ドラマ『相続探偵』第7話「死後認知〜七人の隠し子〜」を司法書士が徹底解説!

ドラマ『相続探偵』第7話「死後認知〜七人の隠し子〜」を司法書士が徹底解説!
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司法書士山田 愼一

 監修者:山田 愼一

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赤楚衛二さん主演のドラマ『相続探偵』(毎週土曜 夜9:00~)、引き続き盛り上がっていますね!

『相続探偵』は、同名の漫画を原作とするドラマで、その名の通り「相続」をめぐる人々の人間模様や、遺産を巡るミステリーが織り込まれた作品です。法律知識がベースになりながらも、エンターテインメント性が高く、専門知識がない方でも楽しめるような構成になっています。

今回の解説では、司法書士の視点から、この『相続探偵』第7話「死後認知〜七人の隠し子〜」の内容を深掘りし、現実の相続で役立つ知識に絡めてご紹介します!


ドラマ『相続探偵』とは…

ドラマ『相続探偵』は、原作:西荻弓絵、作画:幾田羊による同名の漫画を原作としたヒューマンミステリーです。
主人公の灰江七生(演・赤楚衛二)は、元弁護士でありながら、現在は相続専門の探偵として活躍する変わり者の男。
そんな彼が、「遺言書は愛する人に出す最後の手紙」という信念のもと、コミカルかつ痛快に、遺産相続に関する難解な事件を解決していくのが本作の要点となっています。

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1章 『相続探偵』第7話「死後認知〜七人の隠し子〜」の概要

1-1. 第7話「死後認知〜七人の隠し子〜」あらすじ(ネタバレなし)

相続探偵・灰江七生(赤楚衛二)のもとを、恩師の荻久保慎一郎(佐戸井けん太)が訪ねてきます。世間では、荻久保の旧友であり、先月亡くなった東大名誉教授・薮内晴天(はれる)(佐野史郎)に隠し子がいるとの報道が話題になっていました。

なんと、隠し子と名乗る人物は7人もおり、DNA鑑定の結果、全員が薮内の子である可能性が示されていました。しかし、薮内の妻・佐賀美(筒井真理子)は「デタラメな話」と一蹴し、遺産目当ての詐欺を疑っています。

果たして、隠し子たちの主張は真実なのか、それとも仕組まれた偽りなのか――死後認知を巡る真相に灰江が迫ります。

ここに注目!

この第7話では、「死後認知」「非嫡出子の相続」が重要なテーマとなっています。

故人の死後に子供を認知させる手続きとはどのようなものか。また、認知された非嫡出子(婚姻関係にない男女の間に生まれた子ども)の相続権がどのように扱われるのかが物語の核心となっており、視聴者にとっても非常に興味深いポイントとなっています。


2章 司法書士が解説!相続に関する重要ポイント

2-1. 死後認知とは?DNA鑑定の役割

死後認知とは、父親が亡くなった後に、非嫡出子が家庭裁判所に認知の訴えを提起し、親子関係を成立させる制度です。

生前に認知がなされていれば問題はありませんが、父親が認知しないまま亡くなった場合、子どもが相続権を得るためには裁判での認知が必要となります。家庭裁判所に申し立てを行い、DNA鑑定などの証拠をもとに親子関係を立証することが求められます。

DNA鑑定は、死後認知の裁判で強力な証拠となります。近年では、故人の遺品(歯ブラシや髪の毛など)からDNAを採取し、親子関係を証明するケースもあります。

なお、死後認知の訴えは、原則として父親の死亡時から3年以内に提起しなければなりません。

2-2. 非嫡出子の相続権

かつては、非嫡出子の法定相続分は嫡出子の半分とされていましたが、現在の民法では、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等とされています。
つまり、婚姻関係の有無に関わらず、故人の子どもはすべて平等に相続権を持つことになります。


3章 視聴者の疑問に司法書士が答えます!

Q1. 死後認知を受けた場合、相続税はどうなりますか?

死後認知により相続権を取得した場合でも、相続税の課税関係は他の相続人と同様です。 ただし、認知が遅れたことにより、申告期限を過ぎてしまう可能性があるため、早めの手続きが重要です。

Q2. 非嫡出子でも遺留分はありますか?

はい、非嫡出子も嫡出子と同様に遺留分を持ちます。
遺留分とは、法定相続人が最低限取得できる相続分のことで、遺言で自身の取り分が指定されていなくても請求することが可能です。


4章 相続の知識を深める豆知識コーナー

死後認知と遺言認知

死後認知は父親の死後に裁判で認知を求める手続きですが、それとは別に、父親が遺言書に認知の旨を記しておく「遺言認知」もあります。それぞれの特徴は以下の通りです。

項目

死後認知

遺言認知

手続きの概要

父(被相続人)の死後、子が家庭裁判所に提訴する

父(被相続人)が生前に遺言書に記しておく

申立期限

父の死亡日から3年以内
※父の死亡を知ることができなかった場合は救済が認められることもある

制限なし(遺言が有効なら認められる)

証拠の要否

DNA鑑定などの証拠が必要

遺言書の内容が証拠となる

 


まとめ

『相続探偵』の第7話では、「死後認知」と「非嫡出子の相続」がテーマとなり、相続における親子関係の重要性が描かれました。

現実の相続でも、認知の有無によって相続権は大きく変わります。特に死後認知は、原則として3年以内という期限があるため、その期間内に正しく手続きを行うことが重要です。

相続・遺産分割に関する疑問や不安がある場合は、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。次回のエピソードも楽しみにしながら、相続の知識を深めていきましょう!

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