法人口座の名義変更手続き・必要書類｜名義変更が必要なケースとは？

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個人事業主が法人成りして会社設立したときや口座開設している法人の情報に変更があった際には、法人口座の開設や名義変更手続きが必要です。
法人口座の開設や名義変更では、法人口座の通帳だけでなく履歴事項証明書が必要になります。
そのため、銀行で手続きをする前にまずは会社の登記申請をすませておきましょう。

なお、登記申請後に履歴事項証明書が取得できるまでには1～2週間ほどかかりますし、法人口座開設の際には銀行内部での調査に1～2週間ほどかかる場合も多いです。
法人口座の開設や名義変更手続きをする際には、スケジュールに余裕を持っておくと安心です。

本記事では、法人口座の名義変更手続きや必要書類について解説していきます。

なお、個人名義の銀行口座の名義変更手続きは、こちらの記事で詳しく解説しています。

1章　法人口座の名義変更手続きが必要なケース

個人事業主が法人を立ち上げる際やすでに開設している口座の法人情報に変更があったときに、名義変更手続きが必要です。

それぞれのケースについて詳しく確認していきましょう。

1-1　個人事業主から法人へ移行する「法人成り」をしたケース

個人事業主が事業拡大などを理由に法人を立ち上げた場合は、これまで使用していた口座ではなく新たに法人口座を開設するケースも多いです。

法人口座の開設は必ずしなければいけないわけではないですが、口座開設しておくと法人の社会的信用度が上がる、会社の財務状況を把握しやすいなどのメリットがあります。
2章で詳しく解説しますが、法人口座を開設する際には会社の履歴事項証明書が必要になるので、会社設立登記を完了させてから口座開設手続きを行うようにしましょう。

1-2　口座開設している法人の情報に変更があったケース

すでに開設している法人口座の情報に変更があったときも、名義変更手続きが必要です。
法人口座の場合は、法人名が変わっていなくても代表者名が変わったタイミングでも名義変更手続きが必要になるのでご注意ください。

次の章では、具体的に法人口座の名義変更手続きや必要書類を解説していきます。

2章　法人口座の名義変更手続き・必要書類

1章でも解説しましたが、法人口座の名義変更は、以下のケースで発生します。

それぞれ2つの手続き方法や必要書類を解説していきます。

2-1　法人口座の名義変更手続き方法

法人口座の名義変更手続きを行う際には、事前に商業登記の申請・変更を行った上で手続きを行う必要があります。

登記手続きを行い証明書（履歴事項証明書）を取得するためです。
なので、前提となる商業登記の手続きに関しては司法書士に依頼して手早く片付け、銀行への届出までスピーディーに行ってしまうのが良いでしょう。

2-2　法人口座の名義変更の必要書類

法人口座の名義変更の必要書類は、手続き内容によって異なります。
法人成りによる法人口座開設の場合と届出事項変更の場合の必要書類を確認していきましょう。

2-2-1　法人口座開設の必要書類

個人事業主から法人を設立する「法人成り」に伴う法人口座開設の必要書類は、主に下記の通りです。

ちなみに履歴事項証明書は、各銀行ごとに登記事項証明書、商業登記簿、登記簿謄本…などなど色んな呼び方がされています。
正式名称はあくまでも「履歴事項証明書」なので、仮に担当行員が「登記事項証明書を下さい」と言ってきたとしても、自信を持って履歴事項証明書を提出して下さい。

2-2-2　届出事項の変更の必要書類・必要なもの

本店所在地や代表者名等といった届出事項に変更があった場合の必要書類は、下記の通りです。

なお、本記事で紹介している必要書類は、あくまでも代表的なものです。
口座を開設している金融機関によっては別の書類が必要になる、書類の有効期限が異なる可能性もあります。
事前に金融機関に確認をしてから書類の用意をするようにしましょう。

法人口座の名義変更手続きは、必要書類さえ揃えてしまえばそれほど難しくはありません。
しかし、法人口座ならではの注意すべき点もいくつかあります。
次の章で、詳しく見ていきましょう。

3章　法人口座の名義変更の注意点

法人口座の名義変更手続きにはいくつか注意すべき点があります。
スムーズに法人口座の名義変更をすませるためにも、確認しておくと安心です。

3-1　履歴事項証明書は登記申請後すぐに取得できない

履歴事項証明書を発行できるのは、法務局での登記手続きが完了してからです。
およそ登記申請から1～2週間程度かかると思って、手続きのスケジュールを組んでください。

「登記申請、即日取得」と勘違いされて、スケジュールをものすごくタイトに設定される方がおられますが、即日取得は不可能です。
ある程度余裕を持ってスケジュールを組みましょう。

3-2　銀行内部での審査には時間がかかる

昨今、ダミーカンパニーを利用したマネーロンダリングが国際的に横行していることを踏まえ、我が国でも各銀行に対して、法人口座の監視強化が求められています。
その関係で、特に法人口座開設の場合は、各銀行ごとに内部審査の期間が設けられており、こちらも1～2週間ほど時間がかかります。

履歴事項証明書の取得、銀行内部での審査機関を踏まえると、法人口座の開設には3～4週間ほど時間がかかります。

法人名義の振込口座を記載した請求書を一刻も早く切りたいのは山々ですが、一定程度は時間に余裕を見てスケジュールを組むことが大切です。

まとめ

個人事業主が法人成りして法人口座を開設する場合や法人情報に変更があった際には、名義変更手続きが必要です。
法人口座の名義変更手続きも必要書類を揃え、口座開設している銀行のに提出すれば完了します。
ただし、個人用の口座と異なり必要書類の中には、履歴事項証明書も必要になる点にご注意ください。
そのため、名義変更前に会社設立登記や変更登記などをすませておく必要があります。

なお、履歴事項証明書は、登記申請をしてから1～2週間ほどで取得可能です。
できるだけスムーズかつスピーディに名義変更手続きを終えたい場合には、プロである司法書士に登記申請を任せてしまうのも良いでしょう。

グリーン司法書士法人では、会社の登記申請に関する相談をお受けしています。
初回相談は無料、かつオンラインでの相談も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

法人の銀行口座の名義変更手続きは？

法人口座の名義変更手続きを行う際には、事前に商業登記の申請・変更を行った上で手続きを行う必要があります。
▶法人の銀行口座の名義変更手続きについて詳しくはコチラ

法人の銀行口座の名義変更に必要な書類は？

法人の銀行口座の名義変更に必要な書類は、下記の通りです。
・履歴事項証明書
・会社実印の印鑑証明書
・法人口座の通帳
・銀行実印
・銀行届出印
▶法人口座の名義変更手続きの必要書類は詳しくはコチラ

法人口座の名義人は誰？代表者？

法人口座の名義人はあくまでも法人であり、代表者の個人口座とは異なります。
ただし、口座名義人には法人名の後に代表者名の名前が記載されている場合があります。