
東京都内で相続について無料で相談できる公的窓口を紹介しています。それぞれの窓口で出来ること・出来ないことをわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
あわせて、公的窓口を利用したうえで、さらに踏み込んだ相談が必要になるケースについても解説しています。
目次
1. 東京都における「相続」の現状と特徴
東京都は、日本の首都であると同時に、経済・文化・人口が集中する大都市です。全国の中でも人口規模・金融資産・不動産保有額が突出しており、相続全般の相談件数も非常に多くなっています。こうした地域の特性は、「相続」における事案の内容や相談ニーズにも大きな影響を与えています。
東京都の主な地域特性として、以下の点が挙げられます。
- 日本で最も人口が多い都道府県である
- 地価・不動産価格が全国でもトップレベルに高い
- 法人・個人の金融資産保有額が大きい
- 単身世帯や都市部への転入者が多く、家族構成が多様
- 全国各地から人や資産が集まっている(出身地が異なる相続人が多い)
こうした特徴は、東京都における相続事案の傾向として次のような形で現れます。
まず東京都では、相続財産に不動産や金融資産が大きな割合を占めるケースが多いのが特徴です。特に都心部の土地・マンション・商業ビルなどは評価額が高く、不動産をどう分割するか、税務面でどのような対策が必要かといった悩みが相続相談で多く挙がります。
また、東京都は人口の流動性が高く、相続人の居住地が全国に分散しているケースも珍しくありません。例えば、相続発生時に東京在住者と地方在住の相続人がいる場合、戸籍の収集・話し合いのスケジュール調整・書類のやり取りに時間や手間がかかることが多くあります。
さらに、単身世帯や高齢単独世帯の割合が高いことから、遺言書の作成・預貯金や不動産の一元管理が十分でないまま相続が発生するケースも見受けられます。このような場合、相続人が法定相続人であるにもかかわらず、どの財産がどこにあるのか分からないという状況に陥りやすく、初期の段階で情報整理がつまずくこともあります。
また東京都は税務面でも注意が必要です。相続税の課税対象となる遺産総額に達するケースが全国平均より高いため、税務署や税理士会での相談が早い段階から必要になることも多く、税務面の不安が相談動機として上位に挙がる傾向があります。
このように、東京都の相続は
「財産の規模が大きい」「関係者が広く分散している」「情報整理の難易度が高い」
という点から、手続きの内容や相談ニーズが他地域と比較して複雑になりがちです。
だからこそ、最初に 公的窓口を活用して情報の整理や手続きの基本を押さえること が、相続をスムーズに進める第一歩となります。
次章では、東京都内で相続について相談できる主な公的・公益的な窓口を紹介し、それぞれでどのような相談ができるのかをわかりやすく解説します。
2. 東京都で「相続の無料相談ができる窓口」一覧
以下では、東京都内で相続に関する無料相談が可能な公的・公益的な窓口を紹介します。
東京都内で相続の無料相談ができる窓口には、主に以下のものがあります。
① 市区町村役場の相談窓口
② 東京三弁護士会 法律相続センター等
③ 法テラス(日本司法支援センター)
④ 東京法務局(各支局・出張所)
⑤ 東京司法書士会
⑥ 東京都行政書士会
⑦ 税務署の相談窓口
⑧ 東京税理士会
① 市区町村役場の相談窓口
内容
市区町村の役所では、戸籍や住民票の取得手続き、相続に関連する一般的な相談を受け付けています。
また、地域の住民を対象に、弁護士による無料法律相談を開催している例も多くあります。法律相談の日程や場所は、市区町村のウェブサイトや電話で確認しましょう。
相談できること
- 戸籍謄本・除籍謄本の取得方法
- 相続人調査に必要な書類案内
- 不動産登記等の手続きの概要の説明
- (弁護士相談の場合)法律問題についての専門的なアドバイス
ポイント
役所の窓口では「書類取得・基本的な手続き方法」の案内にとどまり、専門的な法的アドバイスは提供されません。まずは基本情報の整理に使いましょう。
一方、弁護士による無料相談の場合、個別の事案についての法的・専門的なアドバイスも受けられます。ただし、担当の弁護士が必ずしも相続に詳しいとは限らないことや、無料相談の範囲内では具体的な依頼はできないことはご注意ください。
② 東京三弁護士会 法律相談センター等
内容
弁護士は法律業務全般を扱える専門家であり、相続にまつわる法的トラブルの解決でも頼りになります。
