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奨学金の返済日に口座残高が不足し、引き落としができなかった場合、「督促の電話がすぐに来るのではないか」「1回延滞すると個人信用情報機関に登録されるのではないか」と不安になるかもしれません。
この記事では、初めて残高不足を起こしてしまった方へ向けて、その後の連絡のタイミングや個人信用情報機関への影響、具体的な対処法までを解説します。
今後の流れとやるべきことを正確に理解し、落ち着いて対応しましょう。
目次 ▼
1章 奨学金の引き落とし失敗、1回目の残高不足で電話はすぐにかかってくる?
奨学金の引き落としが1回できなかった場合でも、すぐに日本学生支援機構(JASSO)から電話がかかってこない場合がある一方で、督促の電話がかかってくる可能性もあります。JASSOやその委託先から連絡が来るタイミングは状況によって異なります。
もし、引き落とし失敗後に電話があった場合、次回の口座振替日までに当月分も入金することを約束すれば問題ないでしょう。
電話連絡よりも先に、書面での通知が届くのが一般的です。
一方で、電話だけでなく、信用情報への影響や延滞金を心配されるかもしれませんが、1回目の残高不足ですぐにペナルティが発生することはありません。
支払いが1日遅れた場合の信用情報への影響については以下の記事で解説しています。
1-1 JASSOからの電話連絡は翌月7日以降が目安
JASSOが電話による督促を開始するのは、延滞発生月の翌月7日以降がひとつの目安です。
これは、JASSOが金融機関から振替不能の情報を得て、システムに登録するまでに時間がかかるためです。
したがって、例えば10月27日の引き落としができなかった場合、電話がかかってくる可能性があるのは11月7日以降となります。
ただし、本人の携帯電話番号にすぐかかってくるとは限らず、まずは書面での通知が優先される傾向にあります。
1-2 知らない番号からの着信はJASSOの委託先の可能性あり
JASSOからの連絡は、機構の職員から直接来る場合と、債権回収などを委託された会社から来る場合があります。
そのため、知らない電話番号からの着信でも、奨学金の件である可能性は否定できません。
特に「日本債権回収株式会社」や「エム・ユー・フロンティア債権回収株式会社」などがJASSOの委託先として知られています。
債権回収会社については以下の記事で解説しています。
不安な場合は着信があった電話番号を一度インターネットで検索し、発信元を確認してから対応を検討するとよいでしょう。
2章 1回目の残高不足だけではブラックリスト登録や延滞金はない
奨学金の返済を1回だけ滞納してしまっても、すぐに信用情報、いわゆるブラックリストに登録されたり、延滞金が課されたりすることはありません。
JASSOの規定では、信用情報機関への登録や延滞金の発生には一定の条件が定められており、初回の引き落とし失敗が即座に厳しい措置につながるわけではないのです。
まずは落ち着いて、次の引き落としで正常に返済できるよう準備を進めることが重要です。
2-1 信用情報に影響が出るのは3ヶ月以上の滞納から
個人のローンやクレジットの利用状況を記録した信用情報に、奨学金の滞納情報が登録されるのは、延滞が3ヶ月以上続いた場合です。
つまり、引き落としが3回連続でできなかった場合に「ブラックリストに載る」状態となります。
1回目や2回目の残高不足では、信用情報に影響はありません。
この状態になると、クレジットカードの新規発行や各種ローンの審査に通過することが困難になるため、3回目以上の滞納は絶対に避ける必要があります。
2-2 初回振替不能時の延滞金は発生しない
口座残高不足で初回の引き落としができなかった場合でも、延滞金が発生する場合があります。
延滞金は返還期日の翌日から発生し、再振替でも返還されない場合に加算されます。再振替にも失敗し、滞納が続くと延滞金が加算されるため注意が必要です。
遅延損害金については以下の記事で解説しています。
延滞金は、令和2年3月28日以降は年率3%と定められており、滞納期間が長引くほど負担が大きくなります。
