車のローン審査に通らない6つの原因と対処法3選を徹底的に解説

司法書士山田 愼一

監修者:グリーン司法書士法人   山田 愼一
【所属】東京司法書士会 登録番号東京第8849号 / 東京都行政書士会所属 会員番号第14026号 【保有資格】司法書士・行政書士・家族信託専門士・M&Aシニアエキスパート 【関連書籍】「世界一やさしい家族信託」著者・「はじめての相続」監修など多数

借金返済の知識

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「車がないと生活が不便なのでカーローンを申し込んだが落ちてしまったため原因を知りたい」「カーローンの審査で落ちない方法を知りたい」このようなお悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。車のローン審査に通らない原因は複数考えられますが、把握しておくだけで対応可能なものもあります。

そこで本記事では、車のローン審査に通らない原因や審査落ちした場合の対処法を解説します。カーローンの審査を通過する可能性を高めたい方は、参考にしてください。

1章 事前に要チェック!車のローン審査に通らない原因6選

車のローン審査に通らない場合、主に以下の原因が考えられます。

  • 年収と借入額が見合っていない
  • 収入が安定していない
  • 虚偽の申告をする
  • 他の借入金額が大きい
  • 信用情報に事故記録が残っている
  • 申し込み条件を満たしていない

それぞれについて詳しく解説しましょう。

1-1 年収と借入額が見合っていない

ローンを申し込む際には年収を申告しますが、収入に見合った借入額に収まっているか確認されます。もし債務者の返済が厳しくなった場合、審査を行う金融機関や保証会社が損をするため、年収に対する借入希望額が大きいと審査落ちする可能性が高くなっています。

1-2 収入が安定していない

カーローンを組んで毎月決まった金額を返済するとなると、安定した収入が非常に重要です。そのため、安定して稼ぎ続けられる正社員と違い、月によって収入が異なる個人事業主やフリーランス、フリーター、年金暮らしの高齢者の審査は厳しい傾向にあります。

また、勤続年数もチェックされており、1年未満だと「すぐに退職するかもしれない」と判断されて審査落ちするかもしれません。ただ、勤続年数が1年未満でも、新卒入社の方はカーローンの審査を通過しやすい傾向があります。収入が安定していない場合は審査難易度が高いことを把握しておきましょう。

1-3 虚偽の申告をする

カーローンを申し込む際、年収や勤務先といった個人情報を記載しますが、虚偽の内容を申告すると審査落ちします。また、カーローンを申し込んだ銀行や信用金庫に虚偽申告の記録が残る可能性もあり、その場合は他のローンも組めなくなる恐れがあります。

審査で有利に働くと考えて年収を高く記載したり、勤続年数を偽ったりする方がいますがやめておきましょう。なお、故意ではなく記入ミスの場合も、審査落ちするかもしれません。記入が完了したら、書き間違いがないか必ず確認しましょう。

1-4 他の借入金額が大きい

金融機関は審査時に他の金融機関からの借入金額を確認しており、他の借入金額が大きいと返済が難しいと判断します。そのため、すでに多くの借金を抱えている方は、カーローンを組むのは難しいです。基本的に住宅ローンやカードローンといった金融機関からの借入はもちろん、クレジットカードのキャッシングや分割払い、スマホの端末料金なども借入金額としてカウントします。

ただ、銀行や信用金庫のローンは、金融機関によって審査基準が異なります。同じ条件の申し込みでもA銀行は審査通過、B信用金庫は審査落ちという可能性も考えられるため、借入金額が不安な場合は複数の金融機関を検討してみましょう。

1-5 信用情報に事故記録が残っている

ローンの審査を行う際、ローンやクレジットカードの利用状況が記録されている信用情報を確認しています。そのため、信用情報に自己記録が残っている場合は審査落ちする可能性が高いです。以下のようなケースでは事故記録として記録されています。

  • 過去10年以内に自己破産や個人再生といった債務整理を行っている
  • ローンやクレジットカードの返済を2ヵ月分以上滞納する
  • スマホの端末料金を2ヵ月以上滞納する

このような記録が残っている方は返済能力が低いと判断されるため、カーローンの審査通過は難しくなっています。

1-6 申し込み条件を満たしていない

銀行や信用金庫はカーローンの申し込み条件を設定しており、満たしていない方は審査通過が難しいです。金融機関ごとに審査基準が異なるため、メガバンクが公表している申し込み条件を整理してみましょう。

メガバンク申し込み条件
三菱UFJ銀行(ネットDEマイカーローン)満18歳以上、完済時に満70歳の誕生日までで、保証会社(ジャックス株式会社)の保証を受けられる前年度の税込み年収が200万を超えている勤続年数が1年を超えているEメールアドレスを持っている
三井住友銀行(マイカーローン)満20歳以上、満65歳未満で、保証会社(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)の保証を受けられる前年度の税込み年収が200万を超えている日本国内に住んでいる
りそな銀行(マイカーローン)満18歳以上、満66歳未満で完済時の年齢が満70歳未満継続安定した収入がある保証会社の保証が受けられる

