ペットと同じ墓に入れる?禁止されている理由やペットの埋葬方法

ペットと同じ墓に入れる?禁止されている理由やペットの埋葬方法
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司法書士山田 愼一

 監修者:山田 愼一

この記事を読む およそ時間: 4
この記事でわかること

  • 人間とペットが同じお墓に入れるのか
  • 多くの霊園・墓地でペットをお墓に入れることを禁止している理由
  • ペットと同じお墓に入る方法
  • ペットと同じお墓に入れない場合の埋葬・供養方法

ペットを「家族」として大切にする方が増える中、「自分が亡くなった後は、愛するペットと同じお墓に入りたい」と考える方も増えてきています。
しかし、実際にペットと一緒に埋葬できるかどうかは、法律や霊園ごとの規約に左右されるため、ご注意ください。

ペットと同じお墓に入りたいと強く考えるのであれば、早い段階からペットと人間が一緒に入れるお墓や霊園を探しておく必要があります。
また、ペットのみを埋葬・供養する方法も複数あるので、自分に合った方法を選んでおくと良いでしょう。

本記事では、ペットと同じお墓に入ることが可能かどうかや、霊園や墓地がそれを禁止している理由を解説します。


1章 ペットと同じ墓に入れる?

ペットも大切な家族であり、一緒にお墓に入りたいと考える方もいるでしょう。
法律では、ペットと同じ墓に入ることは禁止されてはいないものの、多くの墓地や霊園ではペットを入れることを禁止しています。

本記事では、ペットと人間が同じお墓に入れるのかについて詳しく解説していきます。

1-1 法律上はペットと同じ墓に入ることを禁止されていない

結論から言うと、法律上は人間とペットが同じお墓に入ることは禁止されていません。
日本の法律では、人間の遺骨については、認可を受けた墓地に埋葬しなければならないと決められています。

一方で、ペットの遺骨については、埋葬方法や場所について明確な法規制は設けられていません。
そのため、墓地や霊園の管理者が認めていれば、人間とペットが同じお墓に入ることは可能です。

なお、私有地以外にペットの死体や遺骨を勝手に埋葬してしまうと、廃棄物処理法に違反してしまう恐れがあるのでご注意ください。

1-2 霊園・墓地の規約で禁止されていることが多い

法律上は人間とペットが同じお墓に入ることは可能ですが、実際には霊園や墓地の規約にて禁止されており、難しいことがほとんどです。

しかし、ペットも家族の一員であるという考え方は普及しつつあり、近年ではペットと一緒に眠れることを前提とした「ペット共葬型霊園」や「ペット可の永代供養墓」も増加傾向にあります。
これらの霊園では、ペットとの合葬を前提とした規約が整備されており、人間とペットが同じ墓所で安らかに眠れるよう配慮されています。

したがって「ペットと一緒のお墓に入りたい」と考える場合は、早めに霊園選びを始め、ペットとの合葬が可能かどうかを確認しておくことが大切です。


2章 多くの霊園・墓地がペットを墓に入れることを禁止している理由

法律上は、人間とペットが同じお墓に入ることは可能です。
しかし、実際には下記のような理由により、多くの霊園や墓地がペットをお墓に入れることを禁止しています。

  • 仏教の考えで人間と動物を一緒に埋葬するのは良くないとされている
  • 一緒にお墓に入る人物や他の利用者が嫌がる可能性がある
  • ペットの遺骨の管理や埋葬方法の管理が難しい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1 仏教の考えで人間と動物を一緒に埋葬するのは良くないとされている

日本の多くの墓地は、仏教の宗派に基づいて管理・運営されています。
仏教では、人間と動物は生まれ変わりの輪廻の中で別々の「存在」として位置づけられており「人として生を受けることは特別で尊い」とされています。

そのため、人と動物が同じ墓に入ることは魂の在り方として好ましくないと考える宗派もあります。

2-2 一緒にお墓に入る人物や他の利用者が嫌がる可能性がある

お墓は1人で使うものではなく、家族や親族、あるいは他の利用者と共有する場であることも多くあります。
そのため、自分の意志でペットと一緒のお墓に入ろうとしても、他の関係者の同意が得られないこともあるでしょう。

例えば「両親や配偶者と同じお墓に入る予定だったが、動物の遺骨が入っていると聞いて抵抗を感じた」というケースや、「動物が一緒にいることで不衛生に感じた」といった声が、他の利用者から寄せられるケースも否定できません。
特に、公営墓地や共同墓地の場合、他の区画利用者からのクレームやトラブルを避けるために、ペットの埋葬を一律で禁止していることも多くあります。

