不動産名義変更でかかる税金一覧!相続・贈与・売買・離婚別に全解説

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「不動産の名義変更をするにはどんな税金がいくらかかるかな?」と悩む方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、不動産の名義変更は、その「原因」ごとに、かかる税金の種類や利率、そして使える控除・特例も大きく異なります。

不動産の名義変更でかかる税金をまとめた表

この記事では、不動産名義変更にかかる6つの税金を原因別に網羅したあと、売買・贈与・離婚・相続それぞれのケースで「何が・いくら・なぜかかるのか」と「どうすれば税金を軽減できるのか」を詳しく解説していきます。

不動産の名義変更にかかる税金について、金額だけでなく「できるだけ税金を軽減する方法」も知りたいという方は、ぜひ最後までお読みください。


目次

1章 不動産の名義変更にかかる税金

まずは、「不動産の名義変更にはどんな税金がかかるのか」の全体像を紹介していきます。

不動産を名義変更する場合には、さまざまな税金が関係してきます。これらの税金は一律に課税されるわけではなく、「どのような原因で名義変更するのか(売買・贈与・離婚・相続など)」によって「かかる・かからない」や金額が変わってきます。

まずは、名義変更に関係する6つの税金について、その概要と原因ごとの課税の有無を一覧表で確認してみましょう。

【不動産の名義変更にかかる税金一覧】

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
登録免許税登記手続きをする時に課税される
  • 売買
  • 贈与
  • 離婚
  • 相続
不動産取得税不動産を取得した人に課税される
  • 売買
  • 贈与
  • 離婚(ケースによる)
印紙税売買契約書・贈与契約書の作成時に課税される
  • 売買
  • 贈与
譲渡所得税不動産の売却・財産分与で利益が出た場合に、その利益に課税される(利益が出なければかからない)
  • 売買
  • 離婚
贈与税無償で不動産をもらった人に課税される
  • 贈与
相続税不動産を相続した人に課税される(遺産総額が基礎控除以下ならかからない)
  • 相続

6つの税金について、性質や課税対象、タイミングなどを解説していきます。

1-1 登録免許税

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
登録免許税登記手続きをする時に課税される
  • 売買
  • 贈与
  • 離婚
  • 相続

登録免許税は登記の手続きに課税される税金です。不動産の所有権は登記をすることで他者に主張することができるため、登記は不動産名義変更に欠かせない手続きとなります。

この税金は、売買や贈与、離婚、相続など、どの原因で名義変更をおこなう場合であっても、不動産登記手続きのタイミングで必ずかかるのが特徴です。

不動産名義変更にかかる登録免許税の額は、不動産の固定資産税評価額に下記の税率をかけて計算します。売買で住宅用の建物を取得した場合、一定の要件を満たせば特例で税額が軽減されます。

【登録免許税の税率】

名義変更の理由税率
売買土地:2.0%(特例1.5%)
建物:2.0%(特例0.3% ※1)
贈与・遺贈(※2)2.0%
離婚(財産分与)2.0%
相続0.4%

(新築住宅または建築後使用されたことのない住宅に関する特例は省略しています。)
(※1)住宅用家屋などの基準を満たす住宅の売買では税率が0.3%になります。
(※2)相続人以外への遺贈が該当します。相続人への遺贈は0.4%になります。

登録免許税の税率や住宅の軽減税率に関する詳しい情報は、国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」を参照してください。

相続をきっかけに名義変更を検討中の方は、相続登記にかかる費用について解説している以下の記事もあわせてご確認ください。

一覧でわかる!相続登記の登録免許税の計算方法と免税措置を解説

途中の登記を省略できる「中間省略登記※」が認められる場合があります

一定の要件を満たす場合には、所有権移転の経緯に応じた中間の登記を省略し、最終的な取得者へ直接所有権移転登記を行う方法が認められるケースがあります。

ただし、中間省略登記は利用できる場面が限定されており、単に長期間名義変更が行われていない不動産であれば利用できるというものではありません。

適用できるかどうかは取引の内容や当事者間の関係などによって異なるため、登録免許税の節税だけを目的に判断せず、不動産登記に詳しい司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。

相続における中間省略登記については、「相続登記の中間省略は原則不可!例外的に認められるケース2つを解説」の記事もぜひご覧ください。

※正確には狭義の数次相続といいます。通称で中間省略登記と呼ばれることが多いので、本記事ではこちらの言葉を使っています。

1-2 不動産取得税

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
不動産取得税不動産を取得した人に課税される
  • 売買
  • 贈与
  • 離婚(ケースによる)

不動産取得税は不動産を取得した人、つまり名義を変更した後の所有者に課税される税金です。

不動産の取引が「有償か無償か」にかかわらず、新しく不動産を手に入れた際に課税されるのが原則ですが、名義変更の原因によって以下のように扱いが分かれます。

不動産取得税がかかるケース

 

  • 売却や生前贈与によって不動産を取得した場合
  • 離婚時の財産分与であっても清算ではなく慰謝料や離婚後の生活扶助を目的として不動産を渡す場合

不動産取得税がかからないケース

 

  • 相続によって不動産を取得して名義変更をした場合
  • 離婚時の財産分与において婚姻中に夫婦で協力して築いた財産の清算として取得する場合(婚姻期間が短すぎるなど特殊な事情がある場合を除く)

税額は、不動産の固定資産税評価額に所定の税率をかけて計算します。ただし、宅地については固定資産税評価額の1/2の金額に税率3%をかける特例があります。実質的には1.5%のため、そのように説明することが多いです。

