ご家族が危篤状態となったり、医師から余命宣告を受けたりした場合、
「今からでも遺言書は作れるのだろうか」
「病院に入院していても作成できるのだろうか」
と不安になる方は少なくありません。
結論からいうと、ご本人の判断能力が残っているのであれば、病院や施設に入院・入所している状況でも遺言書を作成できる可能性があります。
また、状況によっては公正証書遺言だけでなく、危急時遺言という特別な制度を利用できる場合もあります。
ただし、時間が限られている状況では、通常の相続対策とは異なり「できるだけ早く専門家へ相談すること」が何より重要です。
なぜなら、遺言書は本人の判断能力が失われると作成できなくなるためです。
本記事では、大阪で至急の遺言書作成を検討している方向けに、
・今からでも間に合うケース
・公正証書遺言と危急時遺言の違い
・病院出張に対応できる専門家の選び方
・実際にかかる期間や費用
について詳しく解説します。
目次
ご家族の容態が急変したとき、遺言作成は時間との勝負になります
遺言書の作成において最も重要なのは、ご本人に遺言能力(判断能力)があることです。
どれだけ財産の分け方を明確に決めていても、遺言作成時に判断能力が失われていたと判断されると、遺言そのものが無効になる可能性があります。
そのため、
・余命宣告を受けた
・容態が急変している
・認知機能の低下が進んでいる
といった状況では、一日でも早く準備を進めることが重要です。
まずは現在の状態でどの方式の遺言が利用できるのかを確認しましょう。
ご家族の危篤・急な容態悪化で、こんなお悩みはありませんか?
ご家族の急な容態の変化に直面し、精神的なご負担が大きい中で、遺言という重要な手続きを進めることには多くのお悩みや不安が伴います。
特に時間的な制約がある場合、何から手をつければ良いのか分からなくなることも少なくありません。
残された家族のために、法的に有効な遺言書を確実に作成したいという切実な思いに応える必要があります。
医師から余命宣告を受け、急いで遺言書を作成したい
医師からご家族の余命について告知された場合、残された時間は限られています。
相続に関するご本人の意思を法的に有効な形で残すためには、一刻も早く遺言書の作成に取り掛かる必要があります。
判断能力が明確なうちに手続きを進めることが重要であり、ご家族が相続を巡って争うことがないよう、専門家のサポートを受けながら迅速に準備を進めることが求められます。
本人の意識がはっきりしているうちに意思を残したい
遺言書が法的に有効と認められるためには、作成時にご本人に十分な判断能力(遺言能力)があることが絶対条件です。
病状の進行によっては、意思の疎通が難しくなったり、判断能力が低下したりする可能性があります。
そのため、ご本人の意識や判断力がはっきりしている間に、財産の分配やご家族へのメッセージなどを遺言として残しておくことが極めて重要になります。
入院中で動けないため、病院まで来てくれる専門家を探している
ご本人が入院中や自宅療養中で、公証役場へ出向くことが物理的に困難なケースは少なくありません。
このような状況では、病院や介護施設、ご自宅まで直接訪問してくれる出張対応可能な専門家の存在が不可欠です。
専門家が現地へ赴くことで、ご本人の負担を最小限に抑えながら、遺言書作成の手続きをスムーズに進めることができます。
土日祝や夜間でもすぐに相談できる窓口が知りたい
ご家族の容態は曜日や時間を問わず変化する可能性があります。
一般的な法律事務所や役所の業務時間外である土日祝日や夜間に、急いで相談したいという状況も十分に考えられます。
このような緊急事態に対応するため、24時間365日体制で電話・メール相談を受け付けていたり、時間外の面談にも柔軟に対応してくれたりする相談窓口が求められます。
相続で揉めないよう、法的に有効な遺言を確実に作成したい
遺言書を作成する最大の目的の一つは、残されたご家族が相続財産を巡って争う「争族」を未然に防ぐことです。
そのためには、民法の定める要件を満たした、法的に有効で不備のない遺言書を作成することが不可欠です。
特に緊急性が高い状況では、焦りから形式的なミスを犯しがちになるため、法律の専門家による確認とサポートのもとで確実に作成することが重要です。
状況に応じた2つの至急の遺言書作成方法
急を要する状況で遺言書を作成する場合、ご本人の状態や残された時間に応じて、主に2つの方法が考えられます。一つは死期が目前に迫っている極めて緊急性の高い状況で用いられる「危急時遺言」、もう一つは時間的な猶予が少しあり、確実性を最優先する場合の「公正証書遺言」です。
