相続財産を売却して現金化したお金を相続人同士で分け合う「換価分割」を選ぶと、「相続税が高くなるのではないか?」と心配する方も多いかもしれません。
結論から言うと、換価分割をしたからといって、必ずしも相続税の金額が高くなるわけではありません。
相続税の計算において、不動産の価値をどのように決めるかという部分は少し複雑です。
実際には、「路線価(土地)」や「固定資産税評価額(建物)」を基準に計算されるのですが、法律上は「時価」になっています(相続税法22条)。「路線価」や「固定資産税評価額」は実際に不動産を売却した場合の価格よりも安くなることが多いです。
このようなことが起きるのは、「時価」の基準を決めた国税庁からの通達があり、そこで基本ルールが決められているためです。(参考:国税庁「相続税財産評価に関する基本通達」)
そのため、相続税申告後に換価分割をしたとしても、国税庁のルールに基づいて計算している以上は、直ちに相続税が増えることはないのです。
しかし、相続直後に換価分割を行い、すぐに(相続税申告前に)売却し、その売却価格が路線価による評価額を大幅に上回った場合は注意が必要です。
この場合、税務署から「路線価ではなく、実際の売却価格をベースに相続税を再計算するように」と指摘されるリスク(時価認定)がゼロではありません。
したがって、「換価分割なら高く売れても相続税は変わらないから安心」と油断は禁物です。
また、そのまま保有するのではなく売却してお金にかえる以上、売却益に対する譲渡所得税・住民税・復興特別所得税なども含めて慎重な判断が求められます。
そこで本記事では、換価分割における相続税や、譲渡所得税などを節税する方法、損しない換価分割の進め方を解説していきます。
遺産分割協議書の書き方なども詳しく解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1章 換価分割でも相続税の金額は必ずしも高くなるわけではない
換価分割によって、不動産・株などの財産を売却し、現金に変えたとしても、相続税の金額は必ずしも高くなるわけではありません。
なぜならば、相続税は、実務的には亡くなった時点の「路線価(土地)」や「固定資産税評価額(建物)」といった基準をもとに計算されるからです。
ここでは、相続税申告後に売却する場合の相続税について、解説します。
1-1 不動産の換価分割の場合
相続税における不動産の評価は、実際の売却価格(時価)ではなく、国税庁が定めた基準による「相続税評価額」を使って計算されます。
- 土地は「路線価」(路線価がない地域は倍率方式)で計算する
- 建物は「固定資産税評価額」をベースにして算出する
たとえば土地を相続した場合、その相続税を計算する際には「いくらで売れたか」は関係なく、以下のようにその土地の路線価を使って相続税を算出します。
したがって、換価分割によって相続不動産を売却したとしても、売却代金が必ずしも相続税の計算に影響を及ぼすことはありません。
1-2 株などの金融資産の換価分割の場合
株式や投資信託といった金融資産を換価分割する場合も、不動産と同様に相続税の申告額は変わりません。
相続税は死亡日の評価額に基づいて算出されるため、売却による時価の変動は相続税額に影響を与えないからです。
結論としてまとめると、不動産や株などを換価分割する場合も、他の分割方法と比べて「特別に相続税が高くなる」ということはありませんのでご安心ください。
2章 相続税は本当に変わらない?換価分割を選ぶ場合に見逃せない注意点が4つある
ここで、「税金面の心配はもう一切ない」と油断してしまうのは非常に危険です。
本章では、相続税を始めとした税金にまつわる、換価分割を選択すると発生しがちな4つの注意点について詳しく解説します。
換価分割を選ぶ場合に見逃せない注意点
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「現金化すればラクだから」という理由だけで深く考えずに換価分割を選んでしまうと、後悔する結果になる危険性があります。「自分たちの場合はどこに影響が出そうか」を具体的にイメージしながら、慎重に読み進めてみてください。
2-1 相続税申告前に売却すると相続税が高くなる可能性がある
相続税の申告期限より前に不動産を売却した場合は、相続税が高くなる可能性があります。「納税資金を用意するために急いで売ったら、その売却価格のせいで相続税まで上がってしまった」というパターンです。
実は、同じ不動産を同じ価格で売っても、「申告の前に売るか、後に売るか」という順番の違いだけで、相続税の計算に使う金額が変わることがあります。
土地を路線価で、建物を固定資産税評価額で評価してよいというのは、国税庁が財産評価基本通達で示している、時価の基準に基づくものです(実際の時価がわからないという前提があって成り立っている)。
