遺産分割協議に時効はある?やり直しは可能?やり直しをする際の注意点

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「いつまでも遺産分割協議が終わらないけれど、このままでも大丈夫なのだろうか?」

遺産分割協議は、お金に関することについて話し合うため、争いやトラブルが生じやすく、長期間に及ぶことも少なくありません。

また、相続発生当時は放置していたものの、相続手続きが必要となり、遺産分割協議をしなければいけなくなったというケースもあるでしょう。

そのようなとき、遺産分割協議に時効はないのか不安に思う方もいらっしゃるかと思います。

結論から言いますと、遺産分割協議に時効や期限はありません。

相続が発生してから数年後、数十年後であっても遺産分割協議を行うことは可能です。

しかし、遺産分割協議をせず放置しておくとリスクがあります。
また、一度遺産分割協議を終えた場合には、原則としてやり直すことはできません。

この記事では、遺産分割協議についてや、遺産分割協議をやり直す際の注意点について解説します。


1章 遺産分割協議に時効はないが、放置することにはリスクがある

冒頭でもお話したとおり、遺産分割協議に時効はありません。相続が発生してから数年後、数十年後であっても遺産分割協議を行うことは可能です。

しかし、遺産分割協議をしなければ、預貯金の引き出しや不動産の売却などの相続手続きができません。つまり、遺産分割協議を完了するまで、相続人たちが相続財産を自由にできないということです。

また、数年後に相続手続きが必要となり、遺産分割協議をしようと思っても、そのときには更なる相続が発生して相続人が増えていたり、相続人が認知症などになって遺産分割協議に参加できなくなったりするリスクがあります。

そのため、時効はないとはいえ、相続が発生したら速やかに遺産分割協議を開始することをおすすめします。

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2章 遺産分割協議のやり直しは必ずできるわけではない

遺産分割協議には時効がありませんが、何度も遺産分割協議をやり直しができるわけではありません。

遺産分割協議がやり直せるのは、以下の3つのケースのみです。

  • 相続人全員の合意が取れた
  • 新しい財産が見つかった
  • 遺産分割協議が無効であった

とはいえ、上記のケースに該当したからと言って勝手にやり直しになるわけではなく、相続人のうちの誰かが「やり直しをしたい」とやり直しを求める必要があります。

もし、やり直しに応じてもらえない場合には、裁判所に訴える「遺産分割協議無効確認訴訟」を起こす必要があります。これが提起されると、裁判所が事実認定を行い、無効の条件に当てはまると判断されれば、遺産分割協議が無効となります。

それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

2−1 相続人全員の合意が取れた

相続人全員の合意が取れれば、遺産分割協議をやり直すことができます。

そもそも、遺産分割協議を完了させるには、遺産分割協議書に相続人全員の署名と押印が必要です。そのため、1人でも遺産分割協議のやり直しに反対する人がいれば遺産分割協議をやり直すことはできません。

もし、相続人全員の合意のもと、遺産分割協議をやり直す場合には、遺産分割協議書をあらためて作成するようにしましょう。

また、当初の遺産分割協議書は破棄しておく方がよいでしょう。当初の遺産分割協議書を利用して、不動産の名義変更などが勝手に行われるリスクがあるからです。

2−2 新しい財産が見つかった

遺産分割協議を行った後、新たに相続財産が見つかったような場合には遺産分割協議をやり直すことが可能です。

この場合、すべての遺産に対する協議をやり直しても良いですが、必要がなければ新たに見つかった財産についてのみ協議すれば問題ありません。

この場合も、新たに遺産分割協議書を作成し、当初の遺産分割協議書は破棄するようにしてください。

2−3 遺産分割協議が無効であった

そもそも遺産分割協議が無効の場合には、当然やり直すことが可能です。

遺産分割協議が無効になった場合、その後に行った相続手続き(不動産の名義変更など)はやり直さなければいけません。

遺産分割協議が無効になるのは、以下の3つのケースです。

  • 参加していない相続人がいた
  • 判断能力のない相続人が参加していた
  • 遺産分割協議の中で騙されたり脅迫されたりした事実があった

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

2−3−1 参加していない相続人がいた

遺産分割協議は「相続人全員」が参加していなければ無効となります。

愛人の子どもや、前妻との子どもなどは把握できていないこともあるでしょう。そのように、把握できていない相続人が遺産分割協議後に発覚した場合は、遺産分割協議が無効となります。

