
「相続について調べていると、『血族』『直系尊属』などの言葉が出てきた。意味の違いや、誰が相続人になるのかよく分からない…」
相続についてしっかりと調べている方こそ出会う「血族」という言葉。どのような意味なのか、誰が該当するのかよく分からず悩むところでしょう。
血族とは、親子や兄弟姉妹などの血のつながりがある人や、養子縁組によって法律上の血のつながりがある人を指します。

ただし、血族という言葉の意味を知って「この人は血族のはず」と自己判断するのは危険です。
日常の親族の付き合いや記憶ではなく「戸籍に記載されている」会ったこともない血族が含まれている可能性があるからです。
このような血族を1人も漏れなく探すには、下記のような難所があり、自力で探すことが非常に難しいのです。
【法定相続人(血族を含む)を漏れなく探すことが難しい理由】
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だからこそ「これで法定相続人は全員に違いない」と自己判断をしないで、専門家に相談して誰が法定相続人なのかを把握していくことが大切です。
本記事では、相続手続きで出てくることがある血族の概要や他の用語との違い、種類などを詳しく解説します。
順に読み進めていき4章まで読むことで、誰が法定相続人なのかが分かります。
血族の意味が分かることで、どの手続きに誰が関わるのかイメージしやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。
1章 血族とは
血族とは、親子や兄弟姉妹などの血のつながりがある人や、養子縁組によって法律上の血のつながりがある人を指します。民法などでも使われる法律用語になります。
「2章 血族の種類は2つ」で詳しく解説しますが、血族には自然血族と法定血族の2種類があります。双方を含めて「血族」と呼んでいます。
血族の種類 | 概要/例 |
自然血族 | 本人と血縁関係にある、いわゆる「血のつながった人」 <例> |
法定血族 | 法律上の手続きによって血族になる人 <例> |
相続手続きを進めるときに「血がつながっているから家族だし、相続人で間違いない」「隠し子なんていないから大丈夫」と軽く考えられがちです。
しかし、相続手続きでは「法的に血族関係があるか」を問われる場面が多々あります。
【相続手続きで血族の理解が必要な場面】
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このときに誰が法定相続人なのかを間違えると、あと一歩で完了するはずだった手続きが無効となり、最初からやり直しになってしまうケースが起きています。
「誰が血族なのか自分で判断できる自信がない」
「少しでも早く手続きを進めたい」
という場合は、相続に特化した専門家集団であるグリーングループに一度お話をお聞かせください。
ご家族でも知らなかった相続人の存在を明らかにして、手続きのやり直しやトラブルを防ぎましょう。
2章 血族の種類は2つ
血族には、自然血族と法定血族があり、それぞれ含まれる人が異なります。血族を正しく理解するためにも、参考にしてみてください。
2-1 自然血族
自然血族とは、生物学的な血縁関係(出生によって血縁関係が生じて実際に血がつながっている)によって血族となる人です。
簡単に言うと、本人と血縁関係にある、いわゆる「血のつながった人」を指します。
本人を起点に自然血族を見てみると下記の図のように、祖父母→父母→本人→子→孫だけでなく、兄弟姉妹、おじ・おば、甥・姪なども含まれます。
一方で、出生による血縁関係のない配偶者やその親、配偶者の連れ子などは自然血族に含まれません。

よくある間違いは「いとこやはとこ」など、血縁関係が遠い場合です。血縁関係が遠くても、血のつながりはあるので自然血族に含まれます。
一方で、養子縁組により親子となった養親と養子は、血のつながりはないので自然血族に該当しません。養子と実親との間では、自然血族関係は維持されます。
2-2 法定血族
法定血族とは、実際の血のつながりはなく、法律上の手続きによって血族になる人です。
代表的なのは、養子縁組による養親と養子です。民法上、養子は養子縁組の日から養親の嫡出子(法律上の婚姻関係にある夫婦の間に生まれた子)としての身分を取得します。
【民法第809条】 養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。 |
そのため、養親との間に法律上の親子関係が生じて、養子と養親は法定血族になります。
下記の図では、本人と養子の間には、養子縁組によって法律上の親子関係が発生して、法定血族になっています。
一方で、本人が単独で養親になった場合は、養親の配偶者と養子の間に、法定血族は発生しません。配偶者は血族ではなく、「配偶者」という独立した親族のカテゴリーだからです。

