骨董品・美術品も相続税の対象!相続税評価額の出し方をプロが解説

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相続財産の中に骨董品・美術品などがあり、相続税申告のために「どう評価すればいいのか」「そもそも価値をどう評価すればいいのか」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

現金や不動産などと同様に、骨董品・美術品などの財産的価値のある動産は相続税の課税対象となります。遺産総額に含めて適正に申告しなければなりません。

そして、現金などと違い「骨董品・美術品ならではの注意点」があるので、押さえておく必要があります。

骨董品・美術品の相続を進める前に知っておくべき注意点の一覧

特に気を付けるべきポイントが、骨董品・美術品をいくらと評価するか(相続税評価額の出し方)です。骨董品・美術品は一点ものが多く、状態によっても大きく価値が左右されるため、評価が特に難しいのです。

本記事では、骨董品・美術品の相続を進める前に知っておくべき注意点や、価値を評価する方法、計上する方法、納税猶予の特例についても詳しく解説していきます。

骨董品・美術品の相続税についての全体像を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
相続税について基礎から詳しく解説した、以下の記事もご一読ください。

相続税とは?専門家がわかりやすく仕組みや計算を解説

目次

1章 骨董品・美術品も相続税の対象になる

本記事の冒頭で解説したように、骨董品や美術品も相続税の計算対象に含まれます。亡くなった人が骨董品や美術品を所有していた場合は、相続税の申告漏れが発生しないようにご注意ください。

なお、相続税は骨董品・美術品・預貯金など遺産ごとにかかるわけではなく、全てを合算した「遺産総額」に対してかかります。

たとえば骨董品・美術品の価値(相続開始時点の評価額)が500万円の場合、個別に相続税がかかるのではなく、骨董品・美術品を含む遺産総額が8,000万円に対して相続税を計算していくイメージです。

骨董品・美術品を含めた全ての財産を一つずつ評価・合算し、その総額に基づいて申告を進めることが大切です。

プラス相続とマイナス相続になる相続財産の例

骨董品・美術品を「どう評価するか」については3章で後述します。また、財産全体にかかる相続税申告については4章で後述するので、先に知りたい方はリンクからご確認ください。

相続財産について基礎から詳しく解説した、以下の記事もご一読ください。

相続財産とは|対象の財産と対象にならない財産をわかりやすく解説

2章 骨董品・美術品の相続を進める前に知っておくべき注意点4つ

骨董品・美術品も相続税の課税対象になることについて解説しましたが、ここからは、実際に骨董品・美術品を相続するにあたって、あらかじめ知っておかなければ後悔する重要な注意点について詳しく解説していきます。

骨董品・美術品の相続を進める前に知っておくべき注意点4つ

  • 骨董品・美術品の評価は難しく税務調査リスクがある
  • 相続税の無申告・過少申告はペナルティが発生する
  • 納税猶予制度は事前手続きがされていないと適用できない
  • 骨董品が日本刀の場合など別途手続きが必要なケースがある

事前の知識を持たずになんとなく相続手続きを進めてしまうと、後になって大きなトラブルや思わぬペナルティが発生する危険性があります。自分の相続ではどうかイメージしながら、読み進めてみてください。

2-1 骨董品・美術品の評価は難しく税務調査リスクがある

相続財産の中に骨董品・美術品がある場合、適切に価値を評価しなければ、税務調査リスクが伴う点に注意が必要です。

預貯金のように通帳を見れば金額がわかるものとは違い、骨董品はまず「価値を評価する」というステップが不可欠であり、評価額を低く見積もってしまうと申告漏れ・過少申告の原因になりえます。

骨董品・美術品は基本的に「一点もの」が多く、同じような見た目の品であっても、作者の知名度、制作された年代、保存状態(傷や汚れ、箱の有無など)によって、大きく価値が変動します。

専門知識のない相続人がインターネットで簡単に調べて「これくらいだろう」と判断してしまうと、「実際の価値よりも安すぎる」と税務署から指摘を受ける可能性があります。

こうしたリスクを避けるためにも、過去の取引データなどの「売買実例価額」が明確にわからない品物については、自己判断せず、古美術商や鑑定士に鑑定を依頼する「精通者意見価格」での評価を行うことが確実です。

