死後にできる相続税の節税方法7選!控除や特例・評価額も踏まえて解説

死後でも行える相続税の節税方法7つ|申告時の注意点も解説

「突然父が亡くなったものの生前に相続税対策をしていなかった!多額の相続税がかかる可能性がある…今からできる対策はないのかな..」

死後の相続税対策は、今あるカードの中で、これ以上損しないために1つずつ確認していくことが中心になります。

この段階から新しい相続税対策はできないため、下記のチェックポイントを確認して節税につながる見落としはないかを探ります。

確認するポイント

チェックポイント

ポイント1
相続財産の評価を誤っていないか

・相続財産を売買価格で算出しないで、相続税評価額を使用する

ポイント2
使える控除や特例を適用しているか

・ご家族の状況に応じて相続税の配偶者控除や小規模宅地等の特例などを正しく適用している

ポイント3
死亡退職金や生命保険金の非課税枠を適用しているか

・亡くなった人が相続人に死亡退職金や生命保険金を残している場合は、非課税枠を適用して相続税を算出している

ポイント4
亡くなった人の借金を相続財産から控除しているか

・亡くなった人に借入金などの負の遺産がある場合、相続財産から控除している

ポイント5
葬式費用を相続財産から控除しているか

・お通夜や告別式にかかった費用など控除対象となる葬式費用を相続財産から控除している

ポイント6
相続財産を特定の機関、団体に寄付してもいいか

・相続税が負担になる場合は、相続財産の一部を公益法人に寄附をして、寄附した金額を相続財産から控除する

ポイント7
角地の場合は土地の分筆を検討できるか

・相続した不動産が角地の場合に一定条件を満たすように分筆をして土地の評価額を下げる方法を検討できる

実は、このチェックポイントを1つずつ紐解き、現状に応じて判断するのは非常に難易度の高い作業です。

「期限も短いし、自分で進めよう」と何となく自分で確認すると、本来なら支払う必要のなかった相続税を数百万円単位で払ってしまう可能性があるのです。

実際に、自己判断では下記のような失敗につながる可能性があります。

【自己判断で相続税を節税しようとした失敗例】

  • 「この特例が使える」と思い込んでいたものの、申告まで進んだ段階で「適用できない」と言われて想定以上の相続税を支払うことになった
  • 把握している財産で全てだと思っていたが、実は家族が把握していなかった口座があり相続税の申告漏れになってしまった

本記事では、死後にできる7つの相続税の確認ポイントと専門家に依頼するべき理由をまとめて解説します。

相続税は知識が不足しているだけで、数百万円単位で膨れ上がってしまう可能性があります。手元に残る資金を最大化するためにも、ぜひ参考にしてみてください。


1章 死後にできる7つの節税対策

早速、死後にできる7つの節税対策をご紹介します。

死後にできる7つの相続税の確認ポイント

  1. 相続財産の評価を誤っていないか
  2. 使える控除や特例を適用しているか
  3. 死亡退職金や生命保険金の非課税枠を適用しているか
  4. 亡くなった人の借金を相続財産から控除しているか
  5. 葬式費用を相続財産から控除しているか
  6. 相続財産を特定の機関、団体に寄付してもいいか
  7. 角地の場合は土地の分筆を検討できるか

どのポイントが該当するのかは、ご家族の状況に応じて変わります。今の状況に応じて、少しでも節税できないかを判断してみましょう。

1-1 相続財産の評価を誤っていないか

1つ目は、相続財産の評価を誤っていないかどうかです。相続財産の価値は原則として時価(実際に売買される価格)で決めることになっています。

「時価」を公平・統一的に算出するために、国税庁の「財産評価」に沿って計算します。この方法で算出した金額が相続税評価額です。

一般的に相続税評価額は売買価格よりも低く設定されているため、誤って売買価格で申告をすると通常より高い相続税を支払うことになるのです。

例えば、不動産の相続税評価額は市場の売買価格の7〜8割程度になることが多いです。これを知らずに市場の売買価格で相続税を算出すると、本来払う必要のない多額の相続税がかかってしまうのです。

