相続における司法書士と弁護士の違いとは?業務内容の違いを紹介

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司法書士山田 愼一

 監修者:山田 愼一

この記事を読む およそ時間: 5
 この記事を読んでわかること

  • 相続について司法書士・弁護士が対応できる業務内容がわかる
  • 相続において司法書士・弁護士に相談できる内容がわかる
  • 相続に強い司法書士・弁護士の選び方がわかる

相続手続きを依頼できる専門家は複数おり、司法書士と弁護士も相続手続きを代行できます。
ただし、司法書士と弁護士では対応できる業務内容に違いがあるため、相談する際には「何を依頼したいか」をハッキリさせた上で依頼先の専門家を選ぶ必要があります。

司法書士は、不動産不動産などの財産の名義変更や、相続手続き書類の作成など、「手続きや書類作成」を専門にしているのが特徴です。
一方で、弁護士は相続トラブルの解決に特化している専門家であり、相続人同士で遺産に関する意見がまとまらない場合やトラブルが泥沼化したときは、弁護士に頼ることも検討しましょう。

本記事では、相続における司法書士と弁護士の違いを詳しく解説していきます。
相続について相談できる専門家のそれぞれの業務内容については、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせてご参考ください。

相続手続きを司法書士に依頼するべき4つの理由と依頼すべきケース

1章 相続について司法書士・弁護士が対応できる業務内容

相続相談先比較表

相続について相談できる専門家は司法書士や弁護士などがいます。
そして、司法書士と弁護士の業務内容の違いは上記の表の通りです。

司法書士は遺産の名義変更に対応できる専門家であり、中でも不動産の名義変更(相続登記)に関しては、司法書士のみが行えます。
一方で、弁護士は登記手続きや相続税申告などすべての手続きを行えるものの、あくまでも紛争解決やトラブルの仲裁、訴訟などの代理人になることを専門にしているのが特徴です。

したがって、弁護士に対して「相続税申告を行ってほしい」「登記申請だけを行ってほしい」と依頼しても、業務自体は行えるものの対応していないと断られる恐れがあります。

また、下記の業務については司法書士および弁護士のどちらでも対応可能です。

  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続放棄
  • 遺言書の作成
  • 遺言書の検認申立て

上記について依頼したいのであれば、他に依頼したい業務はあるのか、相続トラブルが発生するリスクはあるのかなどを考えた上で依頼する専門家を選ぶのが良いでしょう。
次章以降では、相続において司法書士および弁護士に相談できる内容について詳しく解説していきます。

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2章 相続において司法書士に相談できる内容

相続において司法書士に相談できる内容は、相続人調査や相続財産調査、遺産の名義変更手続きなど多岐にわたります。
特に、不動産の名義変更については司法書士が強みを持っているので、下記に該当する場合は司法書士に登記申請などの相続手続きを依頼するのが良いでしょう。

  • 現時点でトラブルが起きていない
  • 遺産に不動産が含まれている

司法書士が対応できる相続手続きの内容や司法書士に依頼するメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。

2-1 司法書士が対応できる業務内容

司法書士に依頼できる相続手続きの内容は、主に下記の通りです。

  • 相続人調査
  • 相続財産の調査
  • 不動産の名義変更(相続登記)
  • 預貯金などの名義変更
  • 遺言書の作成
  • 遺言執行者の選任
  • 遺言書の検認申立て
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続放棄の申立て

上記のように、司法書士は相続人調査や相続財産調査から遺産分割協議書の作成、遺産の名義変更手続きまで対応可能です。
したがって、相続手続きを司法書士に依頼すれば、遺産や相続人の確定から名義変更手続きまでワンストップで対応できます。

2024年から相続登記が義務化されます

相続が発生したときの不動産の名義変更はこれまで義務化されておらず、相続人の意思によって行うとされていました。
しかし、2024年4月からは相続登記が義務化され、相続発生から3年以内に相続登記をしない場合には10万円以下の過料が科される恐れがあります。
なお、相続登記の義務化は過去に発生した相続においても適用されます。
そのため、まだ相続登記がおすみでない土地をお持ちの人は早めに手続きをすませましょう。
相続登記は司法書士が専門として行っており、一般的な相続登記であれば数万円程度で代行可能です。
グリーン司法書士法人でも相続登記に関する相談をお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。

