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- クレジットカードの平均保有枚数
- クレジットカードを大量に作ることの注意点
- クレジットカードを大量に作ることによる信用情報への影響
最近は、いわゆるポイ活のためにクレジットカードを大量に作りたいと考えている人は多いでしょう。また、利用できる限度額を増やすために複数枚作りたい人もいるかもしれません。
クレジットカードには、保有枚数に制限がありません。審査に通れば何枚持っていてもかまわないものです。しかし、大量に持つことにはメリット以上に注意すべき点も多いことを知っておきましょう。
この記事では、クレジットカードを大量に作ることの注意点や信用情報に対する影響について詳しく解説していきます。
目次 ▼
1章 日本人のクレジットカード平均保有枚数は約3枚
最近、誰しも1枚はクレジットカードを持っていて当たり前という印象があります。日本クレジット協会の調査によると、日本人のクレジットカードの平均保有枚数は約3枚とのことです。
参考:クレジットカード発行枚数調査結果の公表について/一般社団法人日本クレジット協会
また、経済産業省の調査によると、2023年の日本のキャッシュレス決済比率は39.3%、そのうちクレジットカード決済は83.5%を占めています。
参考:2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました/経済産業省
クレジットカードはキャッシュレス決済の中でもっとも利用されているだけに、複数枚持っている人も多いといえるでしょう。
1-1 クレジットカードを大量に作るのは可能?
クレジットカードの保有枚数には特に限度はなく、申し込み時の審査に通れば何枚でも保有できます。
ただし、頻繁に申し込みを繰り返していると特典だけを目当てにしていると思われたり、犯罪目的を疑われたりするため注意が必要です。
2章 クレジットカードを大量に作るときの注意点
クレジットカードを複数枚持つことには、例えば次のようなメリットがあります。
- プライベート用、事業用など用途によって使い分けられる
- さまざまなカードに付帯するサービスを受けられる
- クレジットカードにトラブルがあっても他のカードで対応できる
- 1枚だけの場合より合計すると高い限度額になる
他にも利用できる店舗が広がる、海外旅行時の補償がより厚くなるなどさまざまなメリットがあるため、あえて大量に作るという人もいます。
しかしクレジットカードを大量に所有すると、主に管理面での注意が必要です。ここでは、クレジットカードを複数枚作るときの注意点について具体的に見ていきましょう。
2-1 カードを使いすぎる
複数枚のカードを使用していると、それぞれいつ何に使ったのかすべて把握できなくなり、結果的として使いすぎる傾向にあります。
一般的な目安として、手取り収入の3分の1を超える金額を利用するのは使いすぎているといえます。例えば、手取りが20万円の人の場合は1か月に6万6,000円以上使っていると、返済は苦しくなるでしょう。
さらに、持っているカードの限度額が異なると、まだ使えると感じて使いすぎてしまうこともあります。
2-2 暗証番号やパスワードの管理が難しくなる
所有するカードが多くなればなるほど、暗証番号やパスワードの管理は複雑になるでしょう。
アカウントIDは共通でも問題ないかもしれませんが、防犯の観点から暗証番号やパスワードは1枚ずつ変えておく必要があります。
すべてを覚えておくのも大変ですし、記録しておくのも漏洩のリスクがあります。
2-3 クレジットカードを不正利用されるリスクが高まる
複数枚カードを持っていると、どうしても使用頻度に偏りがでます。
よく利用するカードで不正利用されているとすぐに気づきやすいですが、ふだん利用しないカードは履歴チェックもなかなかしないため、すぐには気づかない可能性が高いです。
利用後にメールで通知がくるよう設定するなど、対策しておく必要があるでしょう。
2-4 年会費のコストが大きな負担になる
ゴールドカードやプラチナカードではない、一般カードの年会費は1,000円前後です。
1枚あたりの年会費はそれほど負担にならない金額ですが、複数枚持つと負担は増します。例えば年会費が1枚1,200円だとすると、5枚持つと6,000円です。
付帯サービスが良いクレジットカードでは年会費も高額なので、大量に所有するとそれだけコストがかかります。
2-5 クレジットカードの限度額を増額できなくなる
カードの利用限度額である与信額は、所有者の支払い能力にあわせて決定します。
具体的には、申込み時の審査で他のカードの限度額やローンの借入状況をみて判断されるため、大量にカードを持っていると1枚あたりの限度額は低くなるのです。
メインで利用しているカードの限度額を増額したくても、大量に持っているために増額できない可能性は高いでしょう。
2-6 ポイントがたまりにくい
