この記事は約 11 分で読めます。
時効援用をすれば、借金の時効を成立させ返済義務をなくせます。
借金の時効を成立させる際には、内容証明郵便で時効援用通知書を債権者に送付するケースが多いです。
時効援用通知書を自分で送付する場合には、内容証明郵便の発送費用分の1,279円しかかかりません。
一方で、専門家に代行してもらう場合には、依頼費用が1万~8万円程度かかります。
本記事では、借金の時効援用にかかる費用相場や内訳を解説します。
時効援用については、下記の記事でも詳しく解説していますのでご参考にしてください。
目次 ▼
1章 借金の時効援用にかかる費用の内訳・相場
借金の時効援用をするには、時効援用通知書を内容証明郵便で送ることが多いです。
なお、時効援用通知書の作成や内容証明郵便の送付は自分で行えますが、専門家にも依頼できます。
時効援用にかかる費用相場や内訳は、下記の通りです。
| 費用の内訳 | 相場 |
|---|---|
| 内容証明郵便の発送費用 | 1,279円 |
| 専門家への依頼費用 | 1万~8万円程度 |
| 信用情報機関への情報開示請求費用 | 500~1,500円程度 |
| 合計 | 1万5,000~85,000円程度 |
それぞれ詳しく解説していきます。
1-1 内容証明郵便の発送費用
時効援用の方法は特に決まりはありませんが、債権者に対して内容証明郵便で時効援用通知書を送るのが一般的です。
内容証明郵便であれば、郵便局がどのような内容をいつ誰に送ったかを証明してくれるので、後々のトラブルを防げます。
時効援用通知を自分で作成、送付するのであれば費用は内容証明郵便の発送料のみですみます。
内容証明郵便の発送費用の内訳は下記の通りです。
| 費用の内訳 | 費用 |
|---|---|
| 基本費用 | 84円 |
| 一般書留の加算料金 | 435円 |
| 内容証明の加算料金 | 440円 |
| 配達証明 | 320円 |
| 合計金額 | 1,279円 |
自分で時効援用通知書を送る場合、1,279円ですむので費用を抑えたい方にも向いています。
ただし、時効援用は失敗するリスクもありますし、そもそも借金の時効が本当に成立しているかの判断も難しいです。
そのため、自分で手続きをするのではなく、債務整理に詳しい司法書士や弁護士に依頼することをお薦めします。
1-2 専門家への依頼費用
時効援用を専門家に依頼した場合、司法書士は5~8万円、弁護士は5万円以上かかることが多いです。
時効援用を依頼できる専門家は、主に以下の3種類です。
横スクロールできます
| 専門家 | 費用相場 | 依頼できる内容 |
|---|---|---|
| 行政書士 | 1~3万円 | ・時効援用通知書の作成 ・内容証明郵便の送付 |
| 司法書士 | 5~8万円 | ・時効を迎えている借金の調査 ・時効援用通知書の作成 ・内容証明郵便の送付 ・債権者との交渉 ※元本が140万円を超える借金は代行できない |
| 弁護士 | 5万円~ ※成功報酬がかかる場合も多い | ・時効を迎えている借金の調査 ・時効援用通知書の作成 ・内容証明郵便の送付 ・債権者との交渉 |
上記のように、行政書士は依頼費用が少なくてすみますが、対応内容は時効援用通知書の作成、送付のみです。
対応範囲が限られているので、時効援用を行政書士に依頼するメリットは少ないです。
また、司法書士と弁護士を比較した場合、司法書士の方が費用相場は安いです。
ただし、司法書士は時効援用を行う借金が1件あたり140万円を超える場合には代行できません。
司法書士が対応できる基準である「1社あたり140万円未満の借金」というのは元金部分の話です。
そのため、利息や遅延損害金で残高が増えてしまい140万円を超えた借金でも、司法書士が時効援用できる可能性があります。
なお、一般の方が消費者金融から140万以上の借金をすることは難しく、元金は140万円未満であることがほとんどです。
もし、催告通知などを見てご自身で判断できない場合は、司法書士にご相談ください。