日本最大の人口を抱える東京には、「東京弁護士会」「第一東京弁護士会」「第二東京弁護士会」の3つの弁護士会が存在しており、各会独自の相談窓口のほか、三弁護士会が共同で運営する「法律相談センター」でも相談を受け付けています。
相続にまつわるトラブルや遺留分侵害額請求、遺産分割調停など、法律的な見解が必要なケースに有効です。
所在地
東京弁護士会
〒100-0013
東京都千代田区霞が関1-1-3
弁護士会館6階
第一東京弁護士会
〒100-0013
東京都千代田区霞が関1-1-3
弁護士会館11階~13階
第二東京弁護士会
〒100-0013
東京都千代田区霞が関1-1-3
弁護士会館9階
相談窓口
【三弁護士会合同 法律相談センター(電話相談)】
電話番号:0570-200-050(都内からのみ)
受付時間:平日10:00~16:00
※都内各地に法律相談センターがあり、ネット予約も便利です。
【東京弁護士会】
各地に法律相談センターがあり、対面相談の電話予約を受け付けています。詳細は東京弁護士会のウェブサイトを参照ください。
【第一東京弁護士会】
第一東京弁護士会でも、各地に法律相談センターがあり、電話予約を受け付けています。詳細は第一東京弁護士会のウェブサイトをご参照ください。
【第二東京弁護士会】
第二東京弁護士会でも、他弁護士会と同様に法律相談センターを設け、電話予約を受け付けています。詳細は第二東京弁護士会のウェブサイトをご参照ください。
相談できること
- 遺産分割の紛争対応
- 相続放棄や限定承認の戦略
- 遺留分侵害額請求への対応
ポイント
法律的な争いが予想される場合、弁護士への相談が有益です。上記の相続センターでは、東京弁護士会所属の弁護士に直接電話で相談することができ、そこから具体的な依頼に繋げることもできます。
依頼費用がなくてお困りの方は、③の法テラスもあわせてご検討ください。
③ 法テラス(日本司法支援センター)
内容
法テラスは国が設立した公的法人で、国民が法的な問題を解決するための支援窓口です。収入が少なく依頼費用が捻出できない方については、一定の要件を満たせば、弁護士や司法書士への無料相談・費用立替制度などの利用が可能です。
所在地
法テラス東京
〒160-0023
新宿区西新宿1-24-1
エステック情報ビル13階
法テラス上野
〒110-0015
台東区上野2-7-13
上野トーセイビル6階
法テラス多摩(立川市)
〒190-0012
立川市曙町2-8-18
東京建物ファーレ立川ビル5F
法テラス八王子
〒192-0046
八王子市明神町4-7-14
八王子ONビル4F
相談窓口
【法テラス東京(対面・電話相談)】
電話番号:0570-078301
相談時間:平日 10:00~12:00、13:00~16:00
(電話予約受付時間:平日09:00~17:00)
【法テラス上野(対面・電話相談)】
電話番号:0570-078304
相談時間:平日 10:00~12:00、13:00~15:30
(電話予約受付時間:平日09:00~17:00)
【法テラス多摩(対面・電話相談)】
電話番号:0570-078305
相談時間:平日 10:00~12:00、13:00~16:00
(電話予約受付時間:平日09:00~17:00)
【法テラス八王子(対面・電話相談)】
電話番号:0570-078307
相談時間:平日 10:00~12:00、13:00~15:30
(電話予約受付時間:平日09:00~17:00)
相談できること
- 遺産分割協議や遺言書作成に関する一般的な相談
- 弁護士・司法書士の紹介
- 費用の立替支援(経済的事情がある方)
ポイント
専門家紹介や費用支援制度があるため、経済的に不安がある方に適しています。東京都内にも各地の相談センターがあり、予約制で利用できます。
④ 東京法務局(各支局・出張所)
内容
法務局は、不動産登記や商業登記を管轄する国の機関です。東京都内には東京法務局本局をはじめ、複数の支局・出張所が設置されています。
所在地・相談窓口
東京都内の法務局の一覧は以下の通りです。
問合せの種別・内容によって電話番号が分けられている場合も多いので、詳細は東京法務局のウェブサイトでご確認ください。自動音声案内のプッシュ番号なども掲載されており便利です。
東京法務局(本局) | 〒102-8225 |
板橋出張所 | 〒173-0004 |
江戸川出張所 | 〒132-8585 |
北出張所 | 〒114-8531 |
品川出張所 | 〒140-8717 |
渋谷出張所 | 〒150-8301 |
城南出張所 (大田区) | 〒146-8554 |
城北出張所 | 〒124-8502 |
杉並出張所 | 〒167-0035 |
