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遺言書を書けるのは何歳から?早いうちに作成すべきメリット4つ

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司法書士中川 徳将

 監修者:中川 徳将

この記事を読む およそ時間: 7

公正証書遺言は、自分で作成する自筆証書遺言に比べて証明力が高く、トラブルを回避しやすいです。
一方で、公正証書で作成する必要があるので、公証人役場へ支払う手数料として4~10万円程度の費用がかかります。
また、遺言内容の相談や公証人との打ち合わせ代行、証人立会などを司法書士などの専門家に依頼した場合には、追加で8~20万円程度の報酬が発生します。

公正証書遺言の作成にかかる費用は、公正証書の作成手数料など自分で作成してもかかる費用と専門家への報酬などケースによってかかる費用の大きく2つに分けられます。
公正証書の作成手数料については、公正証書に記載する財産の価格に応じて設定されているのが特徴です。
本記事では、公正証書遺言作成にかかる費用の内訳や相場をわかりやすく解説していきます。

遺言書を作成すれば、遺族同士のトラブルや相続手続きの負担を減らせます。
遺言書には複数の種類があり、自分に合った内容を作成する際には専門的な経験や知識も必要になります。

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1章 公正証書遺言の作成にかかる費用内訳と相場

公正証書遺言の作成手数料自体は1~4万円程度ですが、この他にも必要書類の収集費用や専門家への依頼費用などがかかります。
まずは、公正証書遺言の作成にかかる費用の全体像を確認しましょう。
費用の内訳と相場は、下記の通りです。

【公正証書遺言の作成にかかる費用一覧】
費用の種類概要目安
必ずかかる費用
公正証書の作成手数料公証役場で公正証書遺言を作成してもらう費用と遺言書の謄本費用(手数料は財産額や遺言の内容により増減)1万~4万円
必要書類の準備費用戸籍謄本、印鑑証明書、登記事項証明書などの資料を取得する費用1,000~5,000円
ケースに応じてかかる費用
公証人の出張費用・日当・交通費体調不良などにより、公証役場へ行くことができない場合に自宅や病院へ出張してもらう費用
(手数料の1.5倍加算、日当、交通費を含む)
3万~7万円
証人の日当(2名分)司法書士などの専門家や、公証役場で証人の準備を依頼する場合にかかる費用1万5,000~3万円
専門家へ依頼する費用司法書士や弁護士などの専門家に遺言内容の提案や公証役場との打ち合わせの代行を依頼する場合にかかる費用8万~20万円
【合計費用の相場】41,000~405,000円

上記の費用はあくまでも概算です。目安としてご参照ください。
公正証書遺言の作成にかかる費用は、財産額やケースによって費用が増減します。

しかし、専門家に依頼しない場合でも4~10万円程度の費用はかかると思っておきましょう。
公正証書遺言作成の費用が増減する要素は、主に下記の4つです。

  1. 遺言に記載する財産の額の大きさ
  2. 公証人役場で作成するか、自宅や病院などに出張してもらうかどうか
  3. 証人を自前で用意するか、証人を専門家へ依頼するかどうか
  4. 自分で公証人と打ち合わせするか、専門家に依頼するかどうか

それぞれの費用の内容や相場について詳しく解説していきます。

1-1 公正証書の作成手数料

公正証書遺言を作成するには「公正証書作成手数料」を公証人役場へ支払う必要があります。
公正証書作成手数料は、法律により決められており全国の公証人役場で一律の料金になっています。

手数料は公正証書に記載する財産の価格によって下記のように変動します。

遺言書に書く財産の合計額基本手数料
100万円まで5,000円
100万円超200万円まで7,000円
200万円超500万円まで1万1,000円
500万円超1,000万円まで1万7,000円
1,000万円超3,000万円まで2万3,000円
3,000万円超5,000万円まで2万9,000円
5,000万円超1億円まで4万3,000円
1億円超3億円まで5,000万円ごとに1万3,000円加算
3億円超10億円まで5,000万円ごとに1万1,000円加算
10億円超5,000万円ごとに8,000円加算
【計算方法のポイント】
基本手数料は財産を承継する人ごとに計算し、合計します。
また、財産の総額が1億円未満の場合は、1万1,000円加算されます。