それぞれに要件や手続きが異なるため、状況に合わせた最適な方法を選択する必要があります。
【最短数日で作成可能】最も確実なのは公正証書遺言
至急の遺言作成であっても、可能であれば公正証書遺言を選択することをおすすめします。
なぜなら、公正証書遺言は公証人が内容や手続きを確認しながら作成するため、後日無効になるリスクが極めて低いからです。
自筆証書遺言の場合、
・記載方法のミス
・財産の特定不足
・日付や署名の不備
などが原因でトラブルになることがあります。
一方、公正証書遺言であれば、公証人が法律上の要件を確認したうえで作成するため、形式不備による無効リスクを大幅に減らせます。
また原本が公証役場に保管されるため、紛失や改ざんのおそれもありません。
残された家族が相続手続きを進める際にも安心できることから、実務上は最も推奨される方式といえます。
通常は準備に1〜2週間程度かかりますが、至急の案件に対応している専門家に依頼すれば、公証人との日程調整を迅速に行い、最短数日で作成できる場合があります。
また、公証人に病院や自宅へ出張してもらうことも可能です。
【死期が迫っている方向け・特殊】証人3名で作成する危急時遺言
生命の危機が差し迫り、自筆証書遺言や公正証書遺言の作成が不可能な状況では、「危急時遺言(一般危急時遺言)」という特別な方式が認められています。
この方式では、証人3人以上の立会いのもと、遺言者が口頭で遺言の内容を伝え、証人の1人がそれを筆記します。
その後、各証人が署名・押印することで成立します。
ただし、作成後は家庭裁判所の確認が必要となるなど、特殊な手続きが求められます。
危急時遺言と公正証書遺言、どちらを選択するべき?
危急時遺言は「公正証書遺言を作成する時間すら残されていない場合の最後の手段」です。
作成後には家庭裁判所で確認手続(確認審判)が必要となり、公正証書遺言と比べて手続きが複雑です。
また証人3名を短時間で確保する必要があり、専門家側にも大きな負担が生じます。
そのため、本人の判断能力があり、公証人との日程調整が可能な状況であれば、まずは公正証書遺言の作成を検討することになります。
大阪で至急の遺言作成を依頼できる専門家の選び方
大阪で至急の遺言書作成を依頼する場合、どの専門家(弁護士、司法書士、行政書士など)に頼むかが非常に重要です。
緊急性が高い状況では、通常の業務とは異なるスピード感と柔軟な対応が求められます。
事務所のウェブサイトなどを確認し、これから挙げるポイントを満たしているかどうかを基準に、信頼できる専門家を慎重に選ぶことが、悔いのない遺言書作成につながります。
即日・休日・夜間対応の可否を確認する
緊急の遺言作成において最も重要なのは、スピード感と対応の柔軟性です。
まずは、公式ウェブサイトや電話で「即日対応」「休日・夜間対応」を明言しているかを確認しましょう。
容態の変化は予測できないため、いつでも連絡がつき、迅速に初動対応してくれる事務所を選ぶことが必須条件となります。
問い合わせの際に、具体的な対応スピードを確認することも重要です。
病院や施設への出張実績が豊富か
ご本人が入院中や施設に入所中の場合、専門家による出張対応が不可欠です。
病院や介護施設への出張作成に関する実績が豊富な専門家は、医療機関側のルールや手続きにも精通しており、スムーズな連携が期待できます。
多くの緊急案件を手がけてきた経験から、現場での予期せぬ事態にも冷静かつ適切に対処できるため、安心して任せることができます。
危急時遺言や緊急案件の経験を明記しているか
通常の遺言書作成と、死期が迫った状況での作成とでは、求められる知識や経験、段取りが大きく異なります。
特に、特殊な要件を伴う「危急時遺言」の作成には、高度な専門性が要求されます。
ウェブサイトなどで、危急時遺言を含む緊急案件の取り扱い実績や、具体的な対応事例が紹介されている事務所は、ノウハウが蓄積されており信頼性が高いと判断できます。
証人の手配まで一括で依頼できるか
公正証書遺言には2名の証人が必要ですが、相続人になる可能性のある親族などは証人になれません。
緊急時に適格な証人を自力で探すのは非常に困難です。
そのため、専門家側で信頼できる証人(他の資格者など)を手配してくれるサービスがあるかどうかは、依頼者の負担を大幅に軽減する上で非常に重要な選択基準となります。