また、養親と養子だけではなく、養子と養親の血族との関係も法定血族になります。例えば、養親の実子と養子は法律上の兄弟姉妹となり、法定血族に含まれます。
ちなみに、結婚によって生じるつながりは、法定血族ではなく姻族です。混同しやすいポイントなので、注意しましょう。
姻族?親族?血族とよく似た言葉の違い |
血族とよく似た言葉に、姻族、親族があります。相続手続きのときに、混同しやすいので概要を把握しておきましょう。
なお、相続人を確認するうえでは、姻族や親族という言葉そのものよりも、被相続人との血族関係や配偶者にあたるかどうかが重要です。そのため、まずは血族の範囲や親等の数え方を押さえておくと、相続関係を整理しやすくなります。 ▼親族の数え方については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。 |
3章 血族の分類
相続手続きでは、血族の種類はさらに下記の4つの観点から整理されることが多いです。ここまで理解すると、相続手続き時に出てくる用語が分かるようになります。
ここでは、血族をより細かく分ける分類を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
血族の分類 | 概要 |
直系 | 親子関係を世代ごとに辿ったときに、上下にまっすぐつながる関係 <例> |
傍系 | 直系から枝分かれした横につながる関係 <例> |
尊属 | 自分より上の世代にあたる血族 <例> |
卑属 | 自分より下の世代にあたる血族 <例> |
3-1 直系・傍系|自分とのつながりでの分け方
直系・傍系とは、自分と血族が家系図上でどのようにつながっているかを示す分け方です。
直系は自分を中心に上下に伸びるつながり、傍系は直系から枝分かれするつながりを指します。両者はつながりの軸が異なるので、交わることがありません。

直系・傍系 | 概要/例 |
直系 | 親子関係を世代ごとに辿ったときに、上下にまっすぐつながる関係 <例> |
傍系 | 直系から枝分かれした横につながる関係 <例> |
例えば、下記の図を見てみましょう。本人を中心に上下に真っ直ぐ伸びるつながりは、直系血族になります。本人の父母や祖父母、子供、孫は、直系血族に含まれます。
一方で、本人から枝分かれしている兄弟姉妹、甥・姪は傍系になります。
相続で直系・傍系が関わるシーンとして、代襲相続があります。
【代襲相続とは】 本来相続人となるはずだった人が、相続開始以前に亡くなったなどの理由で権利を失っているときに、子供などが代わりに相続人となる制度 |
直系・傍系では下記のように、代襲相続の範囲が変わります。
【代襲相続の範囲】
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また日本の税法には、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫を含みます)および配偶者以外の人が相続・遺贈により財産を取得した場合、納めるべき相続税額が一律で2割増しになる「相続税の2割加算」があります。
ここでも、直系か傍系なのかを把握して、誰が相続すると税負担を軽減できるのか判断する必要があります。
▼代襲相続については、下記の記事で詳しく解説しています
【図解】代襲相続の範囲を徹底解説!ケース別の範囲と注意点を紹介
3-2 尊属・卑属|自分から見た世代での分け方
尊属・卑属は、自分から見て上の世代か、下の世代かを示す分け方です。自分より上の世代にあたる血族は尊属、自分より下の世代にあたる血族は卑属になります。

尊属・卑属 | 概要/例 |
尊属 | 自分より上の世代にあたる血族 <例> |
卑属 | 自分より下の世代にあたる血族 <例> |
一例として、下記の図を見てみましょう。本人より上の父母、祖父母は尊属に含まれます。一方で、本人より下の子供や甥・姪、孫は、卑属に含まれます。
尊属・卑属は直系とは限りません。甥・姪などの傍系も含まれる点に注意が必要です。
4章 【血族まとめ】正しく語句を理解すれば法定相続人が誰か判断できる
血族をここまで整理できて、初めて法定相続人が誰なのか判断できるようになります。
誰が法定相続人になるかは民法で順位が定められており、直系・傍系の違いも関係します。