新宿出張所 | 〒169-0074 |
墨田出張所 | 〒130-0024 |
世田谷出張所 | 〒154-8531 |
台東出張所 | 〒110-8561 |
立川出張所 | 〒190-8524 |
田無出張所 | 〒188-0011 |
豊島出張所 | 〒171-8507 |
中野出張所 | 〒165-8588 |
西多摩支局 | 〒197-0004 |
練馬出張所 | 〒179-8501 |
八王子支局 | 〒192-0046 |
府中支局 | 〒183-0052 |
町田出張所 | 〒194-0022 |
港出張所 | 〒106-8654 |
相談できること
- 相続登記の申請方法に関する一般的な案内
- 登記申請書の記載例・添付書類の説明
- 管轄法務局の確認
- 登記事項証明書の取得方法
ポイント
法務局では、登記手続きそのものの案内は受けられますが、個別事情に踏み込んだアドバイスや書類作成の代行は行っていません。相続登記の義務化により注目されている窓口ですが、「正しく書類を作成できているか不安」という場合は、専門家への相談が安心です。
⑤ 東京司法書士会
内容
司法書士は相続登記のほか、遺言書の作成や家族信託などの生前対策もサポートできる専門家です。地域(主に都道府県単位)ごとに存在する「司法書士会」は、司法書士の活動を束ね、地域住民向けの法的サポートも提供しています。
東京司法書士会には、電話による「司法書士ホットライン」のほか、オンラインや対面での無料相談にも対応しています。
相続手続き全般、特に登記(名義変更)関連の相談や案内に強く、登記申請書類や必要書類の整え方のアドバイスも受けられます。
所在地
〒160-0003
東京都新宿区四谷本塩町4番37号
司法書士会館2階
相談窓口
【総合相談センター(対面相談)】
東京司法書士会の総合相談センターは対面で相談できる窓口で、四谷と立川に設けられています。詳細は東京司法書士会のウェブサイトをあわせてご覧ください。
東京司法書士会 | 〒160-0003 |
三多摩 | 〒190-0012 |
その他に、以下の電話相談の窓口があります。
【司法書士ホットライン(電話相談)】
電話番号:03-3353-2700
相談時間:平日10:00~16:00(受付は15:45まで)
または
電話番号:042-540-0663
相談時間:平日10:00~16:00(受付は15:45まで)
相談できること
- 相続登記の基礎知識
- 登記書類の準備方法
- 遺産分割協議書作成の一般的なポイント
ポイント
司法書士会の相談窓口では相続手続きの流れや要点を聞くことができ、「どこから着手すれば良いかわからない」という状態でも相談しやすいでしょう。司法書士会の無料相談を利用後、司法書士への具体的な依頼に繋げることもできます。
⑥ 東京都行政書士会
内容
行政書士は、遺言書や遺産分割協議書などの書類作成をサポートできる専門家です。都道府県ごとに置かれた「行政書士会」は、行政書士の活動を束ね、地域住民からの無料相談なども受け付けています。
東京都行政書士会でも、遺言書や相続関係説明図、各種届出書類などに関する無料相談を受け付けています。相続に関する書類作成や手続き全般についての一般的な説明が受けられます。
所在地
〒153-0042
東京都目黒区青葉台3-1-6
東京都行政書士会館2F
相談窓口
【東京都行政書士会 市民相談センター(電話相談)】
電話番号:03-5489-2411
相談時間:平日13:00~16:30
この他、東京都行政書士会の各支部でも常設の無料相談会が行われています。詳細は東京都行政書士会のウェブサイトでご確認ください。
相談できること
- 遺言書作成に関する基本的な相談
- 相続関係説明図の作成方法
- 各種官公署へ提出する書類の考え方
- 相続手続き全体の流れの整理
ポイント
行政書士会の窓口は、「何を、どの順番で進めればよいか分からない」という初期段階の相談に向いています。ただし、不動産の名義変更(相続登記)や裁判所手続きなどは対応範囲外となるため、内容によっては他士業との連携が必要になります。
⑦ 税務署の相談窓口
内容
各地域の税務署では、相続税の計算・申告に関する相談が可能です。
相談できること
- 相続税の申告要否の確認
- 基礎控除・小規模宅地等の特例の説明
- 必要書類の確認
ポイント
税務面の不安がある場合、税務署の窓口は信頼できる情報源です。税務署は怖いイメージがあるかもしれませんが、進んで納税しようとしている人には優しいとも言われます。税金計算・申告期限・控除制度など、尋ねれば丁寧に教えてくれるでしょう。
⑧ 東京税理士会