ここで、市場の売買価格と相続税評価額ではどれくらい相続税が変わるのかシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーションの条件】

  • 不動産の市場価格:1億円
  • 相続税評価額:市場価格の80%=8,000万円
  • 法定相続人:子1人
  • 子が不動産の全部を相続
  • 他の財産・債務・葬式費用なし
  • 小規模宅地等の特例などは適用しない

市場価格1億円をそのまま使ってしまうと、相続税評価額8,000万円で計算した場合よりも、相続税が540万円高くなる試算になります。

申告に使った金額

課税遺産総額

相続税

市場価格の1億円

6,400万円

1,220万円

相続税評価額の8,000万円

4,400万円

680万円

差額

2,000万円

540万円

※あくまでも一例です

市場の価格を適用してしまい本来より高い金額で申告をしても、税務署から「評価が高すぎます」「税金を払いすぎています」などと指摘を受けることはありません。

「この計算で本当に合っているのか分からない」と不安が残る場合は、そのまま進めると誤った金額で申告してしまう可能性があります。

一度、相続に特化した専門家集団であるグリーングループに、今の状況をお聞かせください。正しく計算できているのかを、すぐに確認することが可能です。

1-2 使える控除や特例を適用しているか

2つ目は、使える控除や特例を適用しているかどうかです。相続税には、相続する財産によって控除や特例が適用できます。

控除

財産額や計算後の税額から一定額を差し引く仕組み

特例

通常とは異なる特別な評価・課税ルールを適用する仕組み

しかし「どの財産を誰がどのような条件で引き継げば、控除、特例が適用されるのか」を見極めることは非常に難しく、本来なら支払わずに済んだ相続税を払ってしまうケースが後を絶ちません。

一例として、相続時には、条件に応じて下記のような控除、特例が使えます。

相続税の控除・特例の例

概要

相続税の配偶者控除

配偶者が取得した遺産について、1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多いほうの金額まで相続税がかからない

小規模宅地等の特例

一定の要件を満たす宅地について、土地の相続税評価額を最大80%減額できる

未成年者の税額控除

18歳未満の法定相続人が財産を取得した場合に、その人が負担する相続税から一定額を差し引く

障害者の税額控除

85歳未満の障害者である法定相続人が財産を取得した場合に、その人の相続税から一定額を差し引く

参考:国税庁「配偶者の税額の軽減」
参考:国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」
参考:国税庁「未成年者の税額控除」
参考:国税庁「No.4167 障害者の税額控除」

例えば、亡くなった夫が所有していた家を配偶者に相続するときには、一定の条件を満たせば相続税の配偶者控除が適用されます。これを知っていて相続税の計算に使っているかどうかで、下記のように支払う相続税が大きく変わるのです。

【シミュレーションの条件】

  • 相続財産:相続税評価額1億円の不動産
  • 法定相続人:妻と子1人
  • 妻が不動産をすべて相続
  • 他の財産・債務・葬式費用なし
  • 小規模宅地等の特例は使わない

相続税の配偶者控除を知らないまま申告してしまうと、本来なら0円だった相続税を770万円も余分に支払う試算になります。

配偶者控除の有無

妻の本来の相続税

納税額

相続税の配偶者控除を知らない

770万円

770万円

相続税の配偶者控除を適用

770万円

0円

※あくまでも一例です
※なお、配偶者控除を適用して相続税が0円になる場合でも、申告期限(亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内)までに相続税の申告書を提出する実務手続きが必要不可欠です。

本来適用できる控除、特例は、相続登記時に法務局で「この特例が漏れている」「この控除が使える」など指摘してもらえません。

数百万円単位で損をしないためにも、ご家族の状況ではどの控除、特例が適用できるのか、確認するようにしましょう。

▼相続税の節税に使える控除、特例の概要は、下記の記事で詳しく解説しています。適用できそうなものがないか、確認してみましょう。

【相続税の配偶者控除】1.6億円まで無税の要件と落とし穴
相続税の障害者控除を使いたい!要件や手続きの流れを解説
相続税の未成年者控除は安くなる?計算例と要件を解説
小規模宅地等の特例とは?要件や計算例、手続きをわかりやすく解説