複数のカードを利用していると、結局はポイントがたまりにくくなる点にも注意が必要です。
カードの作成時にもらえるポイント目当てに大量にカードを作る人がいますが、複数枚使っていると貯め続けていくのは難しいでしょう。
3章 クレジットカードを大量に作るのは信用情報にも悪影響
クレジットカードを安易に大量に作ると、信用情報に悪い影響を与える可能性があることも知っておきましょう。例えば、以下のような影響があります。
- 月に3枚以上申し込むと多重申込みで「申込みブラック」になる
- 申込みと解約を繰り返すと多額の借金が必要な状況だと思われる
- 借入れを把握しきれず滞納するとブラックリストに載る
それぞれ、詳しい内容を見ていきましょう。
3-1 月に3枚以上申し込むと多重申込みで「申込みブラック」になる
クレジットカードを大量に作りたいといっても、申し込むのは1か月で2枚までにしておくべきです。月に3枚以上申し込むと、多重申込みとみなされて信用情報に傷がつく可能性があります。
多重申込みとは、短期間で複数のクレジットカードへ申し込むことです。あまりにも短期間に複数申し込むと、返済能力やキャンペーン目的などを疑われて審査に通らなくなります。
それだけでなく、多重申込みで審査に落ちると「申込みブラック」としてブラックリストに載る点にも注意が必要です。
3-1-1 申し込みブラックとは
申し込みブラックとは、短い期間にクレジットカードなど複数のキャッシング商品へ申し込んで審査に落ちたために、他のローン審査へ通りにくくなってしまう状況のことです。
他の事故情報とは異なり、6か月で情報は削除されるものの、登録されている間はクレジットカードの申込みだけではなく他のローン審査も通らなくなります。
直近でカーローンや住宅ローンの申込みを検討している人は、特に気をつけておかなければなりません。
3-2 申込みと解約を繰り返すと多額の借金が必要な状況だと思われる
ポイ活の一環としてクレジットカードを大量に作ったものの、作りすぎて解約するといったことを繰り返すのは信用情報に悪影響です。
中には、クレジットカードを申し込むことがポイント取得条件になっているWebサービスもあります。このように、ポイント目当てで本来なら必要ないクレジットカードへ申し込みと解約を繰り返していると、クレヒスに悪影響が出ます。
クレヒスとは……クレジットヒストリーの略。ローンやクレジットカードの利用・返済履歴のことで、カード申込みやローン契約前の審査時に確認されます。
申込みと解約が繰り返されたクレヒスを見た審査担当者は、申込者が多重債権者である、あるいは多額の現金を短期間に必要としていると疑います。さらに審査へ落ちた後も、その履歴によって他の審査にも落ちてしまうといった悪影響がつながってしまうのです。
メインで使っているカードの限度額が上がらなくなったり、新しく申し込んだカードの審査が通らなくなったりするリスクがあるため、安易にクレジットカードを申し込むのはやめましょう。
審査に通りやすくなる良いクレヒスを作るには、できるだけ1枚のクレジットカードを長く使い、きちんと返済し続けることが大切です。
3-3 借入れを把握しきれず滞納するとブラックリストに載る
大量にカードを作りすぎると、借入れを把握しきれないリスクがあります。口座引落日もカードによって違うため、うっかり口座に入金もしないで放置していると、知らないうちに滞納しているかもしれません。
払い忘れで数日支払いが遅れたくらいではブラックリストに載ることはありません。しかし、他のカードの支払いに追われて後回しになれば、滞納は長引く可能性があります。
カードの滞納情報があると、住宅ローンなど必要なローン審査には通らなくなるでしょう。さらに、滞納を完済後5年間は情報が削除されないため、新しいカードが作れなくなります。
4章 クレジットカードを大量に作るのはデメリットが多い!使わないカードは解約しよう
クレジットカードを大量に作るメリットはいくつかありますが、防犯面や管理面からデメリットや注意すべき点が多いといえます。
特に大量に作るにあたって注意しておきたい点は以下の通りです。
- カードを使いすぎる
- 暗証番号やパスワードの管理が難しくなる
- クレジットカードを不正利用されるリスクが高まる
- 年会費のコストが大きな負担になる
- クレジットカードの限度額を増額できなくなる
- ポイントがたまりにくい
特に、複数枚を利用していると利用額や引き落とし日を把握しておくのが難しく、使いすぎてしまいやすいため、滞納のリスクが高まります。
クレジットカードは2〜3枚程度を持つにとどめ、メインカードを長く利用した方が信用情報を良好に保てます。
ローンやキャッシングの返済が苦しいために、カードを大量に作って限度額を上げようと考えている人もいるかもしれません。カードを大量に作っても返済がさらに苦しくなる可能性があるため、今抱えている借金問題をまず解決するのをおすすめします。
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