- 利用したサービス:相続人調査(戸籍収集)、連絡代行(お手紙の作成・送付)、不動産の名義変更(相続登記)
- 相続した財産:不動産(土地建物、雑種地)、金融機関の口座
- 居住地:関東地方
- 依頼者の立場:相続人(娘)
目次
│ 事例の概要
面識のない相続人との連絡問題、そして施設入所中のお母様の施設費増加リスクという課題に対し、専門家の視点で作成した手紙での連絡や遺産分割協議書の作成サポートにより、約10ヶ月で円満な相続手続きを実現した事例です。
課題
- 面識のない相続人が2名おられ、ご自身で連絡を取ることが極めて困難な状況でした
- ご高齢のお母様が施設に入所しており、ご自身での不動産売却活動が現実的ではないという制約がありました
- お母様が不動産を相続すると、売却益で施設費が増加してしまうという制度上のリスクを抱えていました
成果
- 専門家が介在することで、面識のない相続人との円滑なコミュニケーションを実現しました
- 施設費の増加リスクを回避しつつ、ご家族の誰もが納得できる遺産分割を完了させました
- ご依頼から約10ヶ月という期間で、全ての相続手続きを円満に終えることができました
│ 依頼の背景
お父様がお亡くなりになり、相続が始まりました。ご依頼者である娘様がご自身で戸籍をたどって調べていく中で、お父様の前の奥様との間にお子様が2名いらっしゃることが判明しました。これが、ご家族にとって大きな課題の始まりとなります。
ご依頼者様は、このお二方とはこれまで全く交流がなく、連絡先すらわからない状態でした。加えて、ご存命のお母様はご高齢で施設に入所されており、今回の相続財産に含まれる不動産の売却手続きをご自身で進めることは現実的ではありません。さらに、もしお母様が不動産を相続して売却益を得た場合、所得が増えることで施設の利用料が上がってしまうかもしれない、という新たな問題も浮上しました。
この複雑に絡み合った状況を整理し、誰もが納得できる形で円満に解決するためには、専門家の力が必要不可欠だとお考えになり、私たちにご相談くださいました。
│ 解決までの道のり / グリーングループだからできたこと
ステップ1:状況整理と未知の相続人へのアプローチ設計
ご依頼者様は、面識のない相続人の方々にどのように連絡すればよいのか、相手がどのような反応をされるのか全く見当がつかず、強い不安を抱えていらっしゃいました。
そこで私たちは、まず戸籍調査によって相続人の方を正確に特定した上で、一方的に連絡するのではなく、ご依頼者様を差出人とするお手紙を作成し、送付する方法をご提案しました。ご家族の関係性やこれまでのお話、そしてご依頼者様のお気持ちを丁寧にヒアリングし、相手方に警戒心を抱かせることのない、丁寧で配慮の行き届いた文面を設計いたしました。
専門家が間に入ることで、感情的にならずに状況を正確に伝えられるという見通しが立ち、ご依頼者様も「これなら、きっと話を聞いてもらえるかもしれない」と、前に進むための一歩を踏み出すことができたご様子でした。何から手をつければよいか分からなかった状況から、具体的な次の一手が見えたことで、少し安堵されたように感じられました。
ステップ2:実情に即した遺産分割の合意形成
当初は、お父様と不動産を共有していたお母様が、お父様の持分も全て相続するという方針で検討されていました。しかし、それではお母様が不動産を売却した際に得た利益によって施設費が増加してしまうという、看過できない金銭的リスクが判明します。
私たちはこの課題に対し、ご家族の生活実態に即した柔軟な解決策を立案しました。具体的には、ご依頼者様がお父様の不動産持分を単独で相続し、売却活動の全てを担うという方法です。そして、お母様が本来相続するはずだった持分に相当する金額を、ご依頼者様から生活費の援助という形でお母様にお渡しする仕組みを整えました。これにより、お母様の施設費増加リスクや手続き上のご負担を回避しつつ、贈与税の問題も生じさせない安全な道筋を立てることができました。
複雑な制度の問題に対して、ご家族の誰もが損をすることのない具体的で安全な解決策が示されたことで、ご依頼者様は金銭的な心配事から解放されました。ご家族全員にとって最善の道筋が見えたことで、皆様が納得して話し合いを進めることができたのです。
ステップ3:円満な相続放棄の実現と迅速な手続き完了
お手紙を送付した後も、相手方が協力してくださるか、お客様自身が複雑な交渉をしなければならないのではないかというご不安は残っていました。
幸い、お手紙によって無事に連絡がつき、私たちは財産状況を誠実に開示しました。この過程で、ご依頼者様が他の相続人の方々の疑問に答えられるように、ご依頼者様からのご連絡には1〜2時間以内に返信するなど、密なコミュニケーションを徹底し、ご不安を一つひとつ解消していきました。その結果、相手方からは生前の経緯などもあり「財産はいらない」とのご意向が示され、最終的にはご自身で相続放棄の手続きをしていただけることになりました。
その後、ご家族間での遺産分割協議と相続登記も滞りなく進み、ご依頼から約10ヶ月で全ての手続きを無事に完了させ、ご依頼者様を長期間にわたる不安な日々から解放することができました。
│ 得られた結果
- 専門家が手続きの説明をバックアップすることで、面識のない相続人との交渉を回避し、円満な相続放棄が実現しました。
- 施設入所中のお母様の状況を考慮した遺産分割案により、施設費の増加リスクを回避し、ご家族全員が納得する形でご依頼者様の単独相続が成立しました。
- ご依頼から約10ヶ月で、相続人調査から相続登記までの全手続きを円滑に完了させました。
- 迅速で手厚いサポート体制により、ご依頼者様の精神的なご負担を大幅に軽減することに成功しました。
│ 担当司法書士から
今回のケースのように、ご自身が全く知らない相続人がいらっしゃる場合、当事者同士での話し合いは感情的な対立を生みやすく、解決が非常に困難になることが少なくありません。また、ご高齢の相続人の方の施設利用料といった制度上の問題まで踏まえて遺産分割を考えることは、法的な知識だけでなく、実務上の知見がなければ最適なご提案は難しいものです。
私たちはまず、ご依頼者様のお気持ちに深く寄り添い、相手方に警戒心を与えないお手紙を作成するというアプローチで、対話の糸口を作りました。さらに、ご家族の生活の実情や将来のご懸念を丁寧にヒアリングしたからこそ、施設費のリスクを回避するという、ご家族全員にとって最善の遺産分割案をご提案できたのだと考えております。
ご依頼者様が二人三脚で積極的に動いてくださり、無事に相続放棄のご連絡をお相手から受けた際には、本当に安堵されたご様子でした。そのお姿を拝見し、私も「なんとかご不安を解消するお手伝いができた」と、心から嬉しく思ったことを鮮明に覚えています。
面識のない相続人がいる相続でお悩みの方は、ご相談ください。 グリーン司法書士法人は、ご家族の複雑な事情に寄り添い、将来のリスクまで見据えた解決策を提案する司法書士事務所です。 本事例でお伝えしてきたとおり、面識のない相続人とのやり取りや、ご家族の状況に応じた遺産分割の方法で悩んでいる方は、グリーン司法書士法人でお力になれる可能性があります。 気になる方は、お気軽にご相談ください。 |