1-3 死亡退職金や生命保険金の非課税枠を適用しているか

3つ目は、死亡退職金や生命保険金の非課税枠を適用しているかどうかです。

故人の死後に相続人が生命保険金や死亡退職金を受け取った場合は、相続税の非課税枠が適用できる場合があります。

【生命保険金・死亡退職金の非課税枠】

500万円×法定相続人の数=非課税限度額

※相続人以外の人が取得した死亡保険金には非課税枠を適用できない

参考:国税庁「相続税の課税対象になる死亡保険金」

生命保険や死亡退職金を受け取ったものの非課税枠があると知らない場合は、そのまま処理をしてしまい相続税の負担が膨らんでいる可能性があります。

一例として、下記のケースでシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーションの条件】

  • 法定相続人:子2人
  • 預貯金などの相続財産:6,000万円
  • 死亡保険金:2,000万円
  • 子2人が財産と保険金を半分ずつ取得
  • 債務・葬式費用・生前贈与なし
  • 他の特例・税額控除なし

生命保険金の非課税枠を適用することで、相続税が470万円から320万円になり、150万円軽減される試算になります。

非課税枠の有無

課税遺産総額

相続税の総額

非課税枠を知らない

3,800万円

470万円

非課税枠を適用

2,800万円

320万円

差額

1,000万円

150万円

※あくまでも一例です

ただし、生命保険金や死亡退職金の非課税枠を適用できるのは、これらを受け取った人が相続人である場合に限られます。孫や子の配偶者など、相続人ではない人が受け取った場合は、原則として非課税枠を適用できません。

このように、相続人が生命保険や死亡退職金を受け取った場合は、非課税枠を適用して相続税を抑えられないか確認するようにしましょう。

▼生命保険金での相続税対策の詳細は、下記の記事で詳しくまとめているので参考にしてみてください。

生命保険(死亡保険)の相続税はいくら?上限額や計算方法を解説

1-4 亡くなった人の借金を相続財産から控除しているか

4つ目は、亡くなった人の借金を相続財産から控除しているかどうかです。

相続税を計算するときは、下記の要件を満たす亡くなった人の借入金などの債務を遺産総額から差し引くことができます。

【亡くなった人の債務を遺産総額から差し引く要件】

  • 被相続人が死亡した時点で存在していた
  • 被相続人自身が負っていた
  • 支払義務が確実と認められる
  • 相続人や包括受遺者が負担する

参考:国税庁「相続財産から控除できる債務」

亡くなった人の借入金2,000万円が債務控除の対象となる場合、相続財産から2,000万円を差し引いて相続税を算出できます。

全相続財産が8,000万円だとすると、8,000万円-2,000万円で6,000万円が相続税を算出するベースの金額になります。債務控除を使用するかどうかで、どれくらい相続税が変わるのかシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーションの条件】

  • 相続財産:8,000万円
  • 亡くなった人の借入金:2,000万円
  • 法定相続人:子2人
  • 子2人が財産と借入金を均等に承継
  • 配偶者の税額軽減などは適用しない
  • 葬式費用、生前贈与などはない

借入金2,000万円を債務控除すると相続税が470万円から180万円となり、290万円抑えられる試算になります。

借入金の扱い

正味の遺産額

相続税の総額

借入金を差し引かない

8,000万円

470万円

借入金を差し引く

6,000万円

180万円

差額

2,000万円

290万円

※あくまでも一例です

借金などのマイナスの財産は、プラスの財産に比べて把握しにくい点に注意が必要です。「亡くなった人にはマイナスの財産はなかった」と安易に判断してしまうと、本来支払う必要のない無駄な相続税を納めることになってしまいます。

金融機関からの借入であれば、信用情報機関(全国銀行個人信用情報センター(KSC)、JICC、CICなど)に照会をかけて、本当に借入がないか確認しましょう。

また、プラスの財産から借入金などの債務を差し引いた結果、相続税の基礎控除額を下回って、相続税がかからないことがあります。

後日税務署から「基礎控除を超えているのではないか」と尋ねられた際に備えて、借入金などの債務が存在したことを客観的に証明できる書類を必ず手元に保管しておきましょう。