2-3 ペットの遺骨の管理や埋葬方法の管理が難しい

霊園や墓地の管理者が、ペットの遺骨を適切に管理することについて、現実的な課題を抱えているケースもあります。

人の遺骨は、法律により火葬や埋葬の方法が明確に定められており、運営側もそれに基づいて対応しています。
しかし、ペットの遺骨については、法律上の明確なルールがなく、火葬方法や骨壷のサイズ、埋葬時の取り扱いにばらつきがあるのが現状です。

さらに、ペットの種類によって、遺骨の量なども異なるため、墓地の構造や納骨スペースに適合しない恐れもあるでしょう。
このような実務上の負担を考慮して、最初からペットの受け入れは不可とする方針を取る霊園や墓地が多いのです。


3章 ペットと同じ墓に入る方法

「自分が亡くなった後も、大切なペットと一緒に眠りたい」と願う方は、早い段階から、ペットと一緒に入れるお墓を探すことをおすすめします。
多くの霊園や墓地では、ペットの埋葬を禁止しているからです。

ペットと同じお墓に入りたい場合は、規約でペットとの合葬を認めている霊園や墓地を探す必要があります。
具体的には、下記のような選択肢が考えられるでしょう。

  • 「人とペットが一緒に入れるお墓」として設計された墓地や区画
  • ペットの合葬が認められた納骨堂や樹木葬

ペットと一緒に埋葬できるお墓は増えてはきているものの、まだまだ数が限られていますし、地域によっては見つからない場合もあるでしょう。
いざというときに困らなくて良いように、早い段階から調べておき、見学や契約をしておくことをおすすめします。


4章 ペットと同じ墓に入れない場合の埋葬・供養方法

もし、希望する霊園や墓地がペットの埋葬を認めていない場合には、下記のような方法でペットを供養しましょう。

  • 散骨
  • ペット霊園・納骨堂
  • 手元供養
  • 庭などの私有地に埋葬

それぞれ詳しく解説していきます。

4-1 散骨

ペットの遺骨をパウダー状にして自然に還す「散骨」は、近年注目されている供養のひとつです。
海や山など自然豊かなロケーションで行われることが多く、「自然に還す」という考え方に共感する方も多くいます。

ペット専門の散骨業者も存在するため、希望に合った葬儀や埋葬を実現しやすいはずです。
ただし、周辺環境や近隣住民への配慮が必要なため、個人で勝手に行うのではなく、専門業者に依頼しましょう。

4-2 ペット霊園・納骨堂

専用のペット霊園や納骨堂を利用する方法もあります。
屋外の霊園では、一般の墓地のように墓石を建てることもでき、合同供養塔や個別墓などといった選択肢も豊富です。

屋内型の納骨堂であれば、気軽にお参りしやすい点が魅力です。
ペット霊園や納骨堂を選ぶ際には、供養法や宗教などを確認しておき、自分の考えに合う施設を選ぶことが大切です。
また、永代供養プランがあるかどうかも確認しておくと良いでしょう。

4-3 手元供養

遺骨の一部や遺毛を加工して、自宅で保管する「手元供養」という選択もあります。
ペンダント型の骨壷やミニ骨壷、フォトフレーム型の仏具など、インテリアに馴染むデザインも増えており、気持ちの整理がつくまで自宅で過ごしたいという方にも人気です。

手元供養は、宗教的な儀式にこだわらず、自分らしい形でペットを偲びたいという想いに寄り添った柔軟な供養方法として注目されています。

4-4 庭などの私有地に埋葬

ペットの遺骨は、私有地であれば埋葬して問題ないため、自宅の庭などに埋葬しても法律上は問題ありません。

庭などへの埋葬は、自宅で静かに供養したい方や、長距離の移動が難しい高齢者などに適しています。
しかし、近隣住民とのトラブルや衛生面への配慮は必須であり、下記のような対策をしておくと良いでしょう。

  • 人が踏みにくいなどといった適切な場所に埋葬する
  • 自然に早く還すために、骨壺から出して埋める

ペットの遺骨が土に還るまでには、数年近くかかることもあります。
そのため、私有地であっても数年以内に手放すことを検討している場合には、埋葬することを避けた方が良いでしょう。


まとめ

ペットと同じお墓に入りたいという願いは、法律上は可能ではあるものの、実際には霊園や墓地の規約により禁止されていることがほとんどです。
霊園や墓地がペットをお墓に入れることを禁止している理由としては、宗教的な価値観や他の利用者との関係、埋葬管理の課題などがあります。

ペットと一緒にお墓に入りたい場合には、ペット共葬が可能な霊園や樹木葬、納骨堂を早めに探し、家族ともしっかり話し合っておくことが大切です。
また、同じお墓に入れない場合でも、ペット霊園や手元供養、散骨など、心を込めたさまざまな供養方法があります。

自分とペットにとって納得のいく「最期の形」を選ぶことが、悔いのない終活につながるでしょう。

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