金の購入は税務署にばれる!200万円以下の購入でもばれる理由

金の購入は税務署にばれる!200万円以下の購入でもばれる理由
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司法書士中川 徳将

 監修者:中川 徳将

この記事を読む およそ時間: 3
 この記事を読んでわかること

  • 金は相続税の課税対象財産に含まれるのか
  • 金の購入は税務署にばれるのか
  • 金の取引で確定申告・相続税申告が必要なケース

金は預貯金や不動産などの資産と同様に、相続税の課税対象財産に含まれます。
したがって、現金などで金を購入しておき相続税がかからないようにするといったことはできません。

また、200万円を超える金を購入・売却した場合は、取引業者から税務署に連絡が行くため金の取引は高確率でばれてしまいます。
200万円以下の金取引であっても、通帳の取引履歴から税務署にばれる可能性があると理解しておきましょう。

また、金を売却したときや金を所有したときは確定申告や相続税申告が必要な場合があります。
本記事では、金を購入したらばれるのか、金には相続税がかかるのかを解説していきます。


1章 金は相続税の課税対象財産に含まれる

預貯金や不動産と同様に、金は相続税の課税対象財産に含まれます。
したがって、相続税対策として元気なうちに金を購入しておき、こっそり遺族に遺産として遺すことはできません。

そもそも、金の購入は税務署にばれてしまう可能性が高く、相続発生時に隠すことも難しいでしょう。
次の章で、金の購入が税務署にばれる理由を詳しく紹介していきます。

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2章 金の購入は税務署にばれる

金を200万円を超える購入・売却した場合、取引業者から税務署に連絡がいくため、税務署に知られてしまいます。
また、金取引時にはマイナンバーカードの提示を求められる場合もあるため、素性を隠して金を購入・売却することは難しいでしょう。

金の購入が税務署にばれる理由は、主に下記の通りです。

  • 取引業者から税務署に支払調書が送られる
  • 金取引時にマイナンバーカードの提示を求められる場合がある
  • 通帳の履歴を税務署は把握している

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1 取引業者から税務署に支払調書が送られる

200万円を超える金を購入、売却すると、取引業者から税務署宛てに「支払調書」という書類を送ります。
支払調書には、購入・売却についての情報や取引金額が書かれているので、税務署は高額な金取引をすべて把握可能です。

2-2 金取引時にマイナンバーカードの提示を求められる場合がある

金の購入、売却時には、マイナンバーカードの提出を求めている取引業者も多いです。
税務署が取引業者に対して調査を行った場合、マイナンバー情報から取引をした人物を調べられます。

2-3 通帳の履歴を税務署は把握している

税務署は金の取引業者だけでなく、個人の通帳履歴も調べられます。
金の購入や売却をしたことにより預貯金に入出金があれば、そこから金取引を税務署に知られてしまいます。

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3章 200万円以下の金を購入してもばれるリスクはある

200万円以下の金の購入、売却では取引業者から税務署に支払調書が送られることはありません。
しかし先ほどの章で解説したように、税務署は個人の通帳履歴も調べられるため、預貯金の流れから金取引がばれる可能性は高いです。

いくらの取引であっても、金取引が税務署にばれる可能性があると理解しておきましょう。


4章 金の取引で確定申告・相続税申告が必要なケース

金を売却して利益が出た場合や金を所有していた人が亡くなった場合、確定申告や相続税申告が必要な場合もあるのでご注意ください。
金取引で確定申告や相続税申告が必要なケースを詳しく見ていきましょう。

4-1 【譲渡所得税】金を売却して50万円以上の利益が発生したとき

所有していた金を売却し50万円以上の利益が発生したら、確定申告をしなければなりません。
確定申告は、翌年2月16日から3月15日までの間に行う必要があります。

ただし、取引用の金を売却した場合と素材が金のジュエリーを売却したときでは、確定申告の基準が下記のように変わるのでご注意ください。

金の種類確定申告が必要な基準
取引用の金売却益が50万円以上の場合
利益に対して所得税・住民税がかかる
ジュエリーなど装飾用の金売却代金が30万円以上の場合
売却代金に対して所得税・住民税がかかる

確定申告が必要にもかかわらず、申告しないでいると延滞税や無申告加算税がかかってしまいます。
相続した金を売却したため、金の取得原価がわからない場合や確定申告に不安がある場合は、税理士に相談すると良いでしょう。

4-2 【相続税】亡くなった人から金を相続したとき

金を所有していた人が亡くなり、遺産として金を受け継いだ場合、金を含む遺産に対して相続税がかかります。
相続税を計算する際には、下記を理解しておきましょう。

  • 個別の遺産ごとに相続税がかかるのではなく、遺産総額に対して相続税がかかる
  • 金を相続した場合、相続税評価額の計算が必要である

上記のように相続税は遺産総額に対してかかるので、まずは相続財産調査や財産ごとに評価を行い、遺産総額を算出しなければなりません。
遺産の種類が多く相続税申告を自分でするのが難しい場合は、相続税申告を税理士に依頼しましょう。

金の相続税評価額を算出する方法は、次の章で詳しく紹介していきます。

相続税とは?基礎知識から具体的な計算方法や節税対策まで簡単解説

5章 金の相続税評価額を計算する方法

金の相続税評価額を算出する場合、一般の動産として「売買実例価額」や「精通者意見価格等」を参考に評価します。
具体的には、相続発生日の金販売業者の公表買取価格(時価)に基づいて、金の相続税評価額を計算しましょう。

遺産の種類が多く相続税評価額の計算が複雑な場合や相続税申告をミスなく行いたい場合は、相続に精通した税理士に依頼することをおすすめします。

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まとめ

金は現金化しやすく分割しやすいので相続対策として持っておこうと考える人もいるかもしれません。
しかし、金は相続税の課税対象であることに変わりはないので、金を購入しておき相続税負担を軽減することはできません。

また、金を購入したときには高確率で税務署にばれてしまうので、遺産隠しをするのに金を活用することもできません。

相続税対策には複数の方法があり、金の購入より確実な方法がたくさんあります。
自己判断で相続税の節税対策をするのではなく、一度詳しい税理士に相談することもご検討ください。

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