
目次
相続って、そもそも何? 〜「何から始めればいいの?」という方へ、最初の一歩〜
はじめまして。相続のことを、順番にお話しします












グリーングループで相続業務を担当している、行政書士の西田美桜です。
私は現在、相続のご相談をお受けするチームのマネージャーとして、日々多くの方のお話を伺っています。
相続について調べ始めた方の多くが、
「言葉は聞いたことがあるけれど、実際にはよく分からない」
「何から手をつければいいのか分からない」
と感じていらっしゃいます。












本当に困るのは、「分からないまま自己判断で進めてしまうこと」です。
最初に全体像を知っておくだけで、防げるトラブルは実はとても多いんですよ。
相続とは「亡くなった方の権利や義務を引き継ぐこと」です
まず、「相続」という言葉の意味から整理しましょう。
相続(そうぞく)とは、亡くなった方が生前に持っていた
- 財産
- 権利
- 義務
を、家族などが引き継ぐことをいいます。
法律上は、亡くなった方のことを「被相続人(ひそうぞくにん)」と呼びます。












実務でも、死亡日(正確には、それを知った日)を基準に期限がカウントされる手続きが多いため、
被相続人という言葉は、単なる用語以上に重要な意味を持っています。












法律の表現では「相続が開始する」と言っています。
この言葉はよく出てくるので、覚えておきたいですね。
相続の対象は「お金」だけではありません
相続というと、預貯金や不動産といった「プラスの財産」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、相続の対象になるものは、大きく分けて次の2つです。
プラスの財産
- 預貯金
- 家や土地などの不動産
- 車
- 株式や投資信託
マイナスの財産
- 借金
- 住宅ローン
- 未払いの税金や公共料金












「借金がどれくらいあるのか分からない」
という不安から相談に来られる方が多いです。
相続では、まず“全体を洗い出す”ことが何より大切になります。
相続は「自動で行われるもの」ではありません
相続について、よくある誤解のひとつが、
「亡くなったら、役所や銀行が手続きを進めてくれる」
というイメージです。
実際には、相続が発生すると、
- 銀行口座の名義変更
- 不動産の名義変更
- 相続人同士での話し合い
など、相続人が主体となって進める手続きが数多くあります。
特に銀行の預金は、被相続人が亡くなったことが金融機関に伝わると口座が凍結され、原則として引き出しができなくなります。












実際には銀行ごとに対応が異なり、手続きが必要になります。
大変でもありますが、口座凍結は、相続が“制度として管理されている”証拠でもあるんですね。
相続には「期限」付きの手続きがあります
相続で特に重要なのが、一定の期間内に判断しなければならない手続きがあることです。
たとえば、相続するかどうかを選択する手続きには、原則として3か月以内という期限があります。












「考える時間としては意外と短い」と感じる方が多いです。
実務では、財産調査に時間がかかり、
気づいたら期限が迫っていた、というケースも少なくありません。
「うちは財産が少ないから関係ない」は要注意です
相続のご相談で、よく聞く言葉があります。
「うちは特に財産もないので、相続は関係ないと思っていました」
しかし実際には、
- 家や土地などの不動産が1つでもある
- 少額でも預金がある
- ローンや借入が残っている
このような場合、財産が少なくても相続手続きは必要になります。












その結果、後から名義変更ができずに困る、というケースもよくあります。
相続は「突然始まる」ものです
相続は、心の準備ができてから始まるものではありません。
ある日突然、
「何から始めればいいの?」
「誰に相談すればいいの?」
という状態で向き合うことになります。












だからこそ、この連載が“最初の入口”になれば嬉しいです。
この連載でお伝えしていくこと
この連載では今後、
- 誰が相続人になるのか
- 相続財産には何が含まれるのか
- 期限のある手続きとは何か
- 遺言書がある場合とない場合の違い
といった内容を、順番に、少しずつ深めながら解説していきます。
専門用語も出てきますが、
その都度、「つまりどういう意味なのか」を必ず説明しますので、安心して読み進めてください。












「怖いもの」から「整理できるもの」に変わっていきます。
分からない段階でのご相談でも大丈夫です
相続は、「すべて理解してから相談しなければいけない」というものではありません。
むしろ、分からない段階で相談する方が、選択肢が広がるケースも多くあります。












「まだ頭の中がまとまっていない」という段階でのご相談も多くお受けしています。
相続は、一人で抱え込まず、早めに整理することが大切ですよ。
次回予告
第2回:誰が相続人になるの?
〜家族なら誰でも相続できるわけではありません〜