相続税の債務控除の対象は、下記の記事で詳しく解説しています。どのような費用が債務控除になるのか、参考にしてみてください。

【相続税の債務控除とは】控除対象一覧と条件を解説

1-5 葬式費用を相続財産から控除しているか

5つ目は、葬式費用を相続財産から控除しているかどうかです。相続税法第13条には下記のような記述があり、葬式費用を相続財産から控除することが認められています。

【相続税法第13条】

当該相続又は遺贈により取得した財産については、課税価格に算入すべき価額は、当該財産の価額から次に掲げるものの金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による。

一 被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(公租公課を含む。)
二 被相続人に係る葬式費用

出典:e-GOV「相続税法」

債務控除の対象となる葬式費用は、主に下記のとおりです。

【債務控除の対象となる主な葬式費用】

  • お通夜や告別式にかかった費用
  • 葬儀の料理代
  • 火葬料や埋葬料、納骨料
  • 遺体の搬送費用
  • 葬儀場までの交通費
  • お布施や読経料、戒名料
  • 運転手への心付け
  • 手伝いをしてくれた人へのお礼
  • その他、通常の葬儀に伴う費用

※香典返しや初七日や四十九日などの法要にかかったお金は債務控除の対象になりません

控除の仕組みは「1-4 亡くなった人の借金を相続財産から控除しているか」と同様です。例えば、全相続財産が5,000万円、葬式費用が500万円だったとしましょう。

5,000万円から500万円を引いた4,500万円を相続税を算出するベースの金額として使用できます。

「葬式費用が控除の対象になるとは知らなかった」というケースも多いので、改めて対象となる葬式費用を控除できているか確認してみてください。

1-6 相続財産を特定の機関、団体に寄付してもいいか

6つ目は、相続財産を特定の機関や団体に寄付をしてもいいかどうかです。

相続で得た財産を相続税の申告までに下記の要件を満たすように寄附をすると、寄附した分は相続税の課税対象になりません。

【相続財産を寄附するときの要件】

  • 寄附する財産は相続や遺贈によって取得した財産であること
  • 財産を相続税の申告書の提出期限までに寄附すること
  • 寄附した先が国、地方公共団体または教育や科学の振興などに貢献することが著しいと認められる特定の公益法人であること

<公益法人の例>

  • 独立行政法人
  • 社会福祉法人
  • 一定の学校法人
  • 公益社団・財団法人
  • 認定NPO法人

参考:国税庁「相続財産を公益法人などに寄附したとき」

例えば、母が亡くなり現金1,000万円を相続した子供が、そのうちの300万円を特別養護老人ホームなど対象の社会福祉法人に申告期限までに寄付し、必要な証明書類を添付して相続税申告を行った場合が該当します。

一定の要件を満たして相続財産を寄附した場合、寄附した財産は相続税の課税価格に算入されません。

例えば、相続した財産の一部を寄附した場合に、どれくらい相続税が変わるのかシミュレーションしてみましょう。

【シミュレーションの条件】

  • 相続財産:8,000万円
  • 寄付する金額:2,000万円
  • 寄付先:対象となる公益財団法人
  • 法定相続人:子2人
  • 相続税の申告期限までに寄付
  • 子2人が残りの財産を均等に相続
  • 債務・葬式費用・ほかの特例なし

このケースでは2,000万円を寄付すると、相続税は470万円から180万円になり、290万円抑えられる試算になります。

寄附の有無

正味の遺産額

相続税の総額

寄附をしない

8,000万円

470万円

2,000万円寄附をする

6,000万円

180万円

差額

2,000万円

290万円

ただし、寄附による節税は、国税庁が認める特定の公益法人を対象に行う必要があります。寄附をしても特定の公益法人でない場合は、相続税の控除ができないので注意するようにしましょう。

