【無料ひな型付き】車を相続するときの遺産分割協議書の作成方法

【無料ひな型付き】車を相続するときの遺産分割協議書の作成方法
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司法書士山田 愼一

 監修者:山田 愼一

この記事を読む およそ時間: 6

亡くなった方が車を所有していた場合、車を誰が相続するかを明確にする必要があります。

車を相続し、名義変更するためには「遺産分割協議書」または「遺産分割協議成立申立書」のどちらかが必要です。

通常、車も他の遺産と一緒に遺産分割協議で取り決め、その内容を「遺産分割協議書」にまとめます。

一方、車の価値が100万円未満の場合、より簡易的な「遺産分割協議成立申立書」でも問題ないとされています。

ここでは、車を相続する際の遺産分割協議・遺産分割協議成立申立書について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

遺産分割協議書の書き方を知りたい人や雛形をダウンロードしたい人は、下記記事もご参考にしてください。

【雛形付】遺産分割協議書とは?自分で作成可能?作成の流れまとめ

0章 遺産分割協議書・遺産分割協議成立申立書が必要な基準

車を相続するとき、車の種類・価値によって、どの様式のものが必要なのか、必要ないのかまずは確認しましょう。それぞれ以下のとおりです。

相続する自動車必要書類
査定額が100万円超の普通自動車遺産分割協議書
査定額が100万円以下の普通自動車遺産分割協議書又は遺産分割協議成立申立書
軽自動車どちらも不要

車の価値(査定額)が100万円以下なら、どちらか選択できること、軽自動車はどちらの書類も必要ないことがポイントです。

必要なこと遺産分割協議書遺産分割協議成立申立書
署名押印相続人全員分が必要相続する人1人分で可
印鑑登録証明書の添付相続人全員分が必要相続する人1人分で可
戸籍謄本書類の添付相続人全員分が必要相続する人1人分で可

車の価値(査定額)が100万円以下なら、相続する人が1人の関与で名義変更できることがポイントです。

まずはネットで査定相場・買取相場を調べて、目安金額を確認しましょう。

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1章 100万円を超える車を相続するときは遺産分割協議書が必要

車の査定額が100万円を超える普通自動車を相続し、名義変更をするためには、遺産分割協議書が必要となります。

なお、査定額が100万円を超える場合でも、軽自動車の場合には必要ありません。

車以外の他の遺産も含めて遺産分割協議を行うときには、一枚の遺産分割協議書にその内容をまとめれば問題ありません。

なお、遺産分割協議書に決まった形式はありませんが、必ず相続人全員の署名と実印による押印、印鑑登録証明書の添付が必要です。

また、車の名義変更をする際には、相続人全員分の戸籍謄本も必要となります。


2章 車に関する遺産分割協議書の作成方法と記入例

車に関する遺産分割協議書の作成方法と記入例を解説します。

2−1 車のみの遺産分割協議書

車のみの遺産分割協議書は、ひな形が運輸局で提供されています。

車の遺産分割協議書のひな形例

(引用:国土交通省 関東運輸局|https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_gian/touroku/index.html)

車検証を確認しながら、必要事項を記入しましょう。

車検証の例

車の遺産分割協議書の記入例

2−2 自動車を含む相続財産の遺産分割協議書

自動車を含む遺産分割協議書を作成する際には、まず全体の遺産に対する共通事項を記載し、その上で遺産ごとの事項を記載します。

【遺産分割協議書の例】

遺産分割協議書の例

2−2−1 共通事項

①被相続人の表示

冒頭には「誰の相続に関する遺産分割協議書なのか」示す必要がありますので、被相続人の情報を記載します。

記載例

氏  名 山田徳太郎
本  籍 大阪府大阪市中央区高麗橋42番地
生年月日 昭和10年3月2日
死  亡 日 令和元年10月18日

上記の情報は、被相続人の戸籍謄本で確認することができます。

②各相続人の署名欄・日付

遺産分割協議が終わったら、遺産分割協議書に署名捺印をする必要がありますので、署名捺印欄を作成しておきます。

また、協議成立日を記載しますので、日付欄も設けておきましょう。

遺産分割協議が終わったら、遺産分割協議書に署名捺印しましょう

2−2−1 自動車に関する事項

自動車に関する記載事項は、以下のとおりです。

自動車に関する記載事項

必要な事項は「自動車登録番号」「車体番号」「車名」の3つです。これらは車検証で確認することができます。

車検証の例


3章 100万円以下の車の場合には「遺産分割協議成立申立書」でも対応可能

査定額が100万円以下の車の場合、遺産分割協議書よりも簡易的な遺産協議成立申立書でも代用が可能です。

遺産協議成立申立書の場合、遺産分割協議書とは異なり相続人全員の署名押印は必要なく、相続する人1人で作成することができます。

また、印鑑登録証明書や戸籍謄本書類についても、相続人1人分を添付すれば問題ありません。

なお、100万円未満の車だからといって遺産協議成立申立書でなければいけないというわけではありません。他の遺産があり、遺産分割協議書を作成するようなケースではそちらに包含するれば問題ありません。