下記のように一定の要件を満たす場合は、特例で税額が軽減されます。

  • 新築住宅や耐震などの基準を満たす中古住宅を取得した場合は、固定資産税評価額から一定額をマイナスした金額に税率3%をかけます。
  • 上記の住宅の土地を取得した場合は、一定の要件のもと税額が軽減されます。

特例により課税標準や税率が軽減されているものについては変更される可能性がありますので、都度確認することをおすすめします。不動産取得税は都道府県が課税する税金です。詳しい情報は各都道府県のホームページなどで確認してください。

不動産取得税については、以下の記事でも解説しています。

相続では不動産取得税はかからない!理由や他にかかる税金も紹介

1-3 印紙税

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
印紙税売買契約書・贈与契約書の作成時に課税される
  • 売買
  • 贈与

❶不動産を売却する場合の「売買契約書」と、❷不動産を贈与する場合の「贈与契約書」には印紙税がかかります。契約書に収入印紙を貼って消印をすることで納税します。

一方で、離婚にともなう協議書などは印紙税の課税文書に該当しないため非課税(収入印紙は不要)であり、相続による名義変更(遺産分割協議書の作成など)自体にも印紙税はかかりません。

❶不動産を売却する場合の「売買契約書」にかかる印紙税

不動産売買契約書の印紙税の額は、契約書に記載されている契約金額に応じて下記の表のとおり定められています。令和9年(2027年)3月31日までは税額が軽減されていて、下記の表は軽減後の税額を記載しています。

不動産売買契約書の印紙税をまとめた表

出典:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」

❷不動産を贈与する場合の「贈与契約書」にかかる印紙税

不動産の贈与契約書には対価(売買代金など)がないため、法律上「記載金額がない契約書」として扱われ、印紙税は一律200円と決まっています。

1-4 所得税(復興特別所得税・住民税も含む)

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
譲渡所得税不動産の売却・財産分与で利益が出た場合に、その利益に課税される(利益が出なければかからない)
  • 売買
  • 離婚

不動産を譲渡(売却や財産分与)したことで譲渡所得(利益)が発生した場合、その譲渡所得に対して所得税(復興特別所得税・住民税も含む)が課税されます。

参考:国税庁「No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)」

所得税がかかるケース

 

  • 不動産を売買して「譲渡益」が出た場合
  • 離婚時の財産分与をするときに不動産の現在の価格が取得額を上回っている場合

一方、利益が出ていなければ譲渡所得税は発生しません。

マイホームを売却した場合には「3000万円の特別控除」を適用できる場合があり、この場合、売却益が3000万円を超える場合に所得税が課税されます。

譲渡所得税については、下記の記事でも詳しく解説しています。

譲渡所得税とは?計算方法と節税方法・特例をわかりやすく解説

1-5 贈与税

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
贈与税無償で不動産をもらった人に課税される
  • 贈与

不動産の贈与があった場合は、財産をもらった人に贈与税が課税されます。

参考:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

暦年(毎年1月1日〜12月31日)にもらい受けた財産の額から基礎控除額(110万円)を引いた額に、所定の税率(10%〜55%)をかけて税額を計算します。

贈与税には高い税率が課されますが、相続時精算課税制度や配偶者控除を利用することで税額が軽減できます。

還暦贈与制度

贈与税とその控除制度について解説した、以下の記事もご一読ください。

【簡単シミュレーション付】贈与税の計算方法と6つの節税方法を解説

1-6 相続税

税金の種類主な課税の対象・性質課税される「原因」
相続税不動産を相続した人に課税される(遺産総額が基礎控除以下ならかからない)
  • 相続

不動産を相続した場合、相続した人に相続税が課税されます。ただし「不動産単体」で計算するのではなく、預貯金や有価証券などすべての遺産を合計して、相続税の金額を計算していくので注意しましょう。

参考:国税庁「No.4102 相続税がかかる場合」

不動産を含めた遺産の総額から基礎控除額(3000万円に法定相続人1人あたり600万円を加えた額)を引いた額が課税の対象になります。

相続税の基礎控除額の例

法定相続人に対する基礎控除額と相続税の申告・納税が不要な条件の表

遺産総額が基礎控除額を超える場合は、相続税を計算して納税・申告する必要があります。なお、配偶者の相続税が大幅に軽減される制度があるほか、亡くなった人の自宅や事業所の土地を相続した場合に税額計算上の評価額が軽減される特例もあります。

相続税がいくらになりそうか詳しく知りたい方は、以下の記事もご一読ください。

相続税の計算早見表&シミュレーション!今すぐ簡単にチェック

2章 原因ごとに不動産名義変更の税金・節税方法は変わる

1章では、不動産の名義変更でかかる6つの税金の内容を解説しました。しかしながら、ただ「どういう税金か」だけを把握するのではなく、名義変更を行う原因(理由)に合わせた適切な対策をあらかじめ把握しておくことが極めて重要です。