なお、平成26年3月28日から令和2年3月27日までは年率5%、平成26年3月27日以前は年率10%でした。
3章 残高不足に気づいてからの流れ
奨学金の引き落とし口座の残高不足に気づいたら、慌てずに正しい手順で対応することが大切です。
基本的には、JASSOからの通知を待ち、指示に従って次回の引き落としに備えるという流れになります。
特別な手続きは不要で、指定された金額を期日までに入金すれば問題は解消します。
もし、この手順での返済が経済的に厳しいと感じる場合は、後述する救済制度の利用も視野に入れ、早めに相談することが肝心です。
ステップ1 「振替不能通知」のハガキで再振替日と金額を確認する
引き落としができなかった場合、まずJASSOから「振替不能通知」という圧着ハガキが送付されます。
この通知には、なぜ引き落としができなかったのかという理由に加え、次回の再振替日と、その際に引き落とされる金額が明記されています。
このハガキの内容が、今後の対応の基本となるため、必ず中身を確認してください。
口座に残高があるのに引き落としされない理由については以下の記事で解説しています。
特に「再振替日」と「請求金額」の2点は、見落とさないようにしましょう。
ハガキが届く時期と記載内容
「振替不能通知」のハガキは、通常、引き落とし日があった月の翌月15日前後に自宅へ届きます。
ハガキには、本来の引き落とし額に加え、翌月分の返済額を合算した「合計請求額」が記載されているのが一般的です。
例えば、10月27日に15,000円の引き落としができなかった場合、11月27日の再振替では10月分と11月分を合わせた30,000円が請求される旨が書かれています。
ステップ2 再振替日の前日までに指定口座へ2ヶ月分を入金する
ハガキで再振替日と請求金額を確認したら、次はその日に向けて口座へ入金します。
重要なのは、再振替日の前営業日までに、ハガキに記載された合計金額を入金しておくことです。
引き落としは金融機関の営業時間内に行われるため、当日に入金したのでは間に合わない可能性があります。
確実に処理されるよう、必ず前日までに準備を完了させてください。
再振替では当月分と翌月分がまとめて引き落とされる
回目の残高不足の場合、翌月の引き落としでは「滞納した月」と「当月」の2ヶ月分がまとめて請求されます。
これはJASSOのシステム上の仕様であり、滞納分だけを別途振り込むことはできません。
例えば、毎月27日が引き落とし日の場合、10月分を滞納すると、11月27日に10月分と11月分が合算されて引き落とされる仕組みです。
この点を理解していないと、入金額が不足する原因になります。
ステップ3 再振替日に引き落としが完了したか通帳記帳などで確認する
再振替日の前日までに2ヶ月分の入金を済ませたら、引き落とし日当日以降に、実際に引き落としが完了したかを確認しましょう。
確認方法は、通帳を記帳するか、インターネットバンキングの取引明細を照会するのが確実です。
ここで無事に引き落としが確認できれば、今回の残高不足に関する手続きはすべて完了です。
念のため確認を怠らないようにすることが、問題を確実に解消する最後のステップです。
再振替の金額を間違えて再度残高不足になるケース
再振替でよくある失敗が、入金する金額を間違えてしまうことです。 特に、いつも通りの1ヶ月分の金額しか入金せず、結果として2ヶ月分の引き落としに対応できず、再度残高不足に陥るケースが見られます。
こうなると滞納が2ヶ月目に突入してしまい、状況が悪化します。 必ず振替不能通知のハガキで請求金額を確認し、正しい額を入金するように徹底してください。
4章 どうしても奨学金の返済が難しい時は救済制度の利用を検討しよう
うっかり残高を忘れていたのではなく、経済的な事情から返済そのものが困難になっている場合、問題を放置してはいけません。
JASSOには、返済が難しい人のためにいくつかの救済制度が用意されています。
これらの制度を利用すれば、一時的に返済の負担を軽減することが可能です。
返済が難しいと感じたら、延滞が深刻化する前に、JASSOの相談窓口へ連絡を取り、利用できる制度がないか相談することが重要です。
4-1 毎月の返済額を半分に減らせる「減額返還制度」
