修学旅行のお金がない!払えない時の公的支援と5つの対処法

司法書士渡邊優太

監修者:グリーン司法書士法人   渡邊優太
【所属】札幌司法書士会 登録番号札幌第1092号 / 北海道行政書士会所属 登録番号第17260997号 【保有資格】司法書士・行政書士

借金返済の知識
修学旅行のお金がない!払えない時の公的支援と5つの対処法

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子どもの大切な思い出となる修学旅行、その費用が払えない、足りないと悩んでいませんか。

特に高校生になると費用も高額になりがちで、家計への負担は少なくありません。

この記事では、利用できる公的支援から学校への相談方法、最終手段までを5つのステップで具体的に解説します。
修学旅行の費用を工面するための「高等学校等就学支援金制度」や「高校生等奨学給付金」などの制度の活用を検討し、お子様を無事に参加させられる見通しが立った状態を目指しましょう。

目次 ▼

1章 修学旅行費を乗り切るための5つのステップ

修学旅行の費用が払えないと感じた時、焦ってしまうのは当然です。
しかし、問題を解決するためには、冷静に手順を踏んで行動することが重要です。

まずはこの記事で紹介する5つのステップの全体像を把握しましょう。

最初に検討すべきは「公的支援制度」の利用です。
次に「学校への相談」、それでも足りなければ「家庭内での費用工面」を試みます。

これらが難しい場合の「最終手段としての資金調達」、そして万が一の「欠席する場合の知識」という流れで、一つずつ確認していきましょう。

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1章 公的支援制度を利用して負担を軽減する

修学旅行費が払えない、足りないと感じたら、最初に確認すべきは国や自治体が設けている公的支援制度です。

これらの制度は、経済的な理由で子どもの教育機会が損なわれないようにするためのもので、返済不要の給付金や無利子の貸付金などがあります。
所得などの条件を満たせば、費用の全額または一部の援助を受けられる可能性があります。

まずは自身が対象となる制度がないかを確認することから始めましょう。
公的支援の活用は、家計への負担を直接的に軽減する最も有効な手段です。

1-1 修学旅行費も対象になる「就学援助制度」の申請条件と手続き

就学援助制度とは、経済的な理由で就学が困難な小中学生の保護者に対し、学用品費や給食費、修学旅行費などを市区町村が援助する制度です。

生活保護を受けている世帯(要保護世帯)や、それに準ずる程度に困窮していると認められた世帯(準要保護世帯)が対象となります。
具体的な所得基準は自治体によって異なりますが、住民税の非課税世帯や児童扶養手当の受給世帯などが目安です。

申請は、毎年4月頃に学校を通じて案内が配布されるのが一般的で、申請書を学校または教育委員会に提出します。
途中からの申請も可能な場合が多いので、費用が払えないと分かった時点で速やかに相談することが重要です。

1-2 高校生向け「高校生等奨学給付金」で受けられる支援内容

高校生等奨学給付金は、授業料以外の教育費の負担を軽減するための返済不要の給付金制度です。

生活保護受給世帯や住民税非課税世帯の高校生がいる家庭が対象で、教科書費、教材費、学用品費、そして修学旅行費などに充てることができます。
給付額は世帯構成や学校の区分によって異なりますが、年間数万円から十数万円が支給されます。

申請は、お住まいの都道府県に、学校を通じて行うのが一般的です。
新入生向けに4~6月頃に一部を早期支給する制度を設けている自治体もあるため、高校生の修学旅行費が払えない場合は、まずこの制度の活用を検討しましょう。

1-3 ひとり親家庭が利用できる「母子父子寡婦福祉資金貸付金」とは

母子父子寡婦福祉資金貸付金は、ひとり親家庭や寡婦の経済的自立を支援するための公的な貸付制度です。

この制度には、子どもの修学に必要な資金を貸し付ける「修学資金」があり、高等学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院又は専修学校の授業料、書籍代、交通費などが対象となります。

大きな特徴は、保証人がいれば無利子、保証人がいない場合でも年1.0%という低金利で借り入れが可能な点です。

貸付金であるため返済義務はありますが、経済的な理由で子どもの修学費用に不安があるひとり親家庭にとっては、非常に心強い制度と言えるでしょう。
相談・申請の窓口は、お住まいの自治体の福祉担当課となります。