相続登記の義務化は2024年4月!法改正で変更される4つのポイント

2-2 司法書士に相談・依頼するメリット

先ほど解説したように、司法書士は相続において様々な手続きを代行可能です。
遺産の種類が多く相続人では特定や名義変更手続きが難しい場合や相続手続きの期限が迫っている場合は、司法書士に依頼してスムーズに手続きをしてもらうのも良いでしょう。

特に、不動産の名義変更手続きに関しては、司法書士が専門としているため、遺産に不動産が含まれる場合は司法書士に手続きを相談するのがおすすめです。

また、弁護士と司法書士の依頼費用を比較した場合、司法書士事務所の方が弁護士事務所よりも費用を安く設定していることも多いです。
そのため、相続人同士の関係が良好でありトラブルが発生しそうにないケースや依頼費用を抑えたいケースは、司法書士に依頼することをおすすめします。

特に「弁護士=訴訟、トラブル解決」といったイメージを持っている人も多いため、弁護士に相続手続きを依頼すると他の相続人が構えてしまう場合もあります。
トラブルが起きていなかったにも関わらず、他の相続人も弁護士を用意する事態も考えられるので注意が必要です。

平和的なイメージのまま相続手続きを終えたい、中立的な立場から遺産分割のアドバイスを受けたいといった人は、司法書士への依頼をご検討ください。

2-3 司法書士に相談・依頼するデメリット

司法書士は訴訟などの代理人になることはできないため、相続トラブルが発生したときや泥沼化したときの解決には対応できません。
そのため、相続人同士の関係が悪い、長年疎遠であり相続トラブルが起きるリスクがある場合には、あらかじめ弁護士に手続きを依頼した方が不測の事態にも対応しやすいです。

次の章では、相続において弁護士に依頼できる内容や依頼するメリット、デメリットを詳しく見ていきましょう。


3章 相続において弁護士に相談できる内容

弁護士は様々な相続手続きに対応できるのが特徴であり、特に訴訟などの代理人になれる専門家は弁護士のみとなっています。
相続において弁護士に依頼できる内容や依頼するメリット、デメリットを詳しく解説していきます。

3-1 弁護士が対応できる業務内容

弁護士が行える相続手続きは様々なものがあり、代表的なものは下記の通りです。

  • 相続人調査
  • 相続財産の調査
  • 遺言書の作成
  • 遺言執行者の選任
  • 遺言書の検認申立て
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続放棄の申立て
  • 遺産分割調停・審判の代理
  • 遺留分侵害額請求

司法書士が行える相続手続きと比較したときに、弁護士の特徴としてあげられるのは相続トラブルの解決に向けて相続人の代理人となれる点です。
弁護士は訴訟などの代理人になれるため、遺産分割調停や審判になったとき申立てだけでなく、代理人として調停や審判に出席することも可能です。

他にも、遺産の使い込みに関する訴訟などをおこすときにも、弁護士に依頼すれば代理人になってくれます。

遺産相続で揉めたときに行う裁判とは?【調停・審判の流れまとめ】

3-2 弁護士に相談・依頼するメリット

相続手続きを弁護士に依頼する最大のメリットは、相続トラブルを解決してくれる点といえるでしょう。
訴訟などの代理人になれる専門家は弁護士だけであり、相続トラブルに詳しい弁護士に相談すれば証拠集めから調停、審判の申立て、代理人として調停や審判の場に出席することまで任せられます。

相続トラブルは泥沼化すると、当事者同士の解決は難しく解決までにかなりの時間と労力がかかることも珍しくありません。
したがって、相続トラブルが起きそうなケースではあらかじめ弁護士に相談しておき適切な対処をしてもらうのが良いでしょう。

3-3 弁護士に相談・依頼するデメリット

相続手続きを弁護士に依頼するデメリットとしてあげられるのは、費用が高額になりやすい点です。
相続放棄や遺言書の作成など司法書士と弁護士のどちらも対応できる内容を依頼する場合、司法書士に依頼した方が費用を抑えられる可能性があります。

ただし、相続手続きの費用は弁護士事務所や司法書士事務所がそれぞれ決めているため、すべてのケースで「弁護士の方が高い」となるわけではありません。
司法書士に依頼するにしろ、弁護士に依頼するにしろ、複数の事務所の対応や費用を比較し、信頼できる専門家に依頼することが大切です。

