申請書の項目を順調に埋めてきたものの、ここに来て「登録免許税ってどうやって計算するの?」「いくら払うの?」と手が止まっていませんか。
登録免許税の目安は「1章 【金額別】相続登記でかかる登録免許税早見表」で確認いただけます。
相続する不動産の登録免許税をしっかりと算出したい場合は、下記のステップで進めましょう。
しかし、このときに「とりあえず相続登記の手続きが終わればいい」と何となく手続きを進めてしまうと、下記のような後悔につながります。
【相続登記の手続きを何となく進めて後悔した事例】
|
登録免許税の計算をするタイミングで一度立ち止まって、ご家族の状況や将来を見据え本当に最適な判断ができているのか専門家に相談してみましょう。
そこで本記事では、登録免許税の計算方法や免税になるケースをまとめて解説します。
正しく登録免許税を把握することはもちろん、将来を見据えて納得できる相続登記ができるようにぜひ参考にしてみてください。
目次
1章 【金額別】相続登記でかかる登録免許税早見表
相続登記でかかる登録免許税の早見表は、下記のとおりです。相続登記する不動産の課税標準額に近い数値を見れば、登録免許税がおおよそいくらかかるのかが分かります。
| 課税標準額 | 登録免許税 |
| 100万円 | 4,000円 |
| 300万円 | 12,000円 |
| 500万円 | 20,000円 |
| 1,000万円 | 40,000円 |
| 1,500万円 | 60,000円 |
| 2,000万円 | 80,000円 |
| 2,500万円 | 100,000円 |
| 3,000万円 | 120,000円 |
| 4,000万円 | 160,000円 |
| 5,000万円 | 200,000円 |
| 6,000万円 | 240,000円 |
| 7,000万円 | 280,000円 |
| 8,000万円 | 320,000円 |
| 9,000万円 | 360,000円 |
| 1億円 | 400,000円 |
| 2億円 | 800,000円 |
| 3億円 | 1,200,000円 |
例えば、課税標準額(登録免許税を算出する基準となる数値)が2,000万円の不動産の場合は、登録免許税として8万円を納付しなければなりません。
ただし、これはあくまでも登録免許税額の目安であり、正確な納税額を把握するには法律で定められたルールに沿って計算する必要があります。
2章 相続登記の登録免許税を計算・納付する6つのステップ
相続登記の登録免許税は、相続する不動産の固定資産税評価額によって大きく変わります。
そのため「前の相続のときには〇〇円だったから」と参考にしても、同じくらいの金額になるとは限りません。
ここでは、相続登記の登録免許税を計算するステップを1つずつ解説します。一緒に登録免許税を算出してみましょう。
| 相続登記の登録免許税を計算するステップ |
| ステップ1:不動産の固定資産税評価額を確認する |
| ステップ2:相続登記する全ての不動産の評価額を合算する |
| ステップ3:合算額の1,000円未満の端数を切り捨てる(課税標準額を出す) |
| ステップ4:課税標準額に税率0.4%を掛ける |
| ステップ5:ステップ4で算出した税額のうち、100円未満の金額を切り捨てる |
| ステップ6:算出した登録免許税を納付する |
2-1 ステップ1:不動産の固定資産税評価額を確認する
相続登記の登録免許税は、固定資産税評価額をもとに計算します。そのため、まずは対象となる不動産の固定資産税評価額を確認しましょう。評価額は以下の書類で確認できます。
| 書類 | 入手方法 | 概要 |
| 課税明細書 | 固定資産税納税通知書に同封 | 不動産の評価額や課税内容が記載された書類 |
| 固定資産課税台帳 | 市町村で閲覧 | 市区町村が管理している固定資産の登録台帳。所有者や所在地、地目・地積、床面積、固定資産税評価額などが分かる |
| 固定資産評価証明書 | 市町村で取得 | 固定資産税評価額や所在地、地目・地積、床面積などが記載された書類 |
役場に足を運ばずに固定資産税評価額を確認する方法は、課税明細書を見ることです。
課税明細書は、毎年4~5月頃に送られてくる固定資産税の納税通知書に同封される書類です。下記の部分に、不動産の固定資産税評価額が記載されています。
課税明細書が見つからない場合は、不動産が所在する市区町村役場で固定資産課税台帳や固定資産評価証明書で確認しましょう。
また、固定資産税評価額は申請年度の最新の数値でなければなりません。例えば、実家に昨年度の課税明細書があっても、申請年度の固定資産税評価額ではないため使用できません。
必ず相続登記を行う年度の固定資産税評価額かどうかも、確認するようにしてください。
2-2 ステップ2:相続登記する全ての不動産の評価額を合算する
続いて、同じ申請書で相続登記する不動産の固定資産税評価額を合算します。土地と建物を相続する場合は、下記のように合算します。
【不動産の固定資産税評価額】
合計:3,440万2,395円 |
よくある間違いは、土地と建物を別々にして登録免許税を計算してしまうことです。登録免許税は、相続登記する全ての不動産の固定資産税評価額を合算したうえで計算します。
