遺品整理を安くする方法とは?安くする際の注意点や業者の選び方

遺品整理を安くする方法とは?安くする際の注意点や業者の選び方
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司法書士中川 徳将

 監修者:中川 徳将

この記事を読む およそ時間: 6

家族や親族が亡くなったときには遺品整理を行い、亡くなった人の持ち物の仕分けや整理、処分を行う必要があります。
遺品整理を業者に依頼した場合の費用は、部屋の間取りや遺品の量によっても変わってきます。

遺品整理にかかる費用を少しでも安くしたい場合は、業者にすべて任せるのではなく自分たちでも行う、複数の業者に相見積もりするなどが大切です。
本記事では、遺品整理の費用を安くする方法や信頼できる遺品整理業者の選び方を解説します。

なお、家族や親族が亡くなると遺品整理だけでなく様々な相続手続きを行わなければなりません。
家族や親族が亡くなったときに行うべき相続手続きについては、下記の記事で詳しく解説しているのでご参考にしてください。

【保存版】相続手続きでやるべきことまとめ!必要書類や期限も紹介

1章 遺品整理の費用相場

遺品整理業者に依頼したときにかかる費用は、部屋の間取りや広さ、作業時間によってある程度決まってきます。
部屋の間取りごとにかかる依頼費用の目安は、下記の通りです。

間取り費用相場
1R・1K3万円から
1DK6万円から
1LDK7万円から
2DK9万円から
2LDK11万円から
3DK15万円から
3LDK17万円から
4LDK以上19万円から

上記はあくまでも相場であり、作業員の人数や遺品の量によって費用が変わってくる可能性があります。
そのため、遺品整理業者に依頼する際には3社以上に見積もり依頼をして相見積もりを取得することが大切です。

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2章 遺品整理を安くする方法

遺品整理にかかる費用を安くするには、すべての作業を業者に依頼するのではなく、できる部分は自分たちで行うのが良いでしょう。
遺品整理の費用を安くする方法は、下記の通りです。

  1. 自分たちで少しでも遺品整理をする
  2. 買取サービスを利用する
  3. 複数の業者に見積もり依頼を出す
  4. スケジュールにゆとりを持たせる
  5. 遺品整理業者と値引き交渉をする

それぞれ詳しく解説していきます。

2-1 自分たちで少しでも遺品整理をする

遺品整理の依頼費用を安くしたいのであれば、できる範囲で良いので自分たちで少しでも行っておくと良いでしょう。
遺品整理を業者に依頼したときにかかる費用は、部屋の間取りだけでなく遺品の量によっても左右されるからです。

細かい遺品は自分たちで整理して、解体が難しい大型家具や搬出が難しい家電の処分だけ業者に依頼すれば費用を抑えられます。

なお、亡くなった人の家族や親族が遺品整理を行うのであれば、遺品整理業者に見積もりしてもらった後に片付けを進めましょう。
見積もり後に片付けをして遺品の量を減らせば、見積価格から値下げしてもらえないか交渉しやすくなります。

2-2 買取サービスを利用する

遺品整理業者に依頼する際には、不用品の処分や遺品の仕分けだけでなく、買取サービスの利用も一緒に行うのがおすすめです。
買取もあわせて依頼すれば、遺品整理の費用から買取代金を値引きしてもらえます。

遺品の中に貴金属やブランド品など価値が高いものが多いのであれば、買取代金が遺品整理の依頼費用を上回る可能性もあります。

ただし、悪質な業者は価値の高い遺品を安く買い叩く場合もありますし、物によっては自分でフリマアプリで出品した方が安くすむ場合もあります。
そのため、思い入れのある遺品をできるだけ高く売りたいといったケースでは、遺品整理業者による買取以外も検討しておくと良いでしょう。

2-3 複数の業者に見積もり依頼を出す

遺品整理を業者に依頼する場合、複数の業者に見積もりを出してもらいましょう。
複数の業者に依頼すれば、費用やサービス内容を比較できますし、悪徳業者に気付きやすくなるからです。

なお、見積もりを取得する際には、追加料金やキャンセル料についても確認しておきましょう。
加えて、見積もりが安すぎる、高すぎる業者は悪徳業者の可能性があるのでご注意ください。