税務署も相続税の金額や申告内容に客観的な根拠を求めるため、専門家による鑑定書や評価証明書があった方が、税務調査で否認されるリスクを大幅に下げることができます。

※注意点:鑑定費用は相続財産からマイナス(控除)できません
専門家に鑑定を依頼した場合の「鑑定料」は、相続税の計算上、遺産総額から差し引くこと(債務控除)はできません。鑑定費用はあくまで相続人自身の負担となる点はあらかじめ理解しておきましょう。

具体的な価額の出し方については、後述する「3章 相続税申告における骨董品・美術品の相続税評価額の出し方」で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。

2-2 相続税の無申告・過少申告はペナルティが発生する

骨董品・美術品を相続した際に、「どうせそんなに価値がないだろう」と自己判断して申告しなかったり、適当に評価して実際の価値よりも低く申告したりすると、後から税務署からペナルティを科されるリスクがあるので注意しましょう。

骨董品・美術品は一見すると価値がわかりにくいことや、そもそも遺族が相続税の課税対象であると知らなかったなどの理由で、相続税の申告から外してしまう方も多いようです。

しかし税務調査によって「無申告(相続税申告をしなかった)」や「過少申告(少なく申告した)」が発覚した場合、本来支払うべき相続税に加えて、以下のペナルティが課される可能性があります。

【相続税についてのペナルティ】

種類対象となるケース税率の目安
無申告加算税期限までに申告書を提出していなかった場合(悪気がなくても未申告)5%(自主申告)〜最大30%
過少申告加算税期限内に申告した額が本来より少なかった場合(うっかりミスなど)0%(自主申告)〜最大15%
重加算税財産を隠蔽した、偽装したと判断された場合(悪意ある資産隠し)35%(過少申告)/40%(無申告)※
延滞税期限までに税金を納めなかった場合(日割りでかかる利息)年利2.4%~8.7%(期間による)

参考:国税庁「No.2024 確定申告を忘れたとき」国税庁「No.2026 確定申告を間違えたとき」国税庁「No.9205 延滞税について」

※過去にペナルティを受けたことがある場合は最大50%になります。

相続税の申告漏れや無申告による税務調査やペナルティを避けたいのであれば、相続に精通した税理士に申告書の作成を依頼するのが良いでしょう。

相続税のペナルティについて詳しく解説した、以下の記事もご一読ください。

相続税を申告しない場合のペナルティは重い!税務署バレの理由と重課税

2-3 納税猶予制度は事前手続きがされていないと適用できない

国宝や重要文化財クラスの極めて価値が高い骨董品・美術品を相続する場合、一定の条件を満たせば、課税価格の8割に対応する相続税の納税が猶予される「納税猶予制度」を適用できる場合があります。

ただしこの制度は「生前からの事前手続き」が必須要件となっており、相続が始まってから後追いで申請することはできない点に注意が必要です。被相続人が亡くなる前の手続きがされていないと、どれほど価値のある骨董品・美術品でも納税猶予は適用できません。

「納税猶予」を適用できる条件

  • 亡くなった人が生前に特定の美術館などと寄託契約を結び、実際に預けて公開していた
  • 相続人も引き続きその美術館への寄託を継続する

制度の詳しい要件や対象となる美術品の基準、具体的な猶予額の計算方法などについては、後述する「5章 特定美術品の納税猶予制度が使えるかどうかを確認してみよう」で詳しく解説しています。まずは制度が使えるかどうか確認してみましょう。

2-4 骨董品が日本刀の場合など別途手続きが必要なケースがある

遺品の中に日本刀が含まれている場合は、相続税の申告手続きを進める前に、まずは法的な所持手続きを正しく行う必要があります。

日本刀は美術的な価値が高い一方で「武器」としての側面も持つため、登録証がない状態で勝手に持ち出すと銃刀法違反に問われる可能性があるためです。

実家などで日本刀を発見した際は、以下のステップに沿って速やかに対応を進めてください。

日本刀を発見した場合に必要な対応

  • 登録証が鞘(さや)などに巻かれていないかを確認する
  • 登録証がない場合は、速やかに発見した場所の所轄警察署へ連絡する
  • 警察から「発見届出済証」を発行してもらう
  • 各都道府県の教育委員会が実施する登録審査会へ日本刀を持参する
  • 審査に合格して正式な「銃砲刀剣類登録証」を取得する

これらの手続きをすべて完了させて初めて、その日本刀を合法的に所持したり、相続税評価のために専門家へ鑑定依頼を出して売却したりすることが可能になります。

また、骨董品・美術品が残されている現場では、思わぬトラブルが発生することも少なくありません。よくある代表的な事例として、古い蔵や物置に置かれていた「古い壺や箱の中から、数億円単位の現金(タンス預金)がまとめて見つかる」というケースが挙げられます。