個別に算出するのではなく、合算することを忘れないようにしましょう。
2-3 ステップ3:合算額の1,000円未満の端数を切り捨てる(課税標準額を出す)
続いて、合算した固定資産税評価額の1,000円未満の端数を切り捨てます。
切り捨てる理由は、登録免許税法で課税する金額の1,000円未満を切り捨てると定められているためです。
【登録免許税法 第十五条】 別表第一に掲げる登記又は登録に係る課税標準の金額を計算する場合において、その全額が千円に満たないときは、これを千円とする。 |
「計算しやすくするために省略する」ではなく、法律上のルールとなっているのです。
先ほどの合算した固定資産税評価額は「3,440万2,395円」だったので、1,000円未満を切り捨てると3,440万2,000円になります。
この数値は、登録免許税を算出する基準となり、「課税標準額」と呼ばれています。
1,000円未満を切り捨てて課税標準額を算出したら、次のステップに進みます。
2-4 ステップ4:課税標準額に税率0.4%を掛ける
ここまで来たら、課税標準額に税率0.4%を掛けましょう。
【登録免許税の計算式】 課税標準額×0.4% |
課税標準額が3,440万2,000円の場合は、3,440万2,000円×0.4%=137,608円になります。このときにゼロの数を1つ間違えるだけで、誤った金額になってしまいます。
とくに、不動産の場合は、何千万円になることが多くゼロの数を間違えやすいので、慎重に計算するようにしましょう。
2-5 ステップ5:ステップ4で算出した税額のうち、100円未満の金額を切り捨てる
登録免許税額は、課税標準額に税率0.4%を掛け、その計算結果に生じた100円未満の端数を切り捨てて算出します。
これも「2-3 ステップ3:合算額の1,000円未満の端数を切り捨てる(課税標準額を出す)」と同様に、法律で定められているルールです。
先ほど算出した137,608円の場合は、100円未満を切り捨てるので137,600円になります。そして、137,600円が納付する登録免許税の金額になります。
2-6 ステップ6:算出した登録免許税を納付する
登録免許税は、相続登記の申請時に納付します。一般的には、登録免許税額分の収入印紙を郵便局などで購入して、登記申請書に貼付して法務局へ提出します。
| 納付する方法 | 概要 |
| 【主流】 収入印紙で納付する | 登録免許税額分の収入印紙を台紙に貼り付けて登記申請書と一緒に提出する |
| 現金で納付する | 金融機関や税務署で納付書を記入して、窓口で現金で納付する |
| オンラインで納付する | オンラインで相続登記する場合はインターネットバンクなどを利用して登録免許税を納付する |
収入印紙で納付する場合は、算出した登録免許税額とぴったりの収入印紙を購入して台紙に貼り付けるようにしましょう。
例えば、登録免許税が137,600円であれば、137,600円分の収入印紙を購入して台紙に貼り付けます。
ここで、138,000円など少しでも多くの収入印紙を貼ってしまうと、払いすぎた差額を取り戻すための還付手続きが必要になります。
還付手続きは法務局と税務署をまたぎ、非常に手間がかかるため、諦めざるを得ない状態になることがあります。収入印紙を購入するときには、余分に買い過ぎないように注意しましょう。
| 「本当にこの登録免許税でいいのか」 少しでも迷ったら専門家に相談してみましょう |
「本当にこの計算で合っているのかな?」と少しでも不安がある場合は、「行政書士」「司法書士」「税理士」三位一体のグリーングループにご相談ください。 相続に関する知見のあるプロが連携できる体制が整っているので、相続登記の手続きから節税対策、登録免許税の相談まで幅広いお悩みに対応できます。 相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)と多く、相続に関する知識、ノウハウが豊富な点も大きな強みです。 まずは、電話やLINEで今の状況や不安をお聞かせください。一緒に解決策を探すお手伝いができればと思います。 電話で気軽に聞きたい方はこちらをクリック |
3章 相続登記の登録免許税が免税になる2つのケース
相続登記をするときには原則として登録免許税を納付しなければなりませんが、2027年3月31日までは下記の2つの免税措置があります。
下記のいずれかの条件に該当したときに正しく申請できれば、登録免許税が免税になります。
| 相続登記の登録免許税が免税になる2つのケース |
|
ご自身の相続登記に該当するか、チェックしてみてください。
3-1 相続により土地を取得した人が相続登記をしないで死亡した場合
相続により土地を取得したものの、相続登記をしないまま亡くなったケースなどでは、複数代にわたって土地の相続登記が行われていないことがあります。
このようなケースでは、原則として途中の相続人を飛ばして名義変更することはできず、過去の相続についても登記手続きが必要です。
ただし、2027年3月31日までに相続登記をする場合は、相続登記をしないまま亡くなった相続人名義へ変更するための登記については、登録免許税が課税されません。