不動産の時価を1件ずつ鑑定するのは手間も費用も大きく、その鑑定費用は相続財産から差し引くこともできないため、時価を決めるための統一のルールとして認められているものです。
ところが換価分割では不動産を売却するため、売った時点でその不動産のより具体的な時価が判明します。相続税申告前に売却していれば、申告書を作る時点で「本当はいくらの価値だったか」がわかっている状態です。
この状態で路線価による低い評価額を使って申告すると、税務署から「実際の売却価格をもとに計算してください」と指摘されるリスク(時価認定)が生じます。
なお、相続税が上がった場合でも「取得費加算の特例」によって譲渡所得税が下がるため、そのまま損が確定するわけではありません。
相続税と譲渡所得税を通したトータルでの試算が欠かせないため、売却活動を始める前の段階で、必ず税理士に相談しておきましょう。
換価分割については、私たちグリーングループでもお力になれますので、ぜひお電話ください。
2-2 売却益に対する税金がかかる可能性がある
換価分割をしたとしても、相続税申告後に売却する場合は、基本的には相続税の金額は変わりません。
しかし、不動産を売却して利益が出た分に対しては別途「譲渡所得税(住民税・復興特別所得税含む)」がかかる点に注意が必要です。
たとえば、相続税評価額が5,000万円(取得費4,000万円)の不動産を相続した場合で考えてみましょう。
もしも不動産をそのまま相続した場合には、もちろん売却して利益を得ていないため、売却益に課税される「譲渡所得税」はかかりません。
しかしながら、換価分割のためにこの不動産を一旦売却し、譲渡所得が1,000万円となった場合には、百万円単位での譲渡所得税(住民税・復興特別所得税を含む)がかかる場合があります。実際の税額は、適用できる特例や控除などによって異なります。
| グリーングループからのアドバイス |
相続した不動産を換価分割する場合には、相続税とは別に「譲渡所得税」がかかることを理解したうえで、「譲渡所得税がいくらになりそうか」を計算してから進めることをおすすめします。 特に注意が必要なケース 換価分割しても譲渡所得税が発生しないケース |
不動産を売却して発生する譲渡所得税・住民税・復興特別所得税をできるだけ軽減する方法については、「3章 換価分割時の不動産売却で「売却益にかかる税金」をできるだけ節税する方法」で後述します。
譲渡所得税については、以下の記事もご一読ください。
2-3 売却益が社会保険料・扶養に影響を与える可能性がある
換価分割のために不動産を売却して利益が出た場合、代表者であるかどうかにかかわらず、その売却代金を受け取った相続人全員の社会保険料や扶養に影響が及ぶ可能性があります。
売却で発生した「譲渡所得」が、翌年度の住民税や健康保険料に影響を与えることがあるからです。
ただし、社会保険料・扶養に影響があるかどうかは、相続人の職種や属性によって異なります。
社会保険料・扶養に影響がある人の例
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社会保険料・扶養に影響が出ない人の例
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このように、代表者かどうかにかかわらず「各相続人が今どのような保険に入っているか」によって実生活へのダメージが真逆になるため、不公平感から後々トラブルにならないよう事前に親族間でリスクを共有しておくことが大切です。
| グリーングループからのアドバイス |
売却代金を受け取る各相続人の現在の状況(職業や加入している保険)によって、社会保険料の負担増額や、扶養の判定への影響は大きく異なります。 特に注意が必要なケース 「誰が・いくら売却代金を受け取るのが、家族全体で一番実生活へのダメージが少ないか」を、事前に専門家としっかりシミュレーションして検討することをおすすめします。 |
2-4 経費・税負担を考慮せず分配すると不公平が生じる危険性がある
不動産売却の途中で発生する費用や将来発生する税負担を一切考慮せずに、売却した代金をそのまま相続人へ分配してしまうと、相続人のあいだで不公平となりトラブルの原因になるので注意しましょう。
経費・税負担を考慮せずに分配して不公平が生じる具体例
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このように、換価分割で発生する経費や税負担までひっくるめて全体を考慮したうえで、不公平感の出ない分配方法を事前に話し合っておくことが大切です。
| グリーングループからのアドバイス |