また、先ほど解説したように「弁護士=訴訟、紛争解決」のイメージを持たれる相続人も多いことも理解しておきましょう。
「トラブルが起きそう」「トラブルが起きたらまずい」といった段階で、弁護士に依頼してしまうと、他の相続人が身構えてしまう恐れもあります。

平和的な解決を望む場合や相続手続き後も親族と良好な関係を保ちたい場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。


4章 相続に強い司法書士・弁護士を選ぶ基準

相続手続きを司法書士や弁護士に相談する場合、相続に強く信頼できる専門家を見つける必要があります。
というのも、司法書士および弁護士の業務範囲は多岐にわたるため、すべての司法書士や弁護士が相続手続きに精通しているわけではないからです。

相続に強い司法書士や弁護士を見つける際には、下記を確認しておきましょう。

  1. 依頼したい内容に対応してもらえるか
  2. 費用が妥当かどうか
  3. 実績が豊富かどうか
  4. 評判や口コミが良いか
  5. 問い合わせ時や面談時の印象が良いか

それぞれ詳しく見ていきましょう。

4-1 依頼したい内容に対応してもらえるか

本記事で解説してきたように、司法書士と弁護士で対応できる業務範囲は異なります。
不動産の名義変更は司法書士、相続トラブルの解決なら弁護士といったように、依頼したい内容に合う専門家を選ぶことが大切です。

4-2 費用が妥当かどうか

相続手続きを専門家に依頼する場合、事務所の公式HPを確認し、費用について調べておきましょう。
司法書士事務所や弁護士事務所の多くでは、公式HP上に一般的なパッケージプランの費用を紹介していることが多いです。

ただし、相続手続きは個々の事情によって依頼内容や費用が変わってくることもあるため、HP上で確認するだけでなく無料相談や見積もり請求などを利用して、依頼した場合にいくらかかるか実際に確認することも大切です。
無料相談や見積もりを行ったものの下記に該当し、費用について不明な点がある専門家には依頼しないことをおすすめします。

  • 費用の合計しか教えてくれず内訳を明らかにしてくれない
  • パッケージプランに記載されている内容以外にも様々な追加費用がかかる

4-3 実績が豊富かどうか

相続手続きや相続対策は相続人や資産状況によって、行うべき手続きが異なります。
そのため、自分に合った提案をしてもらうためにも、できるだけ実績豊富な事務所や法人を選ぶのが良いでしょう。

相続手続きについての実績は、事務所や法人の公式HP上に記載されていることが多いです。
「年間の依頼実績〇件」「累計依頼実績〇件以上」など具体的に、過去の実績が記載されている事務所や法人を選びましょう。

4-4 評判や口コミが良いか

公式HPで費用や実績を確認して「信頼できそう」「依頼してみようかな」と思ったときには、評判や口コミも調べてみることをおすすめします。
司法書士や弁護士事務所の公式HPには、お客様の声を掲載しているところも多いです。

ただし、公式HP上に掲載されているお客様の声は、あくまでも事務所や法人が掲載意見を選べてしまいます。
したがって、良い意見だけでなく悪い意見も隠すことなく掲載している事務所の方が信頼性が高いといえるでしょう。

4-5 問い合わせ時や面談時の印象が良いか

司法書士や弁護士事務所の多くは、初回無料相談を行っています。
相続手続きを依頼する際には、担当者との相性を確認するためにも、初回無料相談を利用しておくことを強くおすすめします。

問い合わせ時の対応や担当者との相性に疑問を感じたときには、他の事務所や法人に相談することも検討しましょう。

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まとめ

司法書士と弁護士のどちらも相続手続きを代行できますが、それぞれの専門分野には若干の違いがあります。
司法書士は不動産の名義変更手続きを専門としており、相続人調査や相続財産調査から遺産の名義変更手続きまで一括で対応できるのが魅力です。
一方で。弁護士は相続トラブルの解決に強みを持つ専門家であり、訴訟などの代理人になれる専門家は弁護士のみとなっています。

司法書士もしくは弁護士に相続手続きを依頼する場合は、依頼したい内容を明確にし、どちらに相談するか決定するのが良いでしょう。
なお、遺産に不動産が含まれる場合や相続人同士の関係が良好で相続トラブルが起きにくい場合は、司法書士に相談することをおすすめします。

グリーン司法書士法人では、相続手続きや相続対策に関する相談をお受けしています。
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