その場で判断いたします。
万が一裁判に発展した際の対応範囲の違い
専門家を選ぶ際は、債権者から裁判を起こされた場合の対応範囲も考慮する必要があります。 弁護士であれば、金額にかかわらずすべての裁判所で訴訟代理人として対応可能です。 一方の司法書士は、法務大臣の認定を受けていれば1件あたり140万円以下の借金に限り簡易裁判所での代理が認められています。
行政書士は内容証明郵便の作成に特化しているため、裁判手続きには一切関与できません。 過去に訴状が届いているなど訴訟の可能性がある場合は、代理権を持つ専門家へ依頼するのが無難です。
1-3 信用情報機関への情報開示請求費用
時効援用の手続きをする際には、すべての借金の借入先や残債額、時効について調査しなければなりません。
調査時にどこからいくら借金をしているかわからない場合、信用情報機関に情報開示請求が必要な場合もあります。
信用情報機関とは、貸金業者やクレジットカード会社、銀行などが登録する信用情報を収集、管理している機関です。
信用情報機関に情報開示請求をすれば、自分がどこからどれだけ借入をしているかわかります。
ただ、情報開示請求時には下記の点に注意が必要です。
- 自分で借入先をすべて把握しているなら情報開示請求は必要ない
- 情報開示請求には費用がかかる
- 信用情報機関に登録していない借入先は情報開示請求をしてもわからない
信用情報機関ごとの情報開示請求費用は、下記の通りです。
| 信用情報機関 | 情報開示請求にかかる費用 |
|---|---|
| JICC | ・郵送請求:1,300円 ・スマホアプリ・郵送請求:1,000円 |
| CIC | ・インターネット請求:500円 ・郵送請求:1,500円 |
| KSC | ・インターネット請求:500円 ・郵送請求:1,679~1,800円 |
2章 時効援用の費用を安くするなら司法書士への依頼がおすすめ
1章でも解説しましたが、時効援用は必ずしも専門家に依頼する必要はありません。
自分で行えば、専門家に支払う報酬を節約可能です。
ただし、時効援用には失敗するリスクがあり、成功率を上げるためには債務整理に詳しい司法書士に相談することをおすすめします。
時効援用を司法書士に依頼するメリットは、下記の通りです。
- 時効援用の成功率を上げることができる
- ほとんどのケースで手続きを一任できる
- 弁護士よりも費用が安価な傾向にある
司法書士は対応できる借金の金額に上限があるもののほとんどの時効援用に対応可能です。
そのため、弁護士よりも安価に依頼できる司法書士にまずは時効援用の相談をするのが良いでしょう。
時効援用は専門家に依頼しなくてもできますが、自分で手続きをするのは下記の理由によりおすすめできません。
- 自分で借入先をすべて把握するのは難しい
- 借金の時効を迎えているかの判断が難しい
借金をした相手はすべて把握していると思っていても実際には、債権譲渡により債権回収会社が債権者になっているケースもあります。
また、借金には時効が設定されているものの債務者が返済の意思を示すと時効が更新されています。
そのため、時効を迎えているか確認するには、過去の返済履歴や債権者とのやり取りを細かく確認しなければなりません。
時効援用に失敗してしまうと、債権者に現住所がバレてしまい、返済を求められる、訴訟手続きをされる恐れもあります。
時効援用の失敗を避けるためにも自分で手続きするのではなく、専門家に依頼しましょう。
また万が一、時効援用に失敗した場合も専門家にその後のフォローを依頼できます。
3章 借金の時効が成立する期間と裁判の影響
借金の時効の援用とは、条件を満たした状態で債権者へ時効を主張し、返済義務をなくす手続きです。
既存の返済履歴だけでなく、正確な期間や過去の裁判の有無も成否を分ける重要なポイントになります。
具体的な必要期間や、裁判が時効に与える影響について確認しておくことが求められます。
時効の援用については以下の記事で解説しています。
3-1 最後の返済から5年以上の期間経過が必要