売却代金を山分けにする際は、目先の金額をそのまま分けるのではなく、必ず「代表者が立て替えた売却経費」や「各自が後から負担するべき税金・社会保険料の予想額」をあらかじめ計算して考慮したうえで、純粋な手残りをみんなで分配するように合意書(遺産分割協議書など)へ明記しておくことをおすすめします。 特に注意が必要なケース 必ず税金の各自の負担義務や、経費の実費精算に関する取り決めを遺産分割協議書にセットで残しておきましょう。 |
2-5 遺産分割協議書の書き方次第で余計な「贈与税」が課される可能性がある
換価分割を選択する場合に注意すべきポイントとして、遺産分割協議書の書き方を間違えると、本来は払う必要のない「贈与税」が課されてしまう可能性がある点も覚えておきましょう。
遺産分割協議書に「換価分割のための名義変更であること」を正しく明記しておかないと、金銭を他の人にあげた場合にかかる贈与と判断されてしまう可能性があるからです。
たとえば、代表者である長男が不動産を売却して、その代金を弟に分けたとします。このとき、遺産分割協議書に「換価分割のために長男名義にする」という文言がないと、「長男が自分の不動産を売って得たお金を、弟にあげた」ように見えてしまいます。
| グリーングループからのアドバイス |
換価分割を行う場合の遺産分割協議書には、単に「長男が不動産を相続する」と書くのではなく、「不動産を売却して現金化(換価分割)するために、便宜上長男の名義にする」「売却代金から諸経費を引いた残りを、兄と弟で◯対◯の割合で分配する」という具体的な目的と内容をプロの目を通して正確に書き残しておくことが大切です。 特に注意が必要なケース 後になって税務署から尋ねられた時点では言い訳が通用しないため、売却を伴う遺産分割協議書を作成する際は、必ず事前に税理士などの専門家に文面を確認してもらうようにしましょう。 |
「自分たちだけで進めるのは不安」と感じたら、 換価分割は、単に不動産を売るだけでなく、相続登記や遺産分割協議、適正な税務申告など、税務の知識が複雑に絡み合う難しい手続きです。1つでも判断を誤れば、思わぬ税負担や親族間トラブルに発展しかねません。 グリーングループであれば、不動産会社と3士業(税理士・司法書士・行政書士)が連携し、複雑な手続きを一つの窓口で丸ごとサポートいたします。 【グリーングループにお任せいただける安心のポイント】
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3章 換価分割時の不動産売却で「売却益にかかる税金」をできるだけ節税する方法
前章では、換価分割の手続きを進める上で「理解しておかなければならない注意点」をお伝えしました。
なかでも、換価分割をするための不動産売却で大きな売却益が出る場合、その利益にかかる「譲渡所得税・住民税・復興特別所得税」も高額になりがちです。
3章では、売却益にかかる譲渡所得税・住民税を「できるだけ節税するにはどうしたらよいか」を詳しく解説していきます。
3-1 取得費・売却費を漏れなく計算する
譲渡所得は「売却代金-(取得費+譲渡費用)」によって計算されるため、取得費や売却費用を漏れなく計上することができれば、その分「課税される金額」を少なくし、結果的に「譲渡所得税・住民税・復興特別所得税」を軽減できます。
以下画像でいうと、「不動産の売却価格(緑色)」から差し引ける「取得費」「譲渡費用」(オレンジ色の部分)を多く差し引けるほど、譲渡所得の金額を小さくでき、税金も少なくなります。
(1)取得費について
相続不動産を売却する際の取得費は、故人が取得した際の取得費を引き継ぐことが可能なので、遺品の中から購入時の売買関係書類を探してみましょう。
問題となるのが「取得費がわからない」というケースです。取得費用がわからない場合、概算取得費として、売却金額の5%を取得費として計算する方法を使います。
概算取得費を使う場合には、差し引ける金額がかなり低い金額になることが多く、譲渡所得金額が高くなり、税金も高くなる結果になりがちです。
例えば、故人が4,000万円で購入したという資料が残っていた不動産を、5,000万円で売却し、譲渡費用(仲介手数料など)が130万円だった場合、譲渡所得は870万円です。この870万円に対して譲渡所得税などがかかります。
同じケースであっても、もし4,000万円で購入したという資料がなく、客観的にそれを証明できる資料も何もないという場合には、概算取得費5,000万円×5%=250万円で計算するしかありません。
この場合の譲渡所得は、5,000万円-250万円-130万円=4,620万円です。この4,620万円に対して譲渡所得税などがかかり、1,000万円単位で税金が発生する可能性があるのです。
このように、購入時の資料があるかないかで手元に残る金額が数百万円から1,000万円単位で変わってしまうため、まずは遺品整理の際に当時の売買契約書や領収書がないか徹底的に探すことが重要です。