なぜならば原因ごとに、課税される税金の種類も、税率の高さも、さらには利用できる節税方法(特例や控除)までもが大きく異なるからです。

1.売買による名義変更なら
売主への譲渡所得税や買主への登録免許税の軽減特例を正しく適用することが大事

→詳しくは「3章 【売買】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

2.贈与による名義変更なら
贈与税の基礎控除や相続時精算課税制度などの控除制度を賢く活用することが大事

→詳しくは「4章 【贈与】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

3.離婚による名義変更なら
財産分与における贈与税非課税の原則と譲渡所得税の課税リスクを網羅することが大事

→詳しくは「5章 【離婚】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

4.相続による名義変更なら
すべての遺産を合算した基礎控除の計算や配偶者控除などの特例を駆使することが大事

→詳しくは「6章 【相続】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

このあと3章から6章で解説する「売買・贈与・離婚・相続」のそれぞれの具体的な税金と節税方法について、ご自身の状況に合わせて詳しく確認していきましょう。

「特例を知らず何百万円も税金を無駄にした!」を避けるために
最適な進め方・節税対策を確認することが大事

不動産の名義変更が必要な状況において、自分にどのような税金がかかり、どの控除・特例が使えるのか、どうすれば合法に節税できるのかを判断するのは容易ではありません。

  • 3,000万円の特別控除を知らずに百万円単位で無駄な税金を納めてしまった
  • 相続ではなく生前贈与にしていたら、税金がかからずに済んだ

このような判断は、不動産登記や相続・生前対策などに強い専門家でなければ難しいものです。後悔する前に、事前にご自身が取りうる選択肢が何か、どう進めれば一番納得する結果を得られるのか、専門家に相談してみませんか?

グリーングループは不動産登記の専門家(司法書士)や税務の専門家(税理士)、不動産会社が連携して、お客様の現状に合わせて「何から始めるべきか」を整理するお手伝いをいたします。

どのような原因で不動産の名義変更が必要になったのか、まずは一度、専門家にご相談いただくことで、現在や将来に渡っての大きな損失を防ぐことができます。お一人で悩まず、ぜひグリーングループまでお気軽にお声がけください。

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※平日9時〜20時 / 土日祝9時〜18時まで営業。年末年始以外は営業しております。


3章 【売買】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

前述したように不動産の名義変更は原因ごとに税金が異なりますが、なかでも「売買」は不動産を売却した際にかかる「譲渡所得税」が大きくかかる点に注意が必要です。

3章では、不動産売買にともなう名義変更で発生する税金の種類や節税のポイント、注意点について詳しく解説します。

3-1 売買の不動産名義変更にかかる税金

売買で不動産名義変更をする場合は、不動産取得税・登録免許税・印紙税・譲渡所得税(売却益に対してかかる)がかかります。

売買の不動産名義変更にかかる税金をまとめた表

このほか実務では、売買する不動産にかかるその年の固定資産税を売り手と買い手で精算します。

不動産を売却したことで利益を得た場合は、その利益は譲渡所得として所得税の課税対象になります。譲渡所得は次のように計算します。

譲渡所得=売却価格-取得費-売却費用-特別控除

 

  • 取得費は不動産を買った金額ですが、手数料や増改築費用も含めます。
    建物については減価償却費を差し引きます。
    取得費が不明の場合や売却価格の5%よりも少ない場合は、売却価格の5%が取得費になります。
  • 売却費用は売却時の手数料などです。
  • 特別控除は主にマイホームを売却したときなどに適用するものです。
    マイホームの売却では3000万円の特別控除があります。(適用には条件があります。)

不動産の譲渡所得に対する所得税の税率は下記のとおりです。

不動産の譲渡所得に対する所得税の税率をまとめた表

(税率には復興特別所得税・住民税も含む)

参考:国税庁「土地や建物を売ったとき」

短期譲渡所得と長期譲渡所得では税率が大きく変わるため、売却の時期には注意が必要です。所有期間は売却した年の1月1日時点で判定するため、下の図のように売却時点で保有期間が5年以上あっても短期譲渡所得となることがあります。

平成24年8月10日に購入した不動産の所有期間が短期と長期になる日付

3-2 売買の不動産名義変更における節税ポイント

売買にともなう不動産名義変更における節税ポイントは、「取得費や譲渡費用を漏れなく計上すること」と「売却時に利用できる控除や特例を漏れなく活用すること」です。

取得費や譲渡費用を漏れなく計上する

購入時の売買契約書などで正確な取得費を算出し、仲介手数料などの譲渡費用もすべて漏れなく申告して譲渡所得を低く抑える

不動産売却時に利用できる控除や特例を漏れなく活用する

マイホーム売却時の「3,000万円の特別控除」など、売却理由や所有期間に応じた特例を適用して税負担を大幅に軽減させる

これらの節税ポイントを正しく押さえて手続きを進めることで、売買による名義変更時の税金を最小限に抑えることが可能になります。

もし自身で活用できる特例や費用の計上方法がわからない場合は、事前に不動産取引に精通した税理士へ相談してみることも検討しましょう。

譲渡所得税の計算方法や節税方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

譲渡所得税とは?計算方法と節税方法・特例をわかりやすく解説

3-3 売買の不動産名義変更における注意点

売買の不動産名義変更にかかる税金を考える上で、親子や夫婦、同一生計の親族など、身内で不動産売買をする場合にはいくつか注意点があります。

まず、所得税に関する次の2つの特例が適用できません。

  • マイホームの譲渡所得に対する3000万円の特別控除
  • 10年以上所有のマイホームの譲渡所得に対する軽減税率

次に、付近の相場に比べて安い金額で売買した場合は、「みなし贈与」と判断されて贈与税がかかることがあります。無償で贈与した場合の贈与税を避けるために、形式上安い金額で売買するような場合には注意が必要です。