公正証書遺言の作成手数料の計算方法は、下記の通りです。

  1. 遺言により財産を受け取る人ごとに、受け取る財産の価格を算出する
  2. 受け取る財産の価格に応じた基本手数料を合計し、遺言書全体の手数料を算出する
  3. 遺言書に記載される財産が1億円以下の場合には、②で算出した手数料に1万1000円を加算する
  4. 遺言書の枚数によって謄本手数料を加算する(3000~5000円程度)

いくつか具体例を確認していきましょう。

【計算例①】

公正証書遺言 費用

【計算例②】

公正証書遺言 費用

このように、財産額や遺言の内容により公正証書の作成費用は変動します。

1-2 必要書類の準備費用

遺言の内容に応じて公証人役場に必要書類のを提出しますが、書類の取得費用として1,000~5,000円程度かかります。
書類別の費用の目安は以下の通りです。

書類名費用の目安
戸籍謄本1通につき450円
印鑑証明書1通につき300円
住民票1通につき300円
評価証明書不動産1物件につき300円
登記事項証明書不動産1物件につき600円
公正証書遺言の必要書類と遺言作成の流れ【簡単チェックリスト付】

1-3 公証人の出張費用・日当・交通費

遺言者本人が体調不良などにより公証人役場へ訪問できない場合に、公証人に自宅や病院などへ出張してもらうことでかかる費用です。
公証人役場で遺言書を作成する場合、この費用はかかりません。

公証人の出張にかかる費用は、下記の通りです。

内容費用
公正証書作成手数料の加算公正証書の基本手数料を1.5倍にする
公証人の日当1日2万円(4時間以内の場合、1万円)
交通費実費分

1-4 証人の日当

公正証書遺言の作成時には、証人2名に立ち会ってもらわなければなりません。
証人を司法書士などの専門家や公証人役場に依頼した場合、1名につき7,000円から1万5,000円程度の日当がかかります。
なお、知人などにお願いして証人になってもらえばこちらの費用はかかりません。

証人について詳しく知りたい方はこちら

公正証書遺言の証人資格・準備方法・必要物・当日の流れ・責任とは?

1-5 司法書士などの専門家への依頼する費用

公正証書遺言作成の依頼先(相談先)となる専門家は、一般的に弁護士と司法書士、行政書士です。
専門家へ依頼する費用は、財産額や遺言の内容、証人の準備などの付帯サービスによって増減しますが、目安としては8万円から20万円程度です。

公証人には遺言書作成のアドバイスをしてもらえない

公証人は遺言者の希望どおりの遺言書を作成してくれますが、「相続対策の提案」や「相続トラブル防止のためのアドバイス」は原則してくれません。
相続対策の提案やトラブル防止のアドバイスを受けて、遺言内容を決めたい人は専門家へ依頼することを検討しましょう。
また、弁護士や司法書士の資格を持っているからといって、「相続・遺言の実務に精通」しているとは限りません。
相続に関する知識と実務経験が豊富な弁護士や司法書士に相談しましょう。

相続の相談をする専門家の正しい選び方と資格別の特徴【比較表付き】
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2章 【専門家別】公正証書遺言作成の報酬相場

1章で解説したように、公正証書遺言作成は自分で行うだけでなく、司法書士や弁護士、行政書士などの専門家に依頼可能です。
各専門家ごとに報酬相場が異なるので、それぞれ確認していきましょう。
比較しやすいように、自分で公正証書遺言を作成したときの費用相場も紹介してきます。