2-4 スケジュールにゆとりを持たせる

遺品整理の作業希望日や完了希望日にゆとりを持たせると、費用の値引き交渉をしやすくなります。
スケジュールにゆとりを持たせれば、遺品整理業者の都合に合わせて作業をしてもらえます。

例えば、遺品整理業者に鍵を預けてしまい「来月末までに完了してください」「◯月中に終われば良いのでご都合がよろしいときに作業してください」などと伝えるのも良いでしょう。
この場合、遺品整理業者にとって都合の良い日に作業を行えるので、値引き交渉に応じてもらいやすくなります。

ただし、鍵を預けることや作業の見通しが立たないことによる不利益を避けるために、貴重品はあらかじめ回収しておくなどの対策をしておきましょう。

2-5 遺品整理業者と値引き交渉をする

依頼したい遺品整理業者が決まっている場合は、値引き交渉をしてみるのも良いでしょう。
予算面の折り合いさえつけば、何とか依頼者の要望に応じたいと考える遺品整理業者も多いからです。
また、遺品整理業者にとっては予約が埋まらない日は売上がゼロ円になってしまうため、何とかして予約を埋めたいとも考えます。

事情や予算によっては値引き交渉に応じてもらえない可能性もありますが、依頼したい業者を決めたタイミングで値引き交渉をしてみても良いでしょう。


3章 遺品整理を安くする際の注意点

遺品整理を安くする際には、見積もり取得時に追加料金についても確認しておく、回収できない品物も確認しておきましょう。
加えて、遺品整理以外にも行うべき手続きはたくさんあるため、事前に把握しておくことをおすすめします。

遺品整理を安くする際の注意点は、主に下記の通りです。

  1. 追加料金の発生有無について確認する
  2. 回収できない品物について確認する
  3. 遺品整理以外にも行うべき手続きはたくさんある

それぞれ詳しく解説していきます。

3-1 追加料金の発生有無について確認する

遺品整理業者に見積もりをしてもらう際には、追加料金の発生有無や金額についても確認しておくと安心です。
悪徳業者の中には、見積もり時の費用を安くしておいて、作業後に追加費用を請求するところもあるからです。

例えば、他社では見積もり書に含まれている費用について追加で発生する可能性があるならば、追加料金も見据えて費用を比較する必要があります。

3-2 回収できない品物について確認する

遺品整理業者に依頼するときには、回収できない品物や処分できない品物についても確認が必要です。
業者にもよりますが、下記の品物は回収、処分ができないと断られることが多いです。
もしくは回収に追加費用がかかる場合もあるでしょう。

  • 医療機器
  • 危険物
  • 動物
  • 生物
  • グランドピアノなど重い物

「これも引き取ってもらえるかな?」と不安なものがある場合は、見積もり時に確認しておくと安心です。上記の引き取りについて追加費用がかかることを知らずに依頼してしまうと、当初の予定より遺品整理に費用がかかってしまいます。

3-3 遺品整理以外にも行うべき手続きはたくさんある

家族や親族が亡くなると、遺品整理以外にも様々な手続きを行わなければなりません。
特に、相続手続きに関しては手続きや作業の順番を意識して行わないと、手続きのやり直しが必要な場合もあるのでご注意ください。

家族や親族が亡くなったときに行う相続手続きの流れは、下記の通りです。

相続手続きの流れ

  • 【3ヶ月以内】遺言書の有無の調査・検認手続き
  • 【3ヶ月以内】相続人の調査
  • 【3ヶ月以内】相続財産の調査
  • 【3ヶ月以内】限定承認・相続放棄を検討
  • 【4ヶ月以内】所得税の準確定申告
  • 【10ヶ月以内】遺産分割協議の開始
  • 【10ヶ月以内】遺産分割協議書の作成
  • 【10ヶ月以内】預貯金・有価証券等の名義変更
  • 【10ヶ月以内】不動産の名義変更
  • 【10ヶ月以内】各種財産の名義変更
  • 【10ヶ月以内】相続税の申告

例えば、相続税の申告をする際には遺品整理を行い、故人が自宅に遺している現金や貴金属について明らかにしておかなければなりません。

遺品整理だけでなく相続財産調査やその後の手続きも不安に感じる場合や、ミスなく確実に行いたい場合は相続手続きについて司法書士や行政書士に依頼するのがおすすめです。
相続に精通した司法書士や行政書士であれば、相続財産調査からその後の手続きまで一括で対応できます。