日本刀の手続きに限らず、こうした特殊なケースや隠れた財産のリスクを熟知しているのは、やはり経験豊富な専門家だけです。

骨董品・美術品が相続財産に含まれている場合は、「日本刀は別途手続きが必要」「壺には何か隠されている可能性がある」などの「あるある」を熟知している相続専門の専門家に相談してみることを強くおすすめします。

骨董品・美術品が関わる相続税申告は
悩むよりも相談するのがおすすめ

骨董品・美術品の相続は、現金や不動産とは違い、専門的な知見がなければ事故が起きやすい分野です。そのため、自身でどうにかしようとせず、まずは相続に強い専門家に気軽に相談してみることが大事です。

「どこに相談すればいいかわからない」という方は、年間442件の相続税申告案件の手続き実績があるグリーングループにぜひご相談ください。

骨董品・美術品を含む相続税申告全般の手続きについて、3士業(税理士・司法書士・行政書士)と不動産会社、提携する買取・鑑定業者と連携を取りながら一任いただくことが可能です。

「何を相談すればいいかわからない」という状態でも構いません。まずは自身の状況を一緒に整理しながら、「追加で何を確認すればいいか」「どのような手続きが別途必要なのか」などをアドバイスすることが可能です。

少しでも気になることがあれば、グリーングループまでお気軽にご相談ください。

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※平日9時〜20時 / 土日祝9時〜18時まで営業。年末年始以外は営業しております。


3章 相続税申告における骨董品・美術品の相続税評価額の出し方

骨董品・美術品の相続税申告においては、骨董品・美術品の価値(評価額)を出して、他の相続財産とも合算して相続税額を計算していく必要があります。

骨董品・美術品の価額を出す方法には、①売買実例価額②精通者意見価格の2種類がありますが、前述したように骨董品・美術品は一点ものが多いため「②精通者意見価格」の方法を用いるほうが確実です。

参考:国税庁「第2節 たな卸商品等」

それぞれ詳しく見ていきましょう。

※骨董品・美術品を所有していた被相続人が「美術品の販売業者」の場合には、その骨董品・美術品は、相続財産ではなく「たな卸資産」として評価します。

多くの場合は、被相続人が販売業者としてではなく、自宅に飾っているなど自己所有として持っていたケースであると考えられるため、ここでは「自己所有の場合」として書いていきます。

3-1 ①売買実例価額を用いて評価する(多く流通している骨董品の場合)

売買実例価額とは、実際に市場で取引されている価格を基準にして、骨董品・美術品の相続税評価額を決定する方法です。市場で多く流通している骨董品や美術品の相続税評価額を出す場合に適しています。

売買実例価額では、下記の金額を参考に相続税評価額を決定します。

  • インターネットオークションや市場での同等品の取引価格
  • 古美術商などの買取業者が提示した査定価格
  • 過去に被相続人が実際に購入した際の金額(購入から時間が経過していない場合)

ただし、骨董品・美術品は基本的に一点ものが多く、過去の取引データや似たような品物の売買事例がまったく見つからず、この方法が使えないケースも少なくありません。

市場で多く流通している一般的な品物でない限りは、次に紹介する「②精通者意見価格」の方法を検討する必要があります。

3-2 ②精通者意見価格を用いて評価する(信頼性が高い手法)

精通者意見価格による相続財産評価額は、古美術商や鑑定士などの専門家に依頼して鑑定してもらった評価額をベースにする方法です。

希少性の高い骨董品・美術品は一点ものが多く市場価格が分かりにくいことが多いため、先ほどの売買実例価額よりも、こちらの手法を選択する方が客観性の高い評価を導き出すことができます。

国税庁の財産評価基本通達(135)においても、適正な市場価格がないものについては、類似するものの売買実例価額や精通者意見価格などを「参酌(さんしゃく)して評価する」とだけ定められています。