申請期限や自治体の窓口を事前にチェックしよう

消公的支援制度を利用する上で最も注意すべき点は、申請期限です。 多くの制度では年度ごとに申請期間が定められており、それを過ぎると受け付けられない場合があります。

また、就学援助制度や母子父子寡婦福祉資金貸付金などは、実施主体が自治体であるため、所得基準や支援内容、申請方法がそれぞれ異なります。

費用に困った際は、まずお住まいの市区町村のウェブサイトで「就学援助」や「ひとり親支援」などのキーワードで検索するか、直接、教育委員会や福祉担当課に問い合わせて、最新の情報を確認することが不可欠です。

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2章 学校に支払い方法について相談する

公的支援や学校への相談と並行して、あるいは支援の対象外であった場合に次に行うべきは、学校への相談です。

修学旅行費が払えない、未納になりそうだと伝えることは勇気がいるかもしれませんが、多くの学校では家庭の経済状況に配慮した対応策を準備しています。

支払いが困難だと分かった時点で、できるだけ早く相談することが、分納や支払い猶予といった選択肢を確保する上で非常に重要です。
一人で抱え込まず、まずは学校に連絡を取ってみましょう。

2-1 いつ誰に相談すべき?最適なタイミング

修学旅行費の支払いが払えない、または難しいと判明した時点が、最も良い相談のタイミングです。
集金の案内が配布されてから支払期限までは期間が短いため、先延ばしにせず、すぐに連絡しましょう。

相談相手としては、まず子どもの状況をよく理解している「担任の先生」が適任です。

担任の先生に伝えにくい場合は、学年全体を把握している「学年主任の先生」や、会計を担当している「事務室の職員」に直接相談することも可能です。
誰に相談すればよいか迷った場合でも、まずは担任の先生に連絡すれば、適切な担当者につないでもらえます。

2-2 電話や面談で使える相談例文

学校に金銭的な相談をする際は、丁寧かつ具体的に状況を伝えることが大切です。
感情的にならず、「相談」という形で切り出すと、相手も話を聞き入れやすくなります。
修学旅行の費用が払えない、足りないといった状況を正直に伝えましょう。

いつもお世話になっております。〇年〇組の〇〇の母(父)です。
本日は、先日ご案内いただいた修学旅行の費用について、ご相談があり連絡いたしました。
大変申し上げにくいのですが、現在の家庭の事情で、指定された期限までに全額を準備することが難しい状況です。つきましては、分割でのお支払いや、期限の延長といったご相談は可能でしょうか。

2-3 分納や支払い期限の延長は可能か聞いてみよう

学校に相談する際には、具体的な解決策について確認することが重要です。
費用が払えない状況を伝えた上で、どのような対応が可能かを聞いてみましょう。

最低限、確認すべき項目は「分割払いの可否」「支払い期限の延長はいつまで可能か」の2点です。

学校によっては、数回に分けた支払いや、一定期間の支払い猶予を認めてくれる場合があります。
また、就学援助制度を申請中である場合は、その旨を伝え、認定後の支払いで対応できないか確認することも大切です。

未納のまま放置せず、支払い意思があることを明確に示しましょう。

2-4 相談が遅れて選択肢が狭まるケース

修学旅行費が払えない状況で最も避けるべきは、相談が遅れることです。
支払期限を過ぎてから、あるいは直前になってから相談すると、学校側も対応が難しくなります。

例えば、旅行会社への支払い手続きが完了していると、分納や延納の調整ができなくなる可能性があります。

また、連絡がないままだと、単なる払い忘れなのか、意図的に支払っていないのか学校側で判断できず、督促の連絡が入ることで気まずい思いをすることも。
未納の状態が続くと、最悪の場合、参加が認められないケースも考えられます。

早めの相談が、円満な解決への鍵です。

3章 家庭内で費用を工面する方法を検討する

公的支援や学校への相談と同時に、家庭内で費用が足りない分を自力で工面する方法も探ってみましょう。

修学旅行までの期間にもよりますが、数万円程度であれば、これから紹介する方法で乗り切れる可能性があります。
即金性の高いものから順に検討し、現在の生活に無理のない範囲で取り組めるものを見つけることが大切です。

家族で協力して目標金額を設定し、計画的に進めることで、子どもの大切な行事に参加させてあげられるかもしれません。

3-1 一時的に収入を増やすための短期アルバイトや副業

修学旅行費が足りない分を補うため、一時的に収入を増やす方法として短期アルバイトや副業が考えられます。

保護者自身が、週末だけ働ける日雇いの仕事や、夜間の短時間パートなどを探すのが現実的です。
また、近年では在宅でできるデータ入力やライティングといったクラウドソーシングの仕事も増えています。