どのようにすれば税負担が少なくなるかについては、不動産取引に精通した税理士に相談して検討することをおすすめします。


4章 【贈与】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

次は、「贈与」による不動産の名義変更について解説していきます。

贈与の名義変更でかかる税金の中でも、不動産の価値に応じた「贈与税」に注意が必要です。

対価を支払う売買とは異なり、無償で不動産を譲り受ける贈与では、受け取った側に高い税率の贈与税が課税されることがあるためです。

ここでは、贈与にともなう名義変更で発生する具体的な税金の種類や税率、節税のポイント、注意点について詳しく解説します。

4-1 贈与の不動産名義変更にかかる税金

贈与で不動産名義変更をする場合は、不動産取得税・登録免許税・印紙税と、不動産の額に応じて贈与税がかかります。

贈与の不動産名義変更にかかる税金をまとめた表

贈与契約書に必要な印紙税は、契約書に金額の記載がない場合の税額200円となります。契約書に不動産の評価額を記載した場合でも契約自体は無償であるため、契約金額はないものとして印紙税は200円となります。

贈与税の額は、不動産の評価額から基礎控除額(110万円)を引いた額に所定の税率をかけて求めます。

贈与税の税額速算表

基礎控除後の課税価格に税率をかけて控除額を引いたものが贈与税の税額となります。

贈与税の税額速算表

※特例税率は、祖父母や父母などから、その年の1月1日時点で18歳以上の子・孫などへの贈与に適用します。

参考:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

不動産の評価額は、路線価という基準で算定します。路線価がない土地の場合には倍率方式という計算方法で、固定資産税評価額から算定します。

路線価を使った土地評価については、以下の記事をご覧ください。

土地の路線価とは?路線価を調べる方法と相続税評価額の計算方法

4-2 贈与の不動産名義変更における節税ポイント

贈与にともなう不動産名義変更における節税ポイントは、「贈与税の配偶者控除」と「相続時精算課税制度」の2つの特例を状況に合わせて正しく選択することです。

2つの制度について解説していきます。

①贈与税の配偶者控除

結婚して20年以上経過した夫婦の間で自宅を贈与した場合は、2000万円まで贈与税が非課税になります。基礎控除と合わせると2110万円まで非課税になります。

ただし、贈与税の配偶者控除を適用するためには、納税額がなくても贈与税の申告をする必要がある場合がありますので注意しましょう。

配偶者控除(別名:おしどり贈与)についての詳しい解説は、以下の記事もご一読ください。

贈与税の配偶者控除は本当にお得なの?メリットデメリットを徹底解説
おしどり贈与はお得なの?利用する際の注意点や手続き方法を簡単解説

②相続時精算課税制度

贈与税には、1年ごとに課税される暦年課税のほか、贈与者が死亡したときの相続財産と一体で課税される相続時精算課税があります。

相続時精算課税には2500万円の特別控除があります。控除額を超える部分については20%の税率で贈与税が課税されます。贈与者が死亡したときは、贈与された財産と相続財産を合わせて相続税を計算し、すでに支払った贈与税を差し引いて納税します。

相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母(祖父母)から18歳以上の子(孫)に贈与した場合に適用できます。

(注)「18歳」とあるのは、令和4年3月31日以前の贈与については「20歳」となります。

相続時精算課税制度の対象のため相続税申告が必要になる例

相続時精算課税制度を利用するためには、最初に贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、「相続時精算課税選択届出書」などを税務署へ提出する必要があります。

2024年1月1日以後の贈与については、年間110万円の基礎控除が設けられており、基礎控除以下であれば、原則として贈与税の申告は不要です。ただし、制度を初めて選択する年は、贈与額が110万円以下であっても選択届出書の提出が必要です。

また、一度相続時精算課税制度を利用すると、同じ贈与者からの贈与で暦年課税を適用することはできません。

相続時精算課税制度について詳しく解説した、以下の記事もご一読ください。

相続時精算課税制度とは?メリデメから手続方法まで専門家が徹底解説
相続時精算課税制度に基礎控除枠が追加されました

以前の制度では、相続時精算課税制度を利用すると、毎年の贈与税の基礎控除額110万円は利用できませんでした。

しかし、2024年1月1日以降は相続時精算課税制度を選択した人にも毎年110万円の基礎控除額が与えられるように変更されました。

相続時精算課税制度に基礎控除額が導入されたことにより、下記のメリットがあります。

  • 毎年110万円以下の贈与であれば贈与税の申告および納税は不要
  • 毎年110万円以下の贈与であれば贈与財産を相続税の加算対象に含めなくて良い

贈与者の年齢によっては毎年の基礎控除額を利用して贈与すれば、贈与税および相続税を大幅に節税できるでしょう。制度改正により相続時精算課税制度を利用すべきかお悩みの人は、相続に精通した税理士に相談するのがおすすめです。

4-3 贈与の不動産名義変更における注意点

贈与にともなう不動産名義変更における注意点は、特例を適用するための「申告義務」を果たすことと、選択後の「制度の変更不可リスク」をあらかじめ受け入れることです。

納税額が0円になる場合でも必ず税務署への申告を行う

贈与税の配偶者控除を利用する場合は、税額が0円でも贈与税申告が必要。
相続時精算課税を初めて選択する場合は、期限内に相続時精算課税選択届出書を提出しなければならない。