法定相続人 | 概要 |
常に相続人:配偶者 | 父が亡くなった場合は母 |
第1順位:直系卑属 | 子供(代襲相続:孫など) |
第2順位:直系尊属 | 父母、父母がいなければ祖父母など |
第3順位:傍系血族である兄弟姉妹 | 兄弟姉妹(代襲相続:甥・姪) |
例えば、自分が亡くなったときに誰が法定相続人になるのかシミュレーションをすると下記のようになります。誰が何を相続するべきか、考えるときの参考になります。
家族構成 | 法定相続人の例 |
妻 | 常に相続人 |
長男 | 直系卑属・第一順位 |
父 | 直系尊属(長男がいるので原則相続人にならない) |
兄 | 傍系血族(長男がいるので原則相続人にならない) |
姪 | 傍系血族(長男がいるので原則相続人にならない) |
孫 | 直系卑属(長男がいるので原則相続人にならない) |
このように、ここまで血族を理解すると、相続手続きでの専門用語が紐解きやすくなり、どのようなときに誰が関わってくるのか判断しやすくなります。
▼直系尊属については、下記の記事でより詳しく解説しています
【図解】直系尊属とは?誰まで含む?相続順位・法定相続分を解説
5章 血族探しは簡単じゃない!法改正で複雑化した相続人調査の裏話
ここまで読み、相続手続きと血族の関係性が少しイメージできたかと思います。いざ相続手続きを開始すると、そもそも誰が法定相続人なのかを探すことが非常に難しいです。
なぜ法定相続人(血族を含む)を探すことが難しいのか、その裏にある法改正の話を踏まえながら解説していきます。
法改正で複雑化した相続人調査の裏話 |
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5-1 歴史のあるご家庭では養子縁組と離縁を繰り返しているケースがある
「昔からこの土地に住んでいるので、親族関係はすべて把握している」「本家・分家の関係も分かっている」というご家庭でも、相続が発生すると、戸籍を調べるなかで知らなかった親族関係が判明することがあります。
特に、古くから続く家や、本家・分家という関係が残っている家系では注意が必要です。
かつての日本では、家を存続させるために養子縁組が行われることも珍しくありませんでした。
- 本家に跡継ぎがいないため分家の親族を養子に迎える
- 養子にした後に離縁する
など、現在よりも、家同士の関係を重視した養子縁組が行われていたケースがあります。
養子縁組をすると、単に名字や戸籍上の所属が変わるだけではありません。養子と養親との間には法律上の親子関係が生じ、養親の血族との間にも法律上の親族関係が生じます。
過去に養子縁組や離縁が繰り返されている家系では、現在の家族が認識している親戚関係と、戸籍から確認できる法律上の親族関係が一致しないことがあるのです。
相続手続きでは、ご家族の記憶や本家・分家の関係だけで法定相続人を判断することはできません。被相続人の出生から死亡までの戸籍などをたどり、法律上の親族関係を確認したうえで、誰が法定相続人にあたるのかを特定する必要があります。
だからこそ、古くから続く家系や、過去に養子縁組・離縁を繰り返している家系では、法定相続人の特定が非常に難しくなることがあるのです。
5-2 核家族単位の戸籍移行により血族の判断が難しくなった
実は、戦前と戦後で戸籍制度そのものが大きく変わっていることも血族を探すことが難しくなっている要因の1つです。
戦前の戸籍は「家」を単位とする家制度を前提としており、戸主を中心に、その家に属する複数の親族が同じ戸籍に記載されていました。
しかし、戦後の民法改正によって家制度が廃止され、戸籍も現在のような夫婦とその未婚の子を基本単位とする制度へ移行しました。
この制度変更に伴って戸籍の編製し直し(改製)が行われたため、古くから続く家系では、現在の戸籍だけを見ても過去の親族関係をすべて確認できない場合があります。
それに加えて、過去に養子縁組や離縁、婚姻、分家などが繰り返されていると、1人の人物が複数の戸籍にまたがって記載されていることもあります。古い戸籍や改製原戸籍などを順番に辿り、人物の身分関係を確認しなければならないのです。
家族からすれば「ずっと同じ家で暮らしてきた親子」であっても、相続手続きでは家族の認識だけで判断することはできません。
複数の戸籍をつなぎ合わせながら法律上の身分関係を読み解く必要があるため、自分たちだけでは法定相続人を正確に特定するのが難しいケースもあります。
6章 グリーングループでは必要な血族を明らかにするノウハウがあります
血族という言葉の意味は理解できても、相続手続きで相続人(血族を含む)を漏れなく見つけ、各手続きで正しい判断をするのはプロであっても見落とす可能性がある難所です。
相続手続きを進めているなかで「法定相続人がもう1人いた」と発覚した瞬間、一からのやり直しになります。時間も費用もかけてきたのにも関わらず、また向き合わなければなりません。
このような事態を避けるためにも、相続に特化した専門家集団であるグリーングループと一緒に誰一人見落とさずに相続手続きを進めませんか?
グリーングループは、単に書類を集めて相続手続きを進めることはしていません。
相続に関する相談件数が累計55,193件(2025年10月末現在)と豊富な経験から、しっかりと相続人を洗い出して安心して手続きを進められる土台を作ります。
【グリーングループの誰一人見落とさずに法定相続人・血族を明らかにするノウハウ】
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それだけでなく、相続手続き・不動産・税務の各領域が連携しているので、ご家族のお悩みや現状に応じた的確なご提案も可能です。
相続手続きでは、さまざまなタイミングで「誰が対象となるのか」判断を求められます。ここでミスをすると手続きのやり直しや、大きなトラブルにつながるリスクがあります。
だからこそ、安易に自己判断をしないで、グリーングループと一緒に相続手続きを進めてみませんか?
まとめ
本記事では、血族について詳しく解説しました。最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
〇血族とは、親子や兄弟姉妹などの血のつながりがある人や、養子縁組によって法律上の血のつながりがある人のこと
〇血族と間違えやすい言葉は下記のとおり
- 姻族:婚姻によって生まれた配偶者の血族や、自分の血族から見た配偶者との関係
- 親族:血族や姻族のなかで法律で定められた一定の範囲にある関係
- 血縁:生物的な血のつながりそのもの(法律用語ではない)
〇血族の種類は下記のとおり
- 自然血族:本人と血縁関係にある、いわゆる「血のつながった人」
- 法定血族:法律上の手続きによって血族になる人
〇血族の分類は下記のとおり
- 直系:親子関係を世代ごとに辿ったときに、上下にまっすぐつながる関係
- 傍系:直系から枝分かれした横につながる関係
- 尊属:自分より上の世代にあたる血族
- 卑属:自分より下の世代にあたる血族
〇法改正で複雑化した相続人調査の裏話は下記のとおり
- 歴史のあるご家庭では養子縁組と離縁を繰り返しているケースがある
- 核家族単位の戸籍移行により血族の判断が難しくなった
相続手続きでは、一人でも漏れがあると、やり直しやトラブルにつながります。安心して手続きを進めるためにも、専門家と一緒に整理していきましょう。




