キャッシングのデメリットとは?カードローンとの違いと安全な利用法

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】札幌司法書士会 登録番号札幌第1092号 / 北海道行政書士会所属 登録番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
キャッシングのデメリットとは?カードローンとの違いと安全な利用法

この記事は約 15 分で読めます。

クレジットカードに付帯するキャッシングは、急な出費の際に現金を用意できる便利な機能ですが、利用にはデメリットも存在します。
安易に利用すると、高い利息負担や信用情報への影響といった問題につながる可能性があります。

この記事では、キャッシングの具体的なデメリットやカードローンとの違い、そして後悔しないための安全な利用法について解説します。
利用前に正しい知識を身につけ、注意点を理解することが重要です。

目次

1章 キャッシングとは?カードローンとの違い

キャッシングとカードローンは、どちらも現金を借り入れできるサービスですが、その性質は異なります。

キャッシングとは、主にクレジットカードに付帯している機能を指し、既存のカードを使って手軽に借入が可能です。
一方、カードローンは銀行や消費者金融が提供する個人向け融資の専用商品であり、利用するには別途契約が必要です。

このセクションでは、それぞれの基本的な仕組みと違いについて解説します。

カードローンとキャッシングの違いについては以下の記事で解説しています。

1-2 現金の借入機能「キャッシング」

キャッシングとは、クレジットカードに備わっている現金の借入サービスです。

手持ちのカードにキャッシング枠が設定されていれば、コンビニや銀行のATMから現金を引き出したり、指定口座への振込を依頼したりすることで、審査なしで手軽に借入ができます。

国内だけでなく、JCBなどの国際ブランドが付帯するカードであれば、海外のATMでも現地通貨を引き出すことが可能です。急に現金が必要になった際に便利なサービスと言えます。

キャッシング枠については以下の記事で解説しています。

1-2 「カードローン」との主な相違点

カードローンは、銀行や消費者金融が提供する個人向け融資に特化した金融商品です。
キャッシングとの主な違いは、提供元、金利、利用限度額にあります。

カードローンは専用のカードまたはアプリを利用し、利用するには新規で申し込みと審査が必要です。

一般的にキャッシングよりも金利が低く、利用限度額も高く設定される傾向があります。
まとまった資金の借入や、計画的な返済をしたい場合に適したサービスです。

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2章 キャッシング利用前に知るべき5つのデメリット

キャッシングは手軽さが魅力ですが、その裏には見過ごせないデメリットが潜んでいます。
利用してから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、事前にリスクを正確に把握しておくことが重要です。

金利負担の大きさや信用情報への影響など、注意すべき点を理解せずに利用するな、という警告もあります。

ここでは、キャッシングを利用する前に知っておくべき5つの具体的なデメリットを解説します。

キャッシングを返してすぐ借りるデメリットについては以下の記事で解説しています。

2-1 金利が高く利息の負担が大きくなりがち

キャッシングの金利は、一般的に年15.0%~18.0%程度に設定されており、利息制限法の上限金利に近い水準です。

これは、銀行や一部の消費者金融が提供する低金利のカードローンと比較すると、高めの設定と言えます。
金利が高いということは、同じ金額を同じ期間借りた場合でも、支払う利息の総額が大きくなることを意味します。

特に返済が長期にわたる場合、利息の負担が重くなるため注意が必要です。

2-2 「使いすぎ」を招く危険性

キャッシングは、手持ちのクレジットカードを使ってATMから現金を引き出すだけで利用できるため、非常に手軽です。

しかし、その手軽さが「自分の預金を引き出している」かのような錯覚を生み、借金をしているという感覚を麻痺させる危険性があります。

明確な目的がないまま安易な利用を繰り返すと、気づいたときには借入額が膨らんでいたという事態に陥りやすく、使いすぎを招く一因となります。

2-3 返済が遅れると信用情報に記録される

信用情報とは、個人のローンやクレジットカードの契約・利用状況に関する記録のことであり、金融機関は審査の際に必ず照会します。

キャッシングの返済を延滞すると、この信用情報の中に「異動情報(いわゆるブラックリスト)」として記録されてしまいます。

一度、延滞の記録が登録されると、住宅ローンや自動車ローン・新たなクレジットカードの作成といった、将来の各種審査に影響を及ぼし、通過が著しく困難になる可能性があります。

キャッシングの住宅ローン審査への影響については以下の記事で解説しています。

2-3 ショッピング利用可能額を減らしてしまう

クレジットカードにはカード全体の「総利用可能枠」が設定されており、その内訳として「ショッピング枠」と「キャッシング枠」が存在します。

この2つの枠は独立しておらず、総利用可能枠を共有しています。
そのため、キャッシングを利用すると、その金額分だけショッピングで使える枠が減少します。


例えば、総利用可能枠50万円(うちキャッシング枠10万円)のカードで5万円キャッシングすると、ショッピングで使える残りの枠は45万円になります。

2-4 リボ払いを選ぶと返済が長期化しやすい

キャッシングの返済方法でリボ払いを選択すると、毎月の支払額を一定に抑えられる一方で、返済が長期化しやすいというデメリットがあります。
リボ払いは、毎月の返済額のうち利息が占める割合が大きく、元金がなかなか減りません。