相続登記が2024年4月から義務化されます

亡くなった人が不動産を所有していた場合、故人から相続人へ不動産の名義変更手続きをしなければなりません。
不動産の名義変更は、法務局にて相続登記の申請を行います。
これまで相続登記は義務化されておらず、相続人の意思によって行うとされていました。

しかし、2024年4月からは相続登記が義務化され、相続発生から3年以内に相続登記をしない場合には10万円以下の過料が科される恐れがあります。
遺品整理が遅れてしまい、故人が所有していた不動産に関する情報を見つけられずにいると、相続放棄の期限に間に合わなく可能性があるのでご注意ください。

なお、相続登記の義務化は過去に発生した相続においても適用されます。
そのため、まだ相続登記がおすみでない土地をお持ちの人は早めに手続きをすませましょう。

相続登記は自分でも行えますが、司法書士に依頼すれば数万円程度で代行可能です。
グリーン司法書士法人でも相続登記に関する相談をお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。

相続登記の義務化は2024年4月!法改正で変更される4つのポイント

4章 遺品整理業者の選び方

遺品整理を業者に依頼するときには、料金プランが見積もりで信頼できる業者を選びましょう。
他にも、遺品整理業者を選ぶ際には下記を基準にすることをおすすめします。

  1. 料金プランが見積もりが明確な業者を選ぶ
  2. 遺品整理士が在籍している業者を選ぶ
  3. 不要となった遺品の回収・処分先が適切な業者を選ぶ

それぞれ詳しく解説していきます。

4-1 料金プランや見積もりが明確な業者を選ぶ

遺品整理を業者に依頼する場合、料金プランや見積もりが明確な業者を選ぶことが大切です。
遺品整理業者の中には悪徳業者もいて、下記のようなトラブルが起きてしまうこともあります。

  • 見積もりだけで料金を請求された
  • 見積もりになかった費用を後から請求された

上記のようなトラブルを避けるために、見積もりや料金プランが明確な業者を選びましょう。
他にも、3社以上の業者に相見積もりし、料金の内訳や業務内容を比較検討することも大切です。

4-2 遺品整理士が在籍している業者を選ぶ

遺品整理を依頼する業者を選ぶ場合、遺品税理士が在籍している会社を選びましょう。
遺品整理士とは、遺族に代わって遺品整理を行うための資格です。

なお、遺品整理士認定協会が優良事業所として指定している業者は遺品整理士が在籍しているので、地域の優良事業所の中から選ぶのも良いでしょう。

4-3 不要となった遺品の回収・処分先が適切な業者を選ぶ

遺品整理業者を選ぶ際には、遺品の回収、処分を適切に行ってくれる業者を選びましょう。
遺品の買取や処分をするには、下記の許可を取得する必要があります。

許可・免許の種類概要
一般廃棄物収集運搬業許可家庭から出る不用品を回収するのに必要な許可
古物商許可
  • リサイクルショップなどのように販売目的で不用品を購入できる許可
  • 古物商許可だけでは不用品の買取は行えるが、廃棄の依頼はできない
産業廃棄物収集運搬許可
  • 工場や事業所などから出る廃棄物を処理するときに必要な許可
  • 産業廃棄物収集運搬許可だけでは、家庭から出る廃棄物を回収できない

上記の許可を取得していない業者が不用品回収や買取を行うのは違法なので、ご注意ください。

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まとめ

遺品整理にかかる費用をできるだけ安くしたいのであれば、すべてを業者任せにするのではなく自分たちで少しでも遺品整理をするのが良いでしょう。
業者への依頼する内容や業者が作業する時間を減らせば、その分だけ遺品整理の依頼費用を安くできるはずです。

なお、遺品整理の依頼費用は業者ごとに異なります。
そのため、3社以上の業者に見積もり依頼をして、サービス内容や費用を比較検討することも大切です。

家族や親族が亡くなると、遺品整理以外にも行うべき手続きがたくさんあります。
遺品整理だけでなく相続手続きもミスなく確実に行いたいのであれば、相続手続きを司法書士や行政書士に依頼するのも良いでしょう。

グリーン司法書士法人では、相続手続きに関する相談をお受けしています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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