※年間の贈与額や特別控除の利用状況によっては、贈与税申告書の提出も必要

相続時精算課税制度を一度選んだら暦年課税には戻せない

同じ贈与者からの贈与について、年間110万円の通常の基礎控除(暦年課税)へ戻すことはできず、その後の贈与はすべて相続時精算課税の対象になる

これらの注意点を無視して名義変更を行うと、後から本来支払う必要のなかった高額な贈与税やペナルティを課される可能性があります。

贈与の特例はメリットが大きい反面、将来の相続税まで見据えた慎重な判断が求められるため、判断に迷う場合は契約や登記の前に相続に強い税理士へ相談することをおすすめします。


5章 【離婚】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

次は、「離婚(財産分与)」による不動産の名義変更についてです。

離婚にともなう名義変更でかかる税金の中でも、分与する側(譲渡側)の状況によって発生することがある「譲渡所得税」に注意が必要です。

夫婦の財産を清算する手続きであるため原則として贈与税はかかりませんが、不動産を購入したときよりも価値が値上がりしている場合、財産を渡した側に税金が課税されるケースがあるためです。

ここでは、離婚にともなう名義変更で発生する具体的な税金の種類や税率、節税のポイント、注意点について詳しく解説します。

5-1 離婚の不動産名義変更にかかる税金

離婚時の財産分与で不動産名義変更をする場合は、不動産取得税・贈与税は原則として非課税ですが、登録免許税・印紙税のほか、財産を渡した人に所得税がかかることがあります。

離婚の不動産名義変更にかかる税金をまとめた表

「不動産取得税」は原則としてかからない

離婚時の財産分与は、もともと夫婦で協力して築いた財産を分け合うため、原則として不動産取得税はかかりません。ただし財産を分け合うのではなく、慰謝料あるいは離婚後の生活扶助を目的としている場合は課税されることがあります。

「贈与税」も原則としてかからない

贈与税も原則としてかかりません。ただし、分与された財産が婚姻中に夫婦が協力して得た財産に比べて多すぎる場合は、その多すぎる部分に贈与税がかかります。贈与税や相続税を免れるために離婚したと判断される場合は、分与財産のすべてに贈与税がかかります。

「譲渡所得税」は利益が出る場合にのみかかる

分与した財産の時価が取得費を上回る場合には、その上回った部分に所得税が課税されます。

5-2 離婚の不動産名義変更における節税ポイント

離婚にともなう不動産名義変更における節税ポイントは、「離婚成立後に登記手続きを行うこと」と「マイホーム売却の特例を正しく適用すること」です。

必ず離婚届を提出して籍を抜いてから名義変更の手続きを行う

離婚が成立した後に財産分与として不動産を渡せば、受け取る側に原則として贈与税はかからない

譲渡所得税がかかる場合は3,000万円の特別控除の特例を利用する

不動産を引き渡す側に譲渡所得税が課されるケースであっても、マイホーム(居住用財産)の特例を満たせば最高3,000万円まで譲渡利益を控除できる

これらの節税ポイントを正しく押さえておくことで、離婚時の財産分与における予期せぬ税金の発生を未然に防ぐことが可能になります。

5-3 離婚の不動産名義変更における注意点

節税ポイントでも触れた通り、必ず「離婚届が受理された後」に名義変更(財産分与)を行う必要がある点に注意しましょう。

婚姻関係中(離婚届を出す前)に名義変更をしてしまうと、財産分与ではなく通常の「贈与」ではないかと疑われ、受け取った側に高額な贈与税が課税されるリスクがあります。

そのため、離婚時の財産分与で不動産名義変更をする場合の税金については、離婚時の財産分与に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

財産分与について詳しく知りたい方は、以下の記事もご一読ください。

離婚時の財産分与を全解説!対象や分け方、進め方ガイド

6章 【相続】の不動産名義変更の税金・節税のポイント

次は、「相続」による不動産の名義変更について解説していきます。

相続にともなう名義変更でかかる税金の中でも、亡くなった人の遺産の総額に応じた「相続税」に注意が必要です。基礎控除額を超える財産を引き継ぐ場合には高い税率の相続税が課税されることがあるためです。

ここでは、相続にともなう名義変更で発生する具体的な税金の種類や税率、節税のポイント、注意点について詳しく解説します。

6-1 相続の不動産名義変更にかかる税金

相続で不動産名義変更をする場合は、登録免許税と相続税がかかります。不動産取得税はかからず、契約書を作成することがないため印紙税の対象にはなりません。

相続の不動産名義変更にかかる税金をまとめた表

相続税は、不動産以外の財産を含めた遺産の総額から基礎控除額(3000万円に法定相続人1人あたり600万円を加えた額)を引いた額に対して課税されます。

相続税の基礎控除額の例

ただし、配偶者については税額軽減の特例があり、亡くなった人の自宅や事業所の土地を相続した場合は税額計算上の評価額が軽減される特例もあります。

相続人は、相続人ごとに求めた相続税の合計額を実際の相続割合に応じて負担します。相続人ごとの税額は、課税対象の金額を法定相続分で分けた額に下記の税率をかけて控除額を差し引いて計算します。

法定相続分で分けた額に対する控除額をまとめた表

出典:国税庁「No.4155 相続税の税率」

6-2 相続の不動産名義変更における節税ポイント

相続にともなう不動産名義変更における節税ポイントは、主に3つの点があります。

①登録免許税:相続登記の登録免許税の免税措置を活用する
②相続税:配偶者控除(配偶者の税額軽減)を活用する
③相続税:小規模宅地等の特例を活用する

①登録免許税:相続登記の登録免許税の免税措置を活用する

相続にともなう不動産名義変更において、一定の要件を満たす場合は「登録免許税の免税措置」を活用することで、名義変更にかかる実費を抑えることができます。

元々、相続による不動産名義変更(相続登記)には申請期限がなかったため、名義が祖父母など数代前のまま残っている不動産も少なくありません。

しかし、2024年4月1日から相続登記が義務化されたため、原則として不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。