結果として、返済期間が長引き、支払う利息の総額が雪だるま式に膨らんでしまう危険性があります。
利用残高や返済状況をこまめに確認しないと、意図せず高額な利息を支払い続けることになります。

キャッシングリボの支払い方法やメリット・デメリットについては以下の記事で解説しています。

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3章 「キャッシングはやばい」と言われる理由

「キャッシングはやばい」「手を出してはいけない」といった声を聞くことがあります。
これは、キャッシングの特性を理解せずに利用し、返済困難に陥ってしまった人たちの失敗談が広まったものです。

手軽に利用できる反面、計画性のない利用は深刻な事態を招きかねません。

ここでは、キャッシングで失敗しがちな典型的なパターンを3つ紹介し、なぜ「やばい」と言われるのか、その理由を明らかにします。

キャッシングがやばい理由や対処法については以下の記事で解説しています。

3-1 「少しだけ」のつもりが借入を繰り返し返済困難に陥るケース

最も多い失敗パターンが、最初は「給料日までのつなぎで少しだけ」という軽い気持ちで利用し、それを繰り返すうちに借入が常態化してしまうケースです。

ATMで簡単にお金を引き出せるため、生活費の不足を安易にキャッシングで補うようになります。

複数の借入が重なると、返済のために別のカードでキャッシングをする「自転車操業」状態に陥り、最終的に返済が追いつかなくなることがあります。

3-2 明確な返済計画を立てずに利用し利息の総額に驚くケース

キャッシングを利用する際に、具体的な返済計画を立てずに借りてしまうのも典型的な失敗例です。

返済とは、借りた元金に加えて利息を支払うことです。
しかし、利息がいくらかかるのかを計算せず、「毎月これくらいなら返せるだろう」という漠然とした見通しで利用を始めると、後から返済明細を見て支払う利息の総額に驚くことになります。

特にリボ払いの場合、この傾向が顕著に現れます。

3-3 複数のカードで借りてしまい返済管理が破綻するケース

複数のクレジットカードを所有している人が、それぞれのカードでキャッシング枠を使い切ってしまうケースも少なくありません。

A社の返済のためにB社から借りる、といったことを繰り返しているうちに、自分がどこから合計でいくら借りているのか、どのカードの返済日がいつなのかといった管理が複雑化します。

結果として返済の管理が破綻し、気づいたときには多重債務の状態に陥ってしまう危険性があります。

4章 キャッシングを安全に利用するための4つのコツ

キャッシングにはデメリットもありますが、仕組みを理解し、計画的に利用すれば、急な出費に対応できる便利な手段となり得ます。
デメリットを回避し、安全に利用するためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

ここでは、キャッシングのリスクを最小限に抑え、賢く活用するための4つの具体的なコツを紹介します。

4-1 返済シミュレーションを活用する

キャッシングを利用する前には、必ずカード会社のウェブサイトなどで提供されている返済シミュレーションを活用しましょう。

借入希望額、金利、毎月の返済額を入力することで、返済回数や支払う利息の総額を具体的に把握できます。

これにより、「いつまでに完済できるか」「利息負担はどれくらいか」といった完済までの道筋が明確になり、無理のない返済計画を立てるのに役立ちます。

4-2 必要最低限の利用金額にとどめる

キャッシングを安全に利用するための基本は、利用目的を限定し、必要最低限の金額にとどめることです。

旅行や買い物といった娯楽目的での安易な利用は避け、冠婚葬祭や急な医療費など、突発的でどうしても現金が必要な場合にのみ利用を検討しましょう。

借入の必要性を慎重に判断し、借りるとしても本当に必要な金額だけを借り入れるという姿勢が、使いすぎを防ぐことにつながります。

4-3 繰り上げ返済を積極的に活用する

ボーナスなど臨時収入があり、資金に余裕ができたときには、「繰り上げ返済」を積極的に活用することをおすすめします。

繰り上げ返済とは、毎月の決められた返済額とは別に、元金の一部または全部を前倒しで返済する方法です。
支払った金額はすべて元金の返済に充てられるため、その後の利息を効果的に減らすことができます。

これにより、総支払額を抑え、完済時期を早めることが可能です。
借り換えを検討する前の一つの手段としても有効です。

4-4 返済方法は一括払いを基本にする

キャッシングの返済方法には一括払いとリボ払いがありますが、利息の負担を最小限に抑えるためには「一括払い」を基本にすることが鉄則です。

多くのカード会社では、締め日の翌月に元金と利息を一括で支払う「1回払い」が選択できます。
この方法であれば、借入期間が短く済むため、支払う利息を最も少なく抑えられます。

給料日までの短期間の利用など、すぐに返済できる見込みがある場合は、必ず一括払いを選びましょう。

5章 どちらを選ぶべき?状況別の判断基準

急に現金が必要になったとき、手持ちのクレジットカードでキャッシングをするべきか、新たにカードローンを契約するべきか迷うことがあるかもしれません。

両者にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが適しているかは借入希望額や返済期間、個人の状況によって異なります。