申し込み条件を満たしていない方は審査対象になりません。不要な手間と時間がかかるだけになってしまうため、申し込み条件は事前に確認しておきましょう。

2章 車のローン審査に通らない可能性がある場合にできる3つの対処法

ローン審査に不安を抱えていても、事前に対策によって通過確率を高められる可能性があります。車のローン審査に通らない可能性がある場合にできる対処法は以下の通りです。

  • 借入総額を減らす
  • 信用情報をチェックしておく
  • 複数の仮審査に申し込んでみる

それぞれ解説しましょう。

2-1 借入総額を減らす

銀行や信用金庫から月々の返済額に問題がないと思ってもらえるように、借入総額を減らしましょう。車購入のための現金を用意して借入希望金額を少なくしたり、すでに借りているローンの繰り上げ返済を行ったりすることで借入総額を減らせます。

マイカーローンの審査における返済比率の上限は、25%~35%が目安です。金融機関ごとに採用している返済比率の基準は異なりますが、年収400万円未満は25%、年収400万以上の場合は35%が適用されます。この基準に従った場合、年収に応じた借入総額の目安は以下の通りです。

年収(額面)借入総額の目安
200万円50万円
300万円75万円
400万円140万円
500万円175万円
600万円210万円
700万円245万円
800万円280万円
900万円315万円
1,000万円350万円

この金額は目安なので、超えていても審査を通過できたり、少なくても審査落ちしたりする恐れがあります。また、購入する車のグレードを下げることによって、必要な金額を少なくするのも選択肢の一つです。審査に不安がある方は、借入希望金額や他の金融機関からの借入を小さくして借入総額を減らしましょう。

2-2 信用情報をチェックしておく

過去にクレジットカードやローンの返済を長期間滞納したり、債務整理を行ったりした方は信用情報を確認しましょう。信用情報機関は3種類に分かれているため、確認したい情報に合わせて開示請求が必要です。それぞれの信用情報機関の名前と加盟している金融機関は以下の通りです。

  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC):都市銀行・地方銀行・信用金庫
  • 日本信用情報機構(JICC):消費者金融・地方銀行・信用金庫
  • シー・アイ・シー(CIC):クレジットカード会社や消費者金融

もし金融トラブルの記録が残っている場合は審査を通過する確率が低いため、カーローンへの申し込みは見送りましょう。

2-3 複数の仮審査に申し込んでみる

銀行や信用金庫のカーローンでは、本申し込みの前に審査を通過するかどうかを確認する仮審査を行うことが一般的です。そして金融機関ごとに審査基準が異なるため、複数の仮審査に申し込んでみることでローンを組めるかもしれません。

「仮審査に通過するとそこでローンを組まないといけないのでは」と考えてる方がいるかもしれませんが、その後の本申し込みに進むかどうかは自由です。そのため、審査を通過できるか不安な場合は、複数の金融機関の仮審査に申し込みましょう。なお、複数の金融機関で仮審査を行うことにより、適用金利や借入金額などを比較して良い条件でローンを組むことも可能です。

3章 審査を通過しやすいのは?2つのローンを徹底比較!

車の購入でローンを組むとなると、銀行ローンとディーラーローンが考えられます。ここではそれぞれの特徴を比較しているので、どちらでローンを組むか迷っている方はぜひ参考にしてください。

3-1 銀行ローン

銀行ローンとは、メガバンクや地方銀行、信用金庫などが提供しているローンです。銀行から借りたお金をディーラーに払うことになるため、購入者が車の所有権を持てます。また、銀行のカーローンは一般的なローンよりも金利が低いというメリットがあります。代表的なカーローンの金利は以下の通りです。

銀行名金利
三菱UFJ銀行(ネットDEマイカーローン)200万円以下:年2.45%
201万円~500万円:年1.90%
501万以上:年1.50%
三井住友銀行(マイカーローン)4.475%
りそな銀行(マイカーローン)0.90%~3.80%

ただし、条件が良い銀行ローンは、他のローンと比べて審査が厳しい傾向にあります。本申し込みから審査完了まで約1週間かかるため、購入日に間に合うように早めに申し込む必要があります。

3-2 ディーラーローン

ディーラーローンとは、車の販売会社と提携している金融機関から借り入れるローンです。トヨタファイナンスやホンダファイナンス、スズキファイナンスなどが該当します。

ディーラーローンで購入した車の所有権は完済するまで金融機関にあるため、返済が苦しくなった場合や新しい車に乗りたくなった場合でも自由に売却できません。そのため、買い替えや売却の際は、貯金や銀行ローンでお金を用意してディーラーローンを完済する必要があります。