「精通者意見価格」つまり、専門家の鑑定評価を参考にしながら、個別の事情(品物の状態や価値)を総合的に考慮して判断することになります。

鑑定のために「鑑定料」は発生しますが、専門家の意見を付すことによって客観性が高まり、税務調査リスクを軽減できます。

要注意!相続直後に高値で売却すると…

相続直後に高値で売却すると「売却額」が評価額になるリスクがあります。

鑑定士に評価してもらい、適正な価格で相続税申告をしたとしても安心はできません。

もし、相続税申告の直後(または申告前)に、その骨董品・美術品をオークションや買取業者に出し、鑑定額よりもはるかに高い金額で売却できた場合、税務署から「実際の売却価格」を相続税評価額として申告し直すよう指摘されるリスクがあります。

税法の原則はあくまで「時価(実際の価値)」であるためです。遺産分割や納税資金のために相続直後の売却(換価)を検討している場合は、売却のタイミングや申告額について、事前に税理士へ相談しておくことを強くおすすめします。


4章 骨董品・美術品の相続税申告での計上方法(5万円を超えるかで異なる)

骨董品・美術品の相続税評価額を出せたら、他の遺産と合わせて相続税申告を行います。

骨董品・美術品の価値が「5万円を超えるか」「5万円以下か」によって2つの計上方法がありますので、それぞれについて解説していきます。

4-1 5万円を超える骨董品・美術品:個別に計上する

相続開始時点での評価額が5万円を超える骨董品・美術品は、ひとつずつ個別に申告しなければなりません。

第11表の付表4「相続税がかかる財産の明細書」の欄に、「その他 骨董品(所在場所) 1幅 150,000円」などとして個別に記載します。

相続税がかかる財産の明細書の例

出典:国税庁「第11表の付表4「相続税がかかる財産の明細書」」(PDF)

4-2 5万円以下の骨董品・美術品:他の家財と一緒に計上する

相続開始時点での評価額が5万円以下の骨董品・美術品は、家庭用財産としてまとめて計上可能です。

参考:国税庁「第5章 動産の評価」

第11表の付表4「相続税がかかる財産の明細書」の欄に、他の家電などと一緒に「家庭用財産 家具等一式(所在場所) ◯万円」などと記載できます。

相続税がかかる財産の明細書の一部抜粋

出典:国税庁「相続税の申告書の記載例」(PDF)


5章 特定美術品の納税猶予制度が使えるかどうかを確認してみよう

亡くなった人が所有していた骨董品の数や価値によっては、相続税の負担が重くなる場合もあるでしょう。その場合に確認しておきたいのが、「相続税の納税猶予・免除制度が使えるかどうか」です。

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」という制度の条件を満たせば、骨董品・美術品にかかる相続税を80%まで猶予・免除される可能性があります。

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」の適用要件や計算方法を詳しく解説していきます。

5-1 特定美術品の納税猶予制度の適用要件

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」の適用要件は、下記の通りです。

  • 亡くなった人が、美術品を一定の美術館などに寄託しており、文化財保護法に基づく保存活用計画の認定を受けていた
  • 骨董品や美術品を受け継ぐ相続人や受遺者が、亡くなった人が締結した寄託契約及び保存活用計画に基づき、美術品の寄託を継続する
  • 骨董品や美術品を受け継ぐ相続人や受遺者が美術品について、一定の保険に加入するおよび質権設定等の手続を行う

また、制度の対象となる骨董品および美術品の条件は、下記の通りです。

  • 一定の重要文化財:重要文化財として指定された絵画や彫刻、工芸品その他の文化的所産である動産
  • 一定の登録有形文化財:登録有形文化財(建造物を除く)のうち、世界文化の見地から歴史上、芸術上または学術上特に優れた価値を有するもの

上記のように、特定の美術品に係る相続税の納税猶予の適用要件は厳しく、亡くなった人が自宅に骨董品や美術品を保管していただけでは、適用できません。

相続した骨董品や美術品が、特定の美術品に係る相続税の納税猶予の適用要件を満たすかわからない場合は、相続に詳しい税理士に確認してみるのが良いでしょう。

5-2 猶予される税額の計算方法

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」が認められれば、骨董品や美術品にかかる相続税を80%まで猶予できます。

制度を適用した場合、骨董品や美術品を受け継いだ相続人や受遺者の相続税は下記のように計算します。

  1. 納税猶予制度を適用せず、通常の方法で相続税を計算する
  2. 骨董品や美術品を受け継いだ相続人・受遺者が特定美術品のみを相続した場合の相続税を計算する
  3. 骨董品や美術品を受け継いだ相続人・受遺者は、20%の相続税評価額で特定美術品のみを相続したものとして相続税を計算する
  4. ②と③の差額を計算する(この金額が納税猶予の金額となる)
  5. ①で計算した相続税額から納税猶予の金額を控除する