費用体系が明確で、事前に見積もりを提示してくれるか
緊急の依頼では、費用についてじっくり検討する時間が限られます。
だからこそ、ウェブサイトに料金表が明記されているか、問い合わせ時に費用の総額について明確な見積もりを提示してくれるかは、信頼できる専門家を見極める上で重要なポイントです。
出張費用や日当、証人の手配料など、基本報酬以外にかかる可能性のある費用についても、事前にしっかりと説明を求めましょう。
グリーン司法書士法人なら365日対応で迅速に遺言作成可能
当サイトを運営するグリーン司法書士法人は、平日は9時~20時、休日は9時~18時で、365日体制で無料電話相談を受け付けています。
ご相談者様それぞれの事情に寄り添い、親身にお話をお伺いさせて頂きます。
公正証書遺言の作成における公証人の病院出張の手配や、差し迫った状況における危急時遺言の作成についても対応実績がありますので、安心してご相談ください。
ご相談から遺言書作成完了までの流れ
緊急で遺言書を作成する場合、一刻を争うため、通常とは異なる迅速なプロセスで手続きが進められます。
専門家への最初の連絡から遺言書の完成まで、無駄のないスムーズな連携が求められます。
ここでは、至急対応を依頼した場合の一般的な流れをステップごとに解説します。
これにより、ご相談後の具体的なイメージを掴むことができます。
STEP1:お電話・メールでの緊急相談(24時間対応)
至急の遺言作成が必要な場合は、まず専門家へ電話で現在の状況を伝えましょう。
特に次の点を整理しておくと、その後の対応がスムーズになります。
・本人の年齢
・現在の病状
・意思疎通が可能か
・入院先または居住地
・遺言で残したい内容
緊急性が高い場合は、その場で病院への出張や公証人との調整の可否について案内を受けられることもあります。
STEP2:専門家による病院・ご自宅への出張面談
設定した日時に、専門家がご指定の病院やご自宅へ訪問します。
この面談では、ご本人から直接、遺言として残したい内容やご家族への想いを丁寧にヒアリングします。
同時に、ご本人の判断能力(遺言能力)の確認も行われます。
状況に応じて、ご家族からも現在の状況やご希望を伺い、最適な遺言書の方式を提案します。
STEP3:遺言内容のヒアリングと原案の作成
面談で伺った内容に基づき、専門家が直ちに遺言書の原案を作成します。
財産目録や戸籍謄本などの必要書類が手元にあれば、よりスムーズに手続きが進みますが、書類が揃っていなくても、まずはご本人の意思を法的な文章にまとめる作業を優先します。
作成した原案は、速やかにご本人やご家族に確認してもらいます。
STEP4:公証人や証人との迅速な日程調整
公正証書遺言を作成する場合、専門家が公証役場と連携し、出張可能な公証人の日程を最短で調整します。
危急時遺言や公正証書遺言に必要な証人も、事務所側で速やかに手配します。
専門家のネットワークと経験を活かし、関係者全員のスケジュールを迅速に確定させ、作成日を決定します。
STEP5:遺言書の作成と署名・捺印
決定した日時に、公証人や証人が病院やご自宅に集まり、遺言書を作成します。
公正証書遺言の場合、公証人が遺言の内容を読み上げ、ご本人が内容を確認した上で署名・捺印します。
ご本人が署名できない場合は、公証人がその旨を付記することで対応可能です。
これにより、法的に有効な遺言書が完成します。
大阪府内で至急の遺言書作成にかかる費用の目安
至急の遺言書作成には、専門家に支払う報酬のほか、公証役場の手数料や証人の日当などの実費が必要です。
また、休日や夜間の対応、出張に伴う追加料金が発生する場合もあります。
費用は依頼する専門家や遺産の総額、手続きの複雑さによって変動するため、必ず事前に詳細な見積もりを確認することが重要です。
ここでは、費用の主な内訳と目安について解説します。
専門家へ支払う基本報酬
弁護士や司法書士、行政書士などの専門家へ支払う報酬です。
公正証書遺言の作成支援については、一般的に10万円~30万円程度が目安となります。
ただし、
・病院への緊急出張
・休日対応
・夜間対応
・至急の公証人調整
が必要な場合は、別途特急対応費用が加算されることがあります。
また、危急時遺言については通常の遺言作成とは異なり、
・証人3名の確保
・短期間での書類準備
・家庭裁判所での確認手続
などが必要になるため、総額70万円以上になるケースも珍しくありません。