4章 車に関する遺産分割協議成立申立書の作成方法と記入例

遺産分割協議成立申立書のひな形は、陸運局より提供されています。

遺産分割協議成立申立書のひな形

(引用:国土交通省 関東運輸局|https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_gian/touroku/index.html)

記載する内容は以下のとおりです。

  1. ①自動車の表示:自動車の登録番号と車体番号です。車検証を確認しながら記載しましょう。
  2. ②被相続人:亡くなった方の氏名と死亡年月日を記載します。これらは被相続人の戸籍謄本に記載されています。
  3. ③遺産分割協議成立年月日:遺産分割協議にて、車を相続する人が決定した日を記入します。
  4. ④申立書による申請の同意年月日:他の相続人が遺産分割協議成立申立書による名義変更に同意した日を記入します。遺産分割協議成立年月日と同日で問題ありません。
  5. ⑤住所・署名押印:相続する人の住所の記入と署名押印をします。住所は印鑑登録証明書に記載されているもの。押印は実印で行いましょう。

他の必要書類

遺産分割協議成立申立書による手続きでは、100万円以下の査定額であることを査定書などの書類で証明しなければなりません。

査定は、近所の中古車業者やカーディラーに依頼するか、国土交通省の認可を得て日本自動車査定協会の加盟店に依頼するのが良いでしょう。

必要書類取得先備考
自動車検査証(通常は社内で保管)有効期限があるもの
旧所有者の死亡が確認できる戸籍謄本、または除籍謄本本籍地の市区町村役場1通750円
新所有者が相続人であることを証明する戸籍謄本本籍地の市区町村役場1通450円
新所有者の印鑑登録証明書住所地の市区町村役場300円程度(3ヶ月以内に取得したもの)
新所有者の車庫証明書
(自動車の置き場所が変わらない場合不要)
管轄の警察署2,600円程度(発効後40日以内のもの)
査定額が100万円以下であることを証明する書類日本自動車査定協会または買取業者協会が発行した「査定証」もしくは業者が作成した「査定書」の写し
※査定料がかかる
査定を査定士の資格を有する者がおこなったことを証明する書類日本自動車査定協会または買取業者査定士証の写し
委任状第三者に手続を依頼する場合
ナンバープレート運輸局1,500円程度
管轄が変わる場合、その場でナンバープレートの付け替えをするため車を持ち込む必要あり

5章 遺産分割協議書の作成ならグリーン司法書士法人にご相談ください

相続した車の名義変更をするためには、遺産分割協議または遺産分割協議成立申立書が必要です。

車のみを相続するのであれば、車検証を確認すれば簡単に作成することができますが、車以外の相続財産がある場合や換価して分割するなどの条件がつくような場合には遺産分割協議の作成が複雑になります。

遺産分割協議書の作成が難しい、煩雑だという場合には、ぜひグリーン司法書士法人にお任せください。

グリーン司法書士法人では、これまで多くの相続手続きに対応してまいりました。遺産分割協議書以外にも様々な相続手続きを承っております。

初回のご相談は無料です。お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

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よくあるご質問

遺産分割協議書を作成しないとどうなる?

遺産分割協議をしない、遺産分割協議書を作成しないリスクは、下記の通りです。
・新たな相続が発生し相続人が増えて遺産分割協議が難航する
・相続人の気が変わって相続手続きに協力してくれなくなる
・相続人が認知症などになって、必要なときに手続きができなくなる
・不動産の権利を失う可能性がある
・相続税の申告に間に合わなくなる
・相続財産に対する責任を相続人全員が負うこととなる
▶遺産分割協議をしないリスクについて詳しくはコチラ

自動車の遺産分割協議書には実印が必要?

遺産分割協議書に決まった形式はありませんが、必ず相続人全員の署名と実印による押印、印鑑登録証明書の添付が必要です。
▶自動車の遺産分割協議書について詳しくはコチラ

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