このような不動産を売却する場合は、現在の所有者に名義変更しなければなりません。登記名義人から現在の所有者に直接変更することはできず、相続の順序に従って登記を2回行う必要があります。

こうした場合、令和9年(2027年)3月31日までは、登記名義人からの相続(1次相続)に関する相続登記について、登録免許税が免税となる措置が実施されています。

1次相続に関する相続登記については登録免許税が免税になるイメージ

該当する方は、この免税措置を積極的に活用しましょう。

出典:法務局「相続登記の登録免許税の免税措置について」

②相続税:配偶者控除(配偶者の税額軽減)を活用する

相続にともなう不動産名義変更において、配偶者が遺産を引き継ぐ場合は「配偶者の税額軽減(配偶者控除)」を活用することで、相続税を大幅に抑えたり非課税にしたりすることが可能です。

配偶者が相続した財産のうち、1億6000万円以下あるいは法定相続分以下の部分については相続税がかかりません。

課税価格が法定相続分より少ない場合と1億6千万円より少ない場合の相続税額

ただし、相続税の配偶者の税額軽減を適用するためには、納税額がなくても相続税を申告する必要があるので申告を忘れずに行いましょう。

配偶者控除については、下記の記事でも詳しく解説しています。

相続税の配偶者控除とは?1.6億円まで非課税になる制度を徹底解説

③相続税:小規模宅地等の特例を活用する

相続にともなう不動産名義変更において、亡くなった人の自宅などの土地を引き継ぐ場合は「小規模宅地等の特例」を活用することで、土地の相続税評価額を最大80%減額でき、大幅に相続税を安くできる場合があります。

亡くなった人の自宅や事業所の土地を相続した場合は、税額計算上の評価額が減額されます。ただし、面積の上限があり、上限を超える部分は減額されません。土地の種類ごとの限度面積と減額割合は下記のとおりです。

土地の種類ごとの限度面積と減額割合をまとめた表

参考:国税庁「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」

なお、小規模宅地等の特例を適用するためにも、納税額がなくても相続税を申告する必要があります。相続税がゼロになる場合も申告を忘れないようにしましょう。

小規模宅地等の特例について詳しく解説した、以下の記事もご一読ください。

小規模宅地等の特例とは?要件や計算例、手続きをわかりやすく解説

6-3 相続の不動産名義変更における注意点

相続にともなう不動産名義変更における注意点は、法改正による「相続登記の義務化」に遅れず対応することと、特例を適用するための「申告義務」を忘れずに果たすことです。

2024年4月1日から義務化された相続登記の期限(3年以内)を厳守する

相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に名義変更(登記)を行わないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料(ペナルティ)が科される

控除・特例を使って納税額が0円でも必ず税務署へ申告を行う

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は期限内の申告書提出が適用の絶対条件であり、無申告のままでいると特例が認められず高額な相続税が課税される

これらの注意点を無視して手続きを後回しにしたり、自己判断で無申告のまま放置したりすると、後から取り返しのつかない不利益を被る可能性があります。

手続きに少しでも不安がある場合は、早めに相続に強い税理士や司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。


7章 不動産名義変更の税金・手続きで損したくないなら専門家に相談しよう

不動産名義変更のトラブルや税金面での失敗を防ぐためには、手続きの前に最初から専門家の事務所へ相談することが重要です。

法務局や税務署、自治体の無料相談に行っても、書類の書き方は教えてくれますが「税金面で損か得か」という実務的なアドバイスまではしてくれません。万が一、税金が軽減される特例・控除の漏れがあったとしても教えてくれません。

「3000万円の特別控除を適用していたら、数百万円も税金を軽減できたのに」
「取得費用が分からない場合の5%ルールを回避できる方法があったのに」

など、不動産名義変更にともなう税金について、事前に専門家に相談していたら、税金が百万円単位で軽減できるケースも実際に多く存在します。

不動産の売却や相続などでは、活用できる控除・特例を最大限に使うことが重要であり、だからこそ、経験・実績が豊富な専門家に事前に依頼することが非常に大切なのです。

具体的には、自己判断や無料相談だけで手続きを進めることで、以下のような深刻なリスクが発生する可能性があります。

財産の「評価額」を誤って算出してしまい税金計算の前提が崩れるリスク

不動産の相続税評価額を正確に算出するには、路線価や各種補正、小規模宅地等の特例などに関する税務知識が必要。自力で行うのは非常に困難

自分のケースで使えるはずの控除や特例を見落としたり適用要件を誤認したりするリスク

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などは同居要件や申告期限などの細かな条件が定められており、自己判断で適用できると思い込んだり逆に見落としたりすると後から高額な税金を課される

登録免許税を数万円浮かせるための無理な登記で大損するリスク

数代にわたって相続が発生している場合に、目先の登録免許税を削ろうとして要件を満たさない登記や不適切な登記処理を行うと、後の売却や相続手続きで問題が生じ、結果として大きな負担につながる可能性があります。