スマートフォンのアプリで手軽に始められるものもあるため、隙間時間を利用して収入を得ることも可能です。
子どもが高校生であれば、本人の同意のもと、学校の校則で許可されている範囲でアルバイトを検討するのも一つの方法です。

3-2 家の中にある不用品をフリマアプリで売却する

即金性が高く、すぐにでも始められるのが不用品の売却です。
家の中を見渡し、着なくなった衣類、読まなくなった本やCD、使わなくなったベビー用品などがないか探してみましょう。

メルカリやPayPayフリマといったフリマアプリを利用すれば、スマートフォン一つで簡単に出品できます。

特にブランド品や状態の良い家電などは、予想以上の高値で売れることもあります。
足りない金額にもよりますが、数千円から数万円程度であれば、不用品売却で十分に工面できる可能性があります。

3-3 親族に事情を話して一時的に借りられないか打診する

他の方法でどうしても費用が足りない場合、最終的な選択肢として親や兄弟など、身近な親族に相談することも考えられます。

金融機関からの借金とは異なり、利息の負担なく一時的にお金を借りられる可能性があります。
ただし、親しい間柄であっても、お金の貸し借りは慎重に行うべきです。

なぜお金が必要なのか、いつまでにいくら必要なのか、そしていつまでにどのように返済するのかを誠実に説明し、必ず書面(借用書)を取り交わすようにしましょう。

感謝の気持ちを忘れず、約束通りに返済することが、今後の信頼関係を維持するために不可欠です。

4章 公的支援が間に合わない場合の資金調達

公的支援の申請が間に合わない、学校に相談しても全額の猶予は難しい、そして自力での工面も困難。
そのような場合に検討するのが、金融機関からの借り入れです。

しかし、ローンには必ず金利が発生し、返済の義務が伴うため、あくまで「最終手段」と位置づけて慎重に判断する必要があります。

修学旅行費が払えない、足りないからといって安易に利用するのではなく、それぞれのローンの特徴とリスクを十分に理解した上で、計画的に活用することが不可欠です。

4-1 比較的金利が低い「教育ローン」のメリットと審査のポイント

教育ローンは、子どもの教育に関わる費用全般に利用できるローンです。
日本政策金融公庫が扱う「国の教育ローン」や、各銀行が提供する民間の教育ローンがあります。

最大のメリットは、カードローンなどに比べて金利が低い点です。

修学旅行費も対象となり、まとまった金額を計画的に返済していくのに適しています。
ただし、審査には一定の時間がかかり、源泉徴収票などの収入証明書類が必要になるため、支払い期限まで余裕がある場合に検討すべき選択肢です。
安定した収入があることが審査の重要なポイントとなります。

4-2 「カードローン」を利用する際の注意点

カードローンは、銀行や消費者金融が提供する個人向けの融資サービスで、使途が自由なのが特徴です。

最大のメリットは審査スピードの速さで、申し込み当日に融資を受けられる「即日融資」に対応している場合も多く、急な出費には便利です。
しかし、教育ローンに比べて金利が大幅に高いというデメリットがあります。

利用する際は、必要最低限の金額にとどめ、「いつまでに返済するか」という明確な計画を立てることが不可欠です。
無利息期間サービスを提供しているカードローンを選び、期間内に返済するなどの工夫も求められます。

4-3 クレジットカードのキャッシング枠も選択肢の一つ

すでに持っているクレジットカードに「キャッシング枠」が付帯していれば、ATMなどから手軽に現金を借り入れることができます。
新たにローンを申し込む手間が省けるため、緊急時には便利な手段です。

しかし、その手軽さとは裏腹に、金利はカードローンと同等か、それ以上に高いことがほとんどです。

あくまで一時的なつなぎ資金として利用し、給料日など収入のめどが立ったらすぐに返済することを徹底しましょう。
安易な利用は、返済が長期化し、家計をさらに圧迫する原因となるため注意が必要です。

5章 修学旅行を欠席する場合に知っておくべきこと

あらゆる手段を尽くしても、どうしても費用が払えない。
そんな時は、残念ながら修学旅行を欠席するという選択をせざるを得ないかもしれません。

この決断は、親子にとって非常につらいものですが、万が一の事態に備えて知っておくべきことがあります。
それは、キャンセル料の規定や、不参加の場合の学校生活についてです。