▼遺贈寄附に関しては、下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

遺贈寄付をした場合の相続税は基本かからない!かかるケースや控除

1-7 角地の場合は土地の分筆を検討できるか

7つ目は、相続した財産が土地でかつ、角地の場合は分筆を検討できるかどうかです。

角地の相続税評価額は1つの路線にしか面していない土地よりも、相続税評価額が高くなります。そのため、分筆により角地の面積を小さくできれば、その分だけ相続税評価額を抑えられる可能性があります。

例えば、下記のように土地を2区画に分けると、側方道路に接する土地は角地のままですが、もう一方は角地ではなくなります。

角地ではない土地には側方路線影響加算が適用されないため、分割前よりも土地全体の相続税評価額を抑えられる可能性があります。

分筆により角地の面積を小さくなるイメージ

ただし「少しでも相続税を抑えられるのなら、とりあえず分筆しよう」と安易に判断していいものではありません。

登記簿上では土地を複数の筆に分けているものの、実際は分割前と同じ1つの土地として使用するなど利用実態を伴わない不自然な分筆をすると、重いペナルティの対象となる危険があるのです。

また、土地を分筆するには測量費用や登記費用など数十万円単位の実費がかかります。

目先の節税額だけでなく、手続き費用や今後の土地の活用方法も含めて、本当に有益な節税対策なのか考える必要があるでしょう。

参考:国税庁「側方路線影響加算又は二方路線影響加算の方法――三方路線に面する場合」


2章 死後にできる相続税の節税対策は基本的に見落としがないかを確認することだけ

相続税の節税というのは、生前に対策をしっかり行っていた人が恩恵を受けられるものです。

だからこそ、相続を開始した段階から相続税の申告までの間にできるのは、本来使えるはずの特例や控除を見落とさず、これ以上無駄な税金を払うことがないように確認をすることしかできません。

しかし、「現状の確認なら簡単にできそう」と思ったかもしれませんが、非常に難易度が高い部分です。

自己判断で確認を進めてしまうと、下記のように「思っていた特例が使えなかった」「隠れた財産があった」など思わぬトラブルにつながってしまうのです。

【自己判断で進めたときのトラブル例】

  • 特例が使えると思っていたのに要件を満たせず、想定外の多額の税金が課せられてしまった。結果として、相続税を払える現金がなく、大切な不動産を手放すことになった
  • 家族が認識していない口座、証券が出てきて、ペナルティの対象になってしまった。想定以上の相続税を支払うことになった
  • 相続税を支払うときの不動産の評価額がよく分からず、売買価格で相続税を算出してしまい、余分な相続税を支払ってしまった

死後に少しでも相続税を抑えるには、現状を1つずつ丁寧に確認して「どこで節税できるのか」を適切に判断していく作業が必要になります。


3章 今から相続税対策をしても手遅れ?これ以上損しないためには専門家への相談が必要

「今更細かく確認しても、意味がないかも…」と思ったかもしれませんが、自己判断が難しい部分だからこそ、専門家への相談が必要です。

ここでは、死後の相続税対策のために専門家に相談すると、どのようなことができるのか簡単にご紹介します。

死後の相続税対策のために専門家に相談すると実現できること

  • 今からでも使える特例・控除はないか確認できる
  • 既に損をしている場合でも二次相続を見据えて設計し直す
  • 税務署に指摘される隠れた財産がないかを確認できる