例えば、下記の図のケースを見てみましょう。
祖父が死亡して、父が土地を相続しました。しかし、父はこの土地の相続登記をしないまま亡くなりました。そして、子供が土地を相続して、相続登記をすることになりました。
本来であれば、祖父から父に土地を相続したときの登録免許税と、父から子供に土地を相続したときの登録免許税の2回分を支払う必要があります。
2027年3月31日までに相続登記をする場合は、祖父から父に土地を相続したときに登録免許税が免税対象になります。
この免税措置を利用するには、登記申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第1項により非課税」と記載しなければなりません。記載がないと免税を受けられないので、注意しましょう。
3-2 相続した土地の価額が100万円以下の場合
相続登記する土地の価額が100万円以下の場合、2027年3月31日までは登録免許税がかからない免税措置があります。
下記のように、相続した土地の価額が100万円以下の場合は、免税措置が適用されるので登録免許税がかかりません。
| 相続する土地の評価額 | 概要 |
| 評価額80万円の土地 | 80万円×0.4%=3,200円 →免税措置適用で登録免許税が0円になる |
| 評価額120万円の土地 | 120万円×0.4%=4,800円 →評価額が100万円を超えているので4,800円を納付しなければならない |
この免税措置で注意するべき点は、相続する土地のみが対象だということです。戸建てやアパート、マンションなどの家屋は対象外なので気をつけましょう。
また、この免税措置を利用するときは、登記申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と記載しなければなりません。記載がないと免税を受けられないので、注意しましょう。
4章 実は相続登記で適用される控除・特例をウッカリ見落としている相談者様が続出中!
恐らく今、相続登記に向けて、登録免許税の計算や書類作成を進めているかと思います。
しかし、ここで「とりあえず相続登記を済ませよう」と書類作成を急ぐことはおすすめできません。
「3章 相続登記の登録免許税が免税になる2つのケース」で紹介した免税措置だけでなく、遺産分割や相続税申告まで含めると、下記のようにさまざまな控除、特例が用意されています。
| 相続税の控除・特例例 | 概要 |
| 相続税の配偶者控除 | 配偶者が取得した遺産について、1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多いほうの金額まで相続税がかからない |
| 小規模宅地等の特例 | 一定の要件を満たす宅地について、土地の相続税評価額を最大80%減額できる |
| 配偶者居住権 | 配偶者居住権を設定することで、自宅の所有権部分の評価額を抑えられ、結果として相続税負担を軽減できる場合がある |
| 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例 | 一定の要件を満たして空き家を売却した場合に譲渡所得(売却益)から最高3,000万円(一部条件では最高2,000万円)の控除を受けられる |
参考:国税庁「配偶者の税額の軽減」
参考:国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」
参考:国税庁「配偶者居住権等の評価」
参考:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
このような特例は非常に複雑で、どのようなときにどの控除、特例が活用できるのか判断することが難しいです。
相続登記の申請時に抜け漏れていても、法務局では「この特例も使ったほうがいい」などのアドバイスはもらえません。
その結果、数百万円から数千万円単位で税金が抑えられるはずだったのに見逃してしまい、後悔する相談者様がいるのです。
【小規模宅地等の特例の例】 亡くなった人と同居していた親族が不動産を相続すると、土地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」があります。 「話し合いが面倒だから」と兄弟での共有名義にすると適用条件から外れ、本来払わなくてよかったはずの多額の相続税が発生してしまいます。 |
相続登記は、とりあえず手続きを済ませるものではありません。
ご家族の状況に応じて将来のトラブルを避けながら、手元に残る資金を最大化する経路を模索することが非常に重要です。
登録免許税だけでなく他の税金も含めて「本当に今の状態が最適なのか」「もっと節税できるのではないか」など一度立ち止まって考えてみましょう。
5章 最大限税負担を抑えたい方は、グリーングループに相続のことを聞いてみませんか?
相続登記は完了してしまうと、簡単にやり直すことができません。
「税金がかかると知らなかったからやり直したい」「もう一度考え直したい」などの理由で修正することは、極めて困難です。
このような事態に陥らないためにも、相続登記を始めるタイミングで相続に特化した専門家集団であるグリーングループに今の状況をお話してみませんか?