また、ディーラーローンは銀行ローンよりも審査基準が緩く、審査に要する期間が短いのが特徴です。条件が緩い分、金利が4%〜8%程度と高く設定されています。

4章 審査に通らなかった場合に考えられる車のローン以外の選択肢

審査落ちしたとしても、車は必ず欲しいという方が多いのではないでしょうか。ローンを組めなかった場合、以下の対応が考えられます。

  • 現金で一括購入する
  • カーリースを使用する

それぞれの方法を具体的に解説しましょう。

4-1 現金で一括購入する

ローンの審査通過が難しい場合、毎月貯金して一括購入が可能なほど現金を貯める必要があります。現金一括購入ならローンの審査結果にかかわらず車を保有できるため、確実に購入可能です。

もし直近で車が必要でも自身で現金を用意できない場合は、借りられる親戚や知り合いがいないか探してみましょう。金利がない分トータルの返済金額を抑えられますが、お金のトラブルは人間関係に悪影響を及ぼします。金融機関以外から借りる際は、返済計画を伝えて確実にお金を返しましょう。

4-2 カーリースを使用する

審査落ちした場合に有効な現金一括購入ですが、審査を通過できない方が現金を用意するのは難しいかもしれません。そのような方におすすめなのがカーリースです。

カーリースとは、一定期間にわたって好きな車を定額で利用できるサービスです。初期費用や税金、整備費用が不要で、手元に現金がなくても毎月決まった金額を支払っていれば車を保有できます。

カーリースは残価設定という考え方が基本で、本体価格から売却時の価格を引いた金額を利用期間で分割して支払うことになります。例えば5年間利用する300万の車の残価を240万円に設定した場合、月々1万円で車を保有可能です。

5章 車のローンを通過できなかった際に注意すべき点

車のローンを通過できなかった際に注意すべき点は以下の通りです。

  • 返済の目途が立たない借金をしない
  • カードローンを使用しない

それぞれ解説しましょう。

5-1 返済の目途が立たない借金をしない

カーローンの審査を通過できなかったからといって、返済の目途が立たない借金をすることはやめましょう。もし基準が緩くて金利が高いローンを組んだ場合、返済できなくて生活が苦しくなってしまうからです。

車がなければ生活が苦しいのはわかりますが、返済能力に不安がある方は現金の一括購入もしくは頭金を厚めに用意して借入金額が小さくなるようにしましょう。

5-2 カードローンを使用しない

手軽にお金を借りられるカードローンで車を購入するのはやめましょう。10%を超える金利のサービスが多いため、借入額が大きくなる車の購入に使用すると返済総額が大幅に膨らんでしまうからです。

また、資金用途が定められていない銀行のフリーローンも、カードローンと同様に金利が高いので注意が必要です。カードローンやフリーローンを組むと利息が膨らんで返済が厳しくなるため、カーローンを利用できない場合は借金で車を買うのはやめましょう。

6章 多重債務で借金の返済が厳しくなったら債務整理を検討しよう

「カーローンの審査に落ちてフリーローンで車を購入してしまった」「カードローンの利息が重くてなかなか借金が減らない」という方がいるのではないでしょうか。もし多重債務を抱えて借金の返済が苦しくなったら、自己破産や個人再生といった債務整理を検討しましょう。借金が帳消しまたは減額されるため、苦しい生活から抜け出すことが可能です。

しかし、どの債務整理が適しているかや手続き方法はわからない方が多いはず。あまり理解していないまま自身で進めると、選択を誤って生活が改善されなかったり、そもそも債務整理を行えなかったりする恐れがあります。そのため、債務整理を検討している方には、弁護士や司法書士への相談がおすすめです。

グリーン司法書士法人グループでは、資産状況やライフスタイルに応じた債務整理の提案や手続きのサポートを行っています。無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

車のローンに通らなかった場合、以下の原因が考えられます。

  • 年収と借入額が見合っていない
  • 収入が安定していない
  • 虚偽の申告をする
  • 他の借入金額が大きい
  • 信用情報に事故記録が残っている
  • 申し込み条件を満たしていない

返済能力が低いと判断されると審査落ちする可能性が高いため、安定した収入や返済実績が審査通過には重要です。もし審査に不安を抱えているならば、借入総額の減少や信用情報の開示請求をしておくことで安心できます。

また、すでに審査に落ちてしまった場合でも、フリーローンやカードローンのように金利が高いローンを組むのはやめましょう。返済総額が大きくなって生活がかなり苦しくなってしまいます。すでにフリーローンやカードローンを組んで返済が厳しい方がいたら、弁護士や司法書士に相談して債務整理を検討しましょう。

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よくあるご質問

車のローン審査に通らない理由とは?
車のローン審査に通らない理由は、主に下記の通りです。

・年収と借入額が見合っていない
・収入が安定していない
・虚偽の申告をする
・他の借入金額が大きい
・信用情報に事故記録が残っている
・申し込み条件を満たしていない
借金を滞納すると車のローン審査に何年通らなくなる?
借金を滞納すると、債務整理もしくは借金完済から5~7年間は車のローン審査に通らなくなる可能性が高いです。
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