費用だけで判断するのではなく、現在の状況で本当に危急時遺言が必要なのかを専門家と相談することが大切です。
至急の案件では、通常の遺言書作成サポート費用に加えて、緊急対応のための割増料金が設定されている場合があります。
依頼する前に、必ず料金体系を確認しましょう。
公証役場に支払う手数料の実費
公正証書遺言を作成する際に公証役場へ支払う手数料は、法律で定められており、遺言書に記載される財産の価額に応じて段階的に変動します。例えば、目的の価額が500万円までなら13,000円、1,000万円までなら20,000円、3,000万円までなら26,000円、5,000万円までなら33,000円となります(2026年現在)。
この他に、遺言の目的の価額が1億円までの場合には、「遺言加算」として13,000円が加算されます。
ただし、実際に支払う金額は公証役場のホームページに掲載されている基本手数料だけではありません。
遺言加算や病床執務加算など複数の加算項目が発生する場合があり、さらに正本・謄本作成費用なども必要になります。
実務上は、公証役場のホームページで試算した金額の約1.5倍〜2倍程度を見込んでおくと安心です。
正確な金額については、公証人との事前協議や専門家による見積もりで確認しましょう。
証人2名以上の日当
公正証書遺言や危急時遺言の作成には、証人の立会いが必要です。
専門家事務所に証人の手配を依頼した場合、証人1名あたり1万円から2万円程度の日当が別途かかります。
証人は相続に関係のない第三者である必要があるため、信頼できる専門家やその同僚などに依頼するのが一般的です。
出張費用や日当などの追加料金
専門家や公証人に病院や自宅まで出張してもらう場合、交通費などの実費に加えて、出張日当が発生します。
公証人の出張日当は、遺言公正証書作成時の手数料に50%が加算される「病床執務加算」が適用される場合があり、これに日当として1日2万円(4時間以内は1万円)と交通費がかかるとされています。
これらの追加費用についても事前に確認が必要です。
大阪での至急の遺言作成に関するよくある質問
緊急で遺言書を作成するにあたり、多くの方が疑問や不安を抱えています。
ここでは、時間的な制約がある中で遺言作成を検討されている方から、特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
具体的な疑問を解消することで、落ち着いて次のステップに進むための参考にしてください。
Q. 相談したその日に遺言書は完成しますか?
危急時遺言であれば、証人3名が立ち会うことで即日の作成が可能です。
ただし、これは死期が迫っているなど極めて限定的な状況に限られます。
最も確実な公正証書遺言の場合、公証人との調整が必要なため即日完成は困難ですが、緊急案件に対応できる専門家なら最短2〜3日で作成できることもあります。
Q. 本人が話せる状態ですが、字が書けなくても遺言は作成できますか?
はい、作成可能です。
公証人が作成する公正証書遺言では、ご本人が口頭で伝えた内容を公証人が筆記し、署名は公証人が代筆する形で対応できます。
また、死期が迫っている場合の危急時遺言も、ご本人が口頭で述べた内容を証人の一人が筆記するため、ご自身で字が書けない状態でも問題ありません。
Q. 深夜や早朝でも病院に来てもらうことは可能ですか?
事務所によりますが、緊急案件に特化した専門家であれば、深夜や早朝の出張に対応可能な場合があります。
ただし、対応できる専門家は限られますので、まずは電話で確認が必要です。
また、病院側の面会時間の制約もあるため、事前に病院スタッフとの連携や許可を取っておくことがスムーズな対応につながります。
まとめ
ご家族の危篤や余命宣告を受けた状況では、「もう少し様子を見てから考えよう」と判断した結果、遺言作成の機会そのものを失ってしまうケースも少なくありません。
遺言書は、ご本人に判断能力が残っている間しか作成できません。
そのため、
・本人と意思疎通ができる
・遺言を作りたい意思がある
のであれば、まずは専門家へ現状を伝え、どの方法が利用できるか確認することが重要です。
グリーン司法書士法人では、大阪府内の病院・施設への出張相談にも対応しています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですので、「今からでも間に合うだろうか」と迷われている場合も、まずはお気軽にお問い合わせください。













