられる条件

過去に個人再生をしていたとしても、再び個人再生の申立てをすることは不可能ではありません。

ただし、申立てが認められるためには条件があります。

  • 一度目が小規模個人再生の場合
  • 一度目が給与所得者再生の場合
  • ハードシップ免責をしている場合

上記3つのケースで条件が異なります。

簡単にまとめると、以下のとおりです。

1回目の手続き2回目の手続き申立ての制限
小規模個人再生小規模個人再生制限なし
小規模個人再生給与所得者等再生制限なし
給与所得者等再生小規模個人再生制限なし
給与所得者等再生給与所得者等再生1回目の認可決定から7年以内は不可
ハードシップ免責を受けた給与所得者等再生ハードシップ免責を受けてから7年以内は不可

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1−1 一度目が小規模個人再生の場合、個人再生手続きに制限はない

一度目の個人再生が小規模個人再生の場合、特に制限はありません。

小規模個人再生は「債権者の半数または、債権額の半分を超える異議がある場合には成立しない」といったように、債権者の意向が反映される再生手続だからです。

そのため、二度目・三度目であっても、債権者からの異議が出なければ認可を受けることができます。

債権者の異議が出るかどうかは個別の事案で考えるほかありませんが、一般的に言って、回数を重ねると異議が出やすくなる、ということは言えるでしょう。

1−2 一度目が給与所得者再生の場合、7年間は給与所得者再生ができない

一度目の個人再生が給与所得者等再生の場合、認可決定から7年以上経過していなければ給与所得者等再生を申し立てることはできません。

なお、給与所得者等再生から7年経過していなくても、小規模個人再生であれば申立てが可能です。

1−3 ハードシップ免責をしている場合、7年間は給与所得者再生はできない

個人再生の手続き後、病気や事故・リストラ・災害などによって返済が困難になった場合、残った債権の返済を免除してもらえる「ハードシップ免責」という制度を利用することができます。

このハードシップ免責を利用していた場合、一度目の再生手続が小規模個人再生・給与所得者再生どちらであっても、免責を受けてから7年以内は給与所得者等再生を申し立てることができません。(小規模個人再生であれば可能です)

ハードシップ免責が受けられる要件

  • 病気・事故、リストラ、災害などで仕事ができなくなるなど、本人には責任のない事情によって返済ができなくなった
  • 最低弁済額の3/4が返済済みである清算価値よりも多い金額を既に支払っているなど、ハードシップ免責をしたことで債権者に損がないこと
  • 支払期限の延長などの再生計画の変更では対処難しい