事前にこれらの情報を把握しておくことで、冷静に対応し、子どもの心のケアに集中することができます。
払わないと決めた後の手続きを理解しておきましょう。

5-1 キャンセル料はいつから発生?返金額の規定を確認する

修学旅行を欠席する場合、最も気になるのがキャンセル料です。

修学旅行は団体旅行契約に基づいており、旅行開始日の何日前からキャンセルするかによって、規定のキャンセル料が発生します。
一般的には、旅行開始日の20日前あたりから20%、7日前から30%、前日で50%、当日開始前で100%といった形で、旅行日に近づくほど料金が高くなります。

詳細な規定は、学校から配布される旅行のしおりや契約書面に記載されているはずです。
欠席を決めた場合は、1日でも早く学校に申し出て、払わない場合の返金額や手続きについて確認しましょう。

5-2 不参加になった場合の学校での過ごし方

修学旅行期間中、欠席する生徒は学校で過ごすことになります。

その間の過ごし方は学校によって異なりますが、一般的には教室や図書室などで自習をしたり、課題に取り組んだりすることが多いです。
他の学年の授業に参加したり、先生が個別に対応したりする「代替授業」が行われることもあります。

子どもが学校で孤立することがないよう、学校側も配慮してくれます。
学校に当日のスケジュールや持ち物などを事前に確認しておくと、子どもも安心して登校できるでしょう。

5-3 子供の気持ちに寄り添うためのコミュニケーション

経済的な理由で修学旅行に参加できないことは、子どもにとって大きなショックであり、自分が悪いと感じてしまうかもしれません。

保護者として最も大切なのは、子どもの気持ちに寄り添うことです。
「あなたのせいではない」「行かせてあげられなくてごめんね」と正直な気持ちを伝え、子どもを責めない姿勢を見せましょう。

そして、修学旅行の代わりに、家族で日帰り旅行に行く、少し豪華な外食をするなど、別の楽しい思い出を作る提案をするのも一つの方法です。
今回の経験を乗り越えるためのサポートが不可欠です。

修学旅行のお金がない時のよくある質問

ここまで修学旅行費が払えない、足りない場合の対処法をステップごとに解説してきましたが、まだ個別の疑問や不安が残っているかもしれません。

このセクションでは、保護者の方々から特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
学校への相談の仕方や公的支援のタイミングなど、具体的な悩みに焦点を当てて簡潔に解説します。

行動を起こす前の最後の後押しとして、ぜひ参考にしてください。

Q.就学援助制度の申請は、支払期限に間に合わない場合でも有効ですか?

有効な場合が多いです。
まずは学校に「就学援助を申請中(または申請予定)である」旨を伝え、支払いを待ってもらえないか相談しましょう。

自治体や学校によっては、認定後に援助費が直接学校へ支払われる仕組みになっていることもあります。
払えないと諦める前に、申請の意思を学校に伝えることが重要です。

Q.学校の先生に「お金がない」と相談するのが恥ずかしいのですが、どう切り出せばいいですか?

「費用の件でご相談が」と切り出すのがおすすめです。

「支払いが難しい」と直接的に言いにくければ、「分割払いは可能でしょうか」と支払い方法の相談という形で話を進めると、心理的な負担が軽くなります。
先生方も多くの家庭の事情に対応しているので、勇気を出して相談すれば親身に対応してくれるはずです。

Q.もし修学旅行に行けなかった場合、子どもは学校で不利益な扱いを受けませんか?

家庭の事情に配慮し、生徒が孤立したり嫌な思いをしたりしないよう、学校側が対応するよう努めることが期待されます。欠席期間中、自習や代替授業が用意される場合があります。

自己破産後の旅行については以下の記事で解説しています。

万が一、払わない選択をした場合は、学校の対応よりも、お子さんの心のケアを最優先に考えてあげてください。

まとめ

修学旅行の費用が払えない、足りないと悩んだ際は、一人で抱え込まずに行動することが何よりも重要です。

最初に検討すべきは、返済不要の給付が受けられる可能性のある「就学援助制度」などの公的支援です。
同時に、できるだけ早い段階で学校の先生に支払い方法について相談し、分納や延納が可能かを確認しましょう。

これらの方法で解決の道筋が見えるケースがほとんどです。
最終手段としてローンを検討することもありますが、その際は計画的な返済計画が不可欠です。

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