老後の住まいはどう決める?正しく選択をするために知っておくべきこと

老後の住まいはどう決める?正しく選択をするために知っておくべきこと
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司法書士中川 徳将

 監修者:中川 徳将

この記事を読む およそ時間: 5

定年退職し、今までよりも圧倒的に家にいる時間が長くなる老後。住む家によって、老後の楽しさが変わると言っても過言ではありません。

以前は、マイホームを購入したら骨を埋める方がほとんどでしたが、近年では老後の住まいについて様々な選択肢が生まれています。

老後と一言でいっても、70代と80代・90代では異なります。

老後の住まいは「元気なとき」と、「体調変化があったとき」の二つの時間軸で考える必要があります。

この記事では、二つの時間軸ごとに老後の住まいの種類をご紹介いたします。老後の生活を楽しむためにも、ぜひこの機会に老後の住まいについて考えてみましょう。


1章 【元気なとき】老後の住まいはどこにする?

マイホームを購入したときは、「一生この家に住み続ける」と思っていた方は多いと思います。しかし、いざ年を重ねていくうちに不便にだと感じる場合もあります。

定年退職後、まだ元気なうちに住まいを変えたいと思ったとき、まずは3つに分けて考えてみましょう。

  1. 持ち家か賃貸か選ぶ
  2. マンションか戸建てか選ぶ
  3. 都市部か郊外か選ぶ

1-1 持ち家か賃貸か選ぶ

今の家(持ち家)に住み続けるか、賃貸に引っ越すかの選択です。

ずっと住み慣れた持ち家に今後も住み続けたいという方もいれば、もっと利便性の高い場所に住みたいという方もいらっしゃるでしょう。

賃貸に引っ越すメリットとしては、

  • ライフスタイルの変化に対応しやすい
  • 毎月決まった家賃を払えば住み続けられる
  • 好きな場所を選んで住むことができる

が挙げられます。

今後、要介護になりデイサービスへ通ったり、老人ホームに移住することになった、または子どもと同居することになった…などのライフスタイルの変化によって、すぐに引っ越すことができるのが最大のメリットと言えます。

また、固定資産税や修繕費などがなく、決まった家賃と管理費を払えば住み続けられるのも嬉しいポイントです。ただし、家賃の更新費があったり、一生家賃を支払い続けるデメリットもあることを覚えておきましょう。

「今の住まいは車に乗る生活が中心になっている」「駅や公共交通機関までの道のりが遠い」など立地面に不便を感じている場合は賃貸を検討するのも良いでしょう。

老後に持ち家を手放すメリット

老後に持ち家を手放すメリットは以下が挙げられます。

  • 相続問題の負担が少し減る
  • 持ち家の売却金で老後の資金の足しにできる

特に、兄弟や子どもがたくさん居て相続で揉める可能性がある場合は、持ち家を手放すのも選択肢の一つになります。また、地方にお住まいで、子どもが都心へ出てしまい「誰も家を相続しない」ケースも持ち家を手放すメリットと言えます。

老後に持ち家を手放すデメリット

一方、老後に持ち家を手放すデメリットもあります。

  • 周りの人間関係を一から構築する必要がある
  • 住むのにローンや家賃を払い続けなければならない
  • 思った値段で家が売れずにお金にならなかった
  • 賃貸では資産にならない

2,30年住み慣れた家を手放して、一から人間関係を構築することにストレスに感じる方も少なくありません。また、持ち家を売ったものの高く売れずに老後の資金がないまま引っ越すことになるリスクもあります。

賃貸の場合は持ち家と異なり、売ることができないため資産にならないのはデメリットと言えます。

1-2 マンションか戸建てか選ぶ

マンションに住むか戸建てに住むかの選択です。

マンションと戸建てでは特徴が異なるため、以下の比較表をチェックしてどちらが自分の生活に向いていそうか比較してみましょう。

マンション戸建て
リフォーム
セキュリティ
近隣トラブル
資産性
費用

マンションの大きな特徴としては、セキュリティ面で安心できることです。オートロックで外部から建物に侵入しにくく、管理人の目もあるので空き巣の心配が非常に低いのがポイントです。