2-1 自分で公正証書遺言を作成した場合の費用

自分で公正証書遺言を作成した場合にかかる費用は、4~10万円程度です。
費用の内訳は、以下の通りです。

費用の内訳金額目安
公正証書の作成手数料
(財産額3,000万~1億円以下)
3万4,000~8万6,500円
必要書類の収集費用5,000円
合計3万9,000~9万1,500円

専門家に公正証書の作成を依頼した場合、上記の費用に加えて報酬が上乗せされます。

2-2 司法書士に公正証書遺言作成を依頼した場合の報酬相場

公正証書遺言作成を司法書士に依頼した場合の報酬相場は、8~20万円程度です。
司法書士に依頼した場合、別途報酬はかかりますが相続発生後の遺言執行や手続きも任せられる点がメリットです。

グリーン司法書士法人では、公正証書遺言作成を税込7万5,900円からお受けしています。

遺言執行者とは|誰がなれる?選任方法や仕事内容を徹底解説【完全版】

2-3 弁護士に公正証書遺言を依頼した場合の報酬相場

公正証書遺言作成を弁護士に依頼した場合の報酬相場は、15~30万円程度です。
司法書士同様に相続手続き後の手続きを任せられますが、報酬は他の専門家よりも高めです。

2-4 行政書士に公正証書遺言を依頼した場合の報酬相場

公正証書遺言作成を行政書士に依頼した場合の報酬相場は、8~20万円程度です。
報酬相場は、司法書士とほとんど変わらないか少し安いくらい程度と考えておけば良いでしょう。

ただし、行政書士は相続登記を代行できないので、遺言書の作成だけでなく相続発生後の手続きも任せたいと思っている場合には司法書士や弁護士への依頼をご検討ください。


まとめ

公正証書遺言作成にかかる費用は、大きく分けて以下の2種類に分けられます。

  1. 自分で作成しても必ずかかる費用(公正証書の作成手数料など)
  2. ケースによってかかる費用(証人の手当や専門家への依頼費用)

公正証書遺言を自分で作成したとしても、4~10万円程度の費用がかかります。
専門家に依頼した場合には、追加で8~20万円程度の費用がかかる場合が多いです。

しかし、専門家に依頼すれば遺言書の内容も提案してもらえますし、相続発生後の手続きまで任せることも可能です。
ミスなく後々の相続トラブルを回避する遺言書を作成したい場合には、専門家に依頼するのも良いでしょう。

グリーン司法書士法人では、遺言書の作成に関する相談をお受けしています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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よくあるご質問

公正証書遺言にはいくらかかる?

公証人役場へ支払う手数料として4~10万円程度の費用がかかります。
また、遺言内容の相談や公証人との打ち合わせ代行、証人立会などを司法書士などの専門家に依頼した場合には、追加で8~20万円程度の報酬が発生します。
▶公正証書遺言にかかる費用について詳しくはコチラ

公正証書遺言を作成するデメリットは?

他の遺言書と比較した際の公正証書遺言のデメリットは、作成費用がかかる点です。
また、公正証書遺言は公証人と証人が立会いのもとで作成するので、遺言書に記載する内容を知られてしまいます。
▶公正証書遺言のデメリットについて詳しくはコチラ

公正証書遺言は自分で作れる?

公正証書遺言は自分で作れますが、手続きが煩雑であり遺言書の内容を自分で考えなければならないため、あまりおすすめできません。
▶公正証書遺言の作成方法について詳しくはコチラ

公正証書遺言の作成は誰に依頼すれば良い?

公正証書遺言の作成は司法書士もしくは弁護士に依頼するのがおすすめです。
▶相続に関する専門家について詳しくはコチラ

公正証書を作るのに公証人費用はいくらですか?

公正証書遺言を作るときにかかる公証役場での手数料は、遺言書に記載している財産の金額によって異なります。
例えば、200万円超500万円までであれば、1万1,000円です。

遺言書は18歳でも書ける?

遺言は15歳以上であれば作成できます。したがって、18歳であれば法的に効力を持つ遺言書を作成できます。

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