2章 二度目の個人再生をする場合の注意点

二度目の個人再生は、1章で解説した要件を満たしていれば申し立てることは可能です。

しかし、申立てが認められれたとしても、個人再生の認可が下りるかどうかは別問題となります。

二度目の個人再生では以下のような理由から、認可を下りるハードルが高いと理解しておきましょう。

  • 裁判所の審査がより厳しくなる
  • 債権者が認めてくれない可能性が高い
  • 一度目の個人再生で減額したものが更に減額することはない

それぞれ詳しく解説します。

2−1 裁判所の審査がより厳しくなる

「一度個人再生をしたにも関わらず、また借金をして、個人再生をしなければいけない状況になっている」というのは、裁判所に対してあまり心証の良いものではありません。

裁判所は「きちんと再生計画に則って返済できるのだろうか?」と考えるため、一度目の手続きよりも審査が厳しくなります。

そのため、裁判所が納得するだけの再生計画を作成する必要があります。1回目の再生手続よりも時間も手間もかかることは理解しておきましょう。

2−2 債権者が認めてくれない可能性が高い

小規模個人再生では、半数以上の債権者または債権額の半額以上を持つ債権者から反対されると、手続きが成立しません。

「一度、個人再生をしている」という事実は、債権者にもあまり良い印象を持たれないでしょう。

そのため、二度目の個人再生では、債権者から反対される可能性が一度目より高いと言えます。

一度目と同じ債権者から借金をしている場合には、特に反対される可能性が高いでしょう。

そのような場合には、給与所得者等再生で申立てをし直すか、最初から給与所得者再生で進めることを検討する必要があります。

3章 二度目の個人再生が認められなかった場合の対処法

もし、二度目の個人再生が認められなかった場合には、以下のような対処法を取りましょう。

  • 即時抗告をする
  • 再度再生計画を練り直して個人再生を申し立てる
  • 個人再生以外の債務整理を検討する

それぞれ詳しく解説します。

3−1 即時抗告をする

再生計画が認められなかった場合、裁判所に対して不服を申し立てることができます。これを「即時抗告」といいます。

即時抗告は、再生計画案の不認可を受けてから2週間以内に行わなければいけません。

即時抗告を申し立てると、異議を述べた後、高等裁判所にて改めて審理が行われます。

ただし、実際には一度不認可を受けると、即時抗告で覆すのは非常に難しいのが実情です。

3−2 再生計画を練り直して個人再生を改めて申し立てる

再生計画が認められなかったとしても、小規模個人再生であれば何度でも申し立て直すことが可能です。

裁判所や債権者が認めてくれるような再生計画を改めて練り直すことで、再度申し立てしてみましょう。

とはいえ、多くの事務所では申立ての費用がイチから積立て直しになるでしょうし、債権者を待たせることになるので訴訟のリスクなどは上がってきます。

個人再生をやり直せば済む、という単純な話ではないことは理解しておきましょう。

最初から適切な再生計画を作成するためには、司法書士のような借金問題に精通している専門家に相談することが大切です。

なお、不認可を受けた手続きについては、手続きにかかった裁判所への費用や専門家への依頼費用は返金されませんので注意してください。

3−3 個人再生以外の債務整理を検討する

個人再生が難しい場合には、他の債務整理を検討するのも1つの手段です。

具体的には「自己破産」「任意整理」の2つの手続きがあります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3−3−1 自己破産

自己破産とは、裁判所に申し立てることによって、すべての借金の返済を免除してもらう手続きです。

家や車といった資産を手放さなければいけないというデメリットがありますが、一度個人再生をしていても手続きをすることが可能です。

なにより、すべての借金がなくなるので、生活も立て直しやすくなるでしょう。

ただし、給与所得者再生をしてから7年以内、またはハードシップ免責を受けてから7年以内の自己破産はできない、という制限がありますので注意してください。

3−3−2 任意整理

任意整理とは、債権者と交渉することによって、将来発生する利息や遅延損害金をカットしてもらう手続きです。

裁判所を通しませんので、自己破産や個人再生よりも手続きが手軽です。

ただし、一度個人再生をしている債権者がいる場合、任意整理に応じてくれない可能性があるので注意しましょう。

4章 一度目の個人再生後、返済が難しくなった場合の対処法

そもそも、一度目の個人再生にて借金を減額した後に、弁済額の返済が難しくなってしまうようなケースもあるでしょう。

その場合、もう一度個人再生をするよりも先に、別の対処法を取ることをおすすめします。

二度目の個人再生をしても、減額できるのは一度目の個人再生後にできた借金だけで、一度目の個人再生で減額した借金をさらに減額できるわけではないからです。

具体的な対処法は以下のとおりです。

  • 支払期限の延長
  • ハードシップ免責

それぞれ詳しく見ていきましょう。

4−1 支払期限の延長

裁判所に「再生計画変更申立書」を提出し、裁判所に認めてもらうことができれば、弁済額の返済期間を最大2年延長してもらうことが可能です。

最低弁済額は減りませんが、返済期間を延長することで毎月の負担を軽減することができます。

支払期限の延長が認められるには、以下の要件があります。

支払期限の延長が可能な人
以下のようなやむを得ない理由で、返済が難しくなった人

  • 収入の低下
  • 家族の長期入院
  • 妊娠・出産 など

4−2 ハードシップ免責

ハードシップ免責とは、裁判所に申し立てることで、その時点の残債を全額免除してもらう手続きです。

ハードシップ免責が認められるのは、以下のような人のみです。

  • 本人には責任のない事情によって返済ができなくなった
    ※病気・事故、リストラ、災害などで仕事ができなくなるなどの事情
  • 最低弁済額の3/4が返済済みである
  • ハードシップ免責が債権者の一般利益に反しない
    ※自己破産の手続きをしたときの清算価値よりも多い金額を既に支払っているなど、ハードシップ免責をしたことで債権者に損がないこと
  • 支払期限の延長などの再生計画の変更では対処難しい
    ※支払期限の延長など、弁済額に影響のない形での対処が可能な場合はハードシップ免責は認められません。

なお、ハードシップ免責には以下のようなデメリットがあります。

デメリット住宅ローン特例を使った場合でも、最終的に自宅を手放すことになる免責後7年間は自己破産と給与所得者再生ができなくなる

個人再生では、住宅ローン特則を利用することによって、住宅ローンには手を付けず手続きをして家を残すことが可能です。

しかし、ハードシップ免責の対象には住宅ローンも含まれており、ハードシップ免責を受けると住宅ローンの残債も0となるため、銀行が抵当権を実行することで結果的に家を手放さなければいけなくなってしまいます。

5章 二度目の個人再生でお困りならグリーン司法書士法人にご相談ください 

個人再生は、二度目であっても不可能ではありません。

しかし、一度目の個人再生よりも裁判所や債権者に認めてもらえるハードルは高いため、借金問題に詳しい専門家と相談し、適切な再生計画を練る必要があります。

グリーン司法書士法人ではこれまで1万件以上の借金に関するご相談を受けた実績がございます。

二度目の個人再生についても、認可が下りるよう全力でサポートさせていただきます。

初回相談は無料です。オンラインでのご相談も可能ですので、お気軽にごそうだんください。

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