万が一見つからない場合でも、当時の住宅ローンの実行記録や通帳の履歴など、購入金額を間接的に証明できる書類を集めることで概算取得費を回避できる可能性があるため、諦めずに専門家へ相談してみましょう。
土地の取得費の調べ方については、以下の記事も参考にしてください。
(2)譲渡費用について
譲渡費用には、不動産業者に支払う仲介手数料や、売却のために直接おこなった測量費、解体費などが含まれます。
※売却前の維持管理費や固定資産税などは含まれませんのでご注意ください。
こちらについても、漏れなく計上すれば、譲渡所得税や住民税を抑えることができます。支払いを証明する領収書や契約書を紛失してしまうと経費として認められないため、大切に保管しておきましょう。
3-2 不動産を売却する時に控除・特例を漏れなく適用する
相続不動産を売却する際は、下記のような控除や特例を適用できる場合があります。
これらの特例を適用できれば、不動産を売却して発生した利益(譲渡所得)から一定額を差し引くことができるため、結果的に支払う税金を大幅に減らすことが可能です。
| 控除・特例名 | 概要 |
| 取得費加算の特例 | 相続時に支払った相続税の一部を取得費に加算できる |
| 相続空き家の3,000万円特別控除の特例 | 故人が住んでいた自宅を相続した人が空き家もしくは敷地を売却した際に、3,000万円の控除を受けられる※ |
※2024年(令和6年)1月1日以後の譲渡で、対象となる家屋・敷地を取得した相続人が3人以上いる場合、特別控除額は1人当たり最高2,000万円です。
ただし、取得費加算の特例と相続空き家の3,000万円特別控除の特例を併用することはできないので、ご注意ください。両方の特例を適用できる場合には、どちらを利用した方が節税効果が大きいかシミュレーションする必要があります。
また、換価分割でこれらの特例を利用する際には、以下の2点に注意が必要です。
- 取得費加算の特例には「相続開始の翌日から3年10ヶ月以内」という売却のタイムリミットがある
- 安易に代表者1人の単独名義で相続登記をして売却すると、他の相続人が特例を使えなくなるリスクがある
手続きの進め方や遺産分割協議書の書き方を間違えると、受けられたはずの節税メリットを逃して大損してしまう恐れがあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
相続した不動産の売却時の控除や特例については、以下の記事で詳しく解説しています。
4章 換価分割を損せずに進める流れ4ステップ
相続財産を現金化して分ける「換価分割」の注意点や譲渡所得税の節税ポイントなどを解説してきました。
ここからは、換価分割を損せずに進める流れについて解説していきます。
換価分割を損せずに進める流れ4ステップ
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気を付けなければならないポイントが多い分割方法なので、後悔しないためにしっかりと以下の流れに沿って進めていきましょう。
4-1 ステップ1:換価分割で進めた場合の結果を試算しておく
換価分割を進める最初のステップは、事前に「不動産がいくらで売却できそうか」や「予想売却益から逆算した譲渡所得税などの税金がいくらになりそうか」などを試算したうえで、相続人で今後の方針を決めていくことです。
具体的な金額の見込みや売却のタイムリミットを共有しないまま手続きを始めてしまうと、後から「思ったより取り分が少ない」「特例が使えなくなって高い税金がかかった」といった親族間の深刻なトラブルに発展しかねません。
換価分割を進める前に検討しておくべきこと (1)譲渡所得税がいくらになりそうかの確認
(2)誰が代表で売却するのかの確認
(3)他の分割方法との比較
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この段階でしっかりと全員が納得する方針を決めることが、その後の手続きをスムーズに進めるための土台になります。
4-2 ステップ2:遺産分割協議書に換価分割する旨をしっかり記載しておく
換価分割の方針が決まったら、合意した内容にて遺産分割協議書を作成します。この時、「売却にかかるすべての費用を控除した残金を分配する」ことも明記しましょう。
また、「2-5 遺産分割協議書の書き方次第で余計な「贈与税」が課される可能性がある」で述べた通り、余計な贈与税が課されないよう、換価分割に関してしっかり記載しておくことが大切です。
現金化した後の「売却代金の分配」が、相続人の間での贈与とみなされる恐れがあるためです。
換価分割の遺産分割協議書の書き方は、相続財産を共同名義にするか代表者名義にするかでも変わってきます。