専門家に相談することで今からできることが広がっていくので、ぜひチェックしてみてください。

3-1 今からでも使える特例・控除はないか確認できる

生前に相続税対策をしていなかったとしても、専門家に相談すると今から使える特例や控除はないかを確認できます。

「1-2 使える控除や特例を適用しているか」でも触れたように、相続発生後に条件を満たせば適用できる強力な特例や控除は複数存在します。

しかし、これらは自動的に適用されるわけではなく、要件を確認して正しい方法で申告をしなければなりません。

そのため、特例、控除の名称だけは知っていても、下記のように特例が使えるように相続手続きができず、相続税負担が大きくなった例もあります。

【小規模宅地等の特例が使えなくなった例】

亡くなった人と同居している親族がいれば小規模宅地等の特例を適用して、税負担を大幅に抑えられる場合があります。

しかし、特例を使える相続人がいるのにもかかわらず、その人が土地を取得せず、要件を満たさない別の相続人が取得する形で遺産分割をしてしまいました。

本来なら受けられた特例が一切使えなくなり、重い相続税の負担が残りました。

だからこそ、節税のためにとりあえず自分で特例、控除を探すのではなく、専門家に相談しながら

  • どのような要件なら適用できるのか
  • どれくらい節税できるのか
  • どのように相続登記をすればいいのか

を確認しながら進めることで、被相続人が亡くなった後からでも数百万円単位で相続税を抑えられる可能性があります。

3-2 既に損をしている場合でも二次相続を見据えて設計し直す

現時点で既に相続税を損しており打つ手がない場合は、二次相続を見据えて税負担を抑えられるように設計し直します。

実は、相続時に多いのは目先の相続だけを意識して節税をしてしまい、二次相続に大きな税負担を残してしまうケースです。

死後の段階では新しい相続税対策のスキームを組むことができないので「とりあえずできることだけをして、後は損しても仕方ない」と適当に進めてしまうことがあります。

すると、下記のように、一次相続では税負担を抑えられたものの、二次相続での相続税が跳ね上がってしまい後悔することになるのです。

【二次相続を見据えずに相続をして後悔した例】

配偶者の「1億6,000万円の非課税枠」を適用して、目の前の相続税を0円にすることができました。

しかし、配偶者が亡くなったときに、相続人が減ることで基礎控除額が下がります。

配偶者控除も使えなくなるため、結果として子供たちの税負担が大きくなる二次相続の落とし穴に陥ってしまいました。

二次相続で子供や孫に大きな税負担を残さないためにも、専門家と二次相続までを見据えたシミュレーションをしながら、どのような経路が最適なのかを検討できます。

また、ご家族の状況によっては、二次相続を見据えて配偶者居住権の取得を考えることも可能です。

【配偶者居住権とは】

亡くなった人が所有していた自宅について、配偶者が所有権を相続しなくても、原則として無償で住み続けられる権利のこと。

所有者と住む権利を分けておくことで、二次相続を見据えた対策を立てやすくなる

参考:法務省「残された配偶者の居住権を保護するための方策が新設されます」

配偶者居住権では住宅の所有権を「居住権(使う権利)」と「負担付き所有権」に分けることが可能です。

居住権は配偶者が死亡すると消滅するため、一次相続で配偶者が自宅の所有権をすべて相続するよりも、二次相続で自宅の評価額を下げられる可能性があります。

このように、専門家だからこそ知っている二次相続での負担を抑えるさまざまな工夫を検討しつつ、相続全体での手残りを最大化する方法を検討できます。

配偶者居住権については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

配偶者居住権とは?成立要件やメリット・デメリットを徹底解説

3-3 税務署に指摘される隠れた財産がないかを確認できる

相続税の節税対策をするときに見落としがちなのが、税務署に指摘される隠れた財産の存在です。

「これも相続した財産なのではないか」と、税務署に相続財産の申告漏れを指摘されると、原則として加算税や延滞税などのペナルティが課せられます。

その結果、本来支払う以上の相続税を納めることになるのです。とは言え、ご家族が

  • この財産は相続税の対象になるのか
  • 亡くなった人はどのような財産を持っていたのか

などを、把握することは非常に難しいです。そこで、専門家なら亡くなった人の趣味やライフスタイルを参考に、隠れた財産はないか徹底的に調査できます。

【隠れた財産の例】

  • 旧姓のままの口座や休眠口座
  • 趣味の品
  • タンス預金
  • 先代名義の不動産

例えば、ご家族であっても、旧姓のままの口座や先代名義のまま放置された土地などは把握しきれていないことが多いです。

この財産が漏れたまま相続税申告をすると、亡くなった人の財産である限り原則として相続財産の申告漏れになってしまいます。

このような事態に陥らないためにも、専門家に徹底的に調査をしてもらい、ペナルティにより相続税が増えてしまうことを防ぎます。


4章 節税や家族間のトラブルなど少しでも不安な点があるなら早めにグリーングループとお話してみませんか?