市町村などの無料相談をハシゴして時間と労力を浪費した挙げ句に手遅れになるリスク

無料相談はその都度担当者が変わるため一貫したシミュレーションを得にくく、複雑な税金や名義変更の判断に迷っているうちに特例の申告期限などを過ぎてしまう

これらの注意点を無視して「まずは無料でなんとかなるだろう」と自力で動いてしまうと、後から本来支払う必要のなかった高額な税金やペナルティを課される可能性があります。

目先の安さに惑わされずに初めから専門家の事務所に相談したほうが、「適用できる控除・特例を見つけてくれる」「自分では判断が難しい評価額を適切に出してくれる」「適切な申告ができ税務調査の心配がない」「二次相続などのアドバイスももらえる」ため、非常におすすめです。


8章 不動産の名義変更の税金・手続きは「3士業」がサポートするグリーングループへ

複雑な税金が絡む不動産名義変更を損なくスムーズに完了させたい方は、司法書士・行政書士・税理士の3士業に加え、不動産会社までを自社グループに内包しているグリーングループへご相談ください。

一般的な事務所とは異なり、各種手続き・税務・不動産のプロフェッショナルが一体となってトータルサポートできる体制が整っているため、手続きの「隙間」で起こりがちな申告漏れや名義変更のやり直し、税金面での失敗リスクを最小限に抑えられるからです。

当グループがお届けできる具体的な強みについて、3つのポイントから解説していきます。

8-1 何年も放置された複雑な不動産の名義変更も対応が可能

権利関係が複雑なケースや期限が迫る状況でも、3士業(司法書士・行政書士・税理士)が連携できるグリーングループへ相談することで確実かつスピーディーに手続きを完了させることができます。

たとえば「相続であれば10ヶ月以内の相続税申告」や「生前贈与・売却であれば年内の税制特例の適用期限」といった動かせないタイムリミットが存在する場合があり、不動産の登記の状況が複雑な場合、申告期限に間に合わない危険性があります。

相続税申告案件の手続き実績が年間442件(1日1件以上ペース)あり、難しい不動産の権利関係の整理にも対応できるグリーングループならば、期限の迫った状況でも安心しておまかせいただけます。

【事例】30年以上も相続登記が放置され、数次相続が幾重にも重なって相続人が20名弱にまで膨れ上がっていたケース

この事例のご依頼者様は、現在の相続人が誰で合計何人いるのかも全く把握できていませんでした。さらに、手続き完了までに総額でいくら費用がかかるのか見通しが立たないという強い不安も抱えていらっしゃいました。

そこで当グループでは、業務を細かなステップに分け、毎月の進捗とともに段階的な費用提示を行いました。これにより、予算オーバーの不安を完全に解消しながら調査を進めることが可能となりました。

全国各地に点在する20名弱の相続人に対しては、ウェブ会議システムや電話、メールを駆使した専門チームが粘り強く戸籍収集を行いました。

その結果、複雑に絡み合った相続関係の全容を解明し、戸籍上の相続人全員の特定を完了させることができました。

期限のプレッシャーや煩雑な書類集め、さらには遠方の不動産や多数の相続人が絡む難解な名義変更であっても、法務局や税務署への確実な手続きを最も安全なスケジュール感で進めることができます。

8-2 不動産評価・税金計算・適用できる控除や特例の見極めが可能

グリーングループには相続に強い税理士も司法書士も在籍しており、生前贈与や売却、相続などあらゆるライフステージにおいて、適用可能な控除・特例を考慮した正確な税務アドバイスをすることが可能です。

相続や不動産売却において、自己判断で「税金はかからないだろう」と考えたり逆に「特例は使えないだろう」と考えたりすることは、申告漏れや過大な税負担を招くリスクがあります。

相続税申告案件の手続き実績が年間442件(1日1件以上ペース)ある当グループならば、司法書士と税理士が連携し、路線価を用いた正確な財産評価や、個々の家族の状況に適した控除・特例活用をワンストップでサポートできます。

【事例】基礎控除額をわずかに超過。税理士との連携で、税務調査リスクを回避し円満な相続を実現した事例

この事例のご依頼者様は、ご主人が亡くなられたことでご自宅の不動産と複数の銀行預金の相続手続きを進めていらっしゃいました。

ご自身で役所の固定資産税評価証明書をもとに計算した段階では一見基礎控除の範囲内に収まりそうだったため、申告が必要か不要かの専門的な判断がつかず、万が一の申告漏れによる税務調査やペナルティに強い不安を抱えていらっしゃいました。

そこで当グループでは、役所の評価額だけでなく、相続税の計算基準である「路線価」を用いて不動産の評価額を厳密に再計算いたしました。

その結果、総額が基礎控除額を50万〜60万円ほど上回っていることが判明したため、相続税専門の税理士を速やかにご紹介し、名義変更と相続税申告の両面からワンストップでサポートする体制を整えました。

さらに税理士との密な連携により、今回の相続だけでなく将来の「二次相続」における税負担まで見据えたシミュレーションを実施いたしました。

今回は奥様が財産を取得せずにお子様お二人で相続する分割案がご家族全体の将来の税金を最も抑えられることを提示し、目先の手続きだけでなく家族の未来まで見据えた判断材料を提供したことで、ご家族皆様が深く納得のうえで円満に遺産分割をまとめることができました。