それぞれの遺産分割協議書のサンプルは、下記の通りです。
【共同名義にした場合の遺産分割協議書の書き方】
【代表者名義にした場合の遺産分割協議書の書き方】
遺産分割協議書の雛形と書き方は、以下の記事にまとめています。無料ダウンロードも可能ですので、ぜひご活用ください。
| グリーングループからのアドバイス |
遺産分割協議書で「共同名義」と「代表者名義」のどちらを選ぶかは、その後に控える相続登記や税金の特例に深く関係します。 特に注意したいのが、手続きを簡略化するために「代表者名義(単独名義)」を選んで登記・売却をするケースです。 遺産分割協議書に換価分割の目的である旨を正しく記載しておかないと、本来であれば譲渡所得税を大幅に減らせるはずの「空き家の3,000万円特別控除」などの節税特例が、名義人になっていない他の相続人に適用できなくなるリスクが生じてしまいます。 「どちらの名義を選択するのが有利か」「どのような文言を盛り込むべきか」少しでも迷ったら、雛形を活用するのではなく税理士や司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。 |
4-3 ステップ3:相続不動産の売却前に相続登記をすませる
換価分割などで相続不動産を売却する際には、事前に故人から相続人への名義変更手続きをすませなければなりません。亡くなった方(被相続人)の名義のままでは売却ができないからです。
相続不動産の名義を変更するには、法務局にて登記申請を行います。
また、2024年4月からは相続登記が義務化され、相続発生から3年以内に登記申請をすませないと10万円以下の過料が科せられる恐れがあります。
相続登記は自分で行うこともできますが、司法書士に数万円程度で依頼することも可能です。
必要書類の収集が難しかったり、相続不動産とお住まいの地域が離れている場合には、依頼も検討しましょう。
相続登記に必要な書類は、以下の記事で一覧にして解説しています。ぜひご参考にしてください。
4-4 ステップ4:不動産を売却して現金を分配する
相続登記が完了したらいよいよ、不動産の売却活動をスタートさせましょう。まずは、不動産会社に査定を依頼するところから始めます。
不動産を売却して代金を分配する流れ
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なお、不動産の売却には数ヶ月〜1年程度かかることも珍しくありません。納税資金が足りないなどの場合は、相続税の申告・納税期限(10ヶ月)に間に合うよう早めに進めることが大切です。
また、売却が完了するまでに「固定資産税」が発生する可能性があることも踏まえ、誰が固定資産税を負担するのかまで遺産分割協議時に話し合っておくことをおすすめします。
相続登記前の固定資産税にまつわるポイントは、以下の記事でも解説しています。
5章 不動産の換価分割・相続税申告を失敗せずに進めるにはパートナー選びが重要
不動産の換価分割や相続税申告の手続きを失敗なく円滑に進めるためには、相続人にとっての「公平な遺産分割」という目的を理解し、相続手続き・税務の両面から中立的な調整役を担える専門家をパートナーとして選ぶことが不可欠です。
税理士や司法書士といった専門家ごとに独占業務や専門領域が明確に分かれており、単独の専門家に依頼するだけでは手続き全体が分断され、相続人にとって公平かつ最適な結果を導くことが難しくなることがあります。
さらに、相続人の意向よりも「自社の利益」を優先してしまうような会社も一部には存在します。
相続人全員が納得できる形で換価分割と相続税申告を完遂するためには、「単に業務を代行してくれる専門家」を探すのではなく、遺産分割の目的を共有したうえで長期的かつ中立的な視点で助言をしてくれるパートナーを見極めることが非常に重要です。
【グリーングループ事例】納税資金不足と売却困難な不動産をグループの総合力で解決した事例 相続税の納税資金不足や売却困難な不動産という複合的な課題に対し、司法書士と不動産の専門家が連携することで、期限内にすべての問題を解決し、ご家族の精神的な負担を解消した事例です。 相談者様は、申告期限まで10ヶ月という状況で、高額な不動産評価額に対して納税資金が不足しており、さらに会社経営や管理困難な不動産の処分方法に困窮していました。これに対し私たちは、司法書士と不動産担当者が初回面談から連携して売却と登記を並行して進める体制を構築しました。 不動産登記を優先して売却期間を確保し、売却困難な物件を優良物件とセットにする戦略で現金化を実現するとともに、商業登記の専門家が会社相続の手続きを代行しました。 結果として、申告期限内の売却による納税資金確保に加え、高難度な物件の資産価値最大化と、複雑な手続きをワンストップで完結できたことにより、ご依頼者様の精神的な重圧を大幅に軽減することができました。 このような複雑な事案では、専門家の連携が不可欠であり、私たちは「解決策」を考え抜くことで相続の全工程をサポートしています。 |