ここでは、具体的な状況別にどちらのサービスを選ぶべきかの判断基準を解説します。

5-1 キャッシングが向いているケース

キャッシングが向いているのは、「数万円程度の少額を、次の給料日まで」といったごく短期間だけ借りたい場合です。
すでにキャッシング枠が付帯したクレジットカードを持っていれば、新たな審査は不要で、即座にATMから現金を引き出せます。

金利は高めですが、借入期間が数日〜1ヶ月程度であれば利息の負担はそれほど大きくありません。

この手軽さとスピード感がキャッシングの最大のメリットです。

5-2 カードローンが向いているケース

10万円以上のまとまった金額が必要な場合や、数ヶ月以上にわたって計画的に返済していきたい場合は、カードローンが適しています。

一般的にキャッシングよりも金利が低く設定されているため、借入額が大きく返済期間が長くなるほど、支払う利息総額を抑えられます。
利用限度額も高く設定される傾向にあるため、引っ越し費用や教育費など、ある程度まとまった資金需要に対応しやすいのが特徴です。

5-3 両者の違いを比較

キャッシングとカードローンの主な違いは「金利」「限度額」「審査スピード」の3点です。

金利はカードローンの方が低い傾向にあり、限度額もカードローンの方が高く設定されやすいです。
審査スピードについては、すでに枠があるキャッシングは審査不要で即時利用できますが、カードローンは新規契約のため審査が必要です。

ただし、消費者金融系のカードローンは即日融資に対応している場合も多く、初めて利用する人向けの無利息期間サービスを提供している点も魅力です。

消費者金融のデメリットについては以下の記事で解説しています。

6章 不要なキャッシング枠の減額・解約方法

クレジットカードにキャッシング枠が設定されているものの、全く使わないという人も多いでしょう。
利用しないキャッシング枠をそのままにしておくと、思わぬデメリットにつながる可能性があります。

ここでは、キャッシング枠が不要な場合に、その枠を減額したり、ゼロにしたりする方法と、そうすることのメリットについて解説します。

6-1 不要なキャッシング枠が住宅ローン等の審査に与える影響とは

利用していないキャッシング枠も、金融機関の審査では「いつでも借り入れできる潜在的な借金」とみなされることがあります。
これは、年収に占める年間返済額の割合を示す「返済負担率」を計算する際に影響します。

キャッシング枠が大きいと、その分だけ返済能力に余裕がないと判断され、住宅ローンや自動車ローンといった高額なローンの審査で不利になる可能性があるのです。

6-2 キャッシング利用枠を0円にする手続き

キャッシング利用枠を減額または0円にするには、クレジットカード会社への申請が必要です。

手続きは、カード会社の会員専用ウェブサイトやコールセンターへの電話を通じて簡単に申し込みできます。
審査は特に必要なく、数日で手続きが完了するのが一般的です。

一度枠を0円にすると、再度キャッシングを利用するには改めて申し込みと審査が必要になるため、本当に不要かどうかを考えてから手続きを進めましょう。

キャッシングのデメリットに関するよくある質問

ここでは、キャッシングのデメリットに関して頻繁に寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q.キャッシングの年利18.0%は高い?具体的な利息はいくら?

年利18.0%は、利息制限法の上限金利20.0%に近く、カードローンと比較すると高めの金利設定です。

例えば、10万円を年利18.0%で30日間借りた場合の利息は、1,479円(10万円×18.0%÷365日×30日)です。

短期間の利用であれば負担は限定的ですが、返済が長期化すると利息は大きくなるため注意が必要です

q.キャッシングを利用すると信用情報にはどう影響しますか?

キャッシングの利用事実は信用情報に記録されますが、期日通りに返済を続けている限り、それ自体がマイナスの評価になることはありません。
問題となるのは返済を延滞した場合です。

延滞するとその事実が事故情報として登録され、将来のローンやクレジットカードの審査において、通過が非常に困難になるという深刻な影響を及ぼします。

キャッシングが利用停止になった原因や復活方法については以下の記事で解説しています。

Q.急な出費でもキャッシングよりカードローンを選ぶべきですか?

一概には言えません。

数万円程度の少額を給料日までの短期間で返済するなら、審査不要ですぐに借りられるキャッシングが便利です。
一方で、10万円以上のまとまった金額を低金利で計画的に返済したい場合は、カードローンが適しています。

借りたい金額や返済期間、金利などを総合的に考慮し、自身の状況に合った方法を選ぶことが重要です。

まとめ

キャッシングは、急な現金需要に応えてくれる便利なサービスですが、カードローンに比べて金利が高く、手軽さゆえに使いすぎてしまうリスクを伴います。

返済が遅れれば信用情報に傷がつき、将来のローン審査に影響を及ぼす可能性もあります。
利用する際は、必ず返済計画を立て、必要最低限の金額にとどめることが重要です。

デメリットを正しく理解し、一括返済を基本とするなど、計画的な利用を心がけることで、リスクを最小限に抑えることができます。

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