自己判断で進めてしまい「二次相続の税負担が大きくなってしまった」「漏れていた財産がありペナルティを受けた」などのトラブルを起こさないためにも、一度グリーングループと一緒に節税についてお話してみませんか?

グリーングループは相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)と豊富で、さまざまなご家族のお悩みに向き合ってきました。

単に相続手続きを進めるのではなく、相続税対策や二次相続のシミュレーション、不動産の出口戦略など、ご家族の状況に応じたご提案が可能です。

また、グループ内では相続手続き・不動産・税務の各領域が連携している点も大きな強みです。各専門家の知見を使いながらスピード感のある対応ができる体制が整っています。

実際に、相続税の納付期限までにご家族の課題を解決して、無事に納税を完了させた事例もあります。

期限10ヶ月で資産6,000万円超の相続の課題を解決した事例

期限10ヶ月で資産6,000万円超の相続の課題を解決したご依頼者様の声

父が亡くなり相続財産を調べていくと、自宅や倉庫、収益物件といった複数の不動産があり、評価額は合計で6,000万円を超えることが判明しました。

一方で、預貯金は500~600万円程度であり、相続税の支払いに充てる現金が不足する可能性が。また、父は生前に不動産管理会社を経営しており、家族は会社の株式も100%相続することになりました。

母が相続すれば配偶者控除により相続税は一旦かかりませんが、施設に入居しており、今後の管理運営が難しい現実があります。

「納税資金の確保」「不動産の売却」「会社の相続」という難易度の高い状況にどうすれば良いのか悩み、グリーングループに相談いただきました。

<グリーングループだからこそ実現できたこと>

  • 10ヶ月という期限内に不動産売却を完了させ、相続税の納税資金を確保できた
  • 相続登記から不動産売却、商業登記まで、分野をまたぐ複雑な手続きを一括で完遂できた
  • 単独では処分が困難だったご自宅不動産も、専門的な売却戦略によって現金化できた

相続税の申告までに複雑な状況を整理して納税資金を確保し、手続きを無事に終えた事例です。

この事例は下記で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください

期限10ヶ月で資産6,000万円超の相続、納税資金不足と売却困難な不動産問題を一括解決した事例

相続税対策は、正しい知識を持ち将来を見据えた判断ができるかどうかで、税負担が数百万円単位で変わってきます。

だからこそ、無理に自分で進めて余分な税負担に苦しまないように、グリーングループと一緒に納得できる節税対策を実現してみませんか?まずは、今感じている不安やお悩みをお気軽にお話ください。


まとめ

本記事では、死後にできる相続税の節税対策を詳しく解説しました。最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。

〇死後の相続税対策は、本来使えるはずの特例や控除を見落とさず、これ以上無駄な税金を払うことがないように確認をすることが中心になる

〇死後にできる7つの相続税の確認ポイントは下記のとおり

  • ポイント1:相続財産の評価を誤っていないか
  • ポイント2:使える控除や特例を適用しているか
  • ポイント3:死亡退職金や生命保険金の非課税枠を適用しているか
  • ポイント4:亡くなった人の借金を相続財産から控除しているか
  • ポイント5:葬式費用を相続財産から控除しているか
  • ポイント6:相続財産を特定の機関、団体に寄付してもいいか
  • ポイント7:角地の場合は土地の分筆を検討できるか

〇死後の相続税対策のために専門家に相談すると実現できることは下記のとおり

  • 今からでも使える特例・控除はないか確認できる
  • 既に損をしている場合でも二次相続を見据えて設計し直す
  • 税務署に指摘される隠れた財産がないかを確認できる

死後の相続税の節税は、現状を申告期限までに丁寧に確認して少しでも節税できるポイントを探すことが大切です。

難易度の高い作業になるので安易な自己判断はせず、グリーングループと一緒に納得できる相続税対策を実現しましょう。

相続の失敗は、事前の相談で防げます

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