「減額返還制度」は、災害、傷病、経済的な理由などで返済が困難になった場合に、一定期間、毎月の返済額を2分の1、3分の1、4分の1、または3分の2に減額できる制度です。
減額した分は返済期間が延長されるため、総返済額は変わりませんが、月々の負担を大きく減らすことができます。適用を受けるには、年収や所得が一定の基準以下であることなどの条件を満たし、所定の書類を提出して審査を受ける必要があります。
4-2 返済を一時的に待ってもらえる「返還期限猶予制度」
「返還期限猶予制度」は、減額返還制度と同様の理由で返済が著しく困難になった場合に、返済を一時的に停止し、期間を先送りにしてもらえる制度です。
猶予が認められた期間中は返済する必要がなく、返済終了年月は先送りされますが、その間の利息は発生します。ただし、延滞金は発生しません。
こちらも適用には審査が必要ですが、失業や収入の大幅な減少といった事態に直面した際に、生活を立て直すための時間的余裕を確保する有効な手段です。
4-3 手続きや相談はJASSOの相談窓口へ連絡を
各種救済制度の利用を検討する場合や、返済に関する相談は、JASSOが設置している「奨学金返還相談センター」へ連絡してください。
専門の相談員が、個々の状況に応じた最適な解決策を一緒に考えてくれます。
電話番号は公式サイトで確認できます。
延滞が長引くほど解決が難しくなるため、支払いが難しいと感じた時点で、できるだけ早く自分から連絡を取ることが大切です。
奨学金の残高不足と電話に関するよくある質問
奨学金の返済は長期間にわたるため、計画的に進めることが大切ですが、時には予期せぬトラブルも起こり得ます。
特に残高不足や電話連絡に関する疑問は、多くの人が抱える共通の不安点です。
ここでは、そうしたよくある質問に対して、簡潔に回答をまとめました。奨学金の返済は計画的に行うことが重要です。
Q.奨学金の引き落としを1回だけ残高不足で失敗した場合、いつ電話がかかってきますか?
JASSOは、奨学金の返還が滞った場合、返還者本人、連帯保証人、保証人に対して、文書と同時に電話による督促を行うことがあります。
振替不能の場合、翌月の振替日に再度引き落としが行われます。1回目の振替不能の場合、JASSOからの連絡は「奨学金返還の振替不能通知」の発送やSMS送信などにより行われます。
また、振替不能が3回続いた場合、翌月の7日以降に督促の電話がかかってくるスケジュールが示されています。知らない電話番号からの着信が必ずしも奨学金の督促とは限りません。
Q.残高不足を何回繰り返すと、信用情報(ブラックリスト)に影響が出ますか?
信用情報に影響が出るのは、延滞が3ヶ月以上続いた場合です。
つまり、引き落としに3回失敗すると、信用情報機関に延滞情報が登録され、いわゆるブラックリストの状態になります。
1回目や2回目の残高不足では登録されません。
4回目以降も当然登録されたままとなり、状況はさらに悪化するため、3回目以上の滞納は絶対に避けるべきです。
Q.奨学金の返済が遅れると、親や職場に督促の電話がいくことはありますか?
本人への電話や書面での連絡に応じず、滞納が続いた場合、連帯保証人や保証人へ連絡がいく可能性があります。
これは保証契約に基づく正当な手続きです。
ただし、本人の同意なく職場に返済の件で電話がかかってくることは、貸金業法で禁止されているため原則ありません。
まずは本人名義の連絡先へ連絡が入ります。
まとめ
奨学金の引き落としを1回残高不足で失敗しても、すぐに電話連絡が来たり、ブラックリストに登録されたりすることはありません。
翌月の再振替日に、滞納分と当月分を合わせた2ヶ月分の金額を口座に入金し、正常に引き落とされれば問題は解消します。
もし経済的な理由で返済が困難な場合は、放置せずにJASSOの相談窓口へ連絡し、減額返還や返還猶予といった救済制度の利用を検討してください。
グリーン司法書士法人では、これまで10,000件以上の債務整理相談を受任・解決してきた実績があり、豊富な経験を有しています。状況を丁寧にお伺いしたうえで、一人ひとりに合った解決方法をご提案いたしますので、安心してご相談いただけます。
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