老夫婦や高齢者の1人暮らしを狙ってやって来る、悪質なセールスや業者も顔を合わせることがないので、そういった面ではマンションに住むメリットと言えます。

また、都心や生活利便性が高い立地にマンションを購入した場合、地価が上がって売却時の方が高く売れるケースもあります。マンションは資産性が高く値崩れしにくいので、老後の資産としても有効的です。

一方、戸建ての場合、リフォームができるメリットがあります。家の中のバリアフリー工事などを自由に行うことができるので家のデザインにこだわりがある方は戸建ての方が良いでしょう。

1-3 都市部か郊外か選ぶ

最後は、都市部か郊外に住むかの選択です。

「老後はゆっくりとした田舎町に住みたい」という方もいれば「徒歩でも不自由ない都心に住みたい」という方もいるでしょう。

結論から言うと、好みで決めて良いでしょう。ただし、郊外に住みたい場合は、今後車に乗ることが難しくなっても生活が不便にならないか、近くに頼れる病院があるかどうかなどを調べてから住まいを変えることをおすすめします。

以下、各住まいのメリットを比較しました。どちらが自分に向いているか確認しましょう。

都市部に住むメリット
  • 生活の利便性が高く公共交通機関が充実している
  • 病院が多く、福祉施設も多いので年齢を重ねても安心
  • 徒歩や公共交通機関での買い物が可能
郊外に住むメリット
  • 静かでのんびりとした環境で過ごせる
  • 家賃が安く老後の資金が少なくても安心
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2章 【体調変化があったとき】老後の住まいはどこにする?

更に年を重ねていくにつれて、自分1人では生活が難しくなってくる可能性もあります。そうなった場合は老後の住まいをもう一度見直してみましょう。

また、配偶者が要介護になった際に、自分だけの力で介護を行なっていくのは難しくなります。夫婦共倒れにならないためにも、高齢者向けの住まいに移住して第三者の手を借りるのも手です。

ここからは、老後の体調変化があったときの住まいを紹介いたします。

  1. シニア向け分譲マンションへ移住する
  2. サービス付き高齢者向け住宅へ移住する
  3. 有料老人ホームへ移住する

2-1 シニア向け分譲マンションへ移住する

シニア向け分譲マンションとは、バリアフリー対応の分譲住宅のことです。自立した高齢者はもちろん、要支援状態(軽度の要介護までが多いです)の高齢者も受け入れているのが特徴です。

施設のスタッフが見守ってくれるほか、食事や洗濯、掃除といった家事の支援もしてくれるので普通のマンションに住むよりも安心です。重度の認知症や寝たきりにならない限り、住み続けることができるのも嬉しいポイントです。

また、マンションによってはレクリエーションや売店、理美容室もあり、他の入居者同士でコミュニティを持つことができるのもメリットと言えます。

分譲マンションなので、売ったり家族に相続するなど資産にもなります。

ただし、他のマンションと比較しても高額なため資金がないと住み続けにくい点や、市場が狭く希望の地域に住めない可能性があるデメリットもあります。

2-2 サービス付き高齢者向け住宅へ移住する

サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリー対応の賃貸住宅のことです。サ高住、サ付きとも呼ばれています。

入居者の安否確認や生活支援サービスを受けられるため、こちらも普通の賃貸よりも高齢者向きで安心と言えるでしょう。「まだある程度のことは自分でできるけれど、万が一何かあったときに心配」という方はサービス付き高齢者向け住宅がおすすめです。