上記のように、特定の美術品に係る相続税の納税猶予を適用した場合の相続税計算方法は、非常に複雑です。
自分で計算するのが難しい場合は、相続に詳しい税理士に相談するのが良いでしょう。

5-3 納税猶予が取り消されるケース

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」はあくまでも納税が猶予されるだけであり、下記に該当すると納税猶予が取り消されてしまいます。

  • 特定美術品を譲渡した
  • 特定美術品が滅失、紛失等をした
  • 寄託契約が終了、保存活用計画の期間が満了したのち新たな認定を受けなかった
  • 重要文化財の指定解除、登録有形文化財の登録抹消、保存活用計画の認定取消しになった
  • 寄託先の美術館が廃止された(別の美術館に寄託した場合は納税猶予が適用される)

上記に該当し納税猶予が取り消される場合、過去の猶予された税金をさかのぼって払うだけでなく利子税もかかるのでご注意ください。

5-4 納税が免除されるケース

「特定の美術品についての相続税の納税猶予及び免除」を適用し、下記のケースに該当した場合は猶予されていた相続税が免除になります。

  • 骨董品や美術品を受け継いだ相続人・受遺者が死亡した場合
  • 寄託している美術館に特定美術品を寄贈した
  • 特定美術品が災害により滅失した

この納税猶予・免除制度を利用できるかにより相続税が大きく変わってきますので、ご自身での判断が難しい場合には、相続に詳しい専門家に相談してみることをおすすめします。


6章 骨董品・美術品の相続税は自己判断せず専門家に相談しよう

2章で解説したように、骨董品・美術品の相続には多くの注意点や特有のリスクが潜んでおり、自己判断で手続きを進めてしまうことは極めて危険です。

骨董品・美術品の相続を進める前に知っておくべき注意点4つ(再掲)

  • 骨董品・美術品の評価は難しく税務調査リスクがある
  • 相続税の無申告・過少申告はペナルティが発生する
  • 納税猶予制度は事前手続きがされていないと適用できない
  • 骨董品が日本刀の場合など別途手続きが必要なケースがある

まず、骨董品・美術品は正確な「時価評価」が非常に困難であり、素人判断では見誤るリスクが常に伴います。

どのような品物が税務署から目をつけられ、指摘を受けやすいのかという基準を知らないまま進めると、後から思わぬ無申告加算税や過少申告加算税といったペナルティを科される可能性が高くなります。

また、税務署は亡くなった方(被相続人)やそのご家族の銀行口座を、最大10年分まで遡って調査する強い権限を持っています。そのため、高額な美術品・骨董品の相続税申告が漏れてしまうと、過去の口座からの大きな出金履歴や販売業者側の取引記録などから、税務署に特定されるリスクは十分にあります。

さらに、専門家に依頼すれば、一般の人では気付きにくい注意点に気付き、税務申告リスクを軽減できます。骨董品以外の不動産など全ての相続についての節税ポイントも熟知しているため、相続税全体を減らせるケースもあります。

後悔しない相続を行うためにも、骨董品・美術品が遺産に含まれる場合は、早い段階で一度プロに相談するのが確実です。


7章 骨董品・美術品の相続手続きなら相談事例が豊富なグリーングループにお任せください

骨董品や美術品は専門的な評価が必要なうえに、相続税申告において見落としがちな法的リスクが潜んでいる財産です。そのため、価値を正しく評価し、税務調査リスクを軽減するためには、相続に精通した専門家による一貫したサポートが欠かせません。

グリーングループでは、3士業(税理士・司法書士・行政書士)と不動産会社が社内に在籍しており、さらに鑑定機能を持つ遺品整理会社とも提携しているため、骨董品・美術品の相続でお困りの方を包括的にバックアップすることが可能です。

グリーングループの3つの強みを紹介していきます。

7-1 骨董品・美術品の鑑定から相続税申告までワンストップでサポート

相続相談実績が累計55,193件(2025年10月末現在)を誇るグリーングループでは、骨董品・美術品の相続事例も多く取り扱っており、ワンストップで鑑定・評価から申告・納税まで解決することが可能です。