そうならないためにも、遺産分割協議を開始する前には、相続人調査をしっかりと行っておきましょう。

相続人調査(戸籍収集)とは?詳しい手順から方法まで専門家が簡単解説

2−3−2 判断能力のない相続人が参加していた

認知症などによって判断能力がない、あるいは低下している人は本来遺産分割協議に参加することはできません。

にもかかわらず、そのような人が遺産分割協議に参加していた(参加させられていた)ような場合には遺産分割協議が無効となります。

判断能力がない(低下している)人がいる場合には、成年後見人を選任し、その人に代わって成年後見人に遺産分割協議に参加してもらう必要があります。

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2−3−3 遺産分割協議の中で騙されたり脅迫されたりした事実があった

遺産分割協議をする中で、以下のような行為があった場合、遺産分割協議が無効となります。

  • 誰かに騙された(詐欺)
  • 誰かに脅された(脅迫)
  • 重大な勘違いが生じていた(錯誤)

例えば、「長男が威張り、恫喝するなどして無理やり遺産分割協議を進めた」「財産の内容を少なく見積もって開示し、相続財産の一部を自分のものにした」といった行為があった場合には無効となる可能性があります。


3章 遺産分割協議をやり直す際の3つの注意点

もし、2章で解説した条件に該当し、遺産分割協議をやり直す場合には、以下の3つのことに注意しましょう。

  • 売却した不動産などを第三者から返還してもらうことはできない
  • 贈与税や所得税が課税される可能性がある
  • 不動産取得税、登録免許税が発生する可能性がある

3−1 売却した不動産などを第三者から返還してもらうことはできない

一度遺産分割協議が終了し、その内容をもと相続した人が不動産などの相続財産を売却した場合、遺産分割協議をやり直したとしてもその不動産を購入した人から返還してもらうことはできません。

やり直しができるのは、あくまで相続人の手元にある相続財産についてのみとなります。

すでに売却された財産については、その売却益をもとに、遺産分割協議のやり直しをするのが一般的です。

3−2 贈与税や所得税が課税される可能性がある

再度、遺産分割協議を行い、当初とは異なる人に不動産などの財産が渡った場合、税務上は「贈与」として扱われます。また、「不動産の代わりに現金を受け取った」というように対価の支払いがあれば「売買」として扱われます。

そのため、遺産分割協議をやり直すと、相続税以外にも贈与税や譲渡所得税が発生する可能性があります。

不動産の贈与税はいくら?計算方法や贈与税を安く抑える3つの方法
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このように二重課税となるリスクがあることは理解しておきましょう。

3−3 不動産取得税、登録免許税が発生する可能性がある

再度、遺産分割協議を行い、不動産を当初とは異なる人が相続し、名義を変更する場合には、登録免許税がかかります。

相続時の名義変更の場合、相続登記として登録免許税の課税率が低く設定されていますが、遺産分割協議のやり直しによる名義変更は「贈与」や「売買」による登記として扱われるため、当初よりも高額な登録免許税が追加で課税されるのです。

登録免許税の税率
相続による場合不動産の固定資産税評価額×0.4%
売買や贈与による場合不動産の固定資産税評価額×2%

また、「贈与」または「売買」で不動産を取得したことになると、相続時にはかからなかった不動産取得税も課税されることとなります。

不動産の名義変更にかかる税金を詳しく解説【事例別】

このように、遺産分割協議をやり直すと、税金が通常よりも多くかかることとなるため、事前に税理士に相談し、シミュレーションしておくようにしましょう。


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