また、介護サービスは含まれていないため、訪問介護などが必要な場合は個別に契約する必要があるので注意しましょう。

シニア向け分譲マンションよりも市場が広いため、住宅の選択肢が多く入居難易度も高くないのが特徴です。

2-3 有料老人ホームへ移住する

有料老人ホームへ移住するのも方法の1つです。恐らく、老人ホームは多くの方に馴染みがあるのではないでしょうか。

有料老人ホームは食事や洗濯、掃除などの生活支援や、介護、健康管理などのサービスを受けることができます。有料老人ホームは「介護付き有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」の3種類に分かれます。

提供しているサービスによって支援も異なるので、自分に合った有料老人ホームを比較してみましょう。

特徴
介護付き有料老人ホーム
  • 24時間介護スタッフが常駐
  • 介助サービスが受けられる
  • 幅広い介護度を受け入れている
  • 看取りまで対応している
  • 介護サービス費が定額
健康型有料老人ホーム
  • 自立又は要支援程度の高齢者のみ
  • コミュニティが充実している
  • 有資格者が生活相談に乗ってくれる
  • 安否確認や緊急時の対応あり
  • 利用料金も入所難易度も高い
住宅型有料老人ホーム
  • 自立又は要支援程度の高齢者のみ
  • 介護は外部のサービスを利用
  • 入所難易度が低い
  • 生活支援サービスを受けられる
  • 予算に合わせて施設を選択できる

3章 リバースモーゲージ型住宅ローンも選択肢に

新たに戸建てや分譲マンション、シニア向け分譲マンションを購入する際に、持ち家を売って資金にするという選択肢が生まれます。

しかし、20,30年住み続けた家ということもあり、資産価値がなくほとんど土地のみの価格になる可能性もあります。また、不動産側が高齢者を理由に、住宅ローンを組むのを嫌がるケースも少なくありません。

そういった場合に便利なのが、リバースモーゲージ型住宅ローンです。

リバースモーゲージ型住宅ローンとは、持ち家を担保にし、その範囲内で生活資金を借りられる融資制度のことです。

持ち家の資産価値の範囲内でお金を借りられるため、高齢者でもローンを断られることがなく、契約者の死亡時には持ち家を売ってローンを一括返済できるので高齢者向けの制度と言えます。

ただし、利息のみ返済する必要があるので、想定よりも返済が苦しいということにならないためにも毎月いくら支払うのか確認しておきましょう。

3-1 相続対策になるメリットも

リバースモーゲージ型住宅ローンは相続対策になるのもメリットです。

リバースモーゲージ型住宅ローンは「契約者が亡くなったら家の権利を渡す」という契約内容のため、相続対象の相手に持ち家を引き継がれることはありません。

今の家を相続する相手がいない場合や、相続問題が面倒な場合に有効的な制度でもあります。


4章 持ち家の名義変更を行うならご相談を

老後の住まいは様々な選択肢があります。今の日本は「人生100年時代」と言われるほど長寿化が進んでいます。より老後を楽しむためにも、ご自身が納得のいく選択肢を取りましょう。

「今の持ち家から住み替えるので誰かに家を相続させたい」という場合はぜひグリーン司法書士法人へご相談ください。日本有数の実績を持つ専門家が、生前贈与サポートを行います。

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よくあるご質問

高齢者になったらどこに住む?

高齢者になったら自分の持ち家や賃貸住宅以外にも、下記の選択肢があります。
・シニア向け分譲マンションへ移住する
・サービス付き高齢者向け住宅へ移住する
・有料老人ホームへ移住する
▶老後の住まいについて詳しくはコチラ

死ぬまで賃貸住宅に住むデメリットは?

死ぬまで賃貸住宅に住むデメリットは、下記の通りです。
・周りの人間関係を一から構築する必要がある
・住むのにローンや家賃を払い続けなければならない
・思った値段で家が売れずにお金にならなかった
・賃貸では資産にならない
▶死ぬまで賃貸住宅に住むデメリットについて詳しくはコチラ

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