6章 換価分割・相続税申告なら3士業+不動産会社のグリーングループにご相談ください
換価分割や相続税の適正な申告を成功させるためには、相続税申告・税務・手続きを横断的にカバーし、将来の二次相続までを見据えた専門家のサポートが不可欠です。もしも相談先に悩んだら、ぜひグリーングループにご相談ください。
本章では、なぜグリーングループが相続人様から選ばれているのか、その理由を3つの強みとともに解説します。
6-1 3士業+不動産会社が換価分割をトータルでサポート可能
グリーングループは、3士業(税理士+司法書士+行政書士)と不動産会社がグループ内に集まっているため、密に連携して換価分割をトータルにサポートすることが可能です。
換価分割・税金の相談は士業に、売却活動は不動産会社に、と別々で依頼する流れだと情報が分断されるため、相続人全員が納得できる公平な分配が実現できない可能性があります。
グリーングループでは、全ての専門家が密に連携できるような環境であるため、常に情報を共有し合い、相談者様の希望をスムーズに実現することができます。
また、行政書士も在籍しており、不動産売却の査定から相続税申告、登記手続きといった一連の複雑な業務を、グループ内で完結させられる体制が整っています。いろいろな士業を掛け持ちしなくても、グリーングループに相談するだけでワンストップで対応可能です。
6-2 年間442件の申告案件対応+相続に強い税理士が適正な申告を実施
グリーングループでは、グループ全体で年間442件(※)の相続税申告案件の手続きを行っており、その経験を活かした適正な申告が可能です。
※2025年5月13日〜2026年5月12日の期間
税理士のなかにも「相続税申告は慣れていない」という税理士もいるので、「税理士なら誰でも良い」という考えは危険です。
豊富な実績と実務経験をもとに、お客様が「後から指摘を受けるかもしれない」という不安を抱くことなく、安心感を持って相続手続きを完遂できるよう徹底的にサポートします。
6-3 将来を含めた家族全体の税負担の軽減方法をご提案可能
グリーングループは、目先の換価分割にとどまらず、この先起こりえる「二次相続」までを見据えた家族単位での税負担軽減を実現します。
相続に関わる税金は単発のイベントで完結するものではなく、将来の相続を見越したトータルでの戦略が不可欠だからです。
- 一次相続で目先の税金をゼロにするのではなく、二次相続まで含めた家族全体の税負担を最小化するシミュレーションを行う
- 次の相続で子どもに過度な税負担が生じないよう、一次相続の段階から財産配分を調整する
- 売却時の譲渡所得税や維持費、将来の基礎控除の変化を加味した多角的な税務設計を提案する
- 将来的に数百万円単位の現金が手元に残るような、相続対策の方法も一緒に検討する
単に目の前の手続きを代行するだけの存在ではなく、二次相続など将来の懸念までを見据えた相続のベストパートナーとして、家族の財産を守り抜くための提案を積極的に行います。
換価分割と相続税申告の不安は、 換価分割や相続税の申告は、手続きの難しさだけでなく、親族間の公平性や将来の税負担までを含めた緻密な計画が不可欠です。 当グループでは司法書士・行政書士・税理士、そして不動産会社までが同じチームとして連携し、相続手続き・税務・売却の専門的な視点から、相続人全員が納得できる最適な換価分割を実現します。 【グリーングループが提供するサポート例】
換価分割は、相続後の未来を左右する重要なプロセスです。自己判断での売却や申告はリスクを伴うため、将来の安心まで見据えた総合的なサポートが必要な方は、ぜひ一度グリーングループにご相談ください。 電話で気軽に聞きたい方はこちらをクリック |
まとめ
換価分割により、相続不動産や株式などを売却したとしても、必ずしも相続税が高くなるわけではありません。しかし、相続不動産や株式などを売却し利益を得ると、譲渡所得税や住民税がかかる場合があります。
不動産の譲渡所得は「売却代金-(取得費+譲渡費用)」によって決まるため、取得費や譲渡費用を漏れなく計算することが大切です。
また、相続不動産を売却する際には、事前に故人から相続人へ名義変更をすませておく必要がある点にも注意しましょう。相続登記は、自分で行うこともできますが、司法書士に数万円程度で依頼することも可能です。
グリーングループでは、司法書士・行政書士・税理士の3士業と不動産会社が連携し、相続手続きと税務の両面からトータルサポートが可能です。ただ手続きをするだけでなく、その後の生活や税金、家族関係まで責任を持ってご提案いたします。





