ここでは、私たちグリーングループならではの強みを簡単にご紹介しますので、ぜひご覧ください。
| グリーングループならではの強み |
|
5-1 強み1:全体の体感約5%程度と希少!相続に特化している専門家集団
グリーングループは、2007年に大阪で創業して以来、相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)にのぼる、相続に特化した専門家集団です。
実は司法書士や行政書士などの士業事務所の中でも、相続をメイン業務として本格的に取り組んでいる事務所は、私たちの体感上、全体のわずか5%程度しか存在しません。
例えば、司法書士であれば借金や不動産の売買登記、行政書士であれば外国人関連業務などをメインにしているケースもあります。
グリーングループは数多くの相続に向き合ってきたからこそ、一般的な事務所では対応しきれない専門的なご相談や複雑な問題にも対応できるノウハウを持っています。
5-2 強み2:相続手続き×税務×不動産が連携してワンストップでサポート
グリーングループでは、相続手続きと税務、不動産手続きをワンストップでサポートできる体制が整っています。
例えば、法務局の相談窓口では「申請書のどこに何を書くか」という形式面の質問にしか回答してもらえません。
「誰の名義にするのが税金面で一番得か」「将来揉めないためにはどうすればいいのか」などの個別事情に踏み込んだアドバイスは、制度上してはいけないことになっているので、教えてもらうことができません。
しかし、グリーングループなら相続登記の書類の手続きだけでなく、税理士と連携しながら「どれくらい税金がかかるのか」「有効な節税対策はないか」などを的確に判断できます。
それだけでなく、グループ内に不動産会社を内包しているので、相続する不動産の査定や実勢価格の調査などをスピード感を持って行い、売却のタイミングや出口戦略までアドバイスすることが可能です。
5-3 強み3:不動産の種類に応じた対応力が高い
不動産の相続は種類によって、潜んでいるリスクや必要な手続き、税務上の特例が全く異なります。
「山林の相続で注意するべきことは何か」「空き家で使える特例は何か」など、種類ごとの相続登記のポイントを理解していないと、現状に応じて最適な判断ができない可能性があります。
グリーングループはどのような不動産に対しても実績があり、蓄積したノウハウや確かな知見をもとに重要なポイントを押さえながら相続登記を進められます。
下記のような複雑な状態でも、ご依頼者様の思いに寄り添いながら、問題解決へと導きます。
| 評価額数億円の不動産の相続登記を終えた事例 |
被相続人の子供であるご依頼者様が相続財産を確認したところ、複数の土地の評価額が合計で数億円になる一方、預貯金は約1,000万円であることが判明しました。 相続税が約1,000万円となる見込みとわかり、納税資金をどう確保するかが問題に…。兄弟はその土地に今後も住み続けることを強く望んでおり、不動産を売却して資金を作る選択肢はありませんでした。 自分だけではこの状況を乗り越えられないと判断して、グリーングループに相談いただきました。 <グリーングループだからこそできたこと>
税理士・司法書士・行政書士の3士業一体で動けるチームがあったからこそ、不測の事態にも柔軟に対応でき期日までに相続登記を終えることができた事例です。 この事例は下記で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。 |
何となく相続登記を進めてしまうと、将来のトラブルや重い税金がのしかかる可能性があります。
「とりあえず自力で進めたものの、これ以上はどうすればいいのか分からない」とご相談くださるご依頼者様もたくさんいます。
「本当にこのまま進めていいのだろうか」と不安になる点をそのままにしないで、まずは私たちにお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、相続登記に必要な登録免許税の計算方法や、免税となるケースをご紹介しました。最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇相続登記の登録免許税を計算・納付するステップは下記のとおり
ステップ1:固定資産税評価額を確認する
ステップ2:全ての不動産の評価額を合算する
ステップ3:合算額の1,000円未満の端数を切り捨てる
ステップ4:課税標準額に税率0.4%を掛ける
ステップ5:税額のうち100円未満の金額を切り捨てる
ステップ6:算出した登録免許税を納付する
〇相続登記の登録免許税が免税になるケースは下記のとおり
- 相続により土地を取得した人が相続登記をしないで死亡した場合
- 相続した土地の価額が100万円以下の場合
〇相続登記をするときはただ手続きをするのではなくトラブル回避・節税対策も意識して進める
相続登記の手続きを進めるタイミングは「本当にこの方法で進めていいのか」確認する機会でもあります。少しでも不安が残る場合は、将来後悔しないためにもグリーングループにお気軽にご相談ください。



