この事例の詳細は、「基礎控除額をわずかに超過。税理士との連携で、税務調査リスクを回避し円満な相続を実現した事例」をご覧ください

とくに税金が高くなる相続の場面では、配偶者控除や小規模宅地等の特例などの活用可否を診断し、将来の税負担まで見据えたシミュレーションを行うことが大切です。

8-3 将来に向けたトータルでの節税設計・認知症対策も可能

不動産の名義変更に際してグリーングループへ相談することで、「今回の名義変更」にかかわる登記・税金だけでなく、将来の二次相続や認知症リスクまでを見据えたトータルな節税設計と資産管理のアドバイスを行うことが可能です。

単なる名義変更の手続きとして自己判断で処理してしまうと、その裏に隠れている将来的な税負担の増大や資産の凍結リスクを見落とすことになります。

司法書士と税理士が密に連携し、家族信託のような法的な仕組み作りから将来を見据えた税務シミュレーションまでをワンストップで提案できるグリーングループならば、目先の課題を解決しながら将来の安心も同時に設計できます。

グリーングループにご相談いただくことで提供できる価値の例

将来の損失回避
登録免許税を数万円浮かせるために無理な登記を行うと、将来その不動産を売却する際や次の相続(二次相続)の際に、譲渡所得税や相続税の面で数百万円単位の損を招くリスクがあります。グリーングループならば経験豊富な司法書士が適切な登記を行います。

最適な名義変更の提案
法務局は「書き方」は教えてくれますが、その分け方が税金面で損か得かまでは教えてくれません。グリーングループならば、司法書士だけでなく税理士も在籍しており、将来の売却や二次相続まで見据えた最適な名義変更の形を提案できます。

資産凍結への備え
不動産を取得した所有者が高齢の場合、認知症が発症することにより不動産が動かせなくなるリスクがあります。グリーングループはこうした認知症対策の知見・実績も多く持っており、家族信託などを活用して家族の資産を守る最善の方法を提案できます。

以下のように、相続による名義変更に際して家族信託も同時に進めた事例などがございます。

【事例】相続による不動産名義変更だけでなく認知症リスクに備えた手続きも進めた事例

お父様の逝去後、不動産の名義変更だけではなく、お母様の将来の認知症リスクに対する対策を進めた事例です。遺言や成年後見制度など複数の選択肢の中から家族信託を選択しました。

不規則な勤務形態にある依頼者の負担を考慮し、オンラインでの面談やメールでの柔軟な連絡体制を整えつつ、相続登記から家族信託契約、信託登記までを段階的かつ丁寧に進行しました。

事務所全体のバックアップ体制のもと、専門的な手続きを一つひとつ着実に進めた結果、将来お母様の判断能力が低下した場合でも、ご家族が不動産の管理・処分を円滑に行える法的な基盤をわずか1ヶ月で整えることができました。

この事例の詳細は、「『お母様の認知症リスクに備えたい』効率よりお客様の安心を優先し、相続登記と家族信託の手続きを丁寧に進めた事例」をご覧ください。

表面的な手続きに留まらず、ご家族の将来のライフイベントまで見据えた専門的なサポートを受けることで、目先の不安を解消し、次世代まで繋がる確実な資産管理を実現することができます。

不動産名義変更と税金の悩みは
3士業+不動産会社が連携するグリーングループへご相談ください

不動産の名義変更は単なる手続きに留まらず、将来の相続や売却までを見据えた計画的な判断が不可欠です。当グループでは司法書士・行政書士・税理士、そして不動産会社までが連携し、登記・税務の専門的な視点から、お客様それぞれの状況に合わせた最適な名義変更の方法をご提案いたします。

【グリーングループが提供するサポート例】

  • 登記申請の代行:不動産の名義変更における複雑な権利関係を整理し、法務局への申請までミスのない確実な手続きを実行する
  • 法的スキームの構築:遺言書の作成や不動産活用における法的な仕組みを構築し、将来の紛争を未然に防ぐ
  • 税務シミュレーション:不動産の評価や税額計算を行い、特例や控除を適用して納税額を最小化する
  • 適正価格での売却:実際の成約可能性に基づいた価格査定を行い、資産価値を最大化する売却戦略を提案する

不動産の権利関係と税務は非常に複雑であり、自己判断での手続きはリスクを伴う場合があります。現状の手続きだけでなく、将来の資産承継まで含めた総合的なサポートが必要な方は、ぜひ一度グリーングループにご相談ください。

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※平日9時〜20時 / 土日祝9時〜18時まで営業。年末年始以外は営業しております。


まとめ

不動産名義変更には複数の税金が関係しており、どのような理由で名義変更されるかによって税金の種類が変わります。また同じ税金であっても、名義変更の理由によって税率が変わることもあります。

不動産名義変更では、実際にお金のやり取りがなくても税金がかかります。思わぬ税負担で困ることがないように、この記事の内容を理解しておくとよいでしょう。

不動産名義変更に関する手続きや税金対策は非常に複雑であり、自己判断で行うと数百万円単位の損失や将来の相続トラブルを招くリスクがあります。

損をすることなくスムーズに手続きを完了させたい方は、司法書士・行政書士・税理士が連携し、登記や税務手続きをまるごとサポートできるグリーングループへぜひご相談ください。


よくあるご質問

Q不動産の名義変更の税金は誰が払う?
A名義変更時にかかる税金を払う人物は、税金の種類によって異なります。

不動産取得税:不動産を取得した人
登録免許税:登記申請をする人
印紙税:不動産売買の契約書を作成・締結する人
所得税:不動産を売却して利益が発生した人
贈与税:不動産を贈与された人
相続税:不動産を相続した人

▶名義変更手続き時にかかる税金について詳しくはコチラ

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