内容
税理士はその名の通り税務の専門家であり、相続税に関する相談・申告にも対応しています。地域ごとに置かれた「税理士会」は、税理士の活動を束ね、地域住民からの税金相談などにも対応しています。
東京都を管轄する「東京税理士会」でも、「納税者相談センター」の窓口が設けられ、相続税や贈与税に関する無料相談を受け付けています。
所在地
〒151-8568
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-10-6
東京税理士会館
相談窓口
【納税者相談センター(電話・対面・オンライン相談)】
電話相談専用番号:03-3356-7137
相談時間:平日10:00~16:00
※対面とオンライン相談の予約は東京税理士会のウェブサイトで受け付けています。
相談できること
- 相続税の申告が必要かどうかの判断
- 相続税の計算方法・基礎控除の考え方
- 小規模宅地等の特例など、税務上の制度の概要
- 税理士への相談・依頼に関する一般的な案内
ポイント
相続税が発生するかどうかは、多くの方が最初に悩むポイントです。税理士会の相談は、気になる税金面について専門家のアドバイスが受けられる点が強みですが、実際の申告書作成や財産評価の詳細対応は、個別に税理士へ依頼する必要があります。
3. 「相談窓口の使い分け方」ミニガイド
相続に関する相談先は多岐にわたります。内容ごとに適した窓口を選ぶことで、無駄な時間や手戻りを防ぐことができます。
以下は、東京都で相続相談をする際の代表的な使い分けの目安です。
相続内容別|相談先の目安一覧
相談内容・目的 | 向いている相談先 | 補足 |
戸籍・住民票の取得方法を知りたい | 市区町村役所 | 書類取得や制度案内が中心 |
相続手続きの全体像を知りたい | 行政書士会/司法書士会 | 初期整理に向いている |
遺言書を作りたい(基本相談) | 行政書士会/司法書士会 | 内容によっては他士業へ |
相続人が誰になるのか確認したい | 司法書士会 | 戸籍調査・書類収集に強い |
不動産の名義変更を確実に進めたい | 司法書士会 | 登記の専門家 |
相続登記の申請方法を知りたい | 法務局 | 書類の書き方の案内のみ |
遺産分割でもめそう・法的判断が必要 | 弁護士会/法テラス | 紛争性がある場合 |
費用面に不安があり無料相談を探したい | 法テラス | 収入要件あり |
相続税がかかるか知りたい | 税務署/税理士会 | 税務面に特化 |
相続税の具体的な計算・申告を頼みたい | 税理士 | 実務は個別依頼が必要 |
こんな場合は「専門家への相談」が現実的です
次のようなケースでは、公的窓口の利用にとどまらず、専門家への相談を検討する方がスムーズです。
- 相続人が多く、話し合いが複雑になりそう
- 不動産が複数あり、分け方に悩んでいる
- 相続登記や税務申告を期限内に確実に終えたい
- 何度も窓口を回る時間的余裕がない
このような場合、行政書士・司法書士などの専門家に相談・依頼することで、全体像を整理しながら手続きを進めることができます。
4. 東京で相続の相談・手続きを専門家に任せるなら
グリーン司法書士法人・行政書士法人では、相続・遺言・名義変更・家族信託など、相続全般の相談を専門の司法書士・行政書士が丁寧にサポートします。
グリーン司法書士法人・行政書士法人の特徴
・初回相談90分無料
専門家がじっくりとお話を伺い、必要な手続きや方針を一緒に整理します。
・わかりやすい丁寧な説明
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・オンライン相談にも対応
自宅からでも相談可能なので、忙しい方・遠方の方でも利用しやすい体制です。
・夜間・土日も相談可能
平日忙しい方でも相談しやすい窓口体制を整えています。
・税理士法人とも連携
「グリーン税理士法人」がグループに加わり、税務のサポートも行えるようになりました。
こんな方におすすめ
- 書類の準備だけでは対応が不安
- 遺言・家族信託など将来の対策もしたい
- 相続人同士の話し合いがまとまらない
- 登記や税務手続きまで一括して任せたい
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6. まとめ
東京都内で相続相談する場合、まずは 各公的窓口で必要な情報を整理し、必要に応じて 専門家に具体的な手続きを依頼するという流れが理想です。
「相続って何から始めればいいかわからない」という方も、この記事を参考にステップを踏んで進めていきましょう。