時効が成立するための前提として、消費者金融や銀行からの借金において、最後の返済日から5年以上の期間が経過していることが挙げられます。
この5年という期間中は、債権者に対して一切の返済を行っていない事実が求められます。
もし何年経っているか正確な起算日がわからない場合は、信用情報機関へ情報開示請求を行うことで確認できる可能性があります。
期間の計算を誤って時効援用のやり方を間違えると、手続き自体が失敗に終わります。
時効期間が確実に経過しているか、慎重な調査が欠かせません。
3-2 過去に裁判を起こされていると期間が延長される
時効期間中に債権者から裁判を起こされていないことも、手続きを成功させるための必須条件です。
もし債権者が訴訟を起こし、裁判所から支払いを命じる判決が確定していた場合、時効のカウントはゼロに戻ります。
判決確定後は、そこからさらに10年が経過しなければ時効の援用はできません。
また、裁判所からの支払督促などを放置して確定したケースでも同様に期間が延長されます。
過去に裁判所から特別な郵便物が届いていなかったか、自身の記憶や手元の資料をよく確認する必要があります。
4章 時効援用成立後の信用情報に関する注意点
時効援用は借金をなくす有効な手段ですが、信用情報に関するデメリットも存在します。
手続きが成功したからといって、すぐに以前と同じような経済活動ができるわけではありません。
ローンやクレジットカードの利用に及ぼす影響について、あらかじめ把握しておく必要があります。
時効の援用とローンについては以下の記事で解説しています。
4-1 ブラックリストの記録がすぐに消えないケース
時効の援用が成功して借金が消滅しても、信用情報機関の事故情報がすぐに削除されるとは限りません。
登録されている信用情報機関や元の債権者の対応によっては、時効成立後も最長で5年ほど記録が残り続けます。
いわゆるブラックリストに載った状態が続くため、手続き直後に新しいクレジットカードを作るのは困難です。
また、住宅ローンや自動車ローンなどの各種審査にも通らない状態が継続します。
時効が成立したからといって、すぐに借り入れができるわけではない点に留意する必要があります。
まとめ
借金の時効援用を自分でする場合は、内容証明郵便の発送料金である1,279円しかかかりません。
専門家に時効援用を依頼した場合、報酬として1万~8万円程度追加でかかります。
また、自分がどこから借入をしているか把握できていない場合には、信用情報機関への情報開示請求が必要です。
このように、時効援用にかかる費用は、専門家に依頼するか自分で手続きするかによって大きく変わります。
ただし、費用を抑えたい考えのみで自分で手続きしようとすると、時効の起算点の判断を間違えてしまい、時効援用に失敗する可能性があるのでご注意ください。
時効援用の成功率を少しでも上げたいのであれば、債務整理に詳しい司法書士や弁護士にご相談ください。
グリーン司法書士法人では、時効援用に関する相談をお受けしています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
時効の援用に関する記事を沢山公開していますので、合わせてご覧ください。
アクセス数が多いキーワード:消滅時効
時効援用の無料相談ならグリーンへ
よくあるご質問
- 時効援用は自分でできる?
- 時効援用は自分でもできますが、失敗するリスクを少しでも減らすために債務整理に詳しい司法書士に相談するのがおすすめです。
時効援用を専門家に依頼すべき理由について詳しくはコチラ
- 時効援用にかかる専門家への報酬相場はいくら?
- 時効援用を専門家に依頼した場合の報酬相場は、下記の通りです。
行政書士:1~3万円
司法書士:5~8万円
弁護士:5万円~
時効援用の費用相場について詳しくはコチラ
- 時効の援用を自分でするといくらかかりますか?
- 時効の援用を自分で手続きする場合には、コピー代や郵便料金など1,200~1,500円程度しかかかりません。
次に確認したいページ










