「先祖代々の土地が実家の近くにあるんだけど、誰の名義かも分からない…このまま放置してもいいのかな」
帰省のタイミングやふとした瞬間に土地の存在を思い出して、漠然とした不安や疑問を抱えているかと思います。
いずれは誰かが整理しなければならない先祖代々の土地を、そのまま放置するのは下記の3つの理由から避けるべきです。
ただし、あなたが一人で抱え込み、解決しようと悩む必要はありません。
先祖代々放置している土地は共有名義人が複雑化している、誤った手順で進めると税負担が増えるなど特有の難しさがあります。
実際に下記のように、代々名義変更をせずに畑を放置した結果、手続きが複雑になってしまった事例があります。
【関係者が約206名になり手続きが難航した事例】 1つの小さな畑の名義変更をせずに放置し続けた結果、相続人が雪だるま式に増え続け、関係者が約206名に膨れ上がってしまいました。 名義をまとめるためには206人全員の戸籍を調べ、彼ら全員を相手取った裁判(必要的共同訴訟)を起こすしか解決の道がなくなりました。 畑の相続登記を完了させるために、400〜500万円もの莫大な費用がかかったそうです。 |
先祖代々の土地の相続登記は「いつかやろう」では、なかなか前に進みません。
そこで本記事では、グリーングループの代表である私・山田が、先祖代々変更していない土地の名義を今すぐ変えるべき理由や実施手順をまとめて解説していきます。
最後まで読めば、今すぐ相続登記をしたほうがいい理由が理解でき、適切な方法で進められるようになります。
子どもや孫に負の遺産を残して苦労をかけないためにも、今この土地をどうすればいいのか適切な判断ができるようになりましょう。
目次
1章 先祖代々変更していない土地の名義を今すぐ変えるべき3つの理由
先祖代々名義変更をしていない土地がある場合は、下記の3つの理由から今すぐ名義変更をするべきです。
| 先祖代々変更していない土地の名義を今すぐ変えるべき3つの理由 |
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今はこのまま放置しても問題ないと思っているかもしれませんが、放置し続けることで子どもや孫に大きな負担を残すことになる可能性があります。
現状維持のままではどのようなリスクがあるのか、確認しておきましょう。
1-1 相続登記の義務化により繰り返し過料が科せられる可能性がある
相続登記は、2024年4月1日から義務化されています。
相続した不動産の名義変更(相続登記)を、相続の開始を知った日から3年以内に行わなかった場合、正当な理由がなければ10万円以下の過料が科される可能性があります。
ここで注意すべきなのは、この過料が「一度10万円を払えば見逃してもらえる」という性質のものではない可能性がある点です。相続未登記の状態が改善されない限り、何度でも過料が科せられる仕組みになっている恐れがあります。
例えば、2027年3月31日までに土地の名義変更をしなかったとしましょう。そのときに10万円の過料が科せられる可能性があります。そのまま放置すれば数年後に10万円、数年後に10万円と繰り返し過料が科せられる可能性が考えられます。
このようなリスクを残さないためにも、今すぐ土地の名義変更をする必要があるのです。
参考:法務省「相続登記の申請義務化について」
参考:法務省「不動産を相続したらかならず相続登記!令和6年4月1日から義務化されました」
1-2 放置期間が長引くほど手続きや費用の負担が大きくなる
土地の放置期間が長引くほど、手続きや費用の負担が大きくなります。
相続登記をしないまま次の世代の相続が発生すると、権利は兄弟からその子どもたちへと枝分かれし、当事者の数が爆発的に増えていきます。
例えば、4人兄弟が先祖代々の土地を放置してそれぞれに4人の子どもがいた場合、下記のように最終的には16人もの当事者全員で話し合いをしなければなりません。
16人全員で話し合うと、予定調整や意見の食い違いなど負担が大きくなると考えられます。専門家による「調査・連絡・書類作成の手間」が激増するため、手続きにかかる費用も高騰する恐れがあるでしょう。
実際に、先祖代々の土地の名義を変更せずに放置したことで、5筆だと思っていた土地が43筆だと分かり、複雑な手続きになってしまった事例もあります。
【5筆のはずが43筆に!複雑な共有名義の土地の事例】 Aさんは現在お住まいの自宅の土地を含めて「5筆くらいだろう」という認識で土地を所有していました。 相続問題に強いグリーングループが話を聞いていくと、自宅の宅地を除くほとんどの林野が、近隣にお住まいの方々との共有名義になっていたことがわかりました。 Aさんだけでなく土地の持ち分を共有しているご近所の方々も「一体誰が、どの土地を、どれくらいの割合で所有しているのか」という全体像が全く見えない状態でした。 そこで、グリーングループは、実際には43筆だった全不動産について、複雑な改製不適合物件を含め、相続登記を完全に完了。相続登記の義務化に期限内で対応し、法的な要件を満たすことができました。 こちらの事例については、以下より詳細をご確認いただけます。 |
このように、先祖代々の名義変更をしていない土地を放置すると「今は問題ない」と思っていても、子どもや孫に多大な労力をかけさせるだけでなく、金銭的な負担も残すことになるのです。
1-3 相続した土地の活用・売却ができない状態が続く
相続した土地の名義変更をしていないと、活用や売却できない状態が続きます。
土地を売却したり貸し出したりするには、現在の所有者が誰であるかを公的に証明する必要があるからです。
「土地を売却したい」「土地を貸したい」などと考えている場合は、現在の所有者に名義を変更する手続きが完了していなければなりません。
「今は土地を活用・売却する予定がないからいいかな」と思ったかもしれませんが、いざ土地を利活用したいと思ったときには、下記のようなリスクが高まっている可能性があります。
【共有名義のリスク例】
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とくに、共有者のうち一人でも認知症などになると、契約のために必要な意思表示ができないとみなされ、共有者全員の合意が得られないことがあります。
どうしても土地を利活用したい場合は家庭裁判所に申し立てて、認知症になった方に成年後見人(弁護士や司法書士などの専門家)をつけてもらう方法もあります。
しかし、認知症になった方が亡くなるまで専門家に報酬を払い続ける必要があり、費用負担が大きくのしかかるのです。
こう考えると、共有者のうち一人でも認知症になると、土地の利活用ができず完全に詰んだ状態になると考えられます。
家族が高齢になったときのことを考えると、今名義変更をしないで放置すると、身動きが取れない状態に陥ってしまうリスクが高いことが分かるでしょう。
▼認知症が相続に与える恐ろしい影響は、下記の記事で詳しく解説しています
2章 土地の名義を先祖代々変更していないときに自力で解決するのは非常に難しい
土地の名義を先祖代々変更していない場合は、少しでも早く対応したほうがいいことが分かったかと思います。
ここで気になるのは「自分で相続登記ができるかどうか」ではないでしょうか。下記のチェックシートを参考に、あなたの現状の相続登記の難易度がどの程度なのか確認してみましょう。
通常の相続登記のように、当事者が少ない場合や権利主張する人がいない場合は、不動産次第では自分でも進められるかもしれません。
しかし、先祖代々土地の名義を変更していない場合は当事者が多く経緯も複雑化しているので「とりあえず法務局の通りに書類を出せば終わる」というレベルを超えています。
とくに、当事者が多い場合は、過去の事実関係を確認しながら納得のいくように調整することが非常に難しいポイントです。
下記のように、過去の生活状況などの客観的事情に基づき、どのような事実があったのかを正確に整理しなければなりません。
【過去の事実関係を確認しながら納得のいくように調整することが非常に難しい例】 4人兄弟が不動産の名義変更をしないまま全員が亡くなり、それぞれに4人の子ども(合計16人)がいると想定します。 「とりあえず法定相続分(1/4ずつ)で分けよう」とすると、16人全員で遺産分割の話し合いをしなければならず、実質的に合意を取ることが非常に難しくなります。 しかし、過去の事実関係を丁寧に調査して「実は4兄弟のうち1人だけがずっとその家に住み続けていた」などの客観的な事実を確認できたとします。 その事実に基づいて「この1人が単独で相続する実質的な合意があった」と法的に整理できれば、スムーズに手続きをすることができます。 ここでは推測や都合のよい解釈ではなく、あくまで過去の生活状況などの客観的事情に基づき実質的な合意があったという事実と、法務局のルールに沿って整理・立証しなければなりません。 過去の客観的な事実を紐解き、法的に通用する形で当事者を絞り込むという極めて高度なプロセスが必要になるため、自力で解決するのは非常に困難となるのです。 |
また、中間省略登記(狭義の数次相続。不動産がA→B→Cと所有権が移った場合に登記だけA→Cに直接変更する手続き方法)が使える要件は限定的なので、使えることも少ないです。
このように、土地の名義を先祖代々変更していないときは、自力では解決できないことが多いです。
何とか自力で解決しようと背負い込まずに、知見のある専門家と一緒に進めていくことをおすすめします。
| 土地の相続登記で「疲れた…」と抱え込む前に 専門家の意見をちょっと聞いてみませんか? |
先祖代々土地の名義を変更していない場合「私が何とかしなければ」と立ち上がった方が、今の状態を整理しながら必要な書類を集めていくのは非常に負担が大きいです。 「本当にこの方法で解決できるのか」 など、さまざま不安が頭をよぎるかと思います。 先祖代々続く土地の名義変更は非常に複雑だからこそ、一人で抱え込まずに相続に関する知見が豊富な専門家にちょっと相談してみませんか? 相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)と実績が豊富なグリーングループでは、言われた通りに名義を変えるだけではなく、お客様の資産価値を守り、親族間のトラブルを防ぎながら解決を目指すことを大切にしています。 相続手続き・税務・不動産の3つの専門領域を内包しているので、さまざまな視点からお客様にとっての最適な解決策を模索していきます。 まずは、電話やLINEで今の状況や不安をお聞かせください。一緒に解決策を探すお手伝いができればと思います。 電話で気軽に聞きたい方はこちらをクリック |
3章 先祖代々名義変更されていない土地の相続登記の流れ・必要書類
先祖代々名義変更されていない土地の相続登記は、基本的に下記のような流れで進めます。
| 先祖代々名義変更されていない土地の相続登記の流れ |
ステップ1:不動産に関する情報を収集する |
どのような工程が必要なのかが分かると「自分でできそうか」を判断する材料になります。負担感や手間感を把握するためにも、事前に全体像を確認しておきましょう。
▼実際に自分で相続登記をして手順や負担感を確認した記事もあるので、ぜひ参考にしてみてください
ステップ1 不動産に関する情報を収集する
まずは、相続した不動産に関する情報を収集します。故人宛に送られてきた固定資産税課税明細書や市区町村役場で請求できる名寄帳を活用して、相続不動産を特定します。
相続不動産の特定が完了したら、不動産登記簿謄本(登記事項証明書)を取得して下記の3種類の情報を確認しましょう。
| 必要な情報 | 補足 |
| 地番・家屋番号・地目 | 固定資産税課税明細書や名寄帳と照らし合わせ、取得した登記簿謄本で間違っていないか確認 |
| 所有者 | 亡くなった人が登記名義人になっているか確認 登記名義人が亡くなった人でない場合には、過去の相続登記が行われていない可能性がある |
| 住所 | 亡くなった人の住所がどのように登記されているか確認する |
不動産登記簿謄本(登記事項証明書)の取得方法は、下記のとおりです。
| 取得方法 |
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| 費用 |
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参考:法務省:「不動産登記、商業・法人登記における主な登記手数料」
▼市区町村役場で請求できる名寄帳はどのようなものなのかは、下記の記事で詳しく解説しています。取得方法や記載されている情報などを確認してみてください。
ステップ2 亡くなった人や先祖の戸籍謄本類を収集する
続いて、亡くなった人の戸籍謄本類を収集します。
ステップ1で不動産の登記情報を確認した結果、先祖代々にわたり名義変更されていない状態だと判明したら、亡くなった人のみでなく過去の所有者や過去に相続人になった人物の書類の収集も必要になります。
通常の相続登記であれば、亡くなった人に関する必要書類は下記の2種類のみです。
- 故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
- 亡くなった人の戸籍附票
上記だけでも、相続人が自分で漏れなく書類を収集するのは大変なのですが、過去の相続登記も遡って行う場合には過去数十年にわたって発生した相続をひとつずつ振り返る必要があります。
ステップ3 遺産分割協議を行い誰が土地を相続するか決定する
過去に発生していた相続もはっきりし、相続人が確定した後は遺産分割協議を行い、誰が土地を相続するか決めましょう。
遺産分割協議とは、誰がどの財産をどれくらい相続するかを決める話し合いです。なお、不動産の共有名義での相続は活用や売却が難しくなるのでおすすめできません。
可能であれば、誰か一人に土地の相続を集中させる方が良いでしょう。
▼遺産分割協議の詳しい実施手順は下記の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
ステップ4 登記申請書を作成する
必要書類の収集や遺産分割協議が完了したら、登記申請書を作成します。登記申請書の作成自体はそんなに難しくなく、下記の見本のように作成すれば問題ありません。
法務省のホームページには、遺産分割の内容別にひな形が用意されています。ひな形に沿って必要な情報を記入していく方法で進めてみてもいいでしょう。
ステップ5 法務局に登記申請書・必要書類を提出する
登記申請書や必要書類がすべて揃ったら、不動産の住所地を管轄する法務局に提出します。相続登記の申請は、下記の3つの方法があります。
- 窓口申請:法務局の窓口へ直接持参する
- 郵送申請:必要書類を郵送して申請する
- オンライン申請:インターネットを利用して申請する
申請後、法務局で書類の内容に問題がなければ相続登記が完了します。登記完了までの期間は法務局の混雑状況によって異なります。
なお、書類に不備があった場合は法務局から連絡があり、修正や追加書類の提出を求められることがあります。
また、提出の段階で明らかな不備がある場合にはそもそも受け付けてもらえず、修正してから再提出するように言われてしまうこともあります。
4章 先祖代々名義変更していない土地は最適な経路で解決できる「グリーングループ」にご相談ください
ここまで触れてきたように、先祖代々名義変更していない土地をそのままにしておくことは子どもや孫に負の遺産を残すことになる可能性があります。
とは言え通常の相続登記とは異なり、当事者が多く過去の事実関係を確認しながら納得のいくように調整をしなければなりません。
「ただ単に現在の相続人へ名義を移せばいい」という単純なものではなく「過去に誰が単独で引き継ぐ実質的な合意があったのか」などの客観的な事実を法務局のルールに沿って正確に組み立てる知識が求められます。
また、何となく手続きを進めて手続きの順序を誤ると、本来払う必要のなかった多額の贈与税や相続税が発生してしまうリスクがあるのです。
このようなリスクや不安を避けながら最適な経路で解決するなら、相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)のグリーングループにお任せください。
グリーングループでは相続手続き・不動産・税務の各領域が連携しており、専門家の知見を使って最適な経路を選択できます。
実際に、不動産の相続を自分で進めることに心身ともに疲れていた方の不安に寄り添い、相続登記に関する一切の手続きをサポートした事例もあります。
| 相続登記の依頼に迷うお客様に寄り添う姿勢で納得してご依頼をいただいた事例 |
ご主人が亡くなり、不動産の相続手続きに直面していたK様。お子様方との間に財産をめぐる争いはなく、K様ご本人が不動産を相続すること自体は決まっていました。 しかし、実際に手続きについて調べ始めると、専門的な書類の準備や法務局とのやり取りなど、想像以上に複雑な道のりが待っていました。 「費用をできるだけ抑えたい」「万が一にも間違いがあってはならない」という気持ちが交錯し、ご相談いただきました。 グリーングループでは「専門家に任せた方が良い」と一方的に勧めるのではなく、まずはお客様ご自身が客観的な判断を下せるような情報提供を心がけました。 そのうえで、お客様のペースを尊重しつつ、K様はご自身で納得のいく判断を下せるようにサポートしました。 相続登記に関する一切の手続きを専門家に任せることで、不備や遅延といった不安から解放され、心理的な負担を解消。 初回の電話で聞こえたため息が、依頼後の電話では「これでやっと気が楽になりました」という安堵のお言葉に変わりました。 こちらの事例については、以下より詳細をご確認いただけます。 |
先祖代々の土地の名義変更をするには事務手続きをするだけでなく、現状を整理しつつ納得できる経路を見つけることが非常に重要です。
「この土地の登記変更はどのように進めるのが最適だろうか」「自分だけでは何から手をつければいいのか分からない」など、今抱えている不安や課題を率直にお話ください。
専門家集団として生活や税金、家族関係までを踏まえて寄り添い、最適なサポートができればと思います。
平日9時〜20時 / 土日祝9時〜18時まで営業。年末年始以外は営業しておりますので、お気軽にお話をお聞かせください。
まとめ
本記事では、先祖代々変更していない土地の名義を今すぐしたほうがいい理由と具体的な手順を解説しました。
最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇先祖代々変更していない土地の名義を今すぐ変えるべき3つの理由は下記のとおり
- 相続登記の義務化により繰り返し過料を科せられる可能性がある
- 放置期間が長引くほど手続きや費用の負担が大きくなる
- 相続した土地の活用・売却ができない状態が続く
〇土地の名義を先祖代々変更していないときに自力で解決するのは非常に難しい
〇先祖代々名義変更されていない土地の相続登記の手順は下記のとおり
- ステップ1:不動産に関する情報を収集する
- ステップ2:亡くなった人や先祖の戸籍謄本類を収集する
- ステップ3:遺産分割協議を行い誰が土地を相続するか決定する
- ステップ4:登記申請書を作成する
- ステップ5:法務局に登記申請書・必要書類を提出する
先祖代々変更していない土地はそのまま放置するのではなく、できるだけ早く納得できる形で相続登記する必要があります。
複雑な手続きや最適な判断に困った場合は、グリーングループにお気軽にご相談ください。






