当グループは相続税に特化した税理士・司法書士・行政書士の3士業と不動産会社を社内に内包しており、さらに鑑定機能を持つ遺品整理会社のご紹介も可能です。

グリーングループに骨董品を含む相続手続きを依頼するメリット

  • 「精通者意見価格」に基づく骨董品の評価から、税務署出身の税理士による税務申告まで、窓口を一本化できる
  • 価値あるものを見落としたり逆に過大評価して損をしたりするリスクを防ぎ、税務調査リスクを低くすることが可能
  • 相続財産に日本刀がある場合には銃刀法違反を防ぐための発見届や登録審査手続きが必要、など、見落としがちな注意点に気付ける

鑑定だけを外部の鑑定士に依頼しても、税務申告の知見がない鑑定士では適正な「相続税評価額」まではわからず、税務調査で否認されるリスクがあります。

グリーングループは、相続に関するあらゆる相談を多く受けているため、抜けのない相続手続きを進めることが可能です。

7-2 年間442件の申告相談実績をもとに税務調査リスクを抑えた申告が可能

グリーングループ内に税理士が在籍しており、さらに年間442件(2025年5月13日〜2026年5月12日実績)という相続申告案件の手続き実績があります。

税務調査で指摘されやすいポイントも熟知しており、税務調査リスクを最小限に抑えた適正な相続税申告を行うことが可能です。

グリーングループによる相続税申告のメリット

  • 年間442件(1日1件以上のペース)の申告案件手続きの中で、税務調査が入りやすい論点や最新の判断基準を蓄積している
  • 過去の資金移動や名義預金など、税務調査で指摘されやすい項目をあらかじめ精査することが可能
  • 財産ごとの特性や評価方法を正確に適用し、税務署との見解の相違を未然に防ぐ申告書を作成することができる

「ただ申告を行う」のではなく、税務署に違和感を与えない申告書を作成することが可能です。

7-3 骨董品だけでなく相続全体・家族全体のバックアップが可能

骨董品・美術品だけでなく不動産や預貯金を含む相続全体を最適化し、将来の税負担まで考慮した節税対策についても、グリーングループの強みを活かしたアドバイスが可能です。

グリーングループ内には、相続に強い税理士だけでなく、登記や家族信託に詳しい司法書士、迅速な手続きを進める行政書士、そしてスピーディーな売却を実現できる不動産会社までもがおり、タッグを組んで相談者様の相続全体をバックアップします。

グリーングループによる全体の節税アドバイスの例

  • 二次相続まで見据えた精密なシミュレーションを行い、家族全体で支払う税金を最小限に抑える設計を行う
  • 税理士の「税務の知識」と司法書士の「登記の知識」を融合させ、名義変更と申告の双方で整合性の取れた遺産分割協議書を作成する
  • 実際の成約可能性に基づいた不動産の適正評価を行い、納税資金の不足リスクを回避する
  • 相続税の申告期限である10ヶ月を見据え、遺産分割協議の進行と並行して不動産の早期売却をサポートする
  • グループのネットワークを駆使し、市場で売却が困難な「難物件」に対しても買い取りや抱き合わせ販売で出口を作る

専門家チームが連携して相談者に寄り添う体制により、ご家族の将来を守るための現実的かつ強力な節税・財産承継を実現できます。

骨董品・美術品の評価から申告・納税まで
ワンストップで対応できるグリーングループへご相談ください

骨董品・美術品を相続して「いくらで評価すればいいんだろう」「相続税はいくらかかるんだろう」という部分ばかり気にしている方も多いかもしれませんが、実際には骨董品・美術品だけでなく、不動産や現金、有価証券などあらゆる資産に対して、正しく評価・節税できるかどうかが最も重要です。

当グループでは、骨董品・美術品の鑑定ができる業者を紹介しつつ、その後の相続税申告までの手続きを一貫して行うことが可能です。

税理士・司法書士・行政書士、そして不動産会社までが連携し、専門的な視点から、お客様それぞれの状況に応じて必要な相続手続きをお任せいただけます。

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まとめ

骨董品や美術品は相続税の課税対象であり、遺産分割の対象にもなります。
骨董品や美術品の中には、1点で数百万円になるものもあるので、相続税の申告漏れやミスに注意しましょう。

相続税申告を自分でするのが不安な場合やできるだけ相続税を節税したい場合は、相続に精通した税理士に相続税申告を依頼するのもおすすめです。

グリーングループでは、税理士・司法書士・行政書士の専門家が一体となり、生前対策から相続税申告までの総合的なご相談をお受けしています。
初回相談は無料ですし、オンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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