【2023年~】所有者不明土地の解消に向けて変わる取組や法改正

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所有者不明土地とは名前の通り、登記が行われていなく「所有者がわからなくなってしまった土地」です。
所有者不明土地は年々増加傾向にあり、国土の約22%に上るといわれています。

所有者不明土地は、土地を管理する方がいないので荒れやすく、周辺環境や治安の悪化を引き起こす恐れがあります。
また、所有者不明土地は持ち主がわからないので、不動産取引や自治体が行う開発や防災業務も行いにくいのも問題です。
そのため、所有者不明土地が引き起こす問題や増加を受けて、国は以下のような所有者不明土地を減らす取り組みや法改正を進めています。

  • 相続登記の義務化
  • 相続土地国庫帰属法の創設
  • 所有者情報変更の登記義務化

本記事では所有者不明土地とは何か、国が今後進めていく対策を解説していきます。


1章 所有者不明土地とは

所有者不明土地とは、登記簿に記載されている所有者(持ち主)の所在が不明となってしまった土地です。
所有者不明土地は、相続発生後の名義変更(相続登記)が行われないまま年数が経過してしまった際などに発生してしまいます。
所有者不明土地が発生するイメージは、下記の通りです。

所有者不明土地が発生するイメージ

例えば上記のイラストのように、数代にわたって相続が発生すると、土地の相続に関わる方の人数が10人以上となってしまうケースも珍しくありません。
過去に行われた相続の内容を把握している方がいない、相続に関わっている方の人数が増えすぎて土地の持ち主の特定が困難などの理由で所有者不明土地は発生してしまいます。

少子高齢化の影響で現在高齢者となっている方の多くが今後亡くなっていき、2040年には720万haの土地が所有者不明土地となってしまうといわれています。
ちなみに「720万ha」は北海道の約9割程度で、とてつもない大きさです。
次の章では、所有者不明土地の増加が問題になっている理由を詳しく解説していきます。


2章 所有者不明土地の増加が問題になっている理由

所有者不明土地は年々増加傾向にあり、日本の約2割が所有者不明土地であると平成29年に国土交通省が発表しています。
所有者不明土地は単に持ち主がわからないだけではなく、様々な問題を引き起こしてしまう可能性があり、国や自治体も問題視しています。詳しく確認していきましょう。

2-1 管理ができていない土地が増えてしまう

所有者不明土地は土地の持ち主だけではなく、土地を管理する方もいない状況です。
そのため所有者不明土地は誰も管理していない状態が何年も続き、荒れてしまいやすいです。
所有者不明土地が荒れ果ててしまうと、主に下記の問題が発生します。

所有者不明土地が荒れ果ててしまうと起こる問題

例えば住宅が建てられたまま放置された所有者不明土地は、空き家のまま放置していると倒壊リスクや放火、犯罪に使用されるリスクが上がります。
周辺環境や治安の悪化につながりやすく、近隣トラブルから苦情が発生する可能性もあるでしょう。

2-2 公共事業や市街地開発など用地買取交渉が進まない

所有者不明土地は持ち主がわからないので、土地を購入しようとしても交渉できない状態に陥りやすいです。

所有者不明土地は持ち主がわからないので、土地を購入しようとしても交渉できない状態に陥りやすい

周辺環境や治安の悪化対策、防災対策のために工事が必要な土地であっても、所有者不明土地は所有者がわからないので工事を進められません。
国や自治体が公共事業や市街地開発を進めようとしても、用地買取交渉を進める相手を見つけることが困難になってしまいます。

このように所有者不明土地が増えてしまうと、公共事業や開発を進める際に、所有者を特定する作業が必要になるのでコストや時間が余計にかかってしまいます。


3章 所有者不明土地解消に向けて変わる土地のルール

所有者不明土地の増加や発生しうる問題に伴い、国も所有者不明土地の解消に向けて動き出しました。
具体的には法改正を行い、土地の管理ルールが変更される予定です。
所有者不明土地の解消に向けて変更される土地のルールは、主に以下の3つです。

  1. 相続登記の義務化
  2. 相続土地国庫帰属法の創設
  3. 所在者情報変更の登記義務化

それぞれ詳しく解説していきます。

3-1 【2024年から】相続登記の義務化

所有者不明土地は相続登記が行われずに発生してしまうケースが多いので、2024年から相続登記が義務化されることになりました。
2024年以降は相続した不動産を3年以内に登記しなかった場合に、10万円以内の過料が発生する恐れがあります。

相続登記の期限と罰則が明記されたことにより、相続登記は相続人全員による共同申請ではなく、土地を相続する相続人のみの単独申請がしやすいように、いくつかの点も同時に法改正されました。
相続した土地の登記をしやすくなったとはいえ、2024年以降は相続登記が義務化され、場合によっては罰則が科せられるので注意が必要です。

相続登記は早期に行いましょう!

相続登記をせずに放置することは、様々なリスクを生みます。2024年まで時間があるからといって、ぎりぎりまで放置することはおすすめできません。できるだけ早期に相続登記の手続きをするようにしましょう。

【相続登記の義務化】知っておくべき期限と放置すると生じるリスク

3-2 【2023年4月から】相続土地国庫帰属法の創設

2023年4月24日から、相続等で取得した土地を国に帰属(渡すことが)できる制度である「相続土地国庫帰属法」が創設されます。
従来の法律では、「相続財産のうち預貯金は相続し、土地は放棄する」などのように自分で相続財産を選ぶことはできませんでした。

相続土地国庫帰属法を利用すれば、活用も売却もできそうにない維持費と管理義務のみがかかる土地を手放すことが可能です。
ただし相続土地国庫帰属法には、土地と申請者それぞれに適用要件が設けられており、申請方法や費用などの詳細もまだ明らかになっていません。

3-3 【2026年4月から】所有者情報変更の登記義務化

所有者不明土地は、相続登記が行われていない理由だけで発生するわけではありません。
実際には登記簿謄本に記されている所有者の氏名や住所が変更になり、行方がわからなくなってしまうケースも多いです。

所有者の氏名や住所変更により、所有者不明土地が発生するのを防ぐために、2026年4月からは「所有者情報変更の登記」が義務化されます。
所有者の氏名や住所に変更があった際には、変更日から2年以内に変更登記をしなければならず、期限内に変更登記をできなかった場合には5万円以内の過料が課されます。


まとめ

所有者不明土地とは、登記簿謄本を確認しても土地の所有者がわからなくなってしまった状態の土地です。
所有者不明土地は土地の持ち主がわからないまま放置され、周辺環境や治安の悪化にも繋がります。
国や自治体が公共事業や土地開発を行おうとした際にも、所有者不明土地は持ち主の特定が難しく、用地買取交渉ができないのが問題となっています。

所有者不明土地の増加による問題を解決するために、国は以下の3つの取り組みを行う予定です。

  1. 相続登記の義務化
  2. 相続土地国庫帰属法の創設
  3. 所有者情報変更の登記義務化

相続登記の義務化は2024年以降、所有者情報変更の登記義務化は2023年4月以降とまだ日がありますが、登記を先延ばしにしてしまうのはおすすめできません。
登記申請を行う必要があるのであれば、早めに行っておくのが良いでしょう。
相続登記や所有者情報変更の登記は自分で行うこともできますが、司法書士に代行